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ファブレス半導体 通信・映像・光通信・IoT向けチップ設計

HiSilicon (海思)

通信と光のチップを設計するHuaweiの100%子会社

HiSiliconはHuaweiが100%所有するファブレスのチップ設計会社です。
研究開発費4兆5,409億円を投じるHuaweiの中で、通信・映像・光・IoTのチップを設計しています。

HiSiliconは 2025年の売上高が20兆8,014億円のHuawei の100%子会社です。 プロセッサ製品 にはKirin・Kunpeng・Balongが並びます。

  • Huawei 2025年 研究開発費 4兆5,409億円 売上高の21.8%、前年比7.0%増。 営業利益2兆2,889億円の約2.0倍
  • Huawei 研究開発人員 114,000人 全従業員約213,000人の53.7%
  • Huawei 2025年 コンシューマー事業売上 8兆1,339億円 売上高の39.1%、前年比1.6%増

Huaweiの2025年 事業別売上高6事業の売上高と構成比

  • ICTインフラ8兆8,551億円
  • コンシューマー8兆1,339億円
  • デジタルパワー1兆8,255億円
  • インテリジェント車載ソリューション1兆629億円
  • クラウド7,594億円
  • その他1,644億円

この会社の要点

向いている入口 半導体業務部 学部・修士新卒

Kirin・Balong・Kunpeng・Ascendのような自社チップの設計に関わりたい人。

入口を選ぶ
主なリスク 米国の輸出規制が調達と販売を縛る

米商務省は2019年5月16日と8月19日にHuaweiと一部の関連会社をEntity Listに加えました。 2020年8月17日には外国製品にも規制を広げています。 Huaweiは関連部材の調達と一部製品の販売が悪影響を受けたと記載しています。

強みとリスク
出典 出典一覧(18件)

公式 15件 / IR 1件 / 採用 2件

01立ち位置

何の会社として比べるか

HiSiliconは、Huaweiが100%所有するチップ設計会社です。 規模はHuaweiの数字で測ると、売上高20兆8,014億円、研究開発費4兆5,409億円のグループの中にあります。

親会社の規模

Huaweiの売上高と営業利益(2021年〜2025年)

Huawei 2025年 年次報告書

Huawei 売上高

億円 · 年次報告書の5年間の財務ハイライト
  • 2021年 15兆367億円
  • 2022年 15兆1,673億円
  • 2023年 16兆6,274億円
  • 2024年 20兆3,558億円
  • 2025年 20兆8,014億円

Huawei 研究開発費

億円 · 年次報告書
  • 2024年 4兆2,429億円
  • 2025年 4兆5,409億円
2025年

Huaweiの地域別売上高

年次報告書の地域別売上

地域別売上高

億円 · 年次報告書
  • 中国 14兆5,513億円
  • EMEA 3兆8,100億円
  • アジア太平洋 1兆1,833億円
  • 米州 8,780億円
通信用SoC・チップセット

接続チップ(IoT・スマートフォン)

機器をネットワークにつなぐ通信チップです。 広域セルラー、短距離無線、GPON、FTTX、PLCの研究を土台にしています。 広域のセルラーIoTとPLCの組み合わせ、NearLinkとWi-Fiと測位の短距離無線、スマートフォン向けの接続チップとウェアラブル向けSoCの3系統があります。

  • NearLink・Wi-Fi・測位チップ
  • スマートフォン向け接続チップ
  • ウェアラブル向けSoC
  • PLC-IoTソリューション
狭帯域セルラーIoT用チップ

NB-IoTチップ

電池で長く動く狭帯域のセルラー通信(NB-IoT)のチップです。 Hi2120は3GPP R14/15/16に対応します。 送信アンプや電源管理、メモリ、SIMなどをチップに取り込み、周辺部品を50%減らしました。 省電力設計でチップの消費電力を50%下げました。

  • NB-IoTチップ Boudica 120
  • NB-IoTチップ Hi2120
映像・音声処理SoC

スマートメディアSoC

テレビ、プロジェクター、セットトップボックスの頭脳になるSoC(1チップに演算と映像処理をまとめた半導体)です。 画質と音質を演算で整える技術を持ち、中国の映像規格AVS3、HDR Vivid、Audio Vivid、ChinaDRMに対応します。 ChatGPTやChatGLMのような大規模言語モデルを端末側で動かす最適化も掲げています。

