材料 シリコンウェーハ
SUMCO
半導体が載る円板そのものを作る会社
シリコンウェーハの専業メーカー。
「高純度シリコン」の単一セグメントで、2025年12月期の連結売上高は4,096億円です。
SUMCOは 半導体デバイスの基板になるウェーハ を作っています。 2026年12月期中間期の 連結売上高 は2,150億円でした。
- 2025年12月期 連結売上高 4,096億円 前期比3.3%増。 提出会社単体は3,343億円
- 2025年12月期 連結営業利益 13億円 13億円。 前期比96.4%減。 売上高営業利益率0.3%、経常損失−38億円、当期純損失−117億円
- 2026年12月期 中間期 連結売上高 2,150億円 2,150億円。 前年中間期比4.7%増。 2026年8月6日開示
海外売上比率2025年度 · 採用サイト 80.5%
- 海外80.5%
- 国内19.5%
この会社の要点
01立ち位置
何の会社として比べるか
SUMCOは、半導体デバイスの基板になるシリコンウェーハを作る専業メーカーです。 連結の事業区分は「高純度シリコン」の単一セグメントです。 2025年12月期の連結売上高4,096億円のうち、提出会社単体は3,343億円でした。
連結と単体、当期と前期の規模
2025年12月期 売上高
連結には台湾のFORMOSA SUMCO TECHNOLOGYやSUMCO TECHXIVなどの子会社が含まれます。
連結営業利益の前期比較
2025年12月期は経常損失−38億円、親会社株主に帰属する当期純損失−117億円を計上しました。
人と設備がどの拠点に集まっているか
主要製造拠点の従業員数
連結従業員数は9,714名、提出会社単体は5,065名です。 臨時雇用者は外数です。
主要製造拠点の帳簿価額
建物及び構築物、機械装置及び運搬具、土地、その他の合計です。
ポリッシュドウェーハ / アニールウェーハ
単結晶インゴットを厚さ1mm程度にスライスし表面を鏡面研磨したポリッシュドウェーハ(PW)と、高温の熱処理でウェーハ表層を改質し結晶完全性を高めたアニールウェーハ(AW)を供給します。
- ポリッシュドウェーハ(PW)
- アニールウェーハ(AW)
エピタキシャルウェーハ / JIW
ポリッシュドウェーハ上に単結晶シリコン層を気相成長させたエピタキシャルウェーハ(EW)と、写真製版とイオン注入でIC埋め込み層をあらかじめ形成したJunction Isolated Wafer(JIW)を持ちます。
- エピタキシャルウェーハ(EW)
- Junction Isolated Wafer(JIW)
SOIウェーハ / 再生研磨ウェーハ
2枚のポリッシュドウェーハを絶縁酸化膜を挟んで貼り合わせたSOIウェーハと、顧客が使用したウェーハからデバイス層を除去して再び研磨する再生研磨ウェーハ(RPW)を供給します。
- SOIウェーハ
- 再生研磨ウェーハ(RPW)
単結晶引上から特殊加工までの一貫工程
高純度多結晶シリコンを約1420℃で溶融しCZ法で単結晶を引き上げ、切断、粗研磨、エッチング、研磨、洗浄・検査を経て特殊加工へ進む3段階の工程を自社で持ちます。
- 単結晶引上工程
- ウェーハ加工工程
- 特殊加工工程
02収益
どこで、どれくらい儲けているか
2025年12月期の売上高営業利益率は0.3%でした。 四半期の売上高はほぼ横ばいのまま、第3四半期から営業損益が赤字になりました。 2026年度2QのEBITDAマージンは26.9%です。
4,096億円
前期比3.3%増。 300mmはAI用半導体の増産で先端品需要が持続し、200mm以下は年間を通じて低調な出荷が続きました。
13億円(13億円)
前期比96.4%減。 経常損失は−38億円、親会社株主に帰属する当期純損失は−117億円です。 売上高営業利益率0.3%です。
設備投資799億円 / 減価償却費1,156億円
設備投資総額は有価証券報告書で799億円。 300mm最先端半導体用高精度ウェーハの増強投資が主体で、減価償却費は前期比367億円増です。
中間期 売上2,150億円 / 営業損益−63億円
会社は第3四半期累計の売上高を3,330億円、営業損益を−63億円と見込んでいます。 業績予想は翌四半期累計まで開示する方針です。
2025年12月期 四半期別の連結売上高
売上高が横ばいのまま、四半期営業損益は赤字へ入りました。
EBITDAマージンの推移
EBITDAは営業利益に営業内減価償却費を加えた決算説明会資料の算式です。 会社は2026年度3Q単独のEBITDAマージンを28.6%と見込んでいます。
03強みとリスク
強みと、リスク・検討点
最先端品での技術的な位置と、償却負担が先行する装置産業型の収益構造が、同じ決算資料に載ります。
強み
- 最先端ロジック半導体向けの世界シェア
