半導体材料 超高純度フッ化水素酸
ステラケミファ
半導体の洗浄とエッチングに使う超高純度フッ化水素酸の大阪の化学メーカー
シリコン酸化膜を溶かす超高純度フッ化水素酸で、連結売上の60.3%を半導体部門が稼ぎます。
原料の無水フッ酸は主に中国から調達しており、原料価格をどれだけ早く販売価格へ転嫁できるかが利益を決めます。
ステラケミファは 12N純度のフッ化水素酸 を国内2拠点とシンガポールの年産105,000tで供給しています。 2026年3月期の高純度薬品事業の売上317億円 のうち69.9%を半導体部門が占めます。
- 2026年3月期 売上高 368億円 前期比1.4%増。 営業利益は46億円で7.1%増
- 2026年3月期 半導体部門売上 222億円 前期比5.8%増。 高純度薬品事業の69.9%
- 2027年3月期第1四半期 売上高 97億円 前年同期比10.9%増。 営業利益は12億円で1.6%増
2026年3月期の高純度薬品事業の部門別売上高
- 半導体222億円
- 仕入商品32億円
- 一般製品31億円
- 電子材料11億円
- エネルギー11億円
- 工業用フッ酸8.2億円
この会社の要点
キャリア採用は理系大学修士卒以上で大学・大学院で化学を学んだ人が対象です。 新卒の研究開発職インターンシップは化学系・物理化学系・生化学系などの理系学生が対象です。
入口を選ぶ主要原材料の無水フッ酸は主に中国から調達しています。 会社が示す中国からのフッ化水素酸の輸入統計価格は、2026年3月期平均の307円/kgから2027年3月期第1四半期の384円/kgへ25.1%上がりました。 この期の高純度薬品セグメント利益は前年同期比9.6%減です。 2026年3月期の決算短信は、ホルムズ海峡の影響で硫酸の需給がひっ迫し、中国の無水フッ酸価格が上昇傾向にあると記載しています。
強みとリスク01立ち位置
何の会社として比べるか
ステラケミファは、半導体工場の洗浄とエッチングに使う超高純度フッ化水素酸の専門メーカーです。 2026年3月期は連結売上高368億円のうち222億円を半導体部門が稼ぎ、2027年3月期は391億円を見込みます。
2025年3月期から2027年3月期予想までの売上高と営業利益
売上高
営業利益
どの地域の顧客へ売っているか
地域別売上高(連結)
国内と海外
超高純度フッ化水素酸
シリコン酸化膜をエッチング除去できる唯一の薬液として、半導体の製造工程で使われます。 製品グレードは9NのSAから12NのSA-XXXまでの4段階で、SA-XXXは不純物濃度を1兆分の1以下に抑えます。 2026年3月期の半導体部門売上は222億円で、高純度薬品事業の69.9%を占めます。
- SA(9N)
- SA-X(10N)
- SA-XX(11N)
- SA-XXX(12N)
超高純度バッファードフッ酸
50%フッ化水素酸と40%フッ化アンモニウム水溶液を任意の配合比で混ぜた薬液で、十数Å/minから数千Å/minまでのエッチレートの品種を製造できます。 LAL BHFはフッ化アンモニウム濃度を17〜20%に下げ、界面活性剤を加えて薬液の寿命を延ばしました。 研究開発品のHSN BHFは、シリコン窒化膜に対して高い選択比でシリコン酸化膜を削ります。
- BHF
- LL BHF
- LAL BHF
- HSN BHF(研究開発品)
電子材料・電池材料
半導体ステッパー(露光装置)やデジタルカメラのレンズ材料になるフッ化カルシウム、タンタルコンデンサー用のフッ化カリウム、ミニLED向けの赤色蛍光体材料LSA-61Aを製造します。 電池用添加剤は泉工場で製造し、電解質の六フッ化リン酸リチウムは中国の関連会社で製造しています。 2026年3月期の電子材料部門の売上は11億円で、前期比41.0%増えました。
- フッ化カルシウム
- フッ化カリウム
- 赤色蛍光体材料 LSA-61A
- 電池用添加剤
02収益
どこで、どれくらい儲けているか
売上の中心は半導体用の超高純度薬液です。 2026年3月期は半導体部門が5.8%、電子材料部門が41.0%伸び、エネルギー部門は44.7%減りました。
売上高368億円 / 営業利益46億円
売上高は前期比1.4%増、営業利益は7.1%増で、営業利益率は前期の12.0%から12.6%へ上がりました。 親会社株主に帰属する当期純利益は30億円、ROEは6.6%です。
高純度薬品 売上317億円・利益35億円 / 運輸 売上48億円・利益10億円
高純度薬品のセグメント利益率は11.3%です。 運輸事業は化学品の輸送・保管・通関を担い、営業利益は31.6%増えました。
売上高97億円 / 営業利益12億円
