熱・水・環境機器 ボイラ・純水システム
三浦工業
ボイラの会社が純水システムで半導体工場へ入る
主力はボイラで、2026年3月期の売上2,687億円のうち国内のボイラが798億円を占めます。
国内アクア売上127億円は前期比16.1%増で、半導体業界への大型純水設備の納入が続いています。
三浦工業の 国内アクア(水処理機器)の売上 は2026年3月期に127億円で、2年前の95億円から伸びました。 主力のボイラに加えて 半導体業界向けの大型純水設備 も納めています。
- 2026年3月期 売上収益 2,687億円 前期比6.9%増、営業利益309億円で過去最高益
- 2026年3月期 国内アクア(水処理機器)売上 127億円 前期比16.1%増、国内売上1,388億円の9%
- 2027年3月期第1四半期 国内アクア売上 28億円 前年同期21億円から33.3%増、通期予想145億円
2026年3月期の国内事業別売上収益
- ボイラ798億円
- 食機・メディカル166億円
- 舶用152億円
- その他(ランドリー・特機・新事業・環境等)145億円
- アクア(水処理機器)127億円
この会社の要点
01立ち位置
何の会社として比べるか
三浦工業はボイラとメンテナンスで稼ぐ熱・水・環境機器メーカーです。 半導体との接点は国内アクア事業の純水システムで、2026年3月期の売上は127億円でした。
2025年3月期から2028年3月期目標までの売上収益と営業利益
売上収益
営業利益
どこで、何を売っているか
地域別セグメントの外部顧客売上
国内事業別の売上収益
純水システム(RO装置・純水ユニット)
RO装置MROと、MRO-Cを標準搭載した純水ユニットが中心です。 用途に超純水製造前処理、洗浄用水、製造用水を掲げ、マイコンとインバータによる定流量フィードバック制御で、水温が下がっても設定水量を供給します。 会社の試算では、従来の純水製造システムに比べてランニングコストが約45%下がり、約55%の省スペース化ができます。 一次純水システムの原水シリカ濃度の変動を監視するカラーメトリ水質監視装置CMUもそろえます。
- RO装置 MRO-1000~6000CG
- 小型RO装置 MRO-200~600B
- 純水ユニット 1000~5000SE/SF/WE/WF
- 電気再生式純水装置 WI
混床式純水装置・熱水殺菌仕様ユニット
混床式純水装置WBは用途の筆頭に半導体・電子部品洗浄を挙げ、再生時間を90分に短縮しました。 純水ユニットの熱水殺菌仕様は80℃での熱水殺菌に対応し、標準仕様は架台に装置を載せて設置スペースを25%削減しています。
- 混床式純水装置 WB-1000~3000A
- 混床式純水装置 WB-5~40TA
- 純水ユニット(熱水殺菌仕様)
蒸気ボイラと保守
2026年3月期の国内売上1,388億円のうちボイラが798億円で58%を占める主力事業です。 保守点検契約を結んだ顧客の機器を24時間見守るオンラインメンテナンスを核に、全国約1,200名のフィールドエンジニアが保守を担います。
- 小型貫流ボイラ
- 電気式小型貫流ボイラ AE-900A
- 保守契約 ZMP
02収益
どこで、どれくらい儲けているか
利益の柱は日本国内セグメントで、セグメント利益215億円、利益率15.5%です。 米州は原材料価格の上昇と人件費の増加で利益率が11.3%へ下がりました。
売上収益2,687億円 / 営業利益309億円
売上収益は前期比6.9%増、営業利益は22.1%増で、営業利益率は11.5%です。 前期の売上収益は2,513億円、営業利益は253億円でした。
127億円
前期の109億円から16.1%増えました。 EPC契約を伴う大型プラント案件、エンジニアリング・工事、純水装置等の機器販売がそろって増えています。
売上収益583億円 / 営業利益36億円
売上収益は前年同期比11.1%増、営業利益は5.1%増で、営業利益率は6.3%です。 通期予想は売上収益2,845億円、営業利益326億円です。
売上収益3,000億円 / 営業利益365億円
3年後の目標値を固定する方式で立てた計画です。 経営目標にはROE13%以上を掲げています。
