計測・保安機器 ガスセンサ・ガス検知警報器
新コスモス電機
家庭用警報器で稼ぎ、半導体工場のガスも見張るガスセンサの会社
自社製ガスセンサで家庭用ガス警報器を売り、売上の59.0%を稼ぐ会社です。
半導体工場向けの検知警報器は工業用定置式116億円の区分にあり、2027年3月期第1四半期はこの区分が前年同期比21.6%伸びました。
新コスモス電機は 半導体工場向けガス検知警報器 とガスセンサも作っています。 2027年3月期第1四半期の工業用定置式ガス検知警報器関連の売上高 は、アジア向け半導体業界向けが好調で前年同期比21.6%増の25億円でした。
- 2026年3月期 売上高 500億円 前期比18.8%増、営業利益は73億円で42.6%増
- 2026年3月期 工業用定置式ガス検知警報器関連 116億円 構成比23.3%、半導体業界向けの低調で前期比2.8%減
- 2027年3月期第1四半期 工業用定置式 25億円 アジア向け半導体業界向けが好調で前年同期比21.6%増
2026年3月期の商品区分別売上高構成比 · 連結売上高500億円
- 家庭用ガス警報器関連296億円
- 工業用定置式ガス検知警報器関連116億円
- 業務用携帯型ガス検知器関連71億円
- その他16億円
この会社の要点
01立ち位置
何の会社として比べるか
新コスモス電機はガス警報器事業の単一セグメントの会社で、売上の59.0%が家庭用です。 半導体工場向けの検知警報器とガスセンサは工業用定置式ガス検知警報器関連に入り、2026年3月期は116億円でした。
2024年3月期から2027年3月期予想までの売上高と営業利益
連結売上高
営業利益
どの地域へ売っているか
地域別売上高
2027年3月期第1四半期の地域別売上高
半導体工場向け定置式ガス検知警報器
半導体工場の各工程で使う毒性・可燃性ガスの漏えいを検知する定置式の警報器です。 イオン注入ではBF3、AsH3、PH3を使用ガス例に挙げています。 PS-8シリーズはセンサユニットの交換で1台が様々なガス種に対応するコスモス式で、現場でガスをかけて校正する必要がありません。 CLC-870は化学発光方式で1ppbからアルシンを検知します。
- コスモス式ガス検知部 PS-8シリーズ
- アルシンガス用化学発光方式ガス検知警報器 CLC-870
- 濃度表示機能付きガス検知部 KD-12IIシリーズ/PD-12IIシリーズ
- 酸素検知警報器 KS-7O
半導体工場向け携帯型検知器・環境モニタ
作業者が持ち歩く検知器と、洗浄工程などで化学物質を監視するモニタです。 XPS-7IIはNF3に対応する小型のポータブル検知器です。 業務用携帯型ガス検知器関連の売上高は2026年3月期に71億円で、2027年3月期第1四半期は16億円と前年同期比14.5%増えました。
- 半導体材料ガス検知器 XPS-7II
- 化学物質リアルタイムモニタ XP-3320II-V
- 複合型ガス検知器 XP-3368II-W
- 酸素計 XO-2200
ガスセンサ
警報器の心臓部になるガスセンサを自社で研究・製造します。 半導体製造で使う微細加工のMEMS技術を応用した可燃性ガス用センサを開発し、熱線型半導体式、定電位電解式、非分散赤外線式などをそろえます。 半導体工場向けには熱分解コンバータ一体型の硫化カルボニル用センサを2026年3月期に開発しました。
- MEMS熱線型半導体式センサ(MCH)
- 熱線型半導体式センサ(CH)
- 定電位電解式センサ(COS)
- 非分散赤外線式センサ(NDIR)
02収益
どこで、どれくらい儲けているか
売上の柱は家庭用ガス警報器関連の296億円です。 半導体向けを含む工業用定置式は116億円で、2026年3月期は前期比2.8%減りましたが、四半期で見ると第4四半期から戻り始めています。
2026年3月期の商品区分別売上高
工業用定置式ガス検知警報器関連の四半期売上高
03強みとリスク
強みと、リスク・検討点
強みはガスセンサを自社で作り、半導体工場向けに校正不要の方式と専用センサを持つことです。 弱点は、半導体向けの売上が中国の景気に左右され、国内では理研計器が高いシェアを持つ市場で戦う点です。
強み
- センサを基礎研究から自社で作る