半導体部門の売上は58億円で前年同期比10.2%増えました。 高純度薬品のセグメント利益は10億円から9.0億円へ9.6%減り、増益は運輸事業の48.8%増によるものです。
売上高391億円 / 営業利益48億円
半導体部門の売上は243億円で9.5%増を見込みます。 設備投資は46億円、研究開発費は8.2億円の計画です。 中東情勢の影響を含まない予想です。
2026年3月期の高純度薬品事業の部門別売上高
半導体用高純度フッ化水素酸の通期出荷量
03強みとリスク
強みと、リスク・検討点
強みは12N純度の薬液を年産105,000tの能力で供給する体制と、原料高を価格転嫁で吸収した利益率12.6%です。 弱点は同じ集中の裏返しで、半導体市況と、主に中国から調達する無水フッ酸の価格に業績が寄っています。
強み
- 半導体部門が連結売上の6割を稼ぐ
2026年3月期の半導体部門の売上は222億円で、連結売上の60.3%、高純度薬品事業の69.9%です。 活況なAI関連需要で出荷量が増え、前期比5.8%伸びました。
2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結) - 会社がうたう国内外のシェア
半導体関連の事業ページは、自社の高純度薬液が半導体の製造に不可欠な薬品であり、国内外でトップレベルのシェアを誇ると記載しています。
半導体関連 - 12N純度と3拠点の供給能力
半導体用高純度フッ化水素酸の製造能力は三宝工場65,000t、北九州工場30,000t、シンガポール10,000tの計105,000tです。 2026年3月期の出荷量は73,800tでした。 製造から充填・輸送までを自社で行い、子会社のブルーエキスプレスが化学品の輸送を担います。
2026年3月期 決算説明資料 - 原料高を価格転嫁で吸収した
2026年3月期は原料価格が上がるなかで半導体部門と一般製品部門の価格転嫁を進め、営業利益率を12.0%から12.6%へ上げました。 高純度薬品のセグメント利益は35億円で前期比1.3%増です。
2026年3月期 決算説明資料 - 自己資本比率74.6%の財務
2026年3月期末の自己資本比率は74.6%です。 投資活動のキャッシュ・フローは81億円の支出で、営業活動の60億円の収入を上回りましたが、自己資本比率は前期の73.7%から上がりました。
2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
リスク・検討点
- 無水フッ酸の中国調達に原価が左右される
主要原材料の無水フッ酸は主に中国から調達しています。 会社が示す中国からのフッ化水素酸の輸入統計価格は、2026年3月期平均の307円/kgから2027年3月期第1四半期の384円/kgへ25.1%上がりました。 この期の高純度薬品セグメント利益は前年同期比9.6%減です。 2026年3月期の決算短信は、ホルムズ海峡の影響で硫酸の需給がひっ迫し、中国の無水フッ酸価格が上昇傾向にあると記載しています。
2027年3月期第1四半期 決算説明資料 - 半導体市況と価格競争への依存
有価証券報告書は、半導体関連の売上比率が高く、循環的な市況変動が大きい半導体業界の動向で業績が左右されるとリスクに挙げ、同業他社との価格競争による販売価格の下落も記載しています。 半導体用フッ化水素酸の出荷量は2023年3月期の72,400tから2024年3月期に65,100tまで落ちました。
有価証券報告書 2026年3月期 - エネルギー部門と中国向け売上が急に縮んだ
2026年3月期のエネルギー部門の売上は20億円から11億円へ44.7%減り、一般製品部門も12.1%減りました。 地域別では中国向け売上が30億円から13億円へ54.6%減っています。 濃縮ホウ酸は中国向け販売が中心だと会社は記載しています。
有価証券報告書 2026年3月期 - 主力工場の充填設備が延期
三宝工場で進める半導体用高純度薬液の中小型容器充填設備は、投資予定額62億円のうち34億円を支払済みです。 建屋工事の施工不良で完成が延び、2027年9月の完成予定です。
有価証券報告書 2026年3月期
04待遇
給与、初任給、休日、手当
2026年3月期の提出会社の平均年間給与は731.8万円、平均年齢は39.53歳、平均勤続年数は15.18年です。 年間休日は128日で、フレックスタイム制をとります。
- 平均年間給与
- 2026年3月期の有価証券報告書では、提出会社の従業員293名、平均年齢39.53歳、平均勤続年数15.18年、平均年間給与731.8万円(約731.8万円)で、平均年間給与は前期比4.5%増です。 有価証券報告書 2026年3月期 の従業員の状況に載ります。
- 勤務時間と休日
