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半導体材料 シリコンウェーハ

Siltronic

半導体の土台になる高純度シリコンウェーハをつくる

シリコン単結晶を育て、ウェーハに仕上げるドイツのメーカー。
減価償却がEBITDAを上回り、2026年上期のEBITは−184億円でした。

Siltronicは ポリッシュドウェーハとエピタキシャルウェーハ を作り、半導体メーカーに基板を供給しています。 2026年上期 は300mmの需要が堅調でしたが、ドル安と小口径ラインの終了で売上高は1,111億円と前年同期より6.9%減りました。

  • 2025年 連結売上高 2,383億円 前年比4.7%減。 EBITDAマージンは23.5%でした。
  • 2026年上期 減価償却費 422億円 前年同期は223億円。 EBITDA238億円を上回りました。
  • 2026年 減価償却費の会社予想 867億円〜920億円 2025年実績は607億円です。

世界のウェーハ消費面積の用途別内訳(2025年)Siltronicの推定 · 在庫影響を除く

  • スマートフォン21%
  • サーバー18%
  • 自動車16%
  • PC14%
  • 産業13%
  • その他18%

この会社の要点

向いている入口 結晶成長(CZ・FZ)

材料、結晶、物理、化学、熱流体の知識を生産につなげたい人。

入口を選ぶ
主なリスク 減価償却がEBITDAを上回っている

2026年上期は減価償却費422億円がEBITDA238億円を上回り、EBITは−184億円、当期損益は−230億円でした。 償却の増加はシンガポールの能力増強によるものです。

強みとリスク
出典 出典一覧(11件)

公式 3件 / IR 4件 / 採用 3件 / ニュース 1件

01立ち位置

何の会社として比べるか

Siltronicはチップではなく、チップを作るためのシリコンウェーハを作ります。 単結晶の引上から研磨・エピまでを持ち、ウェーハ径は最大300mmです。

通期実績

2025年の売上高は2,383億円

連結売上高

通期 · 連結
  • 2024年 2,500億円
  • 2025年 2,383億円

前年比4.7%減。 販売面積は増えました。

減価償却費

通期 · 連結
  • 2024年 422億円
  • 2025年 607億円

2025年はEBITDA560億円を上回りました。

単結晶引上・切断・両面研磨

CZ単結晶と300mmポリッシュドウェーハ

石英るつぼで溶かした高純度シリコンに種結晶を浸し、回転させながら引き上げて単結晶を作ります。 ドーパントは顧客の仕様に合わせて加えます。 300mmウェーハは両面を研磨し、200mm以下は通常片面を研磨します。

  • Polished wafers
  • 300mm wafers
気相エピタキシャル成長

エピタキシャルウェーハ

研磨面に欠陥のない薄い結晶層を気相から積み、要求の厳しい用途向けに表面品質を高めます。 ガス流量と温度を制御して、抵抗と膜厚の分布をそろえます。

  • Epitaxial wafers
フローティングゾーン法

FZ単結晶と特殊製品

FZ法の単結晶は、IGBTなどのパワー半導体に向くと会社は説明しています。

  • Special products
  • FZ wafers
ポリッシュド・エピタキシャル

200mmウェーハ

ポートランドでは約360人が、ドイツの拠点で育てた結晶から200mmウェーハを作り、ポリッシュドとエピタキシャルの製造に力を入れています。 シンガポールでも200mmウェーハを作っています。

  • 200mm polished wafers
  • 200mm epitaxial wafers

02収益

どこで、どれくらい儲けているか

2026年上期のEBITDAは238億円で黒字ですが、減価償却費422億円がそれを上回り、EBITは−184億円でした。 前年同期のEBITは68億円です。

2025年 連結売上高

2,383億円

前年の2,500億円から4.7%減りました。 販売面積は増えましたが、ドル安、長期契約外の価格、製品構成、小口径ラインの終了を補えませんでした。

2025年 EBITDA・EBIT

EBITDA 560億円 / EBIT −46億円

EBITDAマージンは23.5%(前年25.8%)。 減価償却費が422億円から607億円に増え、EBITは前年の221億円から赤字になりました。 当期損益は−137億円です。

2026年上期 連結売上高

1,111億円

前年同期の1,194億円から6.9%減りました。 販売面積は増えましたが、ユーロ高・ドル安と小口径ラインの終了が響きました。 会社は、この2つを除くと前年同期をやや上回ったとしています。

