半導体製造装置 ウエハ欠陥検査・計測装置
Skyverse Technology
ウエハの欠陥を見つけ、寸法と膜厚を測る中国の検査・計測装置メーカー
中国の半導体工場へ、ウエハの欠陥検査装置と計測装置を売る国産メーカーです。
売上は伸びていますが、本業はまだ赤字です。 2025年12月期の売上高は484億円、補助金などを除いた純損益は−28億円でした。
中科飞测は 欠陥検査装置と計測装置 を中国国内の半導体工場へ売る装置メーカーです。 2026年上期は HBMと先端パッケージ向けの売上 も伸び、売上高は前年同期より34.0%増えて222億円でした。
- 2025年12月期 売上高 484億円 前年比48.8%増。 2023年12月期は210億円
- 2026年上期 売上高 222億円 前年同期の165億円から34.0%増
- 2026年上期 純損益 −30億円 前年同期は−4.3億円。 増収でも赤字が広がりました
2025年12月期 主力事業の製品別売上主力事業売上472億円の内訳 · 年次報告書
- 検査装置322億円
- 計測装置147億円
- ソフトウェア2.9億円
この会社の要点
01立ち位置
何の会社として比べるか
中科飞测は、中国国内の半導体工場へ欠陥検査装置と計測装置を売る会社です。 2025年12月期の売上高は484億円で、2023年12月期の210億円から伸びました。
売上が伸び、その多くが欠陥検査
連結売上高
2025年12月期 主力事業の製品別売上
売上のほとんどが国内
主力事業の国内・海外売上
欠陥検査装置
ウエハ表面の異物や回路パターンの欠陥を光で見つける装置です。 2025年12月期の売上は322億円(前年比38.5%増)、粗利率は53.3%、販売台数は222台でした。
- 無図形ウエハ欠陥検査装置
- 図形ウエハ欠陥検査装置・3D AOI
- 暗視野ナノ図形ウエハ欠陥検査装置
- 明視野ナノ図形ウエハ欠陥検査装置
計測装置
回路の線幅、膜の厚さ、露光層どうしの位置ずれ(Overlay)、表面の立体形状を測る装置群です。 2025年12月期の売上は147億円で前年比72.7%増え、粗利率は4.38ポイント上がって41.9%になりました。 販売台数は145台です。
- 光学CD計測装置
- 誘電体膜・金属膜の膜厚計測装置
- Overlay計測装置
- 三次元形状計測装置
電子線・X線の新系列
光学式を補う電子線とX線の装置です。 X線を使う高アスペクト比エッチング構造計測装置とTSV(シリコン貫通電極)の銅充填ボイド計測装置は、国内大手メモリ顧客のラインで使われています。 TSVボイド計測装置は先端パッケージの顧客でもサンプル評価中です。 電子線CD計測装置は試作機が完成し、顧客サンプルで検証しています。
- 電子線CD計測装置
- 高アスペクト比エッチング構造計測装置
- TSV銅充填ボイド計測装置
良率管理ソフトウェア
工場内の検査装置が集めた欠陥データを、大きさ・形・位置・分布で自動分類するソフトと、露光装置やOverlay計測装置のデータから露光のずれを監視・補正するソフトを持ちます。 2025年12月期の売上は2.9億円で主力事業売上の0.6%、粗利率は54.6%でした。
- 良率管理システム
- 半導体欠陥自動分類システム
- 露光Overlay解析フィードバックシステム
02収益
どこで、どれくらい儲けているか
売上は伸びていますが、本業の損益はまだ赤字です。 2025年12月期の黒字13億円は非経常損益42億円に支えられ、売上の41.5%が第4四半期に集まりました。
純利益13億円 / 控除後−28億円
純利益は2024年12月期の−2.7億円から黒字に戻りました。 非経常損益42億円を除くと赤字で、2024年12月期の−29億円とほぼ同じ水準です。
−203億円
2024年12月期の−73億円から流出が膨らみました。 会社は原材料の調達支出と研究開発投入の増加を理由に挙げています。
控除後−45億円 / 営業CF−44億円
控除後純損益は前年同期の−26億円から悪化しました。 営業キャッシュフローは前年同期の−104億円から流出が縮み、会社は代金回収を強めたことを理由に挙げています。
