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半導体材料 半導体用フォトレジスト・高純度化学薬品

東京応化工業

回路の形を薬品で描く会社

装置事業を手放し、フォトレジストと高純度化学薬品に絞った材料メーカー。
海外向け売上84.5%、(2025年12月期)で、いまはAIサーバー向けの需要が業績を押し上げています。

東京応化工業は 全ての露光機に対応したフォトレジスト と、現像液・剥離液などの高純度化学薬品を作っています。 2026年12月期中間期 の売上高は1,396億円で前年同期より25.1%増え、営業利益は45.4%増えました。

  • 2025年12月期 連結売上高 2,370億円 前年度比17.9%増。 営業利益は473億円(43.2%増)
  • 2026年12月期中間期 営業利益 288億円 前年同期比45.4%増。 売上高は1,396億円
  • 2026年12月期 会社予想 売上高 2,910億円 営業利益606億円。 2026年7月30日に売上高2,610億円から引き上げ

2025年12月期 部門別売上高の構成

  • エレクトロニクス機能材料1,247億円
  • 高純度化学薬品1,094億円
  • その他29億円

この会社の要点

向いている入口 開発(材料開発・製品開発)

化学系、生物系、薬学系、材料系で合成や配合の研究をしてきた人。

入口を選ぶ
主なリスク 循環的な市況変動

会社は有価証券報告書で業界景気変動リスクを最初に挙げています。 エレクトロニクス業界は循環的な市況変動が大きく、半導体・ディスプレイ向け材料は需要動向と価格変動の影響を受けるとしています。

強みとリスク
出典 出典一覧(18件)

公式 6件 / IR 8件 / 採用 3件 / 第三者 1件

01立ち位置

何の会社として比べるか

東京応化工業は露光工程で使うレジストと薬品の会社で、売上はエレクトロニクス機能材料と高純度化学薬品でほぼ半分ずつです。 売上の大半は海外向けで、台湾向けが最大です。

2025年12月期 実績

部門別と地域別で見る売上の内訳

2025年12月期 有価証券報告書

2025年12月期 部門別売上高

億円
  • 連結全社 2,370億円
  • エレクトロニクス機能材料 1,247億円
  • 高純度化学薬品 1,094億円
  • その他 29億円

単一セグメントのため、部門別の数字は売上高です。

2025年12月期 地域別売上高

億円
  • 台湾 856億円
  • 中国 486億円
  • 日本 366億円
  • 韓国 304億円
  • 米国 240億円
  • その他 117億円

海外向けは合計2,003億円で、売上高の84.5%です。

製品構成とシェア

どのレジストで、どれだけの位置にあるか

TOK at a Glance

半導体用フォトレジストのシェア(富士キメラ総研調べ)

2025年の見込み出荷数量
  • KrF用 33.3%
  • EUV用 29.3%
  • g/i線用 25.3%
  • ArF用 14.4%
  • フォトレジスト全体 26.1%

富士キメラ総研「2026 先端/注目半導体関連市場の現状と将来展望」による推計です。

エレクトロニクス機能材料の種類別構成比

2025年12月期
  • 半導体前工程用フォトレジスト 70%
  • 半導体後工程関連材料 22%
  • ディスプレイ材料・その他 8%

先端材料はArF・EUVレジスト等、レガシー材料はg線・i線レジスト等です。

感光性材料

半導体製造前工程用フォトレジスト

露光工程という写真製版技術でシリコン基板に回路パターンを転写するときに使う材料です。 会社は全ての露光機に対応したフォトレジストをフルラインナップで提供しているとしています。

  • EUVレジスト
  • ArFレジスト
  • KrFレジスト
  • g線・i線レジスト
プロセス薬品

高純度化学薬品

前工程のリソグラフィで使う現像液・リンス液、シンナー、剥離液、密着性向上材料、反射多層材料、被膜形成用材料を供給します。

  • 現像液・リンス液
  • シンナー
  • 剥離液
  • 密着性向上材料
パッケージング材料

半導体製造後工程・パッケージ材料

ワイヤを使わず突起状の接続端子(バンプ)でチップをつなぐフリップチップ実装向けに、バンプ形成用レジストやRDL形成用レジストを供給します。

  • バンプ形成用レジスト
  • RDL形成用レジスト
  • リフトオフ用レジスト
  • 保護膜材料
機能性材料

イメージセンサー・MEMS製造分野

イメージセンサーの集光効率を上げるマイクロレンズの形成材料や感光性永久膜を供給します。 スマートフォンのカメラのイメージセンサーや、アンテナ部分のBAWフィルターの製造工程が対象です。