2026年上期 EBITDA・EBIT

EBITDA 238億円 / EBIT −184億円

EBITDAマージンは21.4%(前年同期24.4%)。 減価償却費は223億円から422億円に増え、当期損益は−230億円でした。

2026年第2四半期 連結売上高

569億円

第1四半期の542億円から4.9%増えました。 主因は販売面積の増加です。 EBITは−91億円で前四半期とほぼ同じ、EBITDAマージンは21.6%でした。

2026年 会社予想(売上・EBITDAマージン)

EBITDAマージン 20%〜24%

会社は2026年の売上高を前年を小幅に下回る水準と見込みます。 為替と小口径事業終了の影響を除くと、前年並みかやや上の見込みです。

上期のEBITDAと減価償却費

各年上期 · 連結
  • 2025年上期 EBITDA 291億円
  • 2025年上期 減価償却費 223億円
  • 2026年上期 EBITDA 238億円
  • 2026年上期 減価償却費 422億円

償却の増加はシンガポールの能力増強によるものです。

03強みとリスク

強みと、リスク・検討点

強みは、結晶の引上から両面研磨・エピまでの工程を持ち、最新の300mm能力をシンガポールに集めていることです。 上期の数量増は、メモリとロジック向けの300mmがけん引しました。

強み

  • 結晶から表面仕上げまで自社で作る

    CZ法・FZ法の単結晶引上、円筒研削、ワイヤー切断、面取り、ラッピング、洗浄・エッチング、研磨、エピタキシャル成長までを持ちます。

    Siltronic公式 製品・製造工程
  • 最大の生産能力はシンガポールに集約

    会社はシンガポールの200mm・300mm工場を世界でも最新・最大級と位置付けています。 2つ目の300mm工場は2024年6月に開所しました。 ドイツのフライベルクも300mmの量産拠点です。

    Siltronic公式 生産拠点
  • 300mmはメモリとロジック向けで伸びている

    2026年上期の販売数量の増加は、メモリとロジック向け300mmの強い需要によるもので、シンガポールの能力増強も支えたと会社は説明しています。 第2四半期は稼働率が上がり、固定費の吸収が改善しました。

    Siltronic 2026年上期決算(2026年7月30日)
  • 増資で財務に余裕ができた

    2026年6月に増資を終え、上期末の純有利子負債は1,224億円に減りました。 自己資本比率は42.6%から45.4%に上がっています。

    Siltronic 2026年上期決算(2026年7月30日)

リスク・検討点

  • 減価償却がEBITDAを上回っている

    2026年上期は減価償却費422億円がEBITDA238億円を上回り、EBITは−184億円、当期損益は−230億円でした。 償却の増加はシンガポールの能力増強によるものです。

    Siltronic 2026年上期決算(2026年7月30日)
  • ドル安がユーロ建ての売上を削る

    2026年上期は販売面積が増えたのに、ユーロ高・ドル安と小口径ラインの終了で売上が前年同期を下回りました。 会社は下期の為替を前提に置いて2026年の売上予想を出しています。

    Siltronic 2026年上期決算(2026年7月30日)
  • 200mmはパワー向け顧客の在庫が重い

    会社はパワー向け顧客の在庫が高いため、2026年の200mm製品の事業は落ち込むと見込んでいました。 長期契約の外では価格の下押しが続くとしています。

    Siltronic 2025年通期決算(2026年3月12日)
  • 長期契約外の価格は再投資水準を下回る

    会社は、長期契約の外で取引する価格が再投資に見合う水準を下回っていると説明しています。 下期は価格が下げ止まる一方、年間では価格の影響はマイナスと見込みます。

    Siltronic 2026年第2四半期 決算説明資料

04待遇

採用窓口

採用はドイツ、米国、シンガポールの窓口に分かれ、ドイツの採用ポータルには34件の求人が掲載されていました。

ドイツの求人
ミュンヘン、ブルクハウゼン、フライベルクの求人はドイツの採用ポータルに載っています。 応募はポータル経由に限られます。 ドイツ採用ポータル
米国・シンガポールの求人
米国はポートランド、アジアはシンガポールの工場で募集しています。 公式採用ページから各国の窓口へ進みます。 公式採用ページ
学生・卒業生
インターンシップ、卒業論文、ワーキングスチューデント、graduate programと新卒の直接入社があります。 卒業論文の期間は有期雇用契約で給与が出ます。 学生・卒業生向け採用情報

