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ウェーハ出荷面積5.8%増でも売上減|面積単価は約7%低下、SEMI値から計算

2025年の世界のシリコンウェーハは、量が増えて売上が減った。SEMIの集計では、出荷面積は前年比5.8%増の12,973百万平方インチ、売上は1.2%減の114億ドルだった1。この2つの伸び率から計算すると、1平方インチあたりの売上、つまり面積で見た平均単価は約7%下がっている。決算で要因を示したSiltronicとSUMCOの2社でも、面積の伸びはそのまま売上と利益に届いていない。

なぜ面積と売上の向きが分かれたのか。SEMIは、面積の伸びをAI向けロジックの先端エピウェーハと、高帯域メモリー(HBM)向けの鏡面ウェーハの需要に求め、売上の弱さの大半を、需要と価格の環境が改善していない旧来の半導体用途に帰している。ウェーハの基本はシリコンウェーハの入門で説明しており、ここでは2025年の数字を分解する。

面積あたりの売上は、計算すると約7%下がった

Section titled “面積あたりの売上は、計算すると約7%下がった”

SEMIの発表は前年比の伸び率を示している。2024年を100とすると、2025年の出荷面積は105.8、売上は98.8になる。売上を面積で割った値は98.8÷105.8で93.4となり、1平方インチあたりの売上は前年より6.6%低い。金額で見ると、2025年は114億ドルを12,973百万平方インチで割って、1平方インチあたり約0.88ドルだった。

2024年を100とした2025年の指数の横棒。出荷面積は105.8、売上は98.8、両者から計算した1平方インチあたりの売上は93.4。
出荷面積は5.8%増えたが、SEMIの数字から計算した1平方インチあたりの売上は6.6%下がった。

この6.6%には、単価そのものの変化と、径や品種の構成の変化、ドル建てに直すときの為替の影響が混ざっている。要因の分解には各社の決算を使う。

SEMIは、伸びたのはAI向けの300 mm、戻りが遅いのは旧来用途だとする

Section titled “SEMIは、伸びたのはAI向けの300 mm、戻りが遅いのは旧来用途だとする”

SEMIのシリコン製造者グループ(SMG)の議長を務めるSUMCOの営業部門の幹部は、同じ発表で2025〜2026年の市場は技術ノードごとに分かれた動きになる1と述べた。300 mmウェーハの需要はAI向けのロジックとHBMで強く、3 nm未満のプロセスの採用がそれを支えている。技術の移行は、ウェーハの品質と均一性への要求も高めている。

一方、自動車・産業・民生といった成熟ノードの用途では、長い在庫調整のあと、ウェーハとチップの在庫が正常化し始めた段階にあるという。議長は回復の速さを緩やかと表現し、景気と最終市場の動きに左右されやすいと述べた。SEMIの見立てでは、2025年の市場は、先端品の持続的な需要と、成熟品の慎重で少しずつの回復という2つの線で動いていた。

Siltronicは、数量の改善に対し為替・小径ラインの閉鎖・価格と構成が売上を押し下げたとする

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売上の減り方を要因に分けて示しているのは、ドイツのSiltronicだ。2025年の売上は13億4,670万ユーロで前年比4.7%減だった2。同社の決算速報によれば3、販売したウェーハの面積は前年を上回り、伸びを支えたのは300 mm製品の需要だと説明している。

減収の要因として同社が挙げたのは、ドル安、長期契約の外での価格の影響、製品構成、200 mm製品の在庫の多さ、そしてブルクハウゼンで径150 mm以下の鏡面・エピウェーハを作っていたSDラインの閉鎖だ。決算速報によれば、SDラインの閉鎖は売上減少の3分の1超を占めた。為替はユーロ・ドルの平均が前年の1.08から1.13に動いた。決算説明資料の売上の図は、SDラインと為替の影響を除くと2025年の売上は前年並みで、その中で数量は改善し、価格と構成は下押し圧力を受けたと示している。

2026年について、同じ資料は2、300 mmが数量の回復を引っ張り、200 mmは減ると見込む。価格は、長期契約では契約どおりで、長期契約の外では圧力が続くとしている。

SUMCOでも、300 mm先端品と200 mm以下で需要が分かれた

Section titled “SUMCOでも、300 mm先端品と200 mm以下で需要が分かれた”

SUMCOの2025年12月期の決算短信4も同じ二極化を記している。300 mmはAI向け半導体の増産で先端品の需要が強かった一方、先端品以外の回復は顧客の在庫調整で緩やかで、200 mm以下の出荷は年間を通じて低調だった。売上高は4,096億7,000万円と前年より3.3%増えたが、営業利益は前年の369億2,400万円から13億4,200万円に減った。先端300 mmの能力増強に向けた投資で減価償却の負担が増え、需要の弱い200 mm以下の生産は再編を進めている。売上と利益の内訳はSUMCOの企業研究にまとめている。SEMIの売上はドル建て、SUMCOは円建て、Siltronicはユーロ建てである。

2026年は出荷面積の伸びが続き、需要はパワーや光にも広がった

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2026年に入っても面積は伸びている。SEMIによると、2026年4〜6月期の出荷面積は前年同期比7.4%増の3,573百万平方インチで5、前期比でも9.1%増えた。SMGの議長は、AI関連の需要が先端ロジックとメモリーを超えて、パワーデバイスや光通信などにも広がり、産業・自動車向けも回復していると述べた。一方で、メモリー価格の圧力がパソコンとスマートフォンの需要を抑えているという。日本のウェーハ2社の位置づけは半導体の材料一覧にある。

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    SUMCO:2025年12月期決算短信(2026年2月)finance-frontend-pc-dist.west.edge.storage-yahoo.jp ↩
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