  • マイクロレンズ形成材料
  • 透明材料
  • 感光性永久膜
  • 接着剤

02収益

どこで、どれくらい儲けているか

2025年12月期は売上高2,370億円に対し営業利益473億円でした。 会社予想では2026年12月期に両部門とも売上が伸び、営業利益率は20.8%になる計算です。

2025年12月期 連結業績

売上高2,370億円 / 営業利益473億円

営業利益は前年比43.2%増、経常利益は492億円でした。 会社は増益の理由に、先端向け材料を中心とした高付加価値品の販売増加を挙げています。

2025年12月期 部門別売上高

エレクトロニクス機能材料1,247億円 / 高純度化学薬品1,094億円

前年度比でエレクトロニクス機能材料は16.0%増、高純度化学薬品は19.6%増でした。 生成AI関連の需要が好調で、パソコンの買替え需要も堅調でした。

2026年12月期中間期

売上高1,396億円 / 営業利益288億円

エレクトロニクス機能材料は741億円(27.5%増)、高純度化学薬品は630億円(21.2%増)でした。 経費は増えましたが、増収と為替効果で営業利益は45.4%増えました。 期中平均為替は147.0円/㌦から157.4円/㌦に動いています。

2026年12月期 会社予想

売上高2,910億円 / 営業利益606億円

2026年7月30日に、売上高を2,610億円から、営業利益を522億円から引き上げました。 会社は生成AI関連の需要増加などで売上高22.8%増、営業利益27.9%増を見込んでいます。

部門別売上高:2025年12月期実績と2026年12月期会社予想

億円
  • エレクトロニクス機能材料(2025年12月期) 1,247億円
  • エレクトロニクス機能材料(2026年12月期予想) 1,550億円
  • 高純度化学薬品(2025年12月期) 1,094億円
  • 高純度化学薬品(2026年12月期予想) 1,310億円

2026年12月期は2026年7月に修正した会社予想です。

売上高営業利益率の推移

実績と会社予想
  • 2024年12月期 16.5%
  • 2025年12月期 20.0%
  • 2026年12月期 中間期 20.7%
  • 2026年12月期 会社予想 20.8%

中間期と会社予想は、営業利益を売上高で割った値です。

03強みとリスク

強みと、リスク・検討点

東京応化工業の強みは、全ての露光世代にそろうレジストと、KrF・EUVでの高いシェアです。 AI向けチップでは前工程のレジストから後工程のパッケージ材料まで製品が使われ、2025年12月期の増益は先端向け材料が中心でした。

強み

  • KrFとEUVのレジストで高いシェア

    富士キメラ総研の調査では、2025年の見込み出荷数量で東京応化工業のシェアはKrF用33.3%、EUV用29.3%、g/i線用25.3%、ArF用14.4%です。 半導体用フォトレジスト全体では26.1%です。

    TOK at a Glance(フォトレジストシェア/富士キメラ総研調べ)
  • AI向けチップの前工程と後工程の両方に製品がある

    会社は生成AI用GPUの使用例として、GPUダイやHBMのDRAMダイ向けのフォトレジスト、マイクロバンプ向けのバンプ形成用レジスト、インターポーザー向けの再配線用レジスト、WHS材料を示しています。 前工程の露光材料と後工程のパッケージ材料の両方が並びます。

    2026年12月期 第2四半期 決算説明会資料
  • 利益率の上昇

    売上高営業利益率は2024年12月期の16.5%から、2025年12月期は20.0%に上がりました。

    2025年12月期 決算短信(2026年2月9日)

リスク・検討点

  • 循環的な市況変動

    会社は有価証券報告書で業界景気変動リスクを最初に挙げています。 エレクトロニクス業界は循環的な市況変動が大きく、半導体・ディスプレイ向け材料は需要動向と価格変動の影響を受けるとしています。

    2025年12月期(第96期)有価証券報告書
  • 利益の伸びに為替が効いている

    2026年12月期中間期は経費が増えた一方、増収と為替効果で営業利益が45.4%増えました。 期中平均為替は147.0円/㌦から157.4円/㌦へ円安に動いています。

    2026年12月期 第2四半期 決算説明会資料
  • 売上の大半が海外、最大は台湾

    2025年12月期の地域別売上高は台湾856億円、中国486億円、日本366億円、韓国304億円、米国240億円です。 会社は為替変動リスクも事業リスクに挙げ、予想を超える為替相場の変動が業績に影響しうるとしています。

    2025年12月期(第96期)有価証券報告書
  • 2025年12月期の利益に一過性の上乗せ

    2025年12月期の営業利益473億円には、開発関連材料等の在庫認識に伴う一過性の利益計上が加わっています。 前年との伸び率を見るときは、この上乗せを含む数字であることを踏まえます。