05勤務地と職種

どこで、どんな仕事をするか

本社はミュンヘン、生産拠点はブルクハウゼン、フライベルク、ポートランド、シンガポールです。 どの拠点を選ぶかで、扱うウェーハ径と工程が変わります。

主な勤務地・拠点

ミュンヘン — 本社
Siltronic AGの本社です。本社機能
ブルクハウゼン — 結晶・研究開発
単結晶を引き上げ、300mmまでのウェーハを作ります。 全社の研究開発がここにあり、製品・工程・計測方法を開発しています。研究開発・結晶
フライベルク — 300mm量産
300mm単結晶と300mmウェーハの量産ラインがあります。300mm
ポートランド — 200mm
約360人が、ドイツで育てた結晶から200mmのポリッシュド・エピタキシャルウェーハを作ります。200mm
シンガポール — 最大の生産能力
200mmウェーハと、300mmのウェーハ・単結晶を作ります。 2つ目の300mm工場は2024年6月に開所しました。200mm・300mm
公式採用の勤務地欄

製造工程

  • CZ単結晶
  • FZ単結晶
  • 円筒研削
  • ワイヤー切断
  • 面取り
  • ラッピング
  • 洗浄・エッチング
  • 研磨
  • エピタキシー

単結晶から出荷までの主な工程です。

応募前に確認

  1. 希望する拠点を決め、その拠点のウェーハ径(200mmか300mmか)を確かめる。
  2. 求人票で担当工程が結晶、加工、研磨、洗浄、エピのどれかを読む。
  3. ドイツはドイツの採用ポータル、米国とシンガポールは各国の窓口から応募する。
公式採用へ

06これから

会社が次に取りにいくもの

2026年は償却がさらに増え、投資は絞る年です。 見る点は、300mmの稼働、200mmの下期回復、そして増資後の財務です。

これからの材料

200mm需要の回復
会社は200mmの需要が下期に大きく戻ると見込み、人員を調整する計画です。 2026年上期決算
減価償却と設備投資
会社は2026年の減価償却費を867億円〜920億円、設備投資を318億円〜389億円と見込みます。 2025年通期決算
増資
調達総額483億円の増資を行い、成長への備えと財務の強化に使うとしています。 第2四半期 決算説明資料

200mm需要の下期回復

会社は弱かった上期のあと、200mmの需要が下期に大きく戻ると見込み、それに合わせて人員を調整する計画です。 会社は、価格が低い水準からの回復で製品構成の影響も残るため、2026年の売上と利益への効果は限られるとしています。

2026年は償却がさらに増え、投資は絞る

会社は2026年の減価償却費を867億円〜920億円と見込み、2025年の607億円から増えます。 設備投資は318億円〜389億円に減らす計画です。 会社はEBITが前年を大きく下回ると見込んでいます。

AIサーバー向けの面積需要

会社は、在庫影響を除いた最終市場のウェーハ消費面積が2026年に7%増えると推定しています。 けん引役にはAIによるサーバー需要を挙げています。 数値は会社の推定です。

07入口を選ぶ

専攻から、入口を1つに絞る

結晶、加工、表面のどの工程に自分の経験が合うかを先に決め、その工程を持つ拠点から応募先を選びます。

材料・プロセス技術

結晶成長(CZ・FZ)

溶融シリコンの温度と流れ、結晶とるつぼの回転、引上速度、ドーピングと冷却を制御して単結晶を作る工程です。 全社の研究開発はブルクハウゼンにあります。

公式採用情報
生産技術

ウェーハ加工・研磨

円筒研削、ワイヤー切断、面取り、ラッピング、研磨で、厚さの均一性と平坦度を作る工程です。 300mmは両面研磨です。

公式採用情報
表面プロセス

洗浄・エッチング・エピタキシー

加工で残った損傷をアルカリや酸で除き、要求の厳しい用途向けには気相で結晶層を積む工程です。

  • Epitaxy
  • Surface quality
公式採用情報

応募前の3手

  1. 結晶成長、加工・研磨、洗浄・エピ、設備のうち、経験と重なる工程を1つ選ぶ。
  2. その工程で管理した条件と品質指標の例を1つ用意する。
  3. 拠点ごとの窓口で、交替勤務、言語、応募条件を確かめる。
公式採用へ

面接で使う技術語

  • Czochralski
  • Float zone
  • Doping
  • Burghausen
  • Wire slicing
  • Lapping
  • Polishing
  • Flatness
  • Cleaning
  • Etching

他社との違いを一言で

  • 小口径ウェーハ

    中国のウェーハメーカー

    会社は直径150 mm以下の小口径で中国勢との競争がはっきりしてきたと説明し、ブルクハウゼンの小口径ポリッシュド・エピタキシャルウェーハの生産を終える計画を出しました。ラインは2025年に閉じています。

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出典11件

ほか3件

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