半導体製造装置部品・材料 真空シール・石英・セラミックス部材
フェローテック
半導体製造装置メーカーへ真空シールと石英・セラミックス部材を供給する会社
半導体製造装置向けの真空シール、金属加工、石英・セラミックス部材で稼ぎ、2026年3月期の売上の64.1%を半導体等装置関連事業が占めます。
所在地別売上の55.8%が中国で、LAM RESEARCH CORPORATION向けが12.9%あります。 会社は欧米顧客の中国外生産のニーズに応えるため、マレーシアの工場を増やしています。
フェローテックは半導体製造装置向けの 真空シールや石英・セラミックス部材 などで2026年3月期の売上2,889億円の64.1%を稼ぎます。 製品の大半は中国子会社で作り 所在地別売上 の55.8%は中国です。
- 2026年3月期 売上高 2,889億円 前期比5.3%増。 営業利益率は9.5%
- 2026年3月期 半導体等装置関連事業の売上高 1,851億円 前期比12.0%増、営業利益160億円は30.4%増
- 2026年3月期 営業利益 275億円 前期比14.4%増。 純利益は148億円で5.1%減
2026年3月期のセグメント別売上高
- 半導体等装置関連事業1,851億円
- 電子デバイス事業575億円
- 車載関連事業292億円
- その他169億円
この会社の要点
01立ち位置
何の会社として比べるか
フェローテックは、半導体製造装置メーカーに部品と部材を、デバイスメーカーに部品洗浄を提供する会社です。 2026年3月期は売上高2,889億円の64.1%を半導体等装置関連事業が占め、会社は決算期変更の経過期間にあたる2026年12月期の売上高を3,800億円と予想しています。
2025年3月期から2028年12月期計画までの売上高と、2026年12月期予想までの営業利益
売上高
営業利益
どの地域で売り、どこに設備を持つか
所在地別売上高
所在地別有形固定資産
真空シール・金属受託加工
磁性流体を使い、真空雰囲気内へ回転を導入する真空シールは、半導体・FPD・LED・太陽電池の製造装置で使われます。 祖業の真空技術と精密金属加工を組み合わせ、半導体製造装置メーカーからの受託製造を広げています。 2026年3月期の売上は492億円で前期比25.6%増、5月公表の2026年12月期の製品別予想は683億円で、会社の全社予想はその後3,800億円へ引き上げられています。 米国メーカーと中国メーカーからの発注量は非常に高い水準にあります。
- 真空シール(磁性流体シール)
- 各種製造装置向け金属加工製品
- 装置組立
半導体マテリアル製品
高熱処理や化学処理を繰り返す工程で使う超高純度シリカガラスの石英製品、材料から一貫生産するファインセラミックス・マシナブルセラミックス、シリコンパーツ、CVD法で作る炭化ケイ素製品をそろえます。 2026年3月期はセラミックス406億円、石英製品343億円、シリコンパーツ133億円で、CVD-SiCは中国工場の立上げが難航し75億円へ7.4%減りました。
- 石英製品
- ファインセラミックス
- マシナブルセラミックス
- シリコンパーツ
装置部品洗浄・再生ウエーハ
デバイスメーカーやFPDメーカーが持つ製造装置の部品を洗浄するサービスで、2026年3月期の売上は186億円です。 中国の半導体工場の稼働に連動します。 再生ウエーハは48億円でしたが、事業会社が持分法適用会社へ移り、2026年7月以降は連結売上に計上されません。
- 装置部品洗浄
- 再生ウエーハ
サーモモジュール・パワー半導体用基板
電子デバイス事業のサーモモジュール売上は2026年3月期に308億円で、光トランシーバー内の熱対策にマイクロモジュールが採用されています。 パワー半導体用基板は電子デバイス事業で195億円、車載関連事業で180億円です。 2026年12月期のサーモモジュールの製品別予想は、5月公表の値で405億円です。
- サーモモジュール
- マイクロモジュール
- パワー半導体用基板(AMB基板・DCB基板)
02収益
どこで、どれくらい儲けているか
利益の柱は半導体等装置関連事業で、2026年3月期の営業利益160億円は全セグメントで最大です。 利益率では光トランシーバー向けサーモモジュールを持つ電子デバイス事業が18.2%で、半導体等装置関連事業の8.7%を上回ります。
売上高2,889億円 / 営業利益275億円
売上高は前期比5.3%増、営業利益は14.4%増です。 親会社株主に帰属する当期純利益は148億円で5.1%減りました。 前期の売上高は2,743億円、営業利益は240億円でした。
