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半導体受託製造 GaNパワー半導体のウェハーファウンドリ

AFSW

旧富士通の会津若松工場でGaNパワー半導体を受託製造

AFSWは、旧富士通の会津若松工場を引き継いだウェハーの受託製造会社です。
GaNパワー半導体の前工程を担い、米TransphormはGaNウェハー前工程の全量をこの工場に頼ってきました。

AFSWは GaN on Si、GaN on SiC、GaN on Sapphireの受託 を掲げる6インチウェハー工場です。 所有者向けに原価を賄う価格で製造し 追加の資金も所有者に頼ります。

  • 2023年3月期 売上高(GaNovation) 21億円 前期の14億円から45.7%増
  • 2023年3月期 純損失(GaNovation) −17億円 売上高の82.5%に当たる額。 前期の純損失は18億円
  • 月産能力(CMOS工程換算) 14,000枚 Transphormは2023年の自社需要をこの能力で賄えると見ていました

AFSWの資金負担と損失の分担

  • JCP Capital67.5%
  • Transphorm32.5%

この会社の要点

向いている入口 半導体製造装置の修理、メンテナンス業務

高校・高専などで電気、電子、機械を学んだ人や、機械をいじるのが好きな人を歓迎しています。

入口を選ぶ
主なリスク 赤字が続く前提の事業

Transphormは2023年3月期の年次報告書で、AFSWの赤字が今後も数年続くと見込んでいました。 損益分岐に近づけるため、別の出資者をAFSWに迎える可能性にも触れています。

強みとリスク
出典 出典一覧(13件)

公式 8件 / IR 1件 / 採用 2件 / ニュース 2件

01立ち位置

何の会社として比べるか

AFSWは、旧富士通の会津若松工場でGaNパワー半導体の前工程を受託する会社です。 親会社GaNovationの2023年3月期は、売上高が前期比45.7%増えた一方、純損失は売上高の82.5%に当たりました。

親会社GaNovationの業績

2022年3月期と2023年3月期の売上高と純損失

Transphorm 年次報告書(2023年3月期)

売上高

GaNovationとAFSWの要約財務情報
  • 2022年3月期 14億円
  • 2023年3月期 21億円

純損失

GaNovationとAFSWの要約財務情報
  • 2022年3月期 −18億円
  • 2023年3月期 −17億円
株主の資金負担

3カ年の資金負担の上限

Transphorm 年次報告書の合弁注記

株主ごとの上限と拠出済み額

2023年3月期末時点
  • JCP Capitalの上限 55億円
  • Transphormの上限 18億円
  • Transphormの拠出済み 8.3億円
受託製造(前工程)

GaNウェハーファウンドリ

ポーティングを主体とした6インチウェハーのファウンドリです。 基板はシリコン、SiC、サファイアのGaNに対応し、カスタムデバイスの受託も掲げています。

  • GaN on Siファウンドリ
  • GaN on SiCファウンドリ
  • GaN on Sapphireファウンドリ
  • カスタムデバイスファウンドリ
成膜・熱処理・イオン注入

ウェハー加工サービス

6インチウェハーの加工を工程ごとに受けるサービスです。 CVD成膜、PVD成膜、熱処理、イオン注入を個別のメニューとして掲げています。

  • CVD成膜サービス
  • PVD成膜サービス
  • 熱処理サービス
  • イオン注入サービス
開発から量産までの支援

新規ウェハープロセス開発

設備エンジニアが新しい装置の導入を、CADエンジニアがマスク作成を、プロセスエンジニアが工程開発を支えます。 開発を製造工場の中で進めるので、すぐに量産へ移せると会社は説明しています。

  • 新規設備導入サポート
  • マスク作成サポート
  • ウェハープロセス開発サポート

02収益

どこで、どれくらい儲けているか

AFSWの収入は、所有者向けの製造受託です。 原価を賄う水準の価格で製造する契約のもとで、親会社GaNovationの2023年3月期は売上総損失が14億円でした。

2023年3月期 売上高(GaNovation)

21億円

GaNovationの主な事業はAFSWです。 売上高は前期比45.7%増えました。 純損失は17億円で、前期の18億円から縮みました。

2023年3月期 売上総損失(GaNovation)

