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化学・素材 封止材用球状フィラー・ボンディングワイヤ

日鉄ケミカル&マテリアル

チップを包む材料を作る日本製鉄の素材会社

日本製鉄の化学・素材子会社です。 半導体では、チップを包む封止材のフィラーと、チップと端子をつなぐ銅ボンディングワイヤを作ります。
これらを含む機能材料は1,150億円で、2025年度に前年度比15.0%増えました。 2021年度以降で初めて化学品を上回り、売上の44.6%を占める最大の区分です。

日鉄ケミカル&マテリアルは 溶射法の球状シリカとパラジウム被覆銅ボンディングワイヤ を持つ素材メーカーです。 2025年度の連結売上高は2,579億円 で前年度比4.2%減りましたが、事業利益は219億円へ15.9%増えました。

  • 2025年度 連結売上高 2,579億円 前年度比4.2%減。 上期は1,281億円
  • 2025年度 機能材料セグメント売上高 1,150億円 前年度比15.0%増。 化学品は15.7%減
  • 2025年度 連結事業利益 219億円 前年度比15.9%増、ROS8.5%

2025年度のセグメント別売上高

  • 機能材料1,150億円
  • 化学品910億円
  • コールケミカル520億円

この会社の要点

向いている入口 研究・製品開発

材料の物性を、顧客の要求に合わせて形にしたい人。

入口を選ぶ
主なリスク 化学品の縮小

2025年度の化学品は1,080億円から910億円へ15.7%減り、コールケミカルも610億円から520億円へ14.8%減りました。 同じ年に国産ナフサ価格は1KLあたり75.6千円から65.6千円へ下がっています。 2つの区分を合わせると今も売上の半分を超えます。

強みとリスク
出典 出典一覧(21件)

公式 14件 / IR 2件 / 採用 5件

01立ち位置

何の会社として比べるか

日鉄ケミカル&マテリアルは、日本製鉄グループで鉄以外の素材を担う会社です。 2025年度の連結売上高は2,579億円で、半導体向けの球状シリカやボンディングワイヤを含む機能材料が最大の区分です。

連結実績

2021年度から2025年度までの売上高と事業利益

2025年度 NSCM連結損益状況

連結売上高

億円 · 連結損益状況
  • 2021年度 2,498億円
  • 2022年度 2,745億円
  • 2023年度 2,608億円
  • 2024年度 2,691億円
  • 2025年度 2,579億円

連結事業利益

億円 · 連結損益状況
  • 2021年度 253億円
  • 2022年度 161億円
  • 2023年度 153億円
  • 2024年度 189億円
  • 2025年度 219億円
2025年度

どの区分で売上を立てているか

セグメント別売上高

セグメント別売上高

億円 · 連結損益状況
  • 機能材料 1,150億円
  • 化学品 910億円
  • コールケミカル 520億円
半導体封止材用フィラー

シリカ・アルミナ球状微粒子

高純度な破砕粉を大気中で加熱溶融する溶射法で球状にした粒子で、大きさはサブミクロンから百ミクロンです。 シリカ球状微粒子は半導体チップを保護する封止材用フィラーで、汎用品のd50は9.5〜28.0μm、微粉のHS-311は2.2μmです。 アルミナ球状微粒子は放熱シートや放熱フィルムのフィラーに使われます。

  • シリカ球状微粒子 HS-102
  • シリカ球状微粒子 HS-206
  • シリカ球状微粒子 HS-311(微粉)
  • アルミナ球状微粒子 AZ10-75
実装用接続材料

半導体用ボンディングワイヤ

子会社の日鉄マイクロメタルが手がけます。 銅ワイヤをパラジウムで被覆して酸化の問題を克服し、2009年にEXシリーズとして世界に先駆けて商品化しました。 会社はこのワイヤを現在のデファクトスタンダードとしています。 Ag合金系のGXシリーズ、Au 4N系のATシリーズとTシリーズ、Au合金系のGシリーズもそろえます。

  • Cuワイヤ EXシリーズ
  • Ag合金系ワイヤ GXシリーズ
  • Au 4N系ワイヤ ATシリーズ
  • Au 4N系ワイヤ Tシリーズ
封止材・基板用樹脂