  • スマートテレビ向けSoC
  • スマートプロジェクター向けSoC
  • 通信事業者向け端末SoC
光トランシーバー

光モジュール(データセンター向け)

光ファイバー通信の送受信部品です。 データセンター向けは400G SR8から800G SR8、800G 2xFR4までそろえます。 光電子チップ、チップのパッケージ、モジュール設計、製造まで自社でつなぎます。 変調方式のPAM4には継続して投資しています。

  • 800G SR8
  • 800G 2xFR4
  • 400G SR8
  • 400G FR4
光トランシーバー

光モジュール(長距離伝送向け)

データセンター間接続、都市圏、長距離のネットワーク向けに、100G CFPから400G QSFP-DDまでをそろえます。 レーザーと変調器のチップ設計を見直して光出力を上げ、C帯の50GHz間隔で最大120波長を通します。

  • 400G QSFP-DD
  • 200G CFP2
  • 200G CFP
  • 100G CFP2
開発キット・SDK

開発者プラットフォーム

HiSiliconのチップを使う開発者向けのHiSpark開発キットです。 開発ボード、SDK、参照プロジェクト、手順書をまとめて提供します。 スマートビジョンとスマートIoTの2系統があり、複数のOSに対応します。

  • HiSpark開発キット
  • スマートIoTプラットフォーム
  • スマートビジョンプラットフォーム

02収益

どこで、どれくらい儲けているか

Huaweiの売上の8割強は、ICTインフラとコンシューマーの2事業です。 2025年に大きく伸びたのは車載の72.1%増とデジタルパワーの12.7%増で、2事業の伸びは2%前後にとどまります。

Huawei 2025年 売上高・営業利益

売上高20兆8,014億円 / 営業利益2兆2,889億円

売上高は前年比2.2%増、営業利益率は11.0%でした。 純利益は1兆6,065億円です。

Huawei 2025年 研究開発費

4兆5,409億円(売上高の21.8%)

前年の4兆2,429億円から7.0%増えました。 営業利益のおよそ2.0倍を研究開発に回しています。

Huawei 2021年〜2025年 売上高

15兆367億円 → 20兆8,014億円

4年で38.3%増えました。 2021年の15兆367億円から、2022年15兆1,673億円、2023年16兆6,274億円、2024年20兆3,558億円と伸びています。

Huawei 2025年 中国市場売上

14兆5,513億円

売上高の70%を中国市場が占めます。 EMEAは3兆8,100億円で18%でした。

Huaweiの2025年 事業別売上高

億円 · 年次報告書
  • ICTインフラ 8兆8,551億円 構成比42.6%、前年比2.6%増
  • コンシューマー 8兆1,339億円 構成比39.1%、前年比1.6%増
  • デジタルパワー 1兆8,255億円 構成比8.8%、前年比12.7%増
  • インテリジェント車載ソリューション 1兆629億円 構成比5.1%、前年比72.1%増
  • クラウド 7,594億円 構成比3.7%、前年比3.5%減
  • その他 1,644億円 前年比76.4%減

Huaweiの営業利益の推移

億円 · 年次報告書
  • 2021年 2兆8,668億円
  • 2022年 9,968億円
  • 2023年 2兆4,651億円
  • 2024年 1兆8,739億円
  • 2025年 2兆2,889億円

2025年の営業利益率は11.0%、2024年は9.2%でした。

03強みとリスク

強みと、リスク・検討点

強みは、親会社の厚い研究開発投資と、NB-IoTや光モジュールで先に製品を出してきた実績です。 弱点は、米国の輸出規制と中国市場への偏りにあります。

強み

  • Huawei本体の研究開発投資に乗る

    Huaweiの2025年の研究開発費は4兆5,409億円で、売上高の21.8%です。 営業利益2兆2,889億円の約2.0倍にあたります。 研究開発人員114,000人は全従業員の53.7%です。 HiSiliconの元社長は現在、半導体業務部のトップを務めています。

