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電子部品 半導体検査用ソケット・プローブカード

ヨコオ

車載アンテナの会社で、利益を稼ぐのは半導体検査用ソケット

ヨコオは2026年3月期に売上の62.3%を車載アンテナが占めた部品メーカーですが、利益の中心は半導体検査用ソケットとプローブカードです。
CTCセグメントは売上の21.8%で、損失を含むセグメント利益合計の58.7%を稼ぎ、生成AI向けの検査需要で2027年3月期のCTC売上は299億円の予想です。

ヨコオの 2026年3月期のCTCセグメント利益 は29億円で、車載アンテナのVCCSの22億円を上回りました。 会社は 2027年3月期の業績予想 でCTCの利益を75億円と見込んでいます。

  • 2026年3月期 CTC売上高 196億円 前期比25.6%増、全社売上900億円の21.8%
  • 2026年3月期 CTCセグメント利益 29億円 前期比98.1%増、報告セグメント利益合計49億円の58.7%
  • 2027年3月期第1四半期 CTCセグメント利益 19億円 売上74億円、利益率26.4%。 VCCSの利益は1.2億円

2026年3月期のCTC売上高の地域別構成

  • アジア118億円
  • 欧米63億円
  • 日本13億円

この会社の要点

向いている入口 機械設計(プローブカード / テストソケット / プローブ)

プローブカード機械設計はCADでの機械製図と機構設計の実務経験が必須です。 テストソケット機械設計の必須要件はCADの使用経験で、入社後当面はルールのある簡単な設計から始まります。 プローブ機械設計はコネクタ等電気部品の設計・開発経験が必須です。 勤務地は富岡で、プローブ機械設計は東京もあります。

入口を選ぶ
主なリスク 半導体市況の波を一度経験している

CTCの売上は2023年3月期に約220億円の最盛期を迎えたあと、2024年3月期には125億円まで落ちました。 決算説明会資料も長期的なシリコンサイクルによる市況悪化への懸念を認めています。 2027年3月期の予想299億円は前期の1.5倍で、反動の幅も大きくなります。

強みとリスク
出典 出典一覧(20件)

公式 7件 / IR 7件 / 採用 6件

01立ち位置

何の会社として比べるか

ヨコオの売上の柱は車載アンテナですが、半導体関連はCTCセグメントに集まっています。 2026年3月期のCTC売上は196億円で、全社900億円の21.8%でした。

2026年3月期

セグメント別の売上高とCTCの推移

2026年3月期 決算短信

セグメント別売上高

億円 · 決算短信
  • VCCS(車載アンテナ) 561億円
  • CTC(検査用ソケット・プローブカード) 196億円
  • FC・MD(微細コネクタ・医療) 114億円
  • インキュベーションセンター 29億円

CTC売上高の推移と計画

億円 · 決算説明会資料と業績予想の修正
  • 2024年3月期 実績 125億円
  • 2025年3月期 実績 156億円
  • 2026年3月期 実績 196億円
  • 2027年3月期 会社予想 299億円
  • 2029年3月期 中期経営計画 325億円
2026年3月期

CTCはどの地域へ売っているか

決算短信のセグメント情報

CTCの地域別売上高

億円 · 決算短信
  • アジア 118億円
  • 欧米 63億円
  • 日本 13億円
半導体検査用治具

後工程検査用テストソケット

CTCの主力製品は半導体後工程検査用治具です。 2026年3月期は生成AI関連の検査需要で受注が大幅に増え、PC向けロジック半導体用ソケットの低迷を補いました。 研究開発では大電流化に対応したICや高速高周波IC向けのソケット、プローブ表面の改質技術を進めています。 ソケットに組み込むコンタクトプローブはコア部品と位置づけ、増産投資の対象にしています。

  • 後工程検査用テストソケット
  • コンタクトプローブ
  • 電鋳チューブSpring Probe
ウェーハ検査用治具

前工程検査用プローブカード

前工程では、高周波電子部品検査用のMEMSプローブカード(YPX)と、周辺機器を含めて一括で納めるターンキービジネスを手がけます。 2008年にプローブカード事業を譲り受け、同じ年にMEMS開発センターを開設しました。 フォトリソ技術で狭ピッチ・多ピン・高速高周波に対応する新規プローブカードを開発しています。

  • MEMSプローブカード(YPX)
  • 前工程検査用プローブヘッド
  • MEMS Probe/Sheet
  • ターンキー(周辺機器を含む一括提供)

