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電子材料・光半導体 異方性導電膜と受光素子

デクセリアルズ

接合材料で稼ぎ、データセンター向け受光素子へ投資する材料メーカー

ディスプレイとカメラモジュール向けの接合材料・光学材料で全社の事業利益率34.6%を出す会社が、その利益を光半導体へ振り向けています。
フォトニクス事業の売上計画325億円は2026年3月期実績103億円の3.2倍です。

デクセリアルズは ACFや反射防止フィルム などの材料で2026年3月期に売上1,138億円を上げました。 会社は2029年3月期の フォトニクス事業売上 の計画を当初の150億円から325億円へ引き上げています。

  • 2026年3月期 売上高 1,138億円 前期比3.1%増。 事業利益は393億円
  • 2026年3月期 フォトニクス事業売上 103億円 連結売上の9.1%。 2029年3月期計画は325億円
  • 2026年3月期 レスター(子会社含む)向け売上比率 49.6% 売上額564億円。 前期は28.8%

2026年3月期のセグメント別売上高(外部顧客向け)

  • 電子材料部品666億円
  • 光学材料部品471億円

この会社の要点

向いている入口 R&D/開発

化合物半導体の受光素子、または接着・光学用の樹脂材料のどちらかに関心がある人。

入口を選ぶ
主なリスク 1社への販売集中

2026年3月期のレスターおよびその子会社向け売上は564億円で、連結売上の約49.6%を占めます。 前期は317億円で約28.8%でした。 日東電工およびその子会社向けも129億円で11.4%あり、2社で連結売上の約6割に達します。

強みとリスク
出典 出典一覧(19件)

公式 11件 / IR 5件 / 採用 3件

01立ち位置

何の会社として比べるか

デクセリアルズは、ディスプレイとカメラモジュール向けの接合材料・光学材料で稼ぐ機能性材料メーカーです。 半導体の領域は子会社が作る光通信用の受光素子で、2026年3月期のフォトニクス事業売上は103億円でした。

実績と会社予想・中期経営計画

2025年3月期から2029年3月期計画までの売上高と事業利益

中期経営計画リフレッシュ

売上高

億円 · 中期経営計画リフレッシュ
  • 2025年3月期 実績 1,103億円
  • 2026年3月期 実績 1,138億円
  • 2027年3月期 会社予想 1,230億円
  • 2029年3月期 計画 1,640億円

事業利益

億円 · 中期経営計画リフレッシュ
  • 2025年3月期 実績 380億円
  • 2026年3月期 実績 393億円
  • 2027年3月期 会社予想 400億円
  • 2029年3月期 計画 630億円
2026年3月期

誰に売っているか

有価証券報告書の主要な顧客に関する情報

売上高の10%以上を占める顧客

億円 · 有価証券報告書の主要な顧客に関する情報
  • レスターおよびその子会社 564億円
  • 日東電工およびその子会社 129億円
化合物半導体デバイス

光半導体(受光・発光素子)

電子材料部品セグメントのフォトニクスに属し、光通信用・センシング用の光半導体デバイスとモジュールを扱います。 データセンター向け光トランシーバー用の高速応答フォトダイオードが大手顧客向けに伸びています。 製品ページにはInGaAsフォトダイオード、850nm帯のVCSEL、InGaAsやGaAsのフォトダイオードを載せたPD-TIAレシーバーが並びます。

  • InGaAsフォトダイオード
  • 長波長InGaAsフォトダイオード
  • 850nm VCSEL
  • InGaAs PD-TIAレシーバー
接合材料

異方性導電膜(ACF)

1977年に業界に先駆けて開発・量産化した接合材料で、ディスプレイのガラス基板とICチップやフレキシブル基板を導通・絶縁を両立させて接続します。 スマートフォンのフレキシブルOLEDパネルでは粒子整列型ACFが世界のデファクトスタンダードとして使われていると有価証券報告書は記載しています。 2026年3月期はカメラモジュール向けの形状加工ACFが伸び、ACFの売上は3%増えました。

  • PAF300シリーズ
  • PAF400シリーズ
  • CP692シリーズ
  • CP10000シリーズ
光学材料

反射防止フィルム(ARF)・光学樹脂材料

光学材料部品セグメントの製品で、スパッタリング製法の反射防止フィルムはノートPCと車載ディスプレイに、光学弾性樹脂(SVR)はディスプレイの貼り合わせに、精密接合用樹脂はカメラなどのセンサーモジュールの組み立てに使われます。 2026年3月期のセグメント売上は479億円で、事業利益率は29.8%です。