    Huawei 2025年 年次報告書
  • NB-IoTで市場初のチップを出した実績

    2016年、3GPPのRelease 13確定直後に、市場初のNB-IoTチップBoudica 120を出しました。

    HiSilicon NB-IoT技術解説
  • 光モジュールをチップから製造まで自社で持つ

    化合物半導体とシリコンフォトニクスの研究から、チップパッケージ、モジュール設計、製造までを一貫して手がけます。 PAM4変調に継続投資し、データセンター向けは800Gまで製品化しています。 光電子の子会社Hisilicon Optoelectronicsは製造も担います。

    HiSilicon データセンター用光モジュール
  • セキュリティチップの高い認証

    HiSiliconのセキュリティチップは、中国のIT製品情報セキュリティ評価でEAL6+の認証を受けました。 スマートメディアSoCもコンテンツ保護とチップレベルのセキュリティを一体で提供します。

    Huawei 2025年 年次報告書

リスク・検討点

  • 米国の輸出規制が調達と販売を縛る

    米商務省は2019年5月16日と8月19日にHuaweiと一部の関連会社をEntity Listに加えました。 2020年8月17日には外国製品にも規制を広げています。 Huaweiは関連部材の調達と一部製品の販売が悪影響を受けたと記載しています。

    Huawei 2025年 年次報告書
  • 売上の70%が中国市場

    Huaweiの2025年の中国市場売上は14兆5,513億円で、全体の70%です。 米州は8,780億円で4%にとどまります。 グループの製品が中国の需要に大きく依存しています。

    Huawei 2025年 年次報告書
  • 親会社の伸びが鈍った

    Huaweiの売上高は2024年に20兆3,558億円まで伸びましたが、2025年は2.2%増にとどまりました。 コンシューマー事業も1.6%増でした。

    Huawei 2025年 年次報告書
  • 公式サイトの情報更新が少ない

    公式サイトのニュース欄は2021年12月のPLC-IoTの記事が最新です。

    HiSilicon 公式サイト

04待遇

給与、初任給、休日、手当

採用の入口はHuawei採用サイトです。 半導体業務部は学部・修士、博士、AIインターンの3区分で人を集めています。

採用区分
半導体業務部は2026年卒の学部・修士採用と博士採用を告知しています。 AIインターンの募集も出ています。 Huawei 採用 部門一覧
営業職
チップ・部品事業の芯片与器件BUは、2026年卒の営業職を募集しています。 Huawei 採用 部門一覧
研究開発の人員
Huaweiの研究開発人員は114,000人で、全従業員約213,000人の53.7%です。 Huawei 2025年 年次報告書
大学との接点
2021年の全国大学生組込みチップ設計コンテストのHiSilicon部門には、70校以上から300チーム以上が登録しました。 教材はHi3516DV300とHi3861V100をもとにしたAIコンピュータビジョンの開発キットです。 コンテスト報告
経験者採用
HiSiliconの採用ページには、学生・卒業者向けとは別に経験者向けの入口があります。 HiSilicon 採用

05勤務地と職種

どこで、どんな仕事をするか

公式サイトの連絡先は深圳の新R&Dセンターと上海の2か所です。 光電子の子会社Hisilicon Optoelectronicsは製造まで手がけます。

主な勤務地・拠点

中国・深圳
龍崗区坂田の新R&Dセンター。 公式サイトの連絡先です。
中国・上海
青浦区の拠点。 HiSilicon (Shanghai) Technologiesが半導体の開発・販売を行います。
中国本土(光電子子会社)
Hisilicon Optoelectronicsが光電子製品の開発・製造・販売を行います。
Huawei 2025年 年次報告書

面接で使う技術語

  • SoC(1チップ化した演算・映像処理)
  • NB-IoT(狭帯域セルラーIoT)
  • PLC(電力線通信)
  • PAM4変調
  • シリコンフォトニクス
  • C-V2X(車載通信)
  • HDR Vivid・AVS3
  • EAL6+セキュリティ認証

公式サイトの製品ページに出てくる技術です。

応募前の3手

  1. 接続チップ、スマートメディアSoC、光モジュールから志望領域を1つ決める
  2. Boudica 120や800G SR8など、その領域の製品を1つ選んで仕組みを説明できるようにする
  3. Huawei採用サイトで半導体業務部の学部・修士、博士、AIインターンの区分を選ぶ
公式採用へ