2026年3月期の地域別セグメント利益
国内アクア(水処理機器)売上の推移
03強みとリスク
強みと、リスク・検討点
強みは約1,200名のフィールドエンジニアに支えられた保守網と、水温に左右されない純水装置の制御技術です。 弱点は、半導体向けの純水設備が連結売上の小さな一部にとどまり、大型案件の有無で振れることです。
強み
- 国内アクアの売上が2年で33.7%増えた
国内アクア(水処理機器)の売上は2024年3月期95億円、2025年3月期109億円、2026年3月期127億円と伸びました。 2026年3月期はEPC契約を伴う大型プラント案件と純水装置等の機器販売が増えました。 三浦工業は半導体業界への大型純水設備の納入を続けています。
2026年3月期決算 参考資料 - 約1,200名のフィールドエンジニア網
国内約100ヵ所の拠点に約1,200名のフィールドエンジニアが駐在します。 RO装置MROはオンラインメンテナンスに対応し、装置自身が異常を通報します。 純水装置を納めた後も、保守契約で顧客との接点が続く構造です。
ネットワーク - 水温に左右されない制御技術
RO膜の処理水量は水温が下がると落ちるため、従来は膜本数を冬に合わせて増やすか、蒸気で給水を加温していました。 MROと電気再生式純水装置WIは定流量フィードバック制御でこれを不要にし、膜モジュールの本数を減らしています。
純水システム - 連結で稼ぐ規模と財務
2026年3月期の売上収益は2,687億円、営業利益は309億円で、いずれも過去最高です。 日本国内セグメントのセグメント利益率は15.5%で、親会社所有者帰属持分比率は51.0%です。
2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)
リスク・検討点
- 半導体関連は連結売上の一部にとどまる
国内アクア売上127億円は連結売上収益2,687億円の4.7%です。 半導体向けの純水設備はこのアクアの中の一部で、全社の業績はボイラ798億円と米州事業912億円に左右されます。
2026年3月期決算 参考資料 - 米州事業の利益率低下
米州事業のセグメント利益は原材料価格の上昇、販売構成の変化、人件費の増加で前期比13.1%減の103億円になり、利益率は13.8%から11.3%へ下がりました。 2027年3月期第1四半期も人件費や関税の増加で減益です。
2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結) - 大型案件への依存
アクアの伸びはEPC契約を伴う大型プラント案件に支えられています。 会社は2027年3月期の国内アクア売上を145億円と見込んでいます。
2026年3月期決算 参考資料 - 鋼材価格と人財確保
主力の小型貫流ボイラは缶体に鋼板・鋼管を使い、有価証券報告書は鋼材高騰を販売価格へ転嫁できない可能性を挙げています。 人財の獲得競争の激化も事業リスクに挙げ、2026年3月期は日本国内・米州・アジアその他のすべてのセグメントで人件費が増え、米州とアジアその他は減益になりました。
有価証券報告書 第68期 - 専業各社が重点分野を絞る中での総合型
三浦工業は、水処理業界で主要各社が重点分野へ戦略分化を進める中、産業用途全般にわたる総合的な水処理を強化する方針です。 栗田工業は前処理・一次純水・サブシステムを組み合わせた超純水製造装置一式を掲げ、三浦工業の純水システムのページは超純水製造前処理、洗浄用水、半導体・電子部品洗浄を用途に掲げます。
純水システム
04待遇
給与、初任給、休日、手当
新卒総合職の初任給は修士了26万9,100円、学部卒25万5,100円で、賞与は2024年度実績で5.5ヵ月です。 2026年3月期の平均年間給与は733万9,099円、平均年齢は40.6歳、平均勤続年数は15.2年です。
新卒総合職の初任給(月給)
- 新卒の初任給
- 総合職は博士了28万3,100円、修士了26万9,100円、学部卒25万5,100円、高専卒24万1,100円で、一般職は22万1,300円です。 条件は 新卒採用情報 に載っています。
- 昇給・賞与・勤務時間
