エレクトロニクス商社 半導体・電子部品の販売代理店
丸文
半導体の代理店販売で売上を、装置販売で利益をつくる商社
売上の71.3%は半導体・電子部品の販売ですが
経常利益の87.0%は医用・産業・航空宇宙の機器を売るシステム事業が稼いでいます。
丸文は 半導体・電子部品 を国内外のメーカーへ売るエレクトロニクス商社で、2026年3月期はデバイス事業が連結売上の71.3%を占めました。 2027年3月期第1四半期 もデバイス事業の経常利益は38.6%減り、システム事業は79.6%増えました。
- 2026年3月期 連結売上高 2,134億円 前期比1.2%増。 営業利益は77億円で15.2%減
- 2026年3月期 経常利益 42億円 前期比35.5%減。 為替差損18億円を計上
- 2027年3月期第1四半期 売上高 522億円 前年同期比4.8%増。 営業利益18億円は138.3%増、経常利益10億円は17.9%減
2026年3月期の事業別売上高決算短信
- デバイス事業1,522億円
- システム事業586億円
- アントレプレナ事業25億円
この会社の要点
01立ち位置
何の会社として比べるか
丸文は、半導体と電子部品を売るデバイス事業が売上の71.3%を占める商社です。 2026年3月期は売上高2,134億円で1.2%増えた一方、経常利益は42億円で35.5%減りました。
2025年3月期から2027年3月期予想までの売上高と経常利益
連結売上高
連結経常利益
デバイス事業が減益、システム事業が増益
事業別の経常利益(第1四半期)
第1四半期の売上はデバイス事業381億円、システム事業136億円で、システム事業は25.3%増えました。
半導体(デバイス事業)
2026年3月期の売上は、アナログICが528億円、特定用途ICが469億円、カスタムICが79億円、メモリーICが65億円、マイクロプロセッサが29億円でした。 アナログICは産業機器向けが減って8.4%減り、メモリーICは民生機器向けとモビリティ向けが増えて104.4%増えました。
- アナログIC
- 特定用途IC
- カスタムIC
- メモリーIC
電子部品(デバイス事業)
水晶振動子、コネクター、受動部品などを扱い、2026年3月期の売上は349億円でした。 会社は受動部品などの高利益商材の拡販と在庫適正化に力を入れるとしています。 2027年3月期は産業機器向けの増加で8.2%増を見込みます。
- 水晶振動子
- コネクター
- 受動部品
電子応用機器(システム事業)
2026年3月期の売上は医用機器216億円、産業機器206億円、航空宇宙機器90億円、レーザー機器72億円でした。 会社は2027年3月期に航空宇宙機器が電子機材の増加で140億円(54.7%増)になり、医用機器は画像診断装置が増えると見込みます。
- 医用機器
- 産業機器
- 航空宇宙機器
- レーザー機器
02収益
どこで、どれくらい儲けているか
売上の柱はアナログICと特定用途ICですが、利益はシステム事業に偏っています。 2026年3月期の経常利益はシステム事業36億円、デバイス事業5.6億円でした。 連結の売上総利益率は12.4%から11.6%に下がりました。
売上高2,134億円 / 営業利益77億円
売上高は前期比1.2%増、営業利益は15.2%減で、売上高営業利益率は3.6%です。 前期の営業利益は91億円でした。
経常利益42億円 / 純利益33億円
期中を通じた円安で18億円の為替差損を計上し、経常利益は前期の65億円から35.5%減りました。 ROEは5.9%です。
売上高522億円 / 営業利益18億円
システム事業で医用機器、産業機器、レーザー機器が好調で増収でした。 円安が売上総利益を押し上げ、売上総利益率は前年同期の9.7%から11.8%に上がりました。
3.0億円
円安方向への進行で為替差損を計上した結果、経常利益は10億円で、前年同期比17.9%減でした。
売上高2,250億円 / 経常利益60億円
会社は売上高を前期比5.4%増、営業利益を78億円で0.5%増、経常利益を42.2%増と見込んでいます。 デバイス事業は前期と同じ水準とし、システム事業の航空宇宙分野と医用機器分野の伸びを見込みます。
2026年3月期のデバイス事業 品目別売上高
事業別の売上高経常利益率
03強みとリスク
強みと、リスク・検討点
強みはインフィニオンとAnalog Devicesを軸にした半導体の商流と、医用・航空宇宙で利益を出すシステム事業です。 弱点は、利益率0.4%のデバイス事業が為替と特定顧客の動きに振られることです。
強み
- 利益の大半を稼ぐシステム事業
2026年3月期のシステム事業は売上586億円、経常利益36億円でした。 人工衛星向け高信頼性部品などの航空宇宙機器が大きく伸び、売上総利益率の改善で経常利益が増えました。 売上高経常利益率は6.3%で、デバイス事業の0.4%を大きく上回ります。
2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結) - インフィニオンとADIを軸にした仕入