- フレックスタイム制で標準時間は1日7時間40分、年間休日は128日です。 在宅勤務制度は導入していません。 会社全体の平均残業時間は月15時間程度です。
- 有給休暇
- 年次有給休暇は入社時に10日付与され、会社は有休の消化が80%以上と掲げています。 法律上消滅する有給休暇は最大20日までストックできます。 制度・福利厚生 で一覧できます。
- 研修
- 入社後約2週間は新入社員全員で研修を受け、工場での安全講習や製品説明があります。 英語を中心にビジネス語学スクールへ通う語学研修制度もあります。
- 福利厚生
- 社会保険、社員持株会、財形貯蓄、再雇用制度、退職金、三重県鳥羽市の保養施設があります。
05勤務地と職種
どこで、どんな仕事をするか
本社と営業部は大阪市中央区の淀屋橋にあり、東京に第二営業部があります。 半導体用フッ化水素酸は堺市の三宝工場と北九州工場で作り、研究開発は三宝工場敷地内の次世代材料研究棟に集約しています。
主な勤務地・拠点
- 本社・営業
- 大阪本社と第一営業部・第三営業部(大阪市中央区)、第二営業部(東京都千代田区丸の内)
- 三宝工場・次世代材料研究棟
- 大阪府堺市堺区。 半導体製造用超高純度フッ化水素酸の生産設備と、2023年2月に新設した次世代材料研究棟泉工場と三宝工場に分かれていた研究開発拠点を集約
- 北九州工場
- 福岡県北九州市八幡西区。 三菱ケミカル九州事業所内にあり、2014年に新設した半導体用フッ化水素酸の生産拠点
- 泉工場
- 大阪府泉大津市。 各種フッ化物と国内唯一の濃縮ホウ素の生産設備、電池関連製品の製造プラント
- 海外
- STELLA CHEMIFA SINGAPORE(高純度薬品の製造・販売)、浙江瑞星フッ化工業(フッ化水素酸の製造・販売)、星青国際貿易(上海)
募集・説明会のある職種
- 研究開発職
- 生産技術職
- 総務職
- 経理職
- 社内SE職
- 事務職(法務担当)
- 事務職(コーポレート運営担当)
研究開発職、生産技術職、総務職、経理職は新卒のインターンシップとオープン・カンパニーの職種、研究開発職(半導体関連)、社内SE職、事務職はキャリア採用の職種です。
06これから
会社が次に取りにいくもの
第4次中期経営計画は2028年3月期に営業利益55億円、ROE8.0%以上を目標にします。 2026年3月期の実績は営業利益46億円、ROE6.6%で、高選択エッチング液、北米・台湾の開拓、新規事業が差を埋める柱です。
第4次中期経営計画の目標と2026年3月期実績
- 営業利益 46億円 2028年3月期の目標は55億円
- ROE 6.6% 目標は8.0%以上
これからの材料
- 高選択エッチング液
- 従来品を上回る選択性を持つ高選択エッチング液の開発が完了し、ユーザーへのサンプルワークを実施していると 2026年3月期 決算説明資料 に載ります。
- 海外シェア
- 北米市場や台湾市場へのアプローチを進め、主に中国から調達している主要原材料の調達先を分散させる方針です。
- 株主還元
- 株主還元は2026〜2028年3月期の3年累計で総還元性向100%以上が目標で、2026年3月期の単年は71.7%でした。
- 新規事業
- 2030年代半ばを目標に50〜100億円規模の新規事業を創る計画で、細胞培養容器、無機フッ化物ナノ粒子、有機フッ素化合物、全固体電池向け正極被覆材SL-51を進めています。
高選択エッチング液の顧客評価
従来品を上回る選択性を持つ高選択エッチング液の開発が完了し、改良も2025年末に終わりました。 複数の材料のうち、ある種類の材料だけを選択的に削る薬液で、ユーザーへのサンプルワークを進めています。 顧客の評価を通って量産ラインに採用されるかで、フッ化水素酸以外の半導体向け売上が育つかが決まります。
北米・台湾向けの海外シェア拡大
有価証券報告書は、北米市場や台湾市場へのアプローチを進めて海外シェアを広げる方針を掲げます。 2027年3月期の高純度薬品事業は売上343億円、うち海外58.0%を計画し、2026年3月期の56.4%から上げる見通しです。 海外の半導体メーカーの投資計画と、シンガポール拠点10,000tを含む供給能力で受注を取り切れるかが条件になります。
50〜100億円規模の新規事業
2030年代半ばを目標に50〜100億円規模の新規事業を創ると掲げます。 細胞培養容器は2027年度の販売を目指し、無機フッ化物ナノ粒子や高付加価値な有機フッ素化合物の受託合成も進めます。 2027年3月期の研究開発費は8.2億円の計画で、2026年3月期の6.3億円から増やします。 研究開発スタッフは34名です。
全固体電池向け正極被覆材