  • 反射防止フィルム(ARF)
  • 光学弾性樹脂(SVR)
  • 精密接合用樹脂

02収益

どこで、どれくらい儲けているか

利益の柱はACFと光半導体を含む電子材料部品セグメントで、事業利益250億円、事業利益率37.5%でした。 フォトニクスは33%、二次保護ヒューズは37%伸び、光学材料部品は光学フィルムの15%減で売上が減りました。

2026年3月期 売上高・事業利益

売上高1,138億円 / 事業利益393億円

事業利益率は34.6%です。 営業利益は381億円で前期比4.1%減、親会社の所有者に帰属する当期利益は280億円でした。

2027年3月期 会社予想

売上高1,230億円 / 事業利益400億円

光半導体向けの固定費が増え、事業利益率は32.5%、ROICは22.8%から17.8%へ下がる見通しです。 電子材料部品の売上は740億円を見込みます。

2027年3月期 第1四半期 売上高・事業利益

売上高271億円 / 事業利益82億円

前年同期比で売上高は4.0%増えましたが、為替影響を除くと3.5%減です。 フォトニクスは69%増、反射防止フィルムは34%減でした。

2026年3月期 設備投資・研究開発費

設備投資167億円 / 研究開発費67億円

研究開発費は売上高の5.9%です。 2027年3月期の設備投資は636億円の見通しで、前期の3.8倍になります。

2026年3月期のセグメント別売上高

億円 · 決算説明資料 · セグメント間取引を含む(外部顧客向けのみの構成比は上の表)
  • 電子材料部品 667億円 事業利益250億円、事業利益率37.5%
  • 光学材料部品 479億円 事業利益143億円、事業利益率29.8%

フォトニクス事業の売上高と計画

億円 · 中期経営計画リフレッシュ · 無機光学素子と光半導体
  • 2025年3月期 実績 78億円
  • 2026年3月期 実績 103億円
  • 2027年3月期 計画 165億円
  • 2029年3月期 計画 325億円

03強みとリスク

強みと、リスク・検討点

強みはディスプレイ材料のニッチで稼ぎ、全社の事業利益率34.6%を出す収益力と、その利益で育てるデータセンター向け受光素子です。 弱点は連結売上の約49.6%がレスターおよびその子会社向けに集まることと、売上の約63.8%を占める主力3製品の需要がセットメーカーの機種サイクルに左右されることです。

強み

  • ニッチ材料で高い利益率

    2026年3月期の事業利益率は34.6%で、電子材料部品セグメントは37.5%、光学材料部品セグメントは29.8%です。 ACF、反射防止フィルム、光学弾性樹脂の主力3製品で全社売上高の約63.8%を占め、会社はこれらをニッチな市場で世界シェアNo.1の製品と位置づけています。

    2026年3月期 通期決算説明資料
  • データセンター向け受光素子の伸び

    フォトニクス事業の売上は2025年3月期78億円から2026年3月期103億円に伸び、2027年3月期第1四半期もフォトニクスが前年同期比69%増えました。 伸びの中心は大手顧客向けの高速応答フォトダイオードと、モニターフォトダイオードです。

    2027年3月期 第1四半期決算説明資料
  • 京都セミコンダクター統合で得た化合物半導体の製造拠点

    2022年3月に光半導体の京都セミコンダクターを連結子会社化し、2024年4月にDexerials Precision Componentsと統合してデクセリアルズ フォトニクス ソリューションズを発足させました。 恵庭事業所と登米事業所で受発光半導体デバイスと複合半導体デバイス・モジュールを生産しています。

    拠点一覧
  • 最終製品メーカーへ直接提案するデザイン・イン

    直接の顧客だけでなく最終製品メーカーとも直接やり取りし、新製品では材料とプロセスを組み合わせて提案します。 顧客へのプロセス特許の無償提供や製造設備の導入サポートまで行う場合があると有価証券報告書は記載しています。

    2026年3月期 有価証券報告書

リスク・検討点

  • 1社への販売集中

    2026年3月期のレスターおよびその子会社向け売上は564億円で、連結売上の約49.6%を占めます。 前期は317億円で約28.8%でした。 日東電工およびその子会社向けも129億円で11.4%あり、2社で連結売上の約6割に達します。

    2026年3月期 有価証券報告書
  • スマートフォンとノートPCの機種サイクル

    有価証券報告書は、コンシューマーIT関連製品の需要がセットメーカーのモデルチェンジの時期や販売量に左右されると記載しています。 2026年3月期は光学フィルムが15%減り、2027年3月期第1四半期には反射防止フィルムがノートPCの買い替え需要の反動と中国自動車市場の低迷で34%減りました。

    2027年3月期 第1四半期決算説明資料
  • 光半導体の大型投資が利益率を押し下げる

    2027年3月期の設備投資見通しは636億円で、2026年3月期の167億円の3.8倍です。 電子材料部品の設備投資86億円は主に光半導体関連の建屋・機械設備でした。 会社予想でも電子材料部品の事業利益率は37.5%から34.1%へ、ROICは22.8%から17.8%へ下がります。 現金及び現金同等物は349億円から166億円に減りました。