インフィニオンテクノロジーズジャパンと販売代理店契約を結び、2026年3月期は仕入の13.5%を同社から、10.4%をAnalog Devicesから仕入れました。 Arrow Electronicsとはアジアと北米で合弁会社を運営しています。
有価証券報告書 第79期 - 長く続く航空宇宙の案件
社長は、航空宇宙関連の売上が伸びた背景に政府と民間双方の旺盛な需要を挙げました。 宇宙関連の国家プロジェクトは中長期の計画で進み、導入後の保守サポートが要る案件も多いと話しています。 短期で利益が急に伸びるより、長期に安定して積み上がる収益だとしています。
2026年3月期 決算説明会 質疑応答
リスク・検討点
- デバイス事業の薄い利益
2026年3月期のデバイス事業は売上1,522億円に対し、経常利益は5.6億円でした。 代理人取引の減少と商品ミックスの変動で売上総利益率が下がり、円安に伴う為替差損も重なりました。
2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結) - 円安で為替差損が出る仕組み
仕入の大半が米ドル建てで、在庫は仕入時のレートのまま期末に評価替えをしません。 そのため円安が進むと決算で為替差損が出て、在庫の未認識の評価益は翌期の売上総利益を押し上げます。 2027年3月期第1四半期も為替差損3.0億円を計上し、第1四半期末の含み評価益は21億円相当です。
earnings_presentation 2027/03 Q1 - 任天堂向けと代理店政策への依存
2026年3月期の任天堂向け売上は連結の15.2%です。 半導体メーカーの代理店政策の変更で代理店を担う商社の数は減少傾向にあり、会社は契約内容の変更や解除を経営成績へのリスクに挙げています。
有価証券報告書 第79期 - 産業機器向け半導体の低調
2027年3月期第1四半期のデバイス事業は、産業機器向け半導体の需要が低調で売上が0.8%減り、為替変動の影響で経常利益は38.6%減りました。 アナログICと電子部品は産業機器向けが減り、伸びたのはモビリティ向けのメモリーICです。
earnings_presentation 2027/03 Q1
04待遇
給与、初任給、休日、手当
2026年3月期の単体従業員は644名で、平均年齢44.1歳、平均勤続年数16.5年、平均年間給与は787万3,788円です。 年間休日は126日です。
- 平均年間給与
- 平均年間給与は787万3,788円で、前事業年度比6.4%増えました。 有価証券報告書 の従業員の状況に載っています。
- 休日
- 年間休日は126日(2026年度)です。 経験者採用 募集要項 に勤務条件があります。
- 働き方の制度
- 2年目以降は毎月8日まで在宅勤務ができ、出社日は7:30~10:00の間で始業時刻を選べます。 週1日程度ほかの部署の業務を担う制度と、条件つきで週休3日を選べる制度もあります。 年次有給休暇は初年度13日、最大20日です。 社内制度 に一覧があります。
- 学び
- 約8,000本の動画から、興味のある分野を自由に視聴できます。
- 転勤の選び方
- 新卒は入社時に、関西支社や中部支社、海外への転勤がありうる全国転勤型と、転居を伴う転勤のない地域限定型を選べます。 よくあるご質問 に説明があります。
連結従業員1,193名の事業別配置(2026年3月期末)
- システム事業564名
- デバイス事業414名
- 全社(共通)158名
- アントレプレナ事業57名
05勤務地と職種
どこで、どんな仕事をするか
本社は東京・日本橋大伝馬町にあり、中部支社と関西支社のほか、東北から九州までの支店・オフィスで顧客を回ります。 海外はアジアや北米を中心に19拠点で、2026年3月期の売上の29.7%が海外の顧客向けでした。
主な勤務地・拠点
- 本社
- 東京都中央区日本橋大伝馬町
- 国内支社・支店
- 中部支社(名古屋)、関西支社(大阪)、大宮支店、立川支店、東北・宇都宮・水戸・長岡・北陸・長野・松本・京都・九州の各オフィス
- 技術・物流
- 丸文テクニカルセンター(東京都江東区)、成田物流センター(千葉県芝山町)、東京物流センター(東京都江東区)
- 海外
- 台湾、シンガポール、香港、タイ、フィリピン、マレーシア、深圳、インドネシアの販売子会社と、米国の関連会社一部の拠点には社員が駐在
新卒採用の職種
- デバイス技術営業
- システム技術営業
- アントレプレナ技術営業
- 技術
- 品質管理
- 営業事務
- 経理
- 総務
- ICT
技術営業の文系出身者は約55%です。
06これから
会社が次に取りにいくもの
中期経営計画「丸文 Nextage 2027」は、2027年度に売上高2,400億円と経常利益80億円を目標にしています。 2027年3月期の増収は、システム事業の航空宇宙機器と医用機器が担う計画です。
中期経営計画の目標と2026年3月期実績
- 売上高 2,134億円 2027年度の目標は2,400億円
- ROE 5.9% 目標は9.0%以上
これからの材料
- 航空宇宙・防衛