02収益

どこで、どれくらい儲けているか

利益の源泉はCTCです。 2026年3月期のセグメント利益はCTCが29億円でVCCSの22億円を上回り、2027年3月期第1四半期はCTC19億円に対してVCCS1.2億円まで差が開きました。

2026年3月期 連結売上高・営業利益

売上高900億円 / 営業利益50億円

売上高は前期比8.7%増、営業利益は18.7%増です。 全セグメントが増収になり、増益はCTCが支えました。

2026年3月期 CTCセグメント

売上高196億円 / セグメント利益29億円

売上高は前期比25.6%増、利益は98.1%増で、利益率は14.9%です。 第2四半期以降の製品ミックス改善が原材料と労務費の上昇を上回りました。

2027年3月期第1四半期 連結

売上高259億円 / 営業利益20億円

売上高は前年同期比23.4%増です。 CTCの売上は70.4%増の74億円、利益は798.8%増の19億円でした。

2027年3月期 修正後の会社予想

売上高1,010億円 / 営業利益80億円

CTCの売上予想を270億円から299億円へ、利益予想を52億円から75億円へ引き上げました。 VCCSの利益予想は20億円から7.5億円へ下げています。

2026年3月期のセグメント利益

億円 · 決算短信
  • CTC 29億円 利益率14.9%、前期比98.1%増
  • VCCS 22億円 利益率3.9%、前期比22.5%減
  • FC・MD 5.5億円
  • インキュベーションセンター −6.9億円 投資先行の損失

CTCの四半期売上高

億円 · 2026年3月期の各四半期と2027年3月期第1四半期
  • 2026年3月期 第1四半期 43億円
  • 第2四半期 45億円
  • 第3四半期 54億円
  • 第4四半期 52億円
  • 2027年3月期 第1四半期 74億円

03強みとリスク

強みと、リスク・検討点

強みはコンタクトプローブを自社で量産し、前工程から後工程まで検査用治具をそろえていることです。 弱点は伸びが生成AI向けの後工程に偏り、生産がマレーシアに寄っていることです。

強み

  • AI向け検査需要で利益率が急上昇

    CTCの利益率は2025年3月期の9.5%から2026年3月期は14.9%へ上がり、2027年3月期第1四半期は26.4%でした。 会社は製品ミックスの大幅な改善を増益の理由に挙げています。 全社の増益をCTCがほぼ一手に担う構造です。

    2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
  • コア部品を自社でつくる

    ソケットの中核であるコンタクトプローブを自社で量産し、プローブ用のコイルばねの塑性加工も社内で行います。 2025年3月期に子会社化したナンシンを、CTC事業戦略の中核に位置づけました。 会社によると、自社工場の量産機械もすべて自社製です。

    2026年3月期 決算説明会資料
  • 前工程から後工程までの品ぞろえ

    ウェーハテスト用のプローブカードから、ファイナルテスト、システムレベルテスト、バーンインテスト用のソケットまでを扱います。 会社は自社の半導体事業部を、半導体回路検査市場の業界トップスリーに数えています。

    キャリア採用 求人一覧
  • 売上の1割を超える研究開発費

    CTCの研究開発費は22億円で、CTC売上の11.4%にあたります。 全社の研究開発費57億円のうち最大の配分で、次世代光電融合デバイスの検査用プローブカードもここで開発しています。

    有価証券報告書 第88期

リスク・検討点

  • 半導体市況の波を一度経験している

    CTCの売上は2023年3月期に約220億円の最盛期を迎えたあと、2024年3月期には125億円まで落ちました。 決算説明会資料も長期的なシリコンサイクルによる市況悪化への懸念を認めています。 2027年3月期の予想299億円は前期の1.5倍で、反動の幅も大きくなります。

    2026年3月期 決算説明会資料
  • 伸びが生成AI向けの後工程に偏る

    2027年3月期第1四半期は後工程用ソケットが伸びた一方、前工程のターンキービジネスが減り、MEMSプローブカード(YPX)も低調でした。 会社自身がAI半導体向けの需要急増に伴う安定供給・納期対応リスクを脅威に挙げています。

    2027年3月期 第1四半期決算短信
  • 中韓の競合と価格競争

    会社はプローブ市場の拡大で中韓の競合が増えることを脅威に挙げ、有価証券報告書でも競合他社との価格競争の激化をリスクに挙げています。 半導体製造の台湾一極集中も脅威の一つで、全社の台湾向け売上は95億円です。