−14億円

前期の売上総損失は14億円でした。 売上高が伸びても、製造段階の損失はほぼ同じ規模です。

Transphormの資金負担の上限

18億円

2021年8月から3カ年の上限で、2023年3月期末までに8.3億円(上限の44.2%)を拠出しました。 JCP Capitalの上限は55億円です。

資本金

0.5億円

2014年に富士通セミコンダクターから分社して生まれた会社です。

2023年3月期の売上高と損失

GaNovation
  • 売上高 21億円
  • 純損失 −17億円 売上高の82.5%
  • 売上総損失 −14億円

売上総損失の推移

GaNovation
  • 2022年3月期 −14億円
  • 2023年3月期 −14億円

03強みとリスク

強みと、リスク・検討点

強みは、シリコンのCMOS工程で始まった工場に、2012年からGaN工程を載せてきた実績です。 弱みは赤字が続く事業構造で、能力を伸ばす資金を株主に頼っています。

強み

  • シリコン工場にGaN工程を載せてきた来歴

    工場はシリコンのCMOS・バイポーラ工程で始まり、2012年からはシリコンの受託を続けながらGaN工程も動かしています。 TransphormはこのラインでGaNの製造工程を認定し、2015年にGen-2製品を発売しました。 以後、同社の製品用ウェハーは全量がこの工場から出ています。

    Transphorm 年次報告書(2023年3月期)
  • シリコン並みの欠陥密度という評価

    所有者交代を伝えた業界誌の記事は、AFSWを、同じ工場のシリコンCMOS・バイポーラに近い欠陥密度を報告した唯一のGaN on Siファウンドリとみられると伝えました。 同じ記事は、AFSWがシリコンの製造能力を保ちながら、GaNの拠点として規模を広げる見通しだと書いています。

    Semiconductor Today 2021年8月2日記事
  • 償却済みの設備と月産の余力

    設備は減価償却を終えており、能力はCMOS工程換算で月14,000枚です。 Transphormは、2023年の自社需要をこの能力で賄えると見ていました。

    Transphorm 年次報告書(2023年3月期)
  • 車載向けの品質認証

    自動車産業の品質規格IATF16949を、ISO9001とともに取得しています。 環境規格ISO14001も取得しています。

    品質・環境への取り組み

リスク・検討点

  • 赤字が続く前提の事業

    Transphormは2023年3月期の年次報告書で、AFSWの赤字が今後も数年続くと見込んでいました。 損益分岐に近づけるため、別の出資者をAFSWに迎える可能性にも触れています。

    Transphorm 年次報告書(2023年3月期)
  • 所有者だけに頼る売上と資金

    GaNovationはAFSWを通じて所有者だけに向けて製造し、価格は生産原価を賄う水準とされていました。 追加の資金も所有者に頼ります。 出資者のTransphorm自身にも、同じ報告書で継続企業の前提に重要な疑義が付いていました。

    Transphorm 年次報告書(2023年3月期)
  • 交替勤務と通勤手段の制約

    当面は日勤ですが、会社の状況により昼勤:9:10~21:10/夜勤:21:10~翌9:10の交替勤務へ変わる可能性があります。 通勤はマイカー、徒歩、自転車に限られ、バスや電車は使えません。

    ハローワーク求人票(2026年10月1日受付)

04待遇

給与、初任給、休日、手当

中途採用の月給は19万円〜30万円です。 前年度の賞与は計4か月分で、年間休日は127日、月平均の残業は5時間です。

中途採用の月給

2026年10月1日受付の求人票
  • 上限 30万円
  • 下限 19万円
給与と昇給
基本給は19万円〜30万円で、業務経験があれば優遇されます。 前年度の昇給は月あたり1.6%〜7.0%でした。 条件は ハローワーク求人票 に載っています。
勤務時間
当面は月〜金の8時10分〜16時40分で、休憩は45分です。 将来は交替勤務へ変わる可能性があり、その場合は交替勤務手当が付きます。
休日と休暇
年間休日は127日です。 年次有給休暇は入社時から付き、入社翌年度からは勤続年数に関係なく20日です。 別に、傷病、介護、看護、不妊治療などに使える有給休暇が年20日あります。
年金と退職金
企業年金は確定拠出年金です。 退職金制度はなく、定年は60歳、再雇用は65歳までです。
福利厚生
福利厚生アプリで毎月1,000円分のギフトが付きます。 財形もあり、マイカー通勤ができます。

