コンテンツにスキップ

3D実装の装置、3社の担当工程|AMATはBesiと接合機、TELは薄化まで

Applied Materials(AMAT)、東京エレクトロン(TEL)、Lam Researchの製品説明を並べると、3社とも接合の前後の工程に装置を置いている。洗浄、活性化、計測、薄化、隙間埋めが、その中心になる。Adeiaの試作では、接合不良の起点に粒子、銅パッドのへこみ、待ち時間が並んだ。この3つは、どれも接合の前後の工程で決まる。

3社の装置は、接合の方式でも違いがある。D2Wとは切り分けたダイをウェーハに1個ずつ貼る方式、W2Wとはウェーハどうしを丸ごと貼る方式を指す。AMATのKinexはD2W向けで、接合機の大手Besiと共同開発した。一方、TELの本接合装置Synapse Siは300 mmウェーハどうしを貼るW2W向けで、TELは仮接合、やり直し、薄化の装置もそろえる。Lamの製品説明に載るのは、積んだダイの間を埋める成膜装置と洗浄装置だ。

横に仮接合・剥離、薄化、洗浄・活性化、接合、計測、接合後の加工の6工程を並べ、縦にAMATとBesi、TEL、Lamを置いた図。AMATとBesiはKinexで洗浄・活性化から計測までを1台にまとめる。TELはSynapse V・Zで仮接合と剥離、Ulucus Gで薄化、Synapse Siで洗浄・活性化と接合、Ulucus L・LXで接合後の加工を持つ。LamはSP Seriesで薄化と洗浄、VECTOR TEOS 3Dで接合後の隙間埋めを持つ。塗った枠はこの記事で扱った製品、空白はこの記事で扱っていない部分。
この記事で扱った製品を工程に並べると、AMATは接合の直前と直後を1台にまとめ、TELは接合の前後を広く持ち、Lamは接合の前と後の工程に装置を出している。

AMATは、Besiと共同開発したKinexで洗浄・活性化・計測を接合と一体にした

Section titled “AMATは、Besiと共同開発したKinexで洗浄・活性化・計測を接合と一体にした”

AMATのKinexは、Besiと共同開発したダイ・ウェーハ接合の統合システムで、洗浄、プラズマ活性化、重ね合わせを測るその場計測を1台に収める1。AMATは製品説明でBesiをハイブリッド接合の業界リーダーと呼び、Kinexの特長に接合精度、待ち時間の管理、装置内の清浄度を挙げる。ダイごとの追跡と、ダイを品質で分ける機能は、AMATのソフトウェアが受け持つ。

Besiの声明によると、この統合システムはAMATの前工程の処理技術と、Besiのダイ配置の精度と速さを組み合わせたものだ2。同じ声明でBesiは、AMATが2025年4月14日の発表でBesiの発行済み株式の9%を取得し、戦略的な長期投資と位置づけた2ことを伝えた。AMATは取締役の派遣も、追加の買い増しも予定していない。

Besiの2026年4〜6月期の売上は2億4,990万ユーロで、前年同期から68.7%増えた3。Besiは、ハイブリッド接合、光通信、データセンター向けが特に伸びたと説明する。2025年10〜12月期には、ハイブリッド接合の受注が大きく増えた4。

TELは、ウェーハの仮接合から本接合、やり直し、薄化までをそろえる

Section titled “TELは、ウェーハの仮接合から本接合、やり直し、薄化までをそろえる”

TELの3D実装装置は、ウェーハを支持基板に貼る工程から、削って薄くする工程、本接合、やり直しまでを並べる。Synapse VとSynapse Z Plusは仮接合と剥離の装置で、Z Plusは厚さ約50 µm未満の薄いウェーハを搬送できる5。本接合のSynapse Siは、300 mmウェーハのフュージョン接合と銅のハイブリッド接合に対応し、前工程で使う洗浄とプラズマのモジュールを載せ、位置合わせ精度は3σで100 nm未満だ5。TELは、Synapse Siが多くのデバイスで量産に使われ始めたと説明する。

接合の後の工程にも、TELは装置を置く。Synapse ZFは熱処理の前に接合をはがしてやり直す装置、Ulucus Lは接合後にウェーハの縁をレーザーで削る装置だ5。Ulucus LXについてTELは、レーザーで貼り合わせたウェーハの片側をはがし、裏面研削、研磨、薬液エッチングの複数工程を置き換えられる5と説明する。はがしたシリコンは再利用でき、純水の使用量は9割以上減るという。薄化のUlucus Gは、研削、スクラブ洗浄、枚葉のウェットエッチングを1台にまとめ、検査ユニットを組み込めば計測値を工程へ戻せる。

TELは、イメージセンサー、次世代メモリー、先端ロジックで、ウェーハを恒久的に貼る工程が大きく伸びる5と見込んでいる。仮接合と薄化の工程そのものは、仮接合・剥離と薄化の記事で扱う。

Lamは、積層後の厚い隙間埋めと洗浄の装置を出す

Section titled “Lamは、積層後の厚い隙間埋めと洗浄の装置を出す”

Lamが2025年9月に出したVECTOR TEOS 3Dは、積み重ねたダイの間を厚い絶縁膜で埋める成膜装置で、最大60 µmの膜を付け、100 µm超まで伸ばせる6。Lamは、チップレットの積み重ねが高くなると、処理中の応力でウェーハが反り、膜の割れやボイドが歩留まりを下げると説明する。TEOS 3Dは大きく反ったウェーハを押さえて均一に成膜でき、ロジックとメモリーの主要工場に設置されている6とLamは述べる。

洗浄では、LamのSP Seriesがウェーハレベル実装の洗浄とウェットエッチングを担い、シリコン基板の薄化と応力の除去にも使われる7。TSVのエッチングやめっきを含む3社の装置の一覧は、AMAT・Lam・TELの3D実装装置比較にある。

7件を表示
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7