電子材料用エポキシ樹脂

主な用途はプリント配線基板、半導体封止材、トランス用注型材などです。 電機・電子分野向けの用途が広がっており、環境に配慮したハロゲンフリー難燃エポキシ樹脂もそろえます。

  • 液状高純度エポキシ樹脂
  • 結晶性エポキシ樹脂
  • ハロゲンフリー難燃性エポキシ樹脂
  • ノボラック型エポキシ樹脂 YDPN/YDCNシリーズ

02収益

どこで、どれくらい儲けているか

伸びているのは機能材料で、2021年度の910億円から2025年度の1,150億円へ増えました。 化学品は同じ期間に1,200億円から910億円へ縮んでいます。

2025年度 連結売上高・事業利益

売上高2,579億円 / 事業利益219億円

売上高は前年度比4.2%減、事業利益は15.9%増で、ROSは7.0%から8.5%へ上がりました。 実力ベースの事業利益は242億円です。

2025年度 上期 連結売上高・事業利益

売上高1,281億円 / 事業利益98億円

前年同期の売上高1,404億円から8.8%減りました。

2025年度 設備投資額・研究開発費

設備投資額126億円 / 研究開発費63億円

設備投資額は前年度の102億円から23.5%増、研究開発費は51億円から23.5%増えました。 研究開発費は売上高の2.4%です。

2025年度 単体 売上高・営業利益

売上高1,715億円 / 営業利益135億円

単体の当期純利益は135億円です。 販管費に含まれる試験研究費は49億円でした。

機能材料セグメントの売上高

億円 · 連結損益状況
  • 2021年度 910億円
  • 2022年度 880億円
  • 2023年度 930億円
  • 2024年度 1,000億円
  • 2025年度 1,150億円 前年度比15.0%増

化学品セグメントの売上高

億円 · 連結損益状況
  • 2021年度 1,200億円
  • 2022年度 1,250億円
  • 2023年度 1,100億円
  • 2024年度 1,080億円
  • 2025年度 910億円

03強みとリスク

強みと、リスク・検討点

強みは、封止材のフィラーと樹脂、そして銅ボンディングワイヤという半導体パッケージの材料を、会社が世界初とする技術で持っている点です。 弱点は売上の半分超が化学品とコールケミカルにあり、2025年度はどちらも減った点です。

強み

  • 封止材のフィラーと樹脂の両方を持つ

    会社の説明では、封止樹脂は球状微粒子8:樹脂2の割合で混ぜます。 会社は球状微粒子を主に半導体の封止材フィラーに向け、エポキシ樹脂では半導体封止材用の結晶性エポキシ樹脂を開発しています。 封止材の主成分であるフィラーと、ベースになる樹脂の両方を自社で持つ形です。

    会社案内(2026年4月)
  • 溶射法の球状フィラーの先駆け

    会社は、溶射法による真球状のセラミックス微粒子の製造に世界で初めて成功したとしています。 1985年から供給を続け、サブミクロンから百ミクロンまで平均粒径を選べます。 用途は主に半導体の封止材フィラーと放熱部材です。

    事業紹介
  • 銅ボンディングワイヤの標準品を持つ

    日鉄マイクロメタルは、EXワイヤが世界市場でデファクトスタンダードの地位を確立したとしています。 高価な金ワイヤに替わるパラジウム被覆銅ワイヤで、車載用にはAEC-Q006 Grade 0をクリアする品種もそろえます。

    日鉄マイクロメタル EXシリーズ
  • 機能材料が化学品を逆転した

    2021年度は化学品1,200億円に対し機能材料910億円でした。 2025年度は機能材料1,150億円、化学品910億円で順位が入れ替わっています。

    2025年度 NSCM連結損益状況
  • 厚い自己資本

    2025年度末の単体貸借対照表では、資産合計2,011億円に対し純資産は1,424億円で、純資産比率は70.8%です。 流動資産には預け金356億円があります。

    第87期 計算書類等

リスク・検討点

  • 化学品の縮小

    2025年度の化学品は1,080億円から910億円へ15.7%減り、コールケミカルも610億円から520億円へ14.8%減りました。 同じ年に国産ナフサ価格は1KLあたり75.6千円から65.6千円へ下がっています。 2つの区分を合わせると今も売上の半分を超えます。