    2025年12月期 決算短信(2026年2月9日)
  • 原材料の調達

    会社は調達先を複数確保しているものの、原材料メーカーの事故や地政学的リスクで生産活動に支障が出る可能性を事業リスクに挙げています。

    2025年12月期(第96期)有価証券報告書

04待遇

給与、初任給、休日、手当

新卒の初任給は修士卒312,080円、大卒289,380円です。 昇給率は5.54%(2026年度)、賞与は8.25ヶ月(2025年度)、年間休日は123日です。

新卒初任給(月給)

円
  • 修士卒 312,080円
  • 大卒 289,380円

いずれも住宅手当2,000円と勤務地手当20,000円(神奈川県のみ)を含みます。

昇給・賞与
昇給率は5.54%(2026年度)、賞与は8.25ヶ月(2025年度)です。 初任給と手当の内訳は 公式募集要項 に載っています。
2年目の年収イメージ
大卒(23歳)で642万円程度、修士卒(25歳)で689万円程度です。 賞与8.25ヶ月と月平均15.1時間の時間外勤務手当を含みます。
平均年間給与
提出会社の平均年間給与は972.9万円で、平均年齢は40.7歳、平均勤続年数は16.7年です。 対象は提出会社の従業員1,555名で、連結の従業員数は2,132名です。
勤務時間・休日休暇
本社は8:45〜17:30、事業所・工場等は8:30〜17:15で、実働7.75時間です。 年間休日は123日、年次有給休暇は初年度15日、以降16〜20日です。
諸手当・福利厚生
手当は住宅手当、家族手当、勤務地手当、役職手当、交通費などです。 社員持株会、住宅援助金制度、育児休職制度、男女独身寮、社宅があります。

05勤務地と職種

どこで、どんな仕事をするか

国内は神奈川の本社・TOK技術革新センター・流通センターと、郡山、宇都宮、御殿場、阿蘇の各工場です。 海外は米国、台湾、韓国、中国、ドイツに拠点があります。

主な勤務地・拠点

本社
神奈川県川崎市中原区従業員270名
TOK技術革新センター
神奈川県高座郡寒川町。 エレクトロニクス機能材料と高純度化学薬品等の開発設備従業員590名
郡山工場
福島県郡山市。 エレクトロニクス機能材料と高純度化学薬品の製造設備従業員241名。 新製造棟を建設中
御殿場工場
静岡県御殿場市。 エレクトロニクス機能材料の製造設備従業員137名
阿蘇工場・阿蘇くまもとサイト
熊本県阿蘇市・菊池市。 エレクトロニクス機能材料と高純度化学薬品の製造設備従業員149名
宇都宮工場
栃木県宇都宮市。 エレクトロニクス機能材料の製造設備従業員84名
流通センター
神奈川県海老名市。 流通施設とエレクトロニクス機能材料の製造設備従業員56名
海外拠点
米国、台湾、韓国(仁川・平澤)、中国、ドイツ現地法人
公式採用の勤務地欄

公式採用ページの職種

  • 営業
  • 開発(材料開発)
  • 開発(製品開発)
  • 生産技術開発
  • 品質管理
  • 品質保証
  • 工場の製造技術・製造
  • 新規事業

新卒は職種別採用を行わず、入社時の配属は希望・適性・会社のニーズを総合して決まります。

選考の流れ

  1. 各種媒体からエントリーし、選考情報の案内を受け取る
  2. エントリーシートを提出して選考に進む
  3. 内定時に卒業見込証明書、成績証明書、健康診断書を提出する
公式採用へ

06これから

会社が次に取りにいくもの

会社は2026年2月9日にtok中期計画2027の目標を引き上げました。 2026年12月期の会社予想は売上高2,910億円、営業利益606億円です。 会社予想の営業利益は、2027年12月期の目標580億円をすでに上回ります。

tok中期計画2027の目標と、2025年12月期実績

棒が2025年12月期の実績、縦線が2027年12月期の目標
  • 連結売上高 2,370億円 2027年12月期目標2,950億円(当初2,700億円)
  • 連結営業利益 473億円 2027年12月期目標580億円(当初480億円)
  • EBITDA 561億円 2027年12月期目標720億円
  • ROE 15.6% 2027年12月期目標14.0%を実績が上回っています
  • tok Vision 2030の目標:売上高3,500億円 / EBITDA770億円 / ROE13.0%
  • 中期計画の想定為替:150.0円/㌦(当初135.0円/㌦)