耐酸化性のフッ素化合物を使う正極活物質の被覆材SL-51を開発し、高電圧タイプの液系リチウムイオン電池向けにサンプルワークへ進めました。 全固体リチウムイオン電池向けは2030年ごろの製品化を目指します。 全固体電池の量産時期に製品化が連動するため、電池メーカーの採用計画で売上の立ち上がりが決まります。
07入口を選ぶ
専攻から、入口を1つに絞る
超高純度フッ化水素酸とバッファードフッ酸のどちらに自分の専攻が近いかを決め、研究開発職と生産技術職のどちらで応募するかを選びます。
研究開発職(半導体関連)
キャリア採用の職務は、半導体製造プロセス用機能性薬液の開発、フッ酸系薬液の試作・少量製造・分析、シリコンウエハのエッチング処理と、膜厚計・SEM・AFM・FTIR・XPSによる分析です。 勤務地は三宝工場敷地内の次世代材料研究棟です。
公式採用情報生産技術職
新卒向けに理系学生対象のオープン・カンパニーを開き、2回目は工場見学と先輩社員との座談会です。 半導体用超高純度フッ化水素酸の生産設備は三宝工場と北九州工場にあり、三宝工場では中小型容器充填設備の刷新・集約を進めています。
公式採用情報社内SE職
キャリア採用の職務は、システム企画の立案・推進、業務システムの要件定義と導入支援、社内ネットワーク・サーバー・Microsoft 365の運用、セキュリティ施策の企画・推進です。 勤務地は大阪市中央区の本社です。
- Infrastructure
- Microsoft 365
- Security
- ERP
応募前の2手
- SA〜SA-XXXの4グレードとLAL BHF、HSN BHFの用途をノートに書き、酸化膜エッチングとの関係を1枚にまとめる
- 三宝工場・北九州工場・シンガポールの能力と、無水フッ酸の価格推移を並べて、利益が動く理由を1行で書く
面接で使う技術語
- Wet Etching
- Hydrofluoric Acid
- BHF
- Selective Etching
- XPS
- Process Engineering
- Purification
- Clean Plant
- Filling
- Safety
研究開発職のインターンシップは化学系・物理化学系・生化学系などの理系学生、生産技術職は理系学生、総務職・経理職は全学部・全学科が対象です。
他社との違いを一言で
- 半導体用フッ化水素酸と中国の原料拠点
森田化学工業
森田化学工業は半導体用フッ化水素酸、半導体用バッファードフッ酸、半導体用フッ化アンモニウム液、FPM洗浄液、コンタクトホール洗浄液を製品に挙げ、中国の合弁会社でフッ化水素酸を生成して日本で加工すると記載しています。ステラケミファも中国に浙江瑞星フッ化工業(フッ化水素酸の製造・販売)を持ち、主要原材料を主に中国から調達しています。
- HF/BOEと韓国の半導体顧客
Soulbrain
Soulbrainは半導体酸化膜のエッチングと洗浄に使うHFとBOEを半導体級超高純度製品として供給し、BOE(LAL series)を主要製品に挙げ、韓国と中国に生産基盤を持つと記載しています。ステラケミファの2026年3月期の韓国向け売上は55億円で、連結売上の15.2%です。
- 半導体用ウェットエッチング剤
ダイキン工業
ダイキンは半導体製造向けにウェットとドライのフッ素系エッチング剤を供給し、ウェット用にフッ化水素酸(50%、49%)、フッ化アンモニウム(40%)、BHF、界面活性剤入りのBHF-Uを挙げています。ステラケミファは9Nから12Nまでのフッ化水素酸と、界面活性剤入りのLAL BHFなどのバッファードフッ酸を製造し、半導体部門が高純度薬品事業の69.9%を占めます。
出典21件
- 公式 会社概要
- 公式 事業所・関連施設
- 公式 グループ会社
- 公式 半導体関連
- 公式 電子材料関連
- 公式 電池関連
- IR 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結) 2026年3月期
- IR 2027年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結) 2027年3月期第1四半期
ほか13件
- IR 2026年3月期 決算説明資料 2026年3月期
- IR 2027年3月期第1四半期 決算説明資料 2027年3月期第1四半期
- IR 有価証券報告書 2026年3月期 2026年3月期
- 採用 3分でわかるステラケミファ
- 採用 新卒採用 募集要項
- 採用 キャリア採用 募集要項
- 採用 オフィス環境
- 採用 制度・福利厚生
- 採用 よくあるご質問
- 公式 森田化学工業 半導体用フッ化水素酸と半導体用フッ化物薬液
- 公式 森田化学工業 フッ素について
- 公式 Soulbrain 半導体材料事業
- 公式 DAIKIN Semicon Etching Agents