- 昇給は評価に応じて年1回6月、賞与は年2回で2024年度実績は5.5ヵ月です。 勤務時間は松山本社8:30~17:30、東京本社8:50~17:50で、スーパーフレックスタイム制度を導入しています。 休日は土日祝の完全週休2日制です。
- 平均年間給与
- 2026年3月期の提出会社の従業員は3,540人で、平均年齢40.6歳、平均勤続年数15.2年、平均年間給与733万9,099円(約733.9万円)です。 前期比4.2%増えました。 有価証券報告書 第68期 の従業員の状況に載ります。
- 福利厚生と研修
- 社宅・独身寮、体育館、美術館、社員持株制度、財形貯蓄、退職年金制度があります。 研修は松山本社近くの最大110名収容の三浦研修所で行い、海外トレーニー制度もあります。
05勤務地と職種
どこで、どんな仕事をするか
開発と生産の中心は愛媛県松山市の松山本社と北条工場で、水処理装置の製造はグループの三浦アクアテックと三浦マニファクチャリングが担います。 従業員7,896人のうち4,394人が日本国内事業に属します。
主な勤務地・拠点
- 松山本社
- 愛媛県松山市堀江町7番地三浦研修所も近くにあります
- 北条工場
- 愛媛県松山市北条辻864番地12010年3月に水処理製品生産工場を新設
- 東京本社
- 東京都港区高輪2丁目15-35アクア東京営業課も同所
- 水処理のグループ会社
- 三浦アクアテック(愛媛県松山市、水処理装置・薬品・制御基盤の製造)、ミウラ環境エンジニアリング(千葉県市川市、水処理装置のエンジニアリング・販売・メンテナンス)
- 海外
- 海外24の国と地域でボイラを販売し、18社の現地法人を置いています。新卒の初期配属は国内
新卒総合職の募集職種
- 研究
- 開発
- 機械設計
- 電子回路設計
- 生産技術
- 営業
- フィールドエンジニア
- システムエンジニア
一般職は経理、企画、総務、営業本部、技術部門、研究所などのスタッフ業務で、勤務地は愛媛県松山市です。
06これから
会社が次に取りにいくもの
会社は2028年3月期に売上収益3,000億円、営業利益365億円を目標とし、アクア事業では半導体業界向けの大型純水設備と、ミウラ環境エンジニアリングと組む排水分野を伸ばします。
中期計画の目標と2026年3月期実績
- 売上収益 2,687億円 2028年3月期目標は3,000億円
- 営業利益 309億円 2028年3月期目標は365億円
- ROE 12.4% 経営目標は13%以上
これからの材料
- 半導体向け純水設備
- 半導体業界への大型純水設備納入など、ろ過・純水の分野を中心にシステム・エンジニアリングを強化していると 有価証券報告書 第68期 の研究開発活動に載ります。
半導体業界向けの大型純水設備
三浦工業は前期に続いて半導体業界へ大型純水設備を納め、ろ過・純水の分野を中心にシステム・エンジニアリングを強化しています。 2027年3月期第1四半期の国内アクア売上は28億円で、前年同期の21億円から増えました。 2027年3月期の国内アクア売上145億円は会社の予想値です。
排水処理まで含めた工場全体の水処理
2025年10月にミウラ環境エンジニアリングがグループに加わり、工場全体の一貫した水処理システムを提案できる体制になりました。 会社は同社と連携して排水分野を強化する方針です。 会社は水のトータルソリューション提案を進め、省人化などの複合提案も行う方針です。
UV-LED水殺菌装置の拡充
水銀を使わないUV-LED水殺菌装置WVは、最大処理流水量25m3/hまでラインナップを広げました。 用途は各種洗浄用水です。 2026年10月には2.5m3/hのWV-2AFの受注を始め、WVシリーズは4機種になりました。会社は大流量化や用途拡大に向けた製品開発を続ける方針です。
電気ボイラと中期計画
相当蒸発量900kg/hの電気式小型貫流ボイラAE-900Aを開発し、2026年度中の販売開始を予定しています。 中期計画は2028年3月期に売上収益3,000億円、営業利益365億円を目標とします。 2027年3月期の予想は売上収益2,845億円、営業利益326億円で、最終年度に向けた伸びが必要です。
07入口を選ぶ
専攻から、入口を1つに絞る