公式の成長戦略ページは、最先端ロジック半導体用ウェーハについて「世界シェア50%以上のリーディングカンパニー」と自社で記載しています。
成長戦略 - 単結晶引上・ウェーハ加工・特殊加工の3工程を自社で持つ
主な製造プロセスである単結晶引上、ウェーハ加工、特殊加工のそれぞれで技術を持ち、シリコン関連特許は主要6ケ国で3,453件(2025年12月時点)と公式採用サイトが記載しています。
採用サイト 会社と働き方の数字 - 長期契約価格が維持されている
2025年12月期の決算説明会資料は、300mm・200mmともに長期契約価格が守られたと記載しています。 出荷数量が落ちた四半期でも単価が維持された点が公式資料に載ります。
2025年12月期 決算説明会資料(2026年2月10日) - 海外売上比率80.5%と27拠点
2025年度の海外売上比率は80.5%、拠点数は27拠点(営業・製造10、国内関係会社7、海外関係会社10)と公式採用サイトが記載しています。
採用サイト 会社と働き方の数字
リスク・検討点
- 2025年12月期は経常・純損益が赤字
連結営業利益は13億円まで縮み、経常損失−38億円、親会社株主に帰属する当期純損失−117億円を計上しました。 売上高は前期比3.3%増で、利益だけが大きく落ちました。
2025年12月期 決算短信(2026年2月10日) - 減価償却費の増加が利益を圧迫する
2025年12月期の減価償却費は1,156億円で前期比367億円増。 先端300mmの生産能力増強に実行した設備投資が、償却負担として先行します。
2025年12月期 決算説明会資料(2026年2月10日) - 2026年も営業赤字が続く
2026年12月期中間期の営業損益は−63億円でした。 会社は第3四半期累計の営業損益も−63億円と見込んでいます。
2026年12月期 第2四半期(中間期)決算短信(2026年8月6日) - 200mm以下は生産体制の再編成が続く
200mm以下は需要低迷が続き、生産体制の再編成と効率化・収益改善に取り組むと有価証券報告書が記載しています。 150mm以下の小口径は将来的に縮小すると会社が予想しています。
2025年12月期 有価証券報告書
04待遇
給与、初任給、休日、手当
新卒初任給は修士了32万1,700円で、年間休日は120日です。 提出会社単体の平均年間給与は641万1,907円です。
新卒初任給(2026年4月実績)
2026年4月実績です。
- 昇給・賞与
- 昇給は年1回(4月)、賞与は年2回(夏・冬)です。 基準外賃金は時間外勤務割増32%、休日勤務割増35%、深夜勤務割増35%と記載されています。
- 勤務時間
- 本社・営業拠点は9:00〜17:45、開発・製造拠点は8:00〜16:45で、いずれもフレックスタイム制度があります。 時間外労働は月平均12.4時間(2025年1月〜12月実績)です。
- 休日休暇
- 年間休日120日(土日祝祭日、年末年始、盆休日等)。 有給休暇は入社年度15日、以降毎年1月に20日付与で、2025年度の平均取得日数は16.7日です。
- 平均年間給与(公式値)
- 2025年12月期の有価証券報告書に載る提出会社単体の平均年間給与は641万1,907円(賞与および基準外賃金を含む)。 平均年齢42.7才、平均勤続年数14.0年、従業員5,065人が同じ表にあります。
- 経験者採用の給与
- プロセスエンジニアの募集は修士卒32万円〜、学部卒27.5万円〜、高専・短大卒26万9,860円〜の月給で、経験・スキルにより変動と記載されています。 賞与は年2回(6月・12月)です。 経験者採用情報 に職種別の勤務地と応募資格が載ります。
- 勤務地の決め方
- 新卒の勤務地(配属先)は、本人の希望と適性に応じて入社後に決まります。
休みの内訳(2025年度)
- 年間休日 120日120日
- 平均有給休暇取得 16.7日16.7日
年間休日は募集要項、平均有給休暇取得日数は採用サイトの2025年度実績です。
05勤務地と職種
どこで、どんな仕事をするか
本社は東京都港区芝浦で、営業拠点は東京・大阪・福岡、製造拠点は佐賀、長崎、山形、北海道、秋田、宮崎、三重にあります。 新卒の勤務地(配属先)は本人の希望と適性に応じて入社後に決定と募集要項に記載されています。
主な勤務地・拠点
- 本社・営業拠点
- 東京都港区芝浦1-2-1、大阪市淀川区西中島、福岡市博多区下川端町9:00〜17:45
- 九州事業所
- 伊万里・長浜、伊万里・久原(佐賀県伊万里市)、佐賀(佐賀県杵島郡江北町)、長崎(長崎県大村市)従業員数最大の拠点
- 国内の工場・事業部
- 米沢工場(山形県米沢市)、千歳工場(北海道千歳市)、JSQ事業部(秋田県秋田市)8:00〜16:45
- グループ会社の工場