    2025年度 NSCM連結損益状況
  • 関係会社向け売上の比重

    2025年度の単体では、関係会社との営業取引による売上高が503億円で、単体売上高1,715億円の29.3%です。

    第87期 計算書類等
  • 機能材料の中身はモバイル機器向けが厚い

    機能材料の柱には、会社が二層FCCLの世界市場でトップシェアとする回路基板材料エスパネックスがあり、スマートフォン・タブレット・PCを中心とするモバイルIT機器向けです。 球状微粒子も、パソコンやスマートフォンの高性能化を支えてきたと会社は説明しています。

    新卒採用 事業フィールド
  • ワイヤ素材の主流が動く市場

    ボンディングワイヤは長く金が主流でしたが、パラジウム被覆銅ワイヤの開発で市場が大きく変わり、今はこのワイヤが最も多く使われています。 近年は銀ワイヤも金ワイヤの代替として使われ始めています。

    日鉄マイクロメタル ボンディングワイヤとは

04待遇

給与、初任給、休日、手当

総合職の初任給は博士337,500円、修士295,500円、学士266,100円です。 年間休日は124日で、年次有給休暇は20日付与されます。

新卒初任給(月額予定)

円 · 募集要項
  • 総合職 博士 337,500円
  • 総合職 修士 295,500円
  • 総合職 学士・高専専攻科 266,100円
  • 総合職 高専本科 242,100円
  • 執務職 学士 228,000円
新卒の初任給
総合職コースは博士337,500円、修士295,500円、学士・高専専攻科266,100円、高専本科242,100円で、執務職コースの学士は228,000円です。 昇給は年1回、賞与は年2回です。 新卒採用 募集要項
勤務時間と休日
フレックスタイム制度があり、標準勤務時間は本社・支店が9:00~17:20、製造所・研究所が8:30~17:00です。 年間休日は124日、年次有給休暇は20日で最高40日まで持てます。
福利厚生
寮・社宅制度、通勤交通費、社会保険、持家融資・財形貯蓄制度、カフェテリアプラン制度があります。
働き方の数字
残業平均時間は20h/月、育休からの復帰率は100%、育休復帰後3年以内の定着率は99%です。 新卒採用 数字で見る

05勤務地と職種

どこで、どんな仕事をするか

本社は東京・日本橋にあり、製造所は北九州、姫路、木更津、山口県光市などに置いています。 ボンディングワイヤは子会社の日鉄マイクロメタルが埼玉県入間市と寄居町、フィリピン、マレーシア、中国で手がけます。

主な勤務地・拠点

本社
東京都中央区日本橋の日鉄日本橋ビル総合研究本部の研究企画部も同所
製造所
九州製造所(北九州市戸畑区)、姫路製造所(姫路市広畑区)、木更津製造所(木更津市)、金属箔製造所(山口県光市)
研究開発
総合研究本部の北九州、木更津、袖ケ浦の各拠点木更津に光学・実装材料研究開発部
ボンディングワイヤ
日鉄マイクロメタル(埼玉県入間市・大里郡寄居町)、日鉄マイクロメタル・フィリピン、日鉄マイクロメタル・マレーシア、杭州日鉄新材料
公式採用の勤務地欄

新卒採用の職種(総合職)

  • 研究
  • 製品開発
  • エンジニアリング
  • 生産技術
  • プロセス開発
  • 設備建設・保全
  • 品質保証
  • 営業
  • 事業企画

研究から品質保証までが技術系、営業と事業企画が事務系の職種です。

応募の流れ

  1. 採用サイトの卒業年度別ページからエントリーしてマイページを作る
  2. 総合職コース(技術系・事務系)か執務職コースかを選ぶ
  3. 募集要項で職種、勤務地、初任給を確かめて選考へ進む
公式採用へ

06これから

会社が次に取りにいくもの

設備投資額は2025年度に126億円へ増え、建設仮勘定の増加は九州製造所に集まりました。 半導体まわりでは、球状フィラーの製造力強化、球状アルミナの放熱用途、車載向けボンディングワイヤが次の論点です。

これからの材料

設備投資
2025年度の単体で建設仮勘定の主な増加額90億円のうち、九州製造所関連が54億円です。 計算書類等
車載用ワイヤ
EXシリーズの一部はAEC-Q006 Grade 0をクリアする性能を持ち、高い接合信頼性が求められる車載用デバイス向けです。