2025年12月期 純利益と非経常損益
非経常損益を除いた純損益は−28億円の赤字です。
2025年12月期 四半期ごとの売上高
第4四半期は純利益17億円で、通期の黒字はこの四半期に集まりました。
03強みとリスク
強みと、リスク・検討点
強みは、光学式の検査・計測を幅広く国産でそろえ、計測装置と先端パッケージ向けが伸びていることです。 弱みは、本業の赤字、在庫の膨張、国内の限られた顧客への依存です。
強み
- 計測装置が速く伸び、利益率も上がった
2025年12月期の計測装置の売上は前年比72.7%増で、検査装置の38.5%増を上回りました。 粗利率も4.38ポイント上がっています。 検査に偏った売上構成が、計測へ広がり始めています。
2025年 年次報告書 - 前受金が積み上がっている
顧客から先に受け取った契約負債は2026年上期末に222億円となり、2025年末の133億円から66.3%増えました。 会社は業務規模の拡大を理由に挙げています。
2026年 半期報告書 - 海外の先端パッケージ顧客へ売り始めた
無図形ウエハ検査、3D AOIを含む図形ウエハ検査、三次元形状計測、膜厚計測の各系列が、2026年上期までに海外の先端パッケージ顧客へ販売されました。 無図形検査と膜厚計測は、海外の先端プロセス顧客のラインでも検証が始まっています。
2026年 半期報告書 - 研究開発人員を前年末から大きく増やした
2025年末の研究開発人員は656人で、前年末の478人から増えました。 うち博士は107人、修士は263人です。
2025年 年次報告書
リスク・検討点
- 黒字は補助金に支えられている
2025年12月期の純利益13億円に対し、非経常損益は42億円で、うち政府補助が39億円です。 これらを除いた純損益は−28億円でした。
2025年 年次報告書 - 在庫が売上より大きく、現金が出ていく
2025年末の在庫は637億円で、同じ年の売上高484億円を上回ります。 2025年12月期の営業キャッシュフローは−203億円です。
2025年 年次報告書 - 国内の限られた顧客に売上が集まる
2025年12月期は上位の顧客群で売上の36.6%、最大の顧客で8.7%を占めます。 主力事業売上の97.2%が国内向けで、海外は13億円です。
2025年 年次報告書 - 中核部品の供給と貿易摩擦
会社は、貿易摩擦などで一部の中核部品の仕入先が供給を減らしたり止めたりする可能性を事業リスクに挙げています。
2025年 年次報告書 - 2026年上期は赤字が広がった
2026年上期の純損益は−30億円で、前年同期の−4.3億円から悪化しました。 会社は研究開発・販売投資と人員増による費用の増加を理由に挙げています。 製品構成の変化と、新製品を広める初期の価格設定で、粗利率も前年同期より下がりました。
2026年 半期報告書
04応募条件
待遇と応募条件の項目
募集ごとに決まる待遇と応募条件の項目です。
募集要項で比べる項目
- 職種
- 募集職種の名前と、具体的な仕事内容。
- 勤務地
- 会社の拠点と、募集に書かれた勤務地。
- 待遇
- 給与、手当、勤務時間、休日。
- 雇用条件
- 雇用形態、契約期間、試用期間、応募資格。
05会社拠点
会社が公表している拠点
事務所は深圳市龍華区にあり、北京・上海・広州・成都・武漢などに全額出資の子会社を置きます。 新卒の勤務地は深圳、上海、北京、広州、武漢、成都、長春、合肥、重慶などから選べます。
会社拠点
- 深圳
- 深圳市龍華区観瀾街道観光路 銀星科技園事務所所在地
- 北京・上海
- 北京中科飞测科技、上海中科飞测半導体科技全額出資子会社
- 成都・武漢
- 成都中科飞测科技、武漢中科飞测半導体科技全額出資子会社
- 海外
- Skyverse Limited(香港)、SKYVERSE PTE.LTD.(シンガポール)全額出資子会社
2025年末の従業員構成
- 研究開発 656人
- 販売・技術支援 374人
- 生産 270人
- 管理 197人
- 修士以上 525人
従業員の合計は1,497人です。
06これから
会社が次に取りにいくもの