売上高1,851億円 / 営業利益160億円
売上高は前期比12.0%増、営業利益は30.4%増で、営業利益率は8.7%です。 電子デバイス事業は売上高575億円、営業利益104億円でした。
売上高1,824億円 / 営業利益280億円
決算期変更の経過期間で、当社は4〜6月の3か月、12月決算の子会社は1〜6月の6か月を合算しています。 半導体等装置関連事業は売上高1,181億円、営業利益160億円でした。
売上高3,800億円 / 営業利益600億円
5月の予想は売上高3,500億円、営業利益380億円でした。 7月22日に売上高と営業利益を引き上げ、8月14日に純利益だけを360億円へ再修正しました。 当社は4〜12月の9か月、子会社は1〜12月の12か月を計上します。
2026年3月期 半導体等装置関連事業の製品別売上高
セグメント別の営業利益率
03強みとリスク
強みと、リスク・検討点
強みは、装置メーカーの増産と工場の稼働の両方から売上が立つ部品群と、中国・マレーシアの量産能力です。 弱点はその裏返しで、売上と設備が中国に集まり、新工場の建設が借入を押し上げています。
強み
- 装置メーカーの増産を直接取り込む部品群
2026年3月期は真空シール・金属加工が492億円で前期比25.6%増、セラミックスが406億円で22.6%増えました。 祖業の真空技術と精密金属加工を組み合わせて装置メーカーの受託製造を広げ、半導体等装置関連事業の営業利益は160億円へ30.4%伸びています。
2026年3月期 決算説明および中期経営計画 資料 - 装置部品と消耗品の二本立て
会社は製品を製造設備部品グループと消耗製品グループに分け、リスクを分散しています。 石英製品は半導体製造に連動する消耗材で343億円、装置部品洗浄は工場の稼働に連動して186億円あり、装置の出荷と工場の稼働の両方から売上が立ちます。
2026年3月期 有価証券報告書 - 光トランシーバー向けサーモモジュールの高い利益率
電子デバイス事業の営業利益率は2026年3月期に18.2%で、半導体等装置関連事業の8.7%を上回りました。 決算期変更の経過期間である2026年12月期第1四半期累計(当社3か月、12月決算の子会社6か月の合算)では、通信容量1.6Tの新機種向けマイクロモジュールの出荷が増え、売上高399億円、営業利益117億円です。
2026年12月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結) - 中国とマレーシアの量産能力
会社は30年来の中国の量産拠点を強化する方針です。 有形固定資産の66.6%が中国、18.8%がマレーシアにあり、欧米顧客にはマレーシアを中心に供給しています。 従業員16,858名のうち半導体等装置関連事業が10,991名で65.2%を占めます。
2026年3月期 有価証券報告書
リスク・検討点
- 中国への生産と売上の集中
所在地別売上の55.8%にあたる1,612億円が中国で、製品の大半を中国子会社で製造しています。 会社は、米中摩擦による関税や貿易規制に加え、取引先が中国外の生産品を選ぶ可能性をリスクに挙げています。
2026年3月期 有価証券報告書 - 最大顧客への依存
LAM RESEARCH CORPORATION向けの売上は373億円で、売上高の12.9%です。 この売上は半導体等装置関連事業とその他のセグメントに計上されています。
2026年3月期 有価証券報告書 - 先行投資で膨らむ借入
2026年3月期は有形固定資産の取得に542億円を使い、フリー・キャッシュ・フローは376億円の赤字でした。 有利子負債は1,623億円から2,023億円へ増え、自己資本比率は2022年3月期の49.5%から37.6%まで下がっています。 2026年12月期の設備投資予想は650億円です。
2026年3月期 決算説明および中期経営計画 資料 - 新工場の立上げと価格下落
CVD-SiC製品は中国工場の立上げが難航して減収になり、2026年3月期の売上は75億円でした。 車載関連事業では年央からAMB基板の販売価格が下がり、営業利益は26億円で前期比25.1%減です。
2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結) - 半導体市況への感応度
会社は、市況が悪化した場合に半導体等装置関連事業の売上が前年比15%を超えて減る影響を想定しています。 真空シールは装置の出荷に、石英・セラミックス・シリコンパーツは工場の稼働に連動し、どちらも設備投資の波を受けます。