九州製造所への設備投資

2025年度の単体で建設仮勘定の主な増加額90億円のうち、九州製造所関連が54億円で60.3%を占めました。 ほかの製造所関連は、姫路9.6億円、木更津8.7億円、田原7.6億円です。

球状フィラーの製造力強化

会社は組織に「高機能フィラー製造実力強化プロジェクト」を置いています。 シリカ球状微粒子は姫路製造所の高機能フィラー製造部と、マレーシア・ペナンのHarimic(Malaysia)で製造しています。 組織の名前から見える取り組みです。設備や人員の規模は面接で聞く論点です。

球状アルミナの放熱用途

アルミナ球状微粒子は高温での熱的安定性と、セラミックス粒子の中では高い熱伝導を持ち、放熱シートや放熱フィルムのフィラーに使われます。 会社はEVなど次世代自動車の部材への応用を期待しています。 EV向けは、会社が応用を期待している段階の用途です。

車載向けボンディングワイヤ

EXシリーズのEX1RとEX1SはAEC-Q006 Grade 0をクリアする性能を持ち、高い接合信頼性が求められる車載用デバイスに向けた品種です。 車載品はEXシリーズの中の一部の品種です。

研究開発費の積み増し

研究開発費は2021年度42億円、2024年度51億円、2025年度63億円と増えています。 2025年度の設備投資額も126億円へ23.5%増えました。 研究開発費は売上高の2.4%です。半導体材料に向かう額は面接で聞く論点です。

07入口を選ぶ

専攻から、入口を1つに絞る

球状シリカ、ボンディングワイヤ、エポキシ樹脂のうち自分の専攻と重なる材料を1つ選び、技術系と事務系のどちらで応募するかを決めます。

技術系(総合職)

研究・製品開発

新しい素材を創る職種で、営業・製造・企画など社内の関係者や、顧客、大学・研究機関と連携して製品開発を進めます。

公式採用情報
技術系(総合職)

生産技術 / プラントエンジニアリング / 設備保全

生産技術は、製品を安定して作り、品質と生産性を上げる仕組みを作る職種です。 製造所は北九州、姫路、木更津、山口県光市などにあります。

公式採用情報
事務系(総合職)

営業 / 企画・管理

事務系の総合職は営業、経営企画、事業企画、生産管理などを担います。 海外拠点は約15カ所あります。

  • Technical Sales
  • Marketing
  • Semiconductor Materials
  • Global
公式採用情報

応募前の3手

  1. HS-311などのシリカ球状微粒子、EXシリーズ、液状高純度エポキシ樹脂から1つ選び、半導体パッケージのどこで使われるかをノートへ書く
  2. 機能材料・化学品・コールケミカルの2021年度から2025年度の売上推移を書き出し、志望する区分を決める
  3. 募集要項の職種、勤務地、初任給を公式ページから書き出す
公式採用へ

面接で使う技術語

  • Spherical Silica
  • Filler
  • Bonding Wire
  • Epoxy Resin
  • Packaging
  • Process Engineering
  • Plant
  • Maintenance
  • Quality
  • Safety

技術系の募集学科は化学、材料、機械、電気、電子、制御、物理、土木、建築などです。

他社との違いを一言で

  • 半導体封止材用の球状シリカ

    デンカ

    デンカの溶融シリカ球状は半導体封止エポキシ樹脂用フィラーとして長い実績を持ち、メモリー用に低ウラン(低α)グレードを用意しています。日鉄ケミカル&マテリアルの球状シリカは溶射法で作り、汎用品のd50は9.5〜28.0μmです。

  • 微細な球状シリカ

    アドマテックス

    アドマテックスは高純度の合成球状シリカで、平均粒径を0.2~2.0µmで制御し、メモリなどのチップ周り向けに低α線グレードを持ちます。日鉄ケミカル&マテリアルの汎用品はd50が9.5〜28.0μmで、最も細かいHS-311でも2.2μmです。

  • 半導体用ボンディングワイヤ

    Heraeus Electronics

    Heraeus Electronicsは金・銀の細線から銅・アルミの細線、太線ワイヤ、リボンまで幅広くそろえます。日鉄マイクロメタルはパラジウム被覆銅のEXシリーズを主力に、Ag合金系とAu系のワイヤを持ちます。

参照資料一覧へ

出典21件

ほか13件

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