06これから

会社が次に取りにいくもの

HuaweiはAscendを含む計算基盤づくりを掲げています。 HiSiliconは車載のC-V2Xや太陽光発電向けPLCの通信技術も手がけています。

これからの材料

AIと計算基盤
HuaweiのICT事業は、KunpengとAscendで計算基盤をつくると掲げています。 Huawei 採用 部門一覧
車載通信
Huaweiの車載ソリューション事業は2025年に前年比72.1%伸びました。 HiSiliconはC-V2Xで平均遅延15msを掲げています。 C-V2X車載通信
太陽光発電
PLCで太陽光発電の通信とアーク検知を担い、0.5秒以内にインバーターを止めます。 太陽光発電向けPLC

自社AIチップAscendと計算基盤

HiSiliconのプロセッサ製品にはKirin、Kunpeng、Balongが並びます。 HuaweiのICT事業は、KunpengとAscendで計算基盤をつくると掲げています。 Huaweiは、Ascend 960DTを当初の計画より3四半期早い2027年第1四半期に出す予定です。

車載通信C-V2X

C-V2X(車と道路・車同士の通信)の研究開発は7年を超えます。 渋滞時でも平均遅延15msでメッセージを届けます。 Huaweiは車載ソリューション事業の資産を、2025年1月に始動したYinwangへ移しています。

太陽光発電とPLC

PLCを太陽光発電の通信に使い、アークを検知して0.5秒以内にインバーターを止める安全機能を提供します。 Huaweiのデジタルパワー事業は2025年に1兆8,255億円で、前年比12.7%増でした。

07入口を選ぶ

専攻から、入口を1つに絞る

志望する製品群を1つ決め、その製品の仕組みと自分の研究の接点を数字で話せるようにします。

新卒

半導体業務部 学部・修士新卒

Huawei採用サイトの半導体業務部が告知する2026年卒の学部・修士採用です。 部門は通信機器、スマート端末、光電子、プロセッサ、AIのチップを手がけます。

Huawei 採用 部門一覧
新卒(博士)

半導体業務部 博士新卒

半導体業務部の2026年卒博士採用です。 Huaweiは研究開発に売上の21.8%を投じ、研究開発人員は114,000人です。

Huawei 採用 部門一覧
インターン

半導体業務部 AIインターン

半導体業務部がHuawei全体のAIインターン募集の一部として告知しています。 部門の事業領域にはAIが入っています。

  • Ascend
  • インターン
Huawei 採用 部門一覧

応募前の3手

  1. 接続・映像・光・プロセッサから製品群を1つ選ぶ
  2. Hi2120や400G QSFP-DDなど型番を1つ挙げ、工程上の役割を説明する
  3. 輸出規制と中国市場依存について、自分の考えを1分で話す
公式採用へ

面接で使う技術語

  • ファブレス
  • SoC設計
  • プロセッサ
  • 通信チップ
  • 博士
  • シリコンフォトニクス
  • AIチップ
  • 通信方式
  • AI
  • 端末側推論

公式製品ページと採用告知に出てくる語です。

他社との違いを一言で

  • テレビ向けSoCとセルラーIoT

    MediaTek

    MediaTekはテレビ向けPentonicを、表示・音響・AI・放送・接続の5本柱で展開し、8K対応の上位品を持ちます。IoTでは4G・5Gモデム内蔵の基盤を出しています。HiSiliconはAVS3やHDR Vividといった中国の映像規格と、NB-IoTのBoudicaシリーズを軸にしています。

  • 中国のファブレス設計会社

    UNISOC

    UNISOCはスマートフォン、AIoT、車載電子、スマート表示、ウェアラブルを主力に挙げ、Wi-Fi 6のIPを自社開発しています。4K/8K表示向けの基盤も持ちます。HiSiliconは接続とメディアSoCに加え、800G級の光モジュールまで製品に持つ点が異なります。

  • 接続チップとネットワーク用IC

    Realtek

    RealtekはBluetoothとWi-Fiの2チップ構成の腕時計向けソリューションや、次世代xPON、Wi-Fi 8を発表しています。HiSiliconはNearLinkやPLCといった別方式の接続チップと、光モジュールを製品に持ちます。

参照資料一覧へ

出典18件

ほか10件

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