2026年3月期 有価証券報告書
04待遇
給与、初任給、休日、手当
新卒の初任給は大学卒24〜25万円程度、修士卒26〜27万円程度、博士卒29〜30万円程度で、2026年度の年間休日は126日です。 単体の平均年間給与は670.5万円、平均年齢は42.4歳です。
新卒初任給(月給)
- 新卒の初任給
- 大学卒24〜25万円程度、修士卒26〜27万円程度、博士卒29〜30万円程度です。 昇給は年1回(5月) で、賞与は年2回(6月・12月)です。
- 休日
- 2026年度の年間休日は126日で、土曜日・日曜日の完全週休2日制に祝日、年末年始、創立記念日、慶弔休暇があります。
- 平均年間給与
- 2026年3月期の単体の従業員519名は、平均年齢42.4歳、平均勤続年数10.4年で 平均年間給与は670.5万円 です。 前期比20.8%減は、2025年7月に株式会社フェローテックマテリアルテクノロジーズを吸収合併し、従業員構成が変わったためです。
- 福利厚生
- 社会保険、企業年金基金、退職年金制度、従業員持株制度、財形貯蓄制度、契約保養所があります。
- 研修
- 新入社員研修、昇格者研修、管理職研修などの階層別研修と、ハラスメント研修、情報セキュリティ研修などのテーマ別研修があり、MBA派遣も用意しています。
05勤務地と職種
どこで、どんな仕事をするか
本社は東京都中央区日本橋にあり、国内の工場は石川・千葉・岡山、開発センターは石川県白山市です。 連結従業員16,858名のうち半導体等装置関連事業が10,991名で、量産の中心は中国とマレーシアの工場です。
主な勤務地・拠点
- 本社
- 東京都中央区日本橋2-3-4 日本橋プラザビル5F採用窓口は事業管理統括室人事部
- 国内工場・開発センター
- 石川工場(石川県白山市)、千葉工場(千葉県匝瑳市)、岡山工場(岡山県玉野市)、開発センター(石川県白山市)白山市と玉野市の事業所は半導体等装置関連事業の製造設備と研究開発設備を持つ
- マレーシア
- クリム第1工場とクリム第2工場(ケダ州)。 石英・セラミックス・金属加工を担当有形固定資産528億円
- 中国
- 北京・紹興・武漢で部品洗浄・金属加工・セラミックス・パワー半導体用基板の新工場を建設有形固定資産1,871億円
半導体関連の主な製品
- 真空シール
- 金属受託加工
- 石英製品
- セラミックス
- シリコンパーツ
- CVD-SiC
- 装置部品洗浄
- サーモモジュール
- パワー半導体用基板
前半7つが半導体等装置関連事業、後半2つが電子デバイス事業と車載関連事業の製品です。
06これから
会社が次に取りにいくもの
会社は2026年12月期(当社9か月・子会社12か月)の予想を売上高3,800億円、営業利益600億円へ引き上げました。 マレーシアのクリム第2工場と中国の新工場で増産し、資産売却500億円と自己株買い250億円を組み合わせる計画です。
中期経営計画の売上高と2026年3月期実績
- 売上高 2,889億円 2028年12月期計画は4,500億円
- 営業利益 275億円 2028年12月期計画は570億円
- 営業利益率 9.5% 2028年12月期計画は12.7%
これからの材料
- マレーシア
- 石英・セラミックス・金属加工を担う クリム第2工場 は2026年8月に建屋工事を終える予定で、2026年内に稼働を始める見通しです。
- 中国
- 新工場の計画には最先端の洗浄ラインの設置が含まれます。
- 業績予想の修正
- 8月14日の修正で 2026年12月期の親会社株主に帰属する当期純利益の予想 は360億円になりました。 売上高と営業利益の予想は7月22日の値のままです。
マレーシアの中国外生産拠点
欧米顧客の中国外生産のニーズに応え、マレーシアのクリム第1工場で顧客認定と量産を進めています。 石英・セラミックス・金属加工を担うクリム第2工場は2026年8月に建屋工事を終える予定で、2026年内に稼働を始める見通しです。 会社は、顧客認定と生産量の増加がさらに進めば収益に貢献すると見込んでいます。
中国顧客の近くに新工場
中国では顧客拠点の近くに工場を置く方針で、部品洗浄・金属加工・セラミックスの北京工場は2027年6月、紹興工場と武漢工場は2027年夏の操業開始を予定し、部品洗浄を担います。
中期経営計画の上方修正