    2026年3月期 通期決算説明資料
  • 成長領域の一部は計画を下回る

    中期経営計画のリフレッシュでは、二次保護ヒューズの電動バイク向けを機能特性のミスマッチで下方修正し、自動車事業もEV市場の拡大鈍化で当初の売上計画に届かない見通しにしました。 成長の上積みはフォトニクスに集中しています。

    中期経営計画「進化の実現」リフレッシュ

04待遇

給与、初任給、休日、手当

新卒の初任給は修士30万円、学部27万円で、年間休日は128日です。 2026年3月期の提出会社の平均年間給与は769万3,479円、平均年齢は44.0歳、平均勤続年数は15年4ヶ月です。

新卒初任給(月給)

円 · 新卒採用 募集要項
  • 修士 30万円
  • 学部 27万円
  • 高専 24万円
新卒の初任給
修士は月給30万円、学部は27万円、高専は24万円で、博士は経験者採用扱いの個別設定です。 条件は 新卒採用 募集要項 に載ります。
勤務時間と休日
所定労働時間は8時間で、開始時間は事業所ごとに違います。 月間フレキシブルタイム制でコアタイムは10時から15時です。 完全週休2日制で年間休日は128日、年次有給休暇は初年度17日、最大24日です。
平均年間給与
2026年3月期の提出会社は従業員1,344名、平均年齢44.0歳、平均勤続年数15年4ヶ月、平均年間給与769万3,479円(約769.3万円)です。 有価証券報告書 の従業員の状況に載ります。
福利厚生
会社借上住宅制度、財形貯蓄制度、退職金制度、従業員持株会、社員食堂などがあります。
両立支援
子育てサポート企業として厚生労働省の「プラチナくるみん」認定を受けています。

05勤務地と職種

どこで、どんな仕事をするか

本社と研究開発の中心は栃木県下野市の本社・栃木事業所で、ACFと光学樹脂は鹿沼事業所、光半導体は子会社の恵庭事業所と登米事業所で作ります。 連結従業員は1,802名です。

主な勤務地・拠点

本社・栃木事業所
栃木県下野市下坪山反射防止フィルム、二次保護ヒューズを生産
鹿沼事業所
第1工場(光学弾性樹脂、精密接合用樹脂)、第2工場(ACF、工業用粘着テープ)栃木県鹿沼市
多賀城事業所
宮城県多賀城市モスアイタイプの反射防止フィルムを生産
光半導体の生産拠点
デクセリアルズ フォトニクス ソリューションズの恵庭事業所(北海道恵庭市)と登米事業所(宮城県登米市)受発光半導体デバイス、複合半導体デバイス・モジュール
オフィス
東京オフィス(東京都中央区)、西日本オフィス(大阪市福島区)
公式採用の勤務地欄

新卒採用の職種と主な製品

  • R&D/開発
  • 生産技術
  • 品質・製造技術
  • 営業
  • 事務系総合職
  • 光半導体
  • ACF
  • 反射防止フィルム

前半5つが新卒採用の職種、後半3つが主な製品です。

選考の流れ

  1. Webからエントリーし、マイページの登録内容で書類選考を受ける
  2. 人事部と募集部門による1次面接を受け、Web適性検査を受検する
  3. 人事部長または募集部門責任者による最終面接を受ける
公式採用へ

求人DBの公開求人 26件

求人DBで絞り込む
  • 半導体技術マーケティング
  • 半導体製造設備技術
  • 半導体後工程製造スーパーバイザー
  • 半導体後工程製造・組立
  • 半導体前工程製造スーパーバイザー
  • 半導体前工程製造オペレーター
  • 製造プロセス・工程改善
  • 検査・欠陥解析
  • 生産管理・輸出入コーディネーター
  • 需給・生産計画
  • 知的財産・特許
  • TEM・FIB・SEM解析
公式採用情報

06これから

会社が次に取りにいくもの

会社は2026年5月に中期経営計画をアップデートし、フォトニクスを成長ドライバーに位置づけました。 2029年3月期の目標は売上高1,640億円、事業利益630億円です。

2029年3月期の経営目標(リフレッシュ後)

中期経営計画リフレッシュ
  • 売上高 1,640億円 当初計画は1,500億円
  • 事業利益 630億円 当初計画は500億円
  • EBITDAマージン 45% 当初計画は43%
  • 成長領域比率 35% 当初計画は30%

これからの材料

高速応答フォトダイオード
表面入射型100G/Laneは量産販売中、裏面入射型200G/Laneは量産準備中、導波路型400G/Laneは開発中と 中期経営計画リフレッシュ に載ります。
既存領域
ACFはマイクロLED向けの用途開拓を続け、反射防止フィルムはフォルダブルスマートフォン向けに新製品を投入する予定です。