2025年12月期は3カ年計画の途中年度の実績です。

これからの材料

郡山工場の新製造棟
会社は郡山工場で 世界最大のフォトレジスト製造棟 を建設しているとしています。
郡山・平澤の投資額
郡山工場の製造棟は2024年7月に着工し、125億円を支払い済みです(2025年12月期末)。 平澤工場の製造棟は2025年8月に着工しました。
設備投資と研究開発費
2025年12月期の設備投資は287億円、研究開発費は156億円でした。 2026年12月期中間期は設備投資等150億円、研究開発費92億円です。

次世代EUVレジストを複数の方式で開発

会社はCAR(化学増幅型)、SMR(低分子型)、MOR(金属酸化物型)の各種EUVレジストをフルラインナップで提供し、多様なニーズに対応するとしています。 各方式で形成したパターン例には14nm line/ 28 Pitchや18nm Contact/ 36nm Pitchがあります。 各方式の実用化時期は会社の推定です。

後工程関連材料の比率を上げる

エレクトロニクス機能材料に占める半導体後工程関連材料(パッケージ材料・MEMS材料・WHS関連材料)の比率は、2025年12月期の22%から、2026年12月期の会社予想では25%に上がる見込みです。 2026年12月期の比率は通期決算発表時の会社予想です。

WHS材料の急拡大

WHS材料は、ウエハーを薄く研磨するときにキャリアへ仮止めする接着剤と、洗浄用のシンナーなどです。 会社は2024年から2027年にかけてWHS材料の売上高が700%増えると予想しています。 成長率は会社の予想です。

郡山と韓国・平澤で製造棟を建設

郡山工場でエレクトロニクス機能材料製造棟を投資予定総額200億円で建設中で、2026年中の完了を予定しています。 韓国のTOK尖端材料 平澤工場では高純度化学薬品製造棟を120億円で建設中で、完了は2027年中の予定です。 完了時期は会社の予定です。

欧州の顧客と技術を取り込む

ドイツのmicro resist technology GmbHを完全子会社にしました。 会社は欧州市場での顧客密着の強化と、同社の技術との融合による製品ポートフォリオの強化に着手したとしています。 強化の成果はこれからの取り組みです。

07入口を選ぶ

専攻から、入口を1つに絞る

前工程レジスト、高純度化学薬品、後工程・パッケージ材料、イメージセンサー・MEMS材料のうち、自分の専攻と重なる領域を1つ選び、そこから職種を絞ります。

技術

開発(材料開発・製品開発)

材料開発は製品を構成する材料そのものを開発し、将来必要になる原材料を先行して作ることもあります。 製品開発は顧客ニーズや市場トレンドから作る製品を決め、狙った特性が出るまで試作を繰り返します。

公式採用情報
生産

生産技術開発 / 工場製造

開発品を早く量産に乗せ、品質を安定させるために生産ラインを立ち上げます。 既存製品では、品質を保つための最適な製造方法を探し続けます。

公式採用情報
品質・分析

品質管理 / 品質保証

分析で原料から製品までの品質を測る仕事と、顧客の品質要求に応えて再発防止を進める仕事の入口です。

  • Analysis
  • Defect
  • Quality
  • Contamination
公式採用情報

応募前の3手

  1. EUV・ArF・KrF・g線・i線レジスト / 現像液・剥離液 / バンプ・RDL形成用レジストやWHS材料 / 感光性永久膜から、関わりたい領域を1つ選ぶ
  2. 研究・実務の測定値を1つ用意し、解像度、欠陥、不純物濃度、量産安定性のどれと結ぶかを選ぶ
  3. 募集要項の初任給、年間休日、勤務地を公式ページから書き出す
公式採用へ

面接で使う技術語

  • Photoresist
  • EUV
  • Polymer
  • Lithography
  • Formulation
  • Scale-up
  • Process
  • Yield
  • Manufacturing
  • Purity

他社との違いを一言で

  • 半導体用フォトレジスト

    JSR

    露光世代別のフォトレジストで比べる相手です。東京応化工業は現像液・シンナー・剥離液などの高純度化学薬品を独立した部門として持ち、2025年12月期の売上高は1,094億円とレジストを含むエレクトロニクス機能材料に近い規模です。

  • フォトレジスト

    信越化学工業

    フォトレジストで比べる相手です。東京応化工業は売上の大半を半導体などの電子材料から得ており、2025年12月期の部門別売上高はエレクトロニクス機能材料1,247億円と高純度化学薬品でほぼ全体を占めます。

  • フォトレジスト / プロセス薬品

    富士フイルム

    レジストとプロセス薬品の両方で比べる相手です。東京応化工業は後工程でもバンプ形成用・RDL形成用のレジストやWHS材料を持ち、エレクトロニクス機能材料に占める後工程関連材料の比率は2025年12月期で22%です。

比較の出典:TOK at a Glance(フォトレジストシェア/富士キメラ総研調べ) このページの出典一覧へ

出典18件

ほか10件

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