ガスセンサの研究開発・製造と警報器の商品開発を、自社とグループのフィガロ技研が担います。 兵庫県三木市のコスモスセンサセンター、2025年に開設した淀川工場、フィガロ技研の工場で量産し、MEMS熱線型半導体式センサは0.1mm四方の素子で体積1/500、消費電力1/600(従来品比)を実現しました。
有価証券報告書 第67期 - 半導体工場向けの校正不要方式と専用センサ
中期経営計画は、校正済みセンサを現場で交換して校正を不要にするコスモス式を世界初、シランを高感度検知する熱線型半導体式センサを世界初と記載しています。 NF3とCOSには熱分解コンバータ一体型センサを開発し、中期経営計画はこれをオンリーワンのガスセンサに挙げます。 点検ガスも汚染要因になる半導体工場では、現場でのガスかけ校正が要らない点が利点になります。
中期経営計画2025-2027 - 景気の波に耐える財務
2026年3月期末の自己資本比率は72.7%、現金及び現金同等物は202億円です。 研究開発費は30億円で売上高の6.1%にあたり、工業用定置式が前期比2.8%減った年でも全社の営業利益率は14.7%でした。
2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結) - 第1四半期に半導体向けが反転
工業用定置式の四半期売上は2026年3月期第1四半期の20億円を底に、第4四半期は36億円まで戻りました。 2027年3月期第1四半期は25億円で前年同期より4.5億円増え、データセンター向けの半導体需要でアジア向けが好調でした。
2027年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
リスク・検討点
- 半導体向けは中国の景気に左右される
半導体市場向け製品の売上は中国・台湾・日本で大半を占めます。 会社は、この売上が中国の景気動向に大きく左右されると見ています。 2026年3月期は第3四半期まで売上が低迷し、アジア向け売上は前期比6.2%減の93億円でした。
2026年3月期 決算説明資料 - 一度納めると次の需要まで長い
工業用定置式は設備投資の変動サイクルの影響を強く受けます。 ガス・石油プラントや半導体工場の保安用途で使うため、リプレースの頻度は極端に低くなります。 会社は、新規ユーザーを獲得する頻度も他業界より低い可能性があると見ています。
有価証券報告書 第67期 - 第1四半期の北米向けは28.6%減、営業利益は51.5%減
ニューヨーク市が設置猶予期限を2027年1月以降へ延ばし、北米向け電池式メタン警報器の需要が落ち着きました。 2027年3月期第1四半期は北米向け売上が27億円で前年同期比28.6%減、家庭用は62億円で11.5%減り、売上高は1.6%減、営業利益は51.5%減の7.7億円でした。
2027年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結) - 国内半導体工場で強い競合
理研計器は売上の約40%が半導体業界向けで、国内半導体工場向けガス検知器のシェアを約70%と公表しています。 理研計器はサンプリング装置などを組み込んだ計装盤を大手半導体工場へ納入しています。 新コスモス電機の半導体向けは工業用定置式116億円の区分の一部です。
理研計器 成長の理由 - 2027年3月期は減益予想
会社は売上高510億円(前期比1.8%増)に対し、営業利益は18.4%減の60億円を予想しています。 資材価格の高騰、人件費と減価償却費の増加、物価上昇を理由に挙げています。
2026年3月期 決算説明資料
04待遇
給与、初任給、休日、手当
新卒の初任給は大学院卒25万6,800円、大学卒24万円で、年間休日は125日です。 2026年3月期の提出会社の平均年間給与は748.7万円、平均年齢は41.8歳、平均勤続年数は15.4年です。
新卒初任給(基本給)
- 新卒の初任給と手当
- 基本給は博士課程卒26万6,800円、大学院卒25万6,800円、大学卒24万円です。 技術職・事務職には食事手当、営業職には食事手当と営業手当が付きます。 昇給は5.1%、賞与は5.6ヶ月(いずれも2026年度(2027年3月期)の実績)で、条件は 新卒採用 募集要項 に載ります。
- 勤務時間と休日