    2026年3月期 決算説明会資料
  • マレーシアに偏った生産

    CTCの主要生産拠点は日本、マレーシア、ベトナムの3拠点で、会社はマレーシアへの過度な集中による労務費上昇や人員確保難をリスクに挙げています。 グループの生産高の80%以上が海外で、為替と現地人件費の影響を直接受けます。

    CTCセグメントにおける生産能力増強に向けた投資に関するお知らせ
  • 車載アンテナの利益が細っている

    VCCSは売上561億円で利益率3.9%でした。 2027年3月期第1四半期の利益は1.2億円まで落ち、通期利益予想も20億円から7.5億円へ下がりました。 最大顧客Toyota Motor North America向けが134億円で売上の15.0%を占め、CTCの投資を支える原資の安定性が問われます。

    2027年3月期 第1四半期決算短信

04待遇

給与、初任給、休日、手当

2026年3月期の提出会社の平均年間給与は815.8万円で、平均年齢40.7歳、平均勤続年数10.8年です。 キャリア採用の給与は経験と能力で決まり、賞与は昨年度実績で約5.4〜5.5か月分です。

平均年間給与
提出会社の従業員1,012名の平均年間給与は815万7,992円(約815.8万円)で、前期比4.8%増えました。
賞与と昇給
賞与は年2回(7月・12月)で、昨年度実績はFAE技術者と顧客コーディネーターが約5.5か月分、プローブカードとテストソケットの機械設計が約5.4か月分です。 昇給は年1回(4月)です。 条件は FAE技術者の募集要項 に載っています。
勤務時間と休日
富岡勤務のFAE技術者は9:00〜17:45(休憩60分)の実働7時間45分で、土日の完全週休2日制です。
手当
住宅手当は1.5〜3万円、家族手当は配偶者2万円、子一人につき4,000円です。 確定拠出年金、財形貯蓄、社員持株会があります。

05勤務地と職種

どこで、どんな仕事をするか

CTCの従業員は連結で1,083名で、そのうち提出会社のヨコオは138名です。 CTCの開発・生産は群馬県富岡市の富岡工場と国内生産子会社、埼玉県三芳町のMEMS開発センター、マレーシアとベトナムの工場が担います。

主な勤務地・拠点

本社
東京都千代田区神田須田町1-25 JR神田万世橋ビル顧客コーディネーターの勤務地
富岡工場
群馬県富岡市神農原1112番地CTCの機械設計・FAE・製造の勤務地
MEMS開発センター
埼玉県入間郡三芳町竹間沢東12番地12008年開設
海外生産
YOKOWO ELECTRONICS (M) SDN. BHD.(マレーシア・クリム)、ベトナム工場CTCの設備投資11億円の対象
公式採用の勤務地欄

半導体回路検査用コネクタのキャリア募集

  • プローブカード 機械設計
  • テストソケット 機械設計
  • プローブ機械設計
  • FAE技術者
  • 顧客コーディネーター
  • 製造(YPX組立・検査)
  • 製造管理
  • コイリング加工オペレーター

コイリング加工オペレーターは、半導体検査用プローブに使うコイルばねの塑性加工から始めます。

キャリア採用の選考の流れ

  1. 書類選考
  2. 1次面接(オンライン)
  3. 最終面接(対面またはオンライン)を経て内定、条件面談
公式採用へ

求人DBの公開求人 10件

求人DBで絞り込む
  • FAE
  • 機構・メカ設計
  • 生産技術
  • 生産コーディネーション
  • 製造オペレーター・技能職
  • 法人営業・アカウント管理
公式採用情報

06これから

会社が次に取りにいくもの

会社は2029年3月期にCTC売上325億円、全社売上1,120億円を計画し、売上高営業利益率・ROE・ROICをすべて10%超にする「ミニマム10」を掲げます。 中計3年の設備投資約250億円のうち150億円以上をCTC・MDへ充てます。

CTCの利益率の推移と計画

決算説明会資料 · 2029年3月期は計画
  • 2025年3月期 実績 9.5% 2029年3月期計画は25.7%
  • 2026年3月期 実績 14.9% 前期比5.4ポイント改善
  • 2027年3月期 会社予想 25.2% CTC売上299億円、利益75億円の予想

これからの材料

コンタクトプローブの増産
2031年3月期までに総額約76億円を投じ、ベトナムを第二の海外生産中核拠点にすると 生産能力増強に向けた投資のお知らせ に載ります。
光電融合
次世代光電融合デバイスの検査用プローブカードを開発し、2025年のSWTestでコンセプトを提示しました。