05勤務地と職種

どこで、どんな仕事をするか

職場は会津若松市門田町工業団地の工場です。 従業員132人のうち女性は29人で、22.0%を占めます。 直近3年間で約30名の社員が入社しました。

主な勤務地・拠点

本社・工場
福島県会津若松市門田町工業団地4番地61984年に富士通の若松工場として開設
会社案内

仕事に出てくる工程

  • GaN on Si
  • GaN on SiC
  • CVD成膜
  • PVD成膜
  • イオン注入
  • 熱処理
  • クリーンルーム
  • 装置保守

事業内容と求人票に出てくる工程と仕事です。

選考の流れ

  1. ハローワーク紹介状、履歴書、職務経歴書を郵送かメールで送る
  2. 書類到着後7日以内に書類選考の結果が届く
  3. 会津若松の工場で面接を1回受ける
公式採用へ

06これから

会社が次に取りにいくもの

次の焦点は、償却済みの工場をどう更新し、GaNの需要に合わせて能力を伸ばすかです。 補助金による設備の刷新はすでに交付が確定しています。

これからの材料

能力の増強
中古市場の標準装置を足せば中長期の需要にも対応できると、Transphormは見ていました。 詳細は Transphorm 年次報告書(2023年3月期) にあります。
設備の刷新
半導体の生産設備の脱炭素化・刷新を対象とする補助金で、2023年4月に0.9億円の交付が確定しました。

中古装置を足す能力増強

Transphormは、AFSWの工場は中期には需要に応じて増強でき、長期でも標準的な製造装置への投資で対応できると見ていました。 装置は中古市場から調達するのが通例だとも書いています。 増強の投資も、資金は所有者に頼ります。

生産設備の脱炭素化と刷新

経済産業省の「半導体の生産設備の脱炭素化・刷新事業費補助金」で、2023年4月に0.9億円の交付が確定しました。

ポンプモーターの省エネ更新

省エネルギー投資計画で、2023年度にポンプモーター27台(0.3億円)、2024年度に23台(0.3億円)を高効率型に替える計画を立てました。

女性と若手の採用目標

2026年4月からの4年間の行動計画で、女性社員を4名以上採用し、採用に占める若手の割合を30.0%以上にする目標を掲げました。 会社は課題として、女性社員と若手社員の比率の低さを挙げています。

07入口を選ぶ

専攻から、入口を1つに絞る

装置保守の職種では、工場の加工メニューにある成膜、熱処理、イオン注入の装置を、自分の経験と結びつけて話せるかが準備の中心になります。

中途採用・正社員(未経験可)

半導体製造装置の修理、メンテナンス業務

半導体工場のクリーンルームで、製造装置の修理、保守、メンテナンスを担当します。 募集理由は増員です。

ハローワーク求人票(2026年10月1日受付)

応募前の3手

  1. CVD成膜、PVD成膜、熱処理、イオン注入から、扱った経験のある装置を1つ選んで仕組みを書き出す
  2. GaN on Si、GaN on SiC、GaN on Sapphireの違いを調べてノートにまとめる
  3. 交替勤務に入れるかと、マイカーなどの通勤手段を決める
公式採用へ

面接で使う技術語

  • 装置保守
  • クリーンルーム
  • CVD成膜
  • イオン注入
  • 熱処理
  • 交替勤務

募集は高校以上が条件で、電子・電気・機械系の専攻を歓迎しています。

他社との違いを一言で

  • GaN on Siの受託製造

    IGSS GaN

    IGSS GaNは200mmの工場でGaN on Siを製造し、複数の顧客がマスク費用を分け合うMPWプログラムを定期的に開いています。AFSWは6インチウェハーで、GaN on Si、GaN on SiC、GaN on Sapphireの受託を掲げます。

  • アナログ・パワーの受託製造

    X-FAB

    X-FABはドイツ、フランス、マレーシア、米国にウェハー製造拠点を持ち、アナログ・ミックスドシグナル、MEMS、SiCを中心に受託します。AFSWは会津若松の工場で、GaNの受託に加えて成膜や熱処理など工程ごとの加工も請け負います。

  • GaN/SiとGaN/SiCのパワー工程

    GCS

    GCSはGaN/SiとGaN/SiCの工程を、太陽光インバーター、PFC・UPS、HEV/EVなどのパワーエレクトロニクス向けに用意しています。AFSWはGaN on SiとGaN on SiCに加えてGaN on Sapphireを掲げ、新規プロセス開発の支援も用意しています。

参照資料一覧へ

出典13件

ほか5件

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