- SUMCO TECHXIV長崎第一・第二工場(長崎県大村市)、SUMCO TECHXIV宮崎工場(宮崎県宮崎市清武町)、高純度シリコン株式会社(三重県四日市市)
- 海外
- FORMOSA SUMCO TECHNOLOGY(台湾雲林縣)ほか、27拠点のうち10拠点が海外関係会社海外売上比率80.5%
新卒の募集職種区分
- 基礎研究
- 技術開発
- 生産技術
- 設備技術
- システム開発
- データ解析
- 品質管理
- 技術営業
- 知的財産
- 海外営業
- 国内営業
- 法務総務
ほか5件
- 経理財務
- 資材
- 生産管理
- 人事
- 広報・IR
前半9区分が技術職、後半8区分が事務職です。 募集人員は技術職30名程度、事務職10名程度と記載されています。
06これから
会社が次に取りにいくもの
SUMCOは300mmで新工場の戦力化と既存工場の高度化を進め、先端品需要の取り込みに注力する方針です。 200mm以下では生産体制の再構築を図ります。
これからの材料
- 300mmへの集中
- 主力製品である300mmウェーハについて、AIの急激な伸長に関連する需要に対応するための技術開発と高度化投資に注力すると公式に記載されています。 詳細は 成長戦略 に載ります。
- 設備投資の水準
- 設備投資総額は2024年度2,149億円から2025年度799億円へ下がりました。 有価証券報告書の2025年12月31日時点の「重要な設備の新設」は該当事項なしと記載されています。
- 研究開発の重点
- 顧客からの共同開発ファーストコール獲得、AIを活用した生産性改善、分析技術の高精度化を活動方針に挙げています。
300mmは新工場の戦力化と既存工場の高度化
半導体の技術革新が加速する中で、新工場の戦力化と既存工場の製造設備の高度化を進め、高い成長が続く先端品需要の取り込みに注力すると有価証券報告書が記載しています。 2025年12月31日時点の重要な設備の新設計画は該当事項なしと記載されています。
200mm以下の生産体制再編成
200mm以下は市場環境に見合った適正な生産体制の再構築を図る方針です。 AI用データセンター関連の需要増加を織り込みつつ、現在の需要規模が続くと会社が予想しています。
AIサーバー向け先端DRAM・NANDウェーハ需要
SUMCOは、AIサーバーの用途が学習から推論へ移り、推論用途に牽引されて先端DRAM・NAND向けウェーハ需要が拡大すると試算しています。 各種調査会社データを基にしたSUMCOの試算です。会社の見通しとして、実績値とは別枠で使います。
研究開発は300mm高精度ウェーハと高付加価値品に集中
2025年12月期の研究開発費は111億円で連結売上高の2.7%です。 重点領域は300mm最先端半導体用高精度ウェーハ、エピタキシャルウェーハ等の高付加価値品、次世代ウェーハ製品です。 研究開発費111億円は単一セグメントの合計額です。
07入口を選ぶ
専攻から、入口を1つに絞る
ポリッシュド/アニール、エピタキシャル/JIW、SOI/再生研磨のうち自分の専攻と重なる製品区分を1つ選び、単結晶引上・ウェーハ加工・特殊加工のどの工程を担当したいかまで絞ります。
設備技術 / 設備管理
製造装置の開発・導入と工場施設の設計・建築、および電力・純水・空調などユーティリティ設備の運転と保守を担う入口です。
- 装置導入
- ユーティリティ
- 予防保全
- クリーンルーム
応募前の3手
- 製品一覧からポリッシュドウェーハ、エピタキシャルウェーハ、SOIウェーハのうち担当したい1品種を選ぶ
- 研究・実務の測定値を1つ用意し、結晶欠陥、平坦度、表面品質、歩留まりのどれと組み合わせるか選ぶ
- 募集要項の職種区分と製造拠点の所在地を公式ページから書き出す
面接で使う技術語
- CZ法
- 結晶欠陥
- エピタキシャル成長
- 分析計測
- 高精度化
- 研削・研磨
- エッチング
- 歩留まり
- 原価管理
- 量産立ち上げ
他社との違いを一言で
- シリコンウェーハ
信越半導体(信越化学工業)
シリコンウェーハで直接競合します。SUMCOは連結の事業区分が「高純度シリコン」の単一セグメントで、ウェーハ一本の事業構成です。
- シリコンウェーハ
GlobalWafers
台湾を本拠とするウェーハ専業の競合です。SUMCOも台湾雲林縣でFORMOSA SUMCO TECHNOLOGYを合弁運営しています。
- シリコンウェーハ
Siltronic
欧州のウェーハ専業メーカーです。SUMCOは海外売上比率80.5%で、27拠点のうち10拠点が海外関係会社です。
- シリコンウェーハ
SK siltron
韓国のウェーハメーカーです。SUMCOの有価証券報告書は、競合他社の生産能力増強による需給バランスの悪化を事業等のリスクに挙げています。