半導体に関わる仕事をしたい人は、アクア事業の純水システムを入口に、技術系か営業・フィールドエンジニアのどちらで応募するかを決めます。
研究 / 開発
R&D部門が要素・応用研究を、事業部の技術・設計部門が実用化に向けた技術開発を担います。 採用サイトの社員紹介には、アクア技術部 純水技術課に所属する技術開発の社員が載っています。 2026年3月期の研究開発費は51億円で、売上収益の1.9%です。
公式採用情報機械設計 / 電子回路設計
RO装置MROはマイコンとインバータによる定流量フィードバック制御と給水圧力フィードバック制御を、混床式純水装置WBはカラータッチパネルの制御盤を備えます。 グループの三浦アクアテックが松山市で水処理装置と制御基盤を製造しています。
公式採用情報生産技術
北条工場には2010年3月に水処理製品生産工場が新設されました。 グループの三浦アクアテックが水処理装置・薬品・制御基盤を、三浦マニファクチャリングがボイラや水処理装置の加工・塗装・組立を、いずれも松山市で担います。
- Production Engineering
- Assembly
- Quality
- Unit Design
応募前の3手
- RO装置MRO、混床式純水装置WB、純水ユニットから1機種を選び、用途と処理の仕組みをノートに書く
- 国内アクア売上95億円・109億円・127億円の推移と、半導体業界向け大型純水設備の記載を書き出し、面接で聞く点を決める
- 新卒採用情報から職種、勤務地、初任給、選考方法を書き出す
面接で使う技術語
- Reverse Osmosis
- EDI
- Ion Exchange
- Pure Water
- Water Treatment
- Feedback Control
- Inverter
- Embedded
- Mechanical Design
- Control Panel
募集学科は全学部全学科です。 理工系は学校・教授推薦でも応募できます。
他社との違いを一言で
- 電子産業向けの超純水製造装置
栗田工業
栗田工業は前処理装置、一次純水装置、サブシステムを組み合わせた超純水製造装置と、半導体製造装置の付帯ユニットとしての機能性水製造装置を提供しています。三浦工業の純水システムは用途に超純水製造前処理と半導体・電子部品洗浄を掲げ、国内アクア売上は127億円です。
- 水処理プラントの設計・施工
オルガノ
オルガノは超純水製造から排水処理まで対応する水処理プラントを、オーダーメイドで設計から製造・施工まで一貫して提供し、装置に純水装置・超純水装置・排水処理装置を並べています。三浦工業は2025年10月にミウラ環境エンジニアリングをグループに加え、純水と排水を一貫して提案する体制を整えました。
- 電子・精密向けの純水・超純水関連製品
野村マイクロ・サイエンス
野村マイクロ・サイエンスは電子・精密向けに純水・超純水装置、電気再生式イオン交換装置、オゾン水装置、水素水装置、超純水帯電防止装置を製品に並べています。三浦工業の製品はRO装置MRO、混床式純水装置WB、純水ユニット、水質監視装置CMUです。
出典20件
- 公式 会社概要
- 公式 事業内容・ビジネスモデル
- 公式 支店・営業所一覧
- 公式 純水システム
- 公式 RO装置 MRO
- 公式 混床式純水装置 WB
- 公式 純水ユニット
- IR 2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結) 2026年3月期
ほか12件
- IR 2026年3月期決算 参考資料 2026年3月期
- IR 2027年3月期 第1四半期決算短信〔IFRS〕(連結) 2027年3月期第1四半期
- IR 2027年3月期 第1四半期決算参考資料 2027年3月期第1四半期
- IR 有価証券報告書 第68期 2026年3月期
- 採用 新卒採用情報
- 採用 社員紹介
- 採用 ネットワーク
- 採用 事業内容(採用サイト)
- 公式 栗田工業 電子産業向けソリューション
- 公式 オルガノ プラント事業
- 公式 野村マイクロ・サイエンス 製品・サービス情報
- 公式 UV-LED水殺菌装置 2.5 m³/hモデルの受注開始