- 会社は宇宙開発投資や防衛予算の拡大を捉え、情報収集と供給機能を強化するとしています。 2026年3月期 決算説明会資料 に施策が並びます。
- デバイス事業の再編
- 民生機器・産業機器・モビリティを重点市場とし、受動部品などの高利益商材の拡販と在庫適正化を進める計画です。
航空宇宙と医用でシステム事業を伸ばす
会社は2027年3月期のシステム事業売上を690億円、前期比17.7%増と見込みます。 航空宇宙では宇宙開発投資や防衛予算の拡大を捉え、情報収集と供給機能を強化する計画です。 医用機器では、販売網を持つ丸文通商の収益性改善を会社が施策に挙げています。
半導体製造拠点向けの産業機器
会社は産業機器で、九州・東日本などの半導体製造拠点のニーズを深耕し、ハードとソフトの商材を広げて案件をつくる計画です。 2027年3月期の産業機器は、電子部品組立検査装置や分析装置の増加で6.9%増を見込みます。 デバイス事業の売上予想は1,520億円で、前期の1,522億円とほぼ同じです。
デバイス事業の品目入れ替え
会社は2027年3月期に、特定用途ICが民生機器向けと産業機器向けの減少で368億円(21.6%減)になると見込みます。 一方でカスタムICは68.5%増、電子部品は8.2%増の計画です。
中期経営計画「丸文 Nextage 2027」
会社は最終年度の2027年度に、売上高2,400億円、経常利益80億円、ROE9.0%以上を目標にしています。 民生機器・産業機器・モビリティをデバイス事業の重点市場にしています。
07入口を選ぶ
専攻から、入口を1つに絞る
デバイス、システム、アントレプレナのどの事業で働きたいかを決め、その事業の売上と利益の動きを自分の言葉で説明できるようにします。
デバイス事業部 技術営業
半導体(アナログ、マイコン・CPU、メモリ、センサー、ディスクリート)と電子部品(受動部品、コネクター、スイッチ)を扱い、製品特性と顧客ニーズをつかんで製品やソリューションを提案します。 経験者採用は法人営業3年以上が必須です。
公式採用情報アントレプレナ事業部 技術営業
情報通信、AIロボティクス、医療システムの商材で、新規ビジネス開発、計画提案、マーケティング、営業支援、技術サポートを担います。 2026年3月期の事業売上は25億円、経常損益は−0.1億円でした。
- AI Robotics
- Time Sync
- Optical Switch
応募前の3手
- インフィニオンかAnalog Devicesの製品から1つを選び、使われる機器と顧客業界をノートへ書く
- デバイス事業とシステム事業の売上と経常利益を並べ、利益率の差を短く書く
- 職種紹介とよくあるご質問から、職種名、転勤の型、選考の流れを書き写す
面接で使う技術語
- Analog IC
- Microcontroller
- Infineon
- Analog Devices
- Design-in
- Aerospace
- Laser
- Inspection
- Embedded Computer
- Measurement
新卒は文理を問わず応募でき、英語による選考基準はありません。
他社との違いを一言で
- 技術商社の半導体事業
マクニカ
マクニカの半導体事業は、評価ボード・開発キット、FPGA IP・ソフトウェア、受託開発を製品・サービスに挙げています。丸文の半導体はインフィニオンとAnalog Devicesからの仕入が中心で、これとは別にシステム事業で医用・航空宇宙機器を売ります。
- 半導体・電子部品の商社
レスター
レスターのデバイス事業はソニー製イメージセンサーを扱い、LSI設計開発・支援や信頼性試験受託サービスも手がけます。丸文のデバイス事業はアナログICが最大の品目です。
- 半導体の代理店
リョーサン菱洋ホールディングス
リョーサン菱洋はルネサスエレクトロニクスの正規代理店で、生産中止品の継続供給も扱います。丸文の主要仕入先はインフィニオンとAnalog Devicesです。
出典21件
- 公式 企業概要
- 公式 事業内容
- 公式 拠点一覧
- 公式 半導体・電子部品 商品一覧
- IR 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
- IR 2027年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
- IR 2026年3月期 決算説明会資料
- IR 2026年3月期 決算説明会 質疑応答
ほか13件
- IR 有価証券報告書 第79期
- 採用 リクルート
- 採用 経験者採用 募集要項
- 採用 新卒採用 職種紹介
- 採用 新卒採用 よくあるご質問
- 採用 新卒採用 丸文の魅力
- 採用 新卒採用 社内制度
- 採用 新卒採用 丸文の事業
- 採用 新卒採用 オフィス紹介
- 公式 マクニカ 半導体事業
- 公式 レスター デバイス事業
- 公式 リョーサン菱洋ホールディングス 半導体
- IR earnings_presentation 2027/03 Q1