高速応答フォトダイオードの世代交代

表面入射型100G/Laneは量産販売中、裏面入射型200G/Laneは量産準備中で2027年3月期中の販売開始を予定し、導波路型400G/Laneを開発中です。 会社は高速応答フォトダイオードでグローバルトップメーカーを目指しています。 200G/Laneの販売開始は会社の予定で、量産準備が計画どおりに進むことが前提です。

シリコンフォトニクス対応PIC

シリコンフォトニクス対応のPICを開発中で、光ネットワークスイッチ向けのモニターフォトダイオードは2028年3月期以降に大きく伸びると見込んでいます。

中期経営計画の上方修正

2029年3月期の目標を売上高1,500億円から1,640億円、事業利益500億円から630億円、成長領域比率30%から35%へ引き上げました。 フォトニクス事業の売上計画は当初150億円から325億円へ2.2倍に増やしています。

生産拠点の集約と新棟

登米事業所の光半導体生産ラインは2026年4月に稼働しました。 鹿沼事業所第2工場の新棟(101号館)は2026年9月に竣工し、ACFの生産を始めます。 拠点は9拠点から5拠点へ集約します。 鹿沼事業所第2工場の建物の投資予定額は297億円です。

07入口を選ぶ

専攻から、入口を1つに絞る

光半導体を軸に志望するか、ACFや光学材料を軸に志望するかを先に決め、それぞれの生産拠点と職種を対応させます。

技術系

R&D/開発

新卒採用の職種の1つです。 会社は薄膜形成・コーティング、微細加工、光半導体、無機材料、有機材料、分析評価の6つをコア技術に掲げ、研究開発はコーポレートR&D本部、商品開発は各事業部が担います。

公式採用情報
技術系

生産技術 / 品質・製造技術

新卒採用の職種です。 勤務地には本社・栃木事業所(反射防止フィルム、二次保護ヒューズ)、鹿沼事業所第1工場(光学弾性樹脂、精密接合用樹脂)、第2工場(ACF)、多賀城事業所(モスアイタイプの反射防止フィルム)があります。

公式採用情報
営業

営業

新卒採用の職種です。 販売機能はグローバルセールス&マーケティング本部が担い、最終製品メーカーと直接やり取りするデザイン・インを進めます。

  • Design-in
  • Smartphone
  • Automotive
  • Data Center
公式採用情報

応募前の3手

  1. フォトダイオード、VCSEL、PD-TIAの製品ページから1製品を選び、材料(InGaAs、GaAs)と用途をノートへ書く
  2. 電子材料部品と光学材料部品の2026年3月期の売上・事業利益率と、フォトニクスの伸び率を書き出す
  3. 新卒採用 募集要項の職種、勤務地、初任給、選考の流れを公式ページから書き出す
公式採用へ

面接で使う技術語

  • Photodiode
  • InGaAs
  • Silicon Photonics
  • ACF
  • Thin Film
  • Production Engineering
  • Quality
  • Yield
  • Sputtering
  • Factory

新卒の職種はR&D/開発、生産技術、品質・製造技術、営業、事務系総合職の5つです。

他社との違いを一言で

  • InGaAsフォトダイオード

    浜松ホトニクス

    浜松ホトニクスは0.5 μm~2.6 μmの範囲でさまざまな感度波長のInGaAsフォトダイオードをそろえ、光通信から分析までの用途を挙げています。デクセリアルズもInGaAsフォトダイオードを扱い、売上の伸びはデータセンターの光トランシーバー向け高速応答フォトダイオードが支えています。

  • 光通信向けの高速フォトダイオードチップ

    Albis Optoelectronics

    スイスのAlbis Optoelectronicsは高速フォトダイオードチップの設計・製造会社で、InPとGaAsのPINフォトダイオード、APD、受光モジュールをリュシュリコンの自社クリーンルームで一貫生産し、データセンター向けなどに1レーンあたり最大128 Gbaudの製品を挙げています。デクセリアルズはInGaAsとGaAsのフォトダイオード、VCSEL、PD-TIAレシーバーを恵庭事業所と登米事業所で生産し、高速応答フォトダイオードは表面入射型100G/Laneを量産販売中です。

  • ディスプレイ向けACF

    レゾナック

    レゾナックは熱硬化性樹脂に導電粒子を配合したACFを世界に先駆けて開発したと記載し、ICチップ接続用のAC-8000系を扱います。デクセリアルズは1977年にACFを開発・量産化し、フレキシブルOLED向けに粒子整列型ACFを供給しています。

参照資料一覧へ

出典19件

ほか11件

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