5月の中期経営計画は2027年12月期に売上高4,000億円・営業利益480億円、2028年12月期に4,500億円・570億円を掲げました。 2026年12月期の予想は7月に売上高3,800億円・営業利益600億円へ引き上げられました。 8月14日の修正でも2027年12月期以降の計画は変わっていませんが、会社は現行の目標を上回る水準で推移する可能性もあると見ています。 会社は来期以降の業績予想と中期経営計画の数値を精査中で、確定後に開示する予定です。
資産売却と事業の入れ替え
2026年3月期から2027年12月期にかけてグループ資産売却500億円を想定し、2026年12月期から2028年12月期に250億円の自己株買いを実施する方針です。 再生ウエーハ事業の子会社は持分法適用会社に移り、2026年12月期第1四半期に持分変動利益を計上しました。 自己資本比率は2026年3月期に37.6%で、中期経営計画は40.0%を目標に掲げています。
07入口を選ぶ
専攻から、入口を1つに絞る
真空シール・金属加工、石英製品、セラミックス、装置部品洗浄のうち自分の専攻と重なる製品を1つ選び、技術職、営業職、管理部門のどれで応募するかを決めます。
技術職
勤務地は石川工場(石川県白山市)、千葉工場(千葉県匝瑳市)、岡山工場(岡山県玉野市)と石川県白山市の開発センターです。 有価証券報告書では白山市と岡山県玉野市の事業所が半導体等装置関連事業の製造設備と研究開発設備を持ちます。
公式採用情報管理部門
専攻は問いません。 採用窓口は事業管理統括室人事部で、本社は東京都中央区日本橋です。 連結従業員のうち全社(共通)の94名が当社の管理部門等に所属します。
- Finance
- Capital Expenditure
- Investor Relations
- HR
応募前の3手
- 真空シール、石英製品、セラミックス、CVD-SiCから1つ選び、半導体製造装置のどこで使われるかをノートへ書く
- 製品別売上の2026年3月期実績と5月公表の2026年12月期予想を書き出し、装置出荷に連動する製品と工場稼働に連動する製品を分ける
- 新卒採用情報の職種、勤務地、初任給、選考の流れを公式ページから書き出す
面接で使う技術語
- Vacuum Seal
- Ferrofluid
- Quartz
- Fine Ceramics
- CVD-SiC
- Semiconductor Equipment
- OEM
- Consumables
- Parts Cleaning
- Global Sales
技術職は数理物系、機械系、電気・電子・制御系、情報系、応用物系、化学・物質系、金属系などの専攻が対象です。
他社との違いを一言で
- 半導体製造装置向けの石英ガラス
東ソー
東ソーは石英ガラスの素材を東ソー・エスジーエムで、加工品を東ソー・クォーツで製造します。製品は半導体製造用炉芯管やボートなどの半導体製造装置部品に使われます。フェローテックの石英製品の売上は2026年3月期に343億円で、同じ事業の中でセラミックスと真空シール・金属加工も手がけます。
- 石英るつぼと半導体製造プロセス用石英
信越石英
信越石英はシリコン単結晶引き上げ用石英るつぼと、半導体製造プロセス用途の石英ガラスを製品に挙げています。フェローテックの石英坩堝の売上は2026年3月期に89億円で、太陽光パネル向けを縮小し半導体向けに注力しています。
- 半導体製造装置用のファインセラミックス部品
京セラ
京セラは、エッチング装置や成膜装置で耐プラズマ性や低パーティクルの特性を持つセラミックスの採用が広がっていると見ています。フェローテックのセラミックス製品の売上は2026年3月期に406億円で前期比22.6%増え、半導体等装置関連事業の中で真空シール・金属加工に次ぐ規模です。
出典11件
- 公式 会社概要
- IR 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結) 2026年3月期
- IR 2026年12月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結) 2026年12月期 第1四半期
- IR 2026年12月期通期連結業績予想の修正に関するお知らせ(2026年8月14日) 2026年12月期
- IR 2026年3月期 有価証券報告書 2026年3月期
- IR 2026年3月期 決算説明および中期経営計画 資料 2026年3月期
- 採用 採用情報
- 採用 新卒採用情報
ほか3件
- 公式 東ソー 石英ガラス
- 公式 信越石英 公式サイト
- 公式 京セラ ファインセラミックス 半導体製造装置用部品