- 本社の勤務時間は8:30〜17:15、コスモスセンサセンターは8:50〜17:35です。 年間休日は125日で、土日と祝日が休みです。
- 平均年間給与
- 2026年3月期の有価証券報告書では、提出会社の従業員498名、平均年齢41.8歳、平均勤続年数15.4年、平均年間給与748.7万円(約748.7万円)で、前期比3.1%増です。 有価証券報告書 第67期 の従業員の状況に載ります。
- 定着と働き方
- 会社の公表では、2025年度(2026年3月期)に年次有給休暇の72.6%が使われました。 離職率は3.0%(正社員)、正規雇用労働者の中途採用比率は67%です。 数字で見る新コスモス電機 で一覧できます。
- 福利厚生
- 企業年金基金、財形貯蓄、社員食堂・食事補助、従業員持株会、退職金制度、独身寮(条件あり)、年間10日の養育両立支援休暇があります。 福利厚生・各種制度 に一覧があります。
05勤務地と職種
どこで、どんな仕事をするか
本社と淀川工場は大阪市淀川区にあり、ガスセンサの研究開発と製造の中心は兵庫県三木市のコスモスセンサセンターです。 2026年3月末の連結従業員1,038名は、営業部門457名、生産部門225名、全社共通356名に分かれます。
主な勤務地・拠点
- 本社・淀川工場
- 大阪市淀川区三津屋中淀川工場はガスセンサを生産する工場として建設
- コスモスセンサセンター
- 兵庫県三木市吉川町ガスセンサの基礎研究から製造まで
- 国内営業
- 東日本支社(東京都港区)、中部支社(名古屋市)と、札幌から九州までの営業所・出張所
- 海外
- 新考思莫施電子(上海)、新考思莫施智能装備(遼寧)、台湾新宇宙電機(新竹市)、New Cosmos Electric Korea、New Cosmos-BIE(オランダ)、New Cosmos USAタイとパリに事務所
新卒採用の職種
- センサ開発
- センサ技術
- 商品開発
- 生産技術
- 品質管理
- センサ製造管理
- 生産管理
- 営業事務
- 営業(国内)
前半5つが理系の技術職、後半4つが文系の事務・営業職です。 品質管理は文系の募集にも含まれます。
選考の流れ
- オンラインの一次面接と、2種類の適性検査を受ける
- 二次面接を受ける。 化学・材料・物理・生物・農学系はコスモスセンサセンターで対面、工場見学と筆記・作業テストがある
- 大阪の本社で対面の最終面接を受ける
06これから
会社が次に取りにいくもの
中期経営計画2025-2027は、2028年3月期に連結売上高600億円以上、営業利益率12.5%以上を目標に置きます。 半導体市場での売上拡大、MEMSガスセンサの増産、欧州の水素市場が柱です。
中期経営計画の目標と2026年3月期実績
- 連結売上高 500億円 2028年3月期の目標は600億円以上
- 営業利益率 14.7% 目標は12.5%以上
- 海外売上高比率 51.8% 目標は50%以上
- ROE 10.3% 目標は8.5%
これからの材料
- 半導体市場
- 中国・台湾・日本で大半を占める半導体向けの売上に加え、欧米市場の営業活動に注力し、NF3とCOSの熱分解コンバータ一体型センサユニットを強みに挙げると 2026年3月期 決算説明資料 に載ります。
- ガスセンサの増産
- 国内自社工場の年間200万個の生産体制を、2028年3月末までに300万個へ広げる計画です。
- 水素
- 車載用水素ディテクタのサンプル提供と、家庭用電池式水素ガス警報器のEN 50194認証取得を、欧州の水素市場の足場にします。
半導体市場での売上拡大
中期経営計画2025-2027は「展開」の3本柱の一つに半導体市場での売上拡大を置きます。 会社は欧米市場の営業活動に注力しており、2027年3月期は中国が徐々に持ち直すと予測しています。
新しいセンサで対象ガスを広げる
半導体工場向けガス検知部用センサの新しいラインナップとして、熱分解コンバータ一体型の硫化カルボニル用センサを開発しました。 決算説明資料はNF3とCOSの熱分解コンバータ一体型センサユニットを半導体向け製品の強みに挙げています。
センサ300万個体制
ガスセンサは三木市と大阪市の国内自社工場で年間200万個の生産体制を確保し、2028年3月末までに300万個体制を構築する計画です。 中期経営計画はMEMSガスセンサの量・質の充実を柱に挙げています。