コンタクトプローブの増産に約76億円

2031年3月期までに総額約76億円を投じ、第一段階として2029年3月期までに約38億円を投じます。 投資先は日本の建屋増設、マレーシアの設備導入、ベトナムの土地賃借と建屋建設です。 ベトナムを第二の海外生産中核拠点に位置づけます。 会社は増産効果を2028年3月期以降と見ています。

光電融合デバイスの検査へ

2025年のSWTestで光電融合プローブカードのコンセプトを提示しました。 三菱電機と共同で微細精密加工の自動化技術を開発し、プローブの自動組み立てロボットにつなげています。 光電融合デバイスの量産が始まる時期と、検査方式の標準がどこに落ち着くかで、売上になる時期が決まります。

CTCを売上325億円、利益率25.7%にする中期計画

2026年5月に更新した中期経営計画は、2029年3月期のCTC売上を325億円、営業利益を83億円とします。 2027年3月期の予想は8月の修正で計画の270億円から299億円へ上がりました。 Chiplet化による前工程検査需要を機会とみて、台湾のWinwayとCHPTとのプローブカードの戦略的業務提携で前工程市場への進出を急ぎます。 前工程のYPXとターンキーが2027年3月期第1四半期に減っており、提携で前工程の売上を積み上げられるかが達成を左右します。

07入口を選ぶ

専攻から、入口を1つに絞る

後工程のテストソケットと前工程のプローブカードのどちらに関わりたいかを決め、設計・FAE・製造のどの職種で応募するかを選びます。

技術系(キャリア採用)

機械設計(プローブカード / テストソケット / プローブ)

プローブカード機械設計は、半導体前工程検査工程に使用するProbe Cardの機構設計を担います。 テストソケット機械設計はSolidWorksでのモデル・図面作成とAnsysなどのシミュレーションを、プローブ機械設計はプローブ設計と接点性能の評価、海外FAEへの技術支援を担当します。

公式採用情報
技術系(キャリア採用)

FAE技術者

国内外のCTC製品の技術サポート、不具合案件のリーディング、新規製品導入の支援を担い、開発・品質保証・製造部門と連携して問題を解決します。 勤務地は富岡です。

公式採用情報
営業系(キャリア採用)

顧客コーディネーター

東京勤務で海外顧客を担当し、海外拠点を支援します。 取り扱い製品は半導体検査治具、IC検査用プローブカード、検査プローブで、募集背景にはAMD、TSMC、MTK、NVIDIAとのビジネスの新規開拓を挙げています。

  • Account Coordination
  • Solution Sales
  • Forecast
  • Overseas
公式採用情報

応募前の3手

  1. 後工程ソケットと前工程プローブカード(YPX)の違いを、検査工程の名前とあわせてノートに書く
  2. CTCの売上196億円、利益率14.9%、2027年3月期予想299億円を書き出し、伸びの理由を一文でまとめる
  3. 求人一覧から職種、勤務地、必須要件を転記し、自分の経験と重なる項目に印を付ける
公式採用へ

面接で使う技術語

  • Probe Card
  • Test Socket
  • Contact Probe
  • SolidWorks
  • Ansys
  • FAE
  • Semiconductor Test
  • Troubleshooting
  • Customer Support
  • English

キャリア採用の技術職は主に群馬県富岡市勤務で、FAEと顧客コーディネーターは英語を使います。

他社との違いを一言で

  • プローブカード

    日本マイクロニクス

    公式サイトはプローブカード、ウェーハプローバ、半導体試験装置(テスタ)、テストソケットを製品に並べ、カンチレバープローブカードの日本国内生産を2023年9月30日に終えたと記載しています。ヨコオの前工程はMEMSプローブカード(YPX)とターンキービジネスで、主力は後工程検査用ソケットです。

  • 半導体検査用ICソケット

    山一電機

    公式サイトはテストソリューション事業としてBurn-in SocketsとTest Socketsを掲げ、コネクタソリューション事業と光関連事業も持ちます。ヨコオは後工程ソケットに加え前工程のプローブカードも扱い、CTCの売上は196億円です。

  • テストソケットとプローブ

    LEENO

    公式サイトはIC Test Socket、System Level Test Socket、Probe Head、Spring Contact Probeを並べ、設計から信頼性まで全工程を内製すると掲げています。カテーテル用フレキシブル基板など医療向け製品も持ちます。ヨコオもコンタクトプローブを自社で量産し、医療機器用部品はFC・MDセグメントで扱います。

参照資料一覧へ

出典20件

ほか12件

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