会社は光学・電子線・X線の装置をそろえ、HBMと先端パッケージの検査・計測で伸ばす方針です。 2026年上期は研究開発投入が売上高の40.5%にのぼり、先行投資の段階が続いています。
これからの材料
- 電子線・X線の装置
- 電子線CD計測装置は試作機が完成し、国内の大手顧客のサンプルで検証を進めています。 X線の高アスペクト比エッチング構造計測装置は、国内大手メモリ顧客のラインで使われています。 2026年 半期報告書 の製品別の進捗に載ります。
- 減損の計上
- 2026年上期には、売掛金と在庫・契約資産について合計12億円の減損損失を計上しました。 減損損失計上の公告
光学・電子線・X線をそろえた一括提案
会社は先端ロジック、先端メモリ、HBM実装の顧客へ、光学・電子線・X線の装置をそろえた良率管理を一括で提供する方針です。 2026年上期の研究開発投入は90億円で、売上高の40.5%にあたります。 量産ラインの発注へ進むかで、売上への寄与が決まります。
HBM・先端パッケージ向けの伸び
会社は2026年上期の増収要因に、HBMと先端パッケージ向けの売上増を挙げています。 ウエハ平坦度計測装置は大手HBM顧客のラインへ出荷され、工程の検証が進んでいます。 平坦度計測装置はライン検証中です。
上海の研究開発・量産拠点と本社基地
2025年10月の株式発行で集めた資金は、上海の高性能品質管理装置の研究開発・試験・量産プロジェクトと、本社基地・研究開発センターの拡充に充てる計画です。 会社自身が、顧客開拓と販売の伸びが能力増強に届かなければ新しい能力を使い切れず、プロジェクトが短期で利益を生まないリスクを挙げています。
先端プロセス向け明視野検査の受注
成熟プロセス向けの明視野ナノ図形ウエハ欠陥検査装置は、国内顧客のライン検証を通って量産販売に入りました。 先端プロセス向けは国内大手のロジック・メモリ顧客で検証を続け、一部の顧客から受注を得ています。 先端プロセス向けが検証から継続的な発注へ移るかで、検査装置の次の伸びが決まります。
07募集通知との比較
製品・拠点
中科飞测で働くなら、欠陥を見つける検査、寸法と膜厚を測る計測、データを解析するソフトのどれに関わるかを先に決めます。 研究開発人員が全従業員の43.8%を占める会社なので、専攻と装置の結び付きを具体的に話せることが準備の中心です。
募集要項で比べる項目
- 職種
- 募集職種の名前と、具体的な仕事内容。
- 勤務地
- 会社の拠点と、募集に書かれた勤務地。
- 待遇
- 給与、手当、勤務時間、休日。
- 雇用条件
- 雇用形態、契約期間、試用期間、応募資格。
応募前の3手
- 無図形ウエハ検査、暗視野ナノ図形検査、Overlay計測、TSVボイド計測から1つ選び、どの工程で何を見つける・測る装置かを書き出す
- 補助金を除くと赤字で、研究開発投入が大きい会社だという点を、自分の言葉で短くまとめる
- HBM・先端パッケージ向けの検証案件と、先端ロジック・メモリ向けの新装置のどちらに自分の経験が効くかを決めて面接に臨む
他社との違いを一言で
- 欠陥検査・計測の全領域
KLA
KLAは欠陥検査・レビュー、計測に加え、成膜やエッチングの製品も持ちます。中科飞测は検査・計測とそのデータを扱うソフトに絞った会社で、中国の検査・計測装置市場ではKLAが最大のシェアを持つと年次報告書に書いています。
- ウエハ検査・光学計測・先端パッケージ
Onto Innovation
Onto Innovationはウエハとパネルの検査、光学CD計測に加え、先端パッケージ用の露光装置(ステッパー)も持ちます。中科飞测は露光装置を持たず、先端パッケージ向けには3D AOI検査とTSVボイド計測で応えます。
- 寸法・材料計測
Nova
Novaは光学CD計測のVeloCDを含む寸法計測、材料計測、化学計測を製品群に掲げます。中科飞测は売上の中心が欠陥検査装置で、計測装置は主力事業売上の31.2%です。
出典7件
- 公式 2025年 年次報告書
- IR 2026年 半期報告書
- IR 2026年1〜6月期 減損損失計上の公告
- 公式 KLA 製品一覧
- 公式 Onto Innovation 製品一覧
- 公式 Nova 公式サイト
- 採用 recruit