水素の安全
車載用水素ディテクタはFCバスやトラックへのサンプル提供が進み、家庭用電池式水素ガス警報器は2026年3月に欧州規格EN 50194の認証を取りました。 パリ事務所を中心に欧州の水素市場の基盤づくりを進めます。 欧州の水素市場は会社の予想を下回る速さで動いています。会社は水素推進の方針を維持しています。
07入口を選ぶ
専攻から、入口を1つに絞る
センサ素子を作るか、警報器を設計するか、半導体工場へ売るかを先に決め、応募する職種を選びます。
センサ開発 / センサ技術
センサ開発はガスセンサ素子の研究開発、センサ技術は性能評価と製造方法の改良、製造工程の設計管理を担います。 ガスセンサの基礎研究はコスモスセンサセンター(兵庫県三木市)で行い、中途採用のセンサ技術部も勤務地は兵庫です。
公式採用情報商品開発(回路・ソフト・機構)
ガス警報器の回路設計、ソフト設計、機構設計を担います。 回路開発は主にアナログ回路、ソフト開発は主にC言語で、結合テストや実機テストまで一貫して担当します。
公式採用情報生産技術 / 品質管理
生産技術はガス警報器の製造工程と生産設備の設計・導入、品質管理は品質保証試験と検定機関への対応を担います。
- Production Engineering
- Quality Assurance
- Certification
- Automation
応募前の3手
- CLC-870、PS-8シリーズ、XPS-7IIから1機種を選び、検知するガスと使う工程をノートへ書く
- 工業用定置式の四半期売上9期分を並べ、中国と台湾の半導体市場との関係を自分の言葉で書く
- 募集要項の職種、勤務予定地、初任給、選考の流れを公式ページから書き出す
面接で使う技術語
- Gas Sensor
- MEMS
- Electrochemical
- Material
- Process
- Analog Circuit
- C Language
- Embedded
- Mechanical Design
- Safety
理系の技術職は電気、電子、通信、情報、システム、機械、化学、材料、物理などの学部・学科が対象です。
他社との違いを一言で
- 半導体工場向けガス検知警報器
理研計器
理研計器は売上の約40%が半導体業界向けで、国内半導体工場向けガス検知器のシェアを約70%と公表しています。サンプリング装置やタッチパネルを組み込んだ計装盤を大手半導体工場へ納入しています。新コスモス電機は売上の59.0%が家庭用で、半導体向けは工業用定置式116億円の区分に入ります。
- 半導体プロセス向け毒性ガス検知
Honeywell(Midas Gas Detector)
Midasは半導体プロセスを用途に挙げ、e-calibration証明書付きのスマートセンサカートリッジ、35種を超えるガス、オプションのPyrolyzerモジュールを備えます。新コスモス電機のPS-8シリーズも校正済みセンサユニットの交換で現場校正を不要にし、NF3とCOSには熱分解コンバータ一体型センサを使います。
- 携帯型測定器と検知管
ガステック
ガステックは検知管式気体測定器を中心に、可燃性ガス測定器、定置形警報器、各種ガスセンサを扱います。新コスモス電機の業務用携帯型ガス検知器関連は2026年3月期に71億円で、半導体向けにはNF3対応のXPS-7IIを出しています。
出典18件
- 公式 会社概要
- 公式 数字で見る新コスモス電機
- 公式 拠点一覧
- 公式 産業用製品 半導体業界
- 公式 ガスセンサとは
- IR 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結) 2026年3月期
- IR 2027年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結) 2027年3月期第1四半期
- IR 2026年3月期 決算説明資料 2026年3月期
ほか10件
- IR 有価証券報告書 第67期 2026年3月期
- IR 中期経営計画2025-2027
- IR コスモスストーリー(株主通信)
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