計測・分析機器 光干渉式の膜厚計・ウェーハ厚み計
大塚電子
光の干渉でウェーハと薄膜の厚みを測る枚方の計測機器メーカー
分光技術で、CMPや裏面研削の最中にウェーハの厚みを測る装置を作る会社です。
純資産比率63.7%の厚い財務を持つ、正社員193名の開発型メーカーです。
大塚電子は マルチチャンネル分光光度計 を主力に医用・分析・計測の機器を作る枚方の会社です。 2025年12月期は 当期純利益5.1億円 を上げ、純資産は総資産の63.7%を占めます。
- 総資産 79億円 2025年12月31日現在の単体貸借対照表
- 純資産比率 63.7% 純資産50億円÷総資産79億円
- 当期純利益 5.1億円 第56期、総資産の6.4%
第56期 負債と純資産の内訳2025年12月31日現在、総資産79億円を100とした構成
- 純資産50億円
- 流動負債17億円
- 固定負債11億円
この会社の要点
01立ち位置
何の会社として比べるか
大塚電子は、光で測る装置を自社で開発・製造する正社員193名の会社です。 半導体向けには、ウェーハの研削やCMPの最中に厚みを測る装置を作っています。
第56期(2025年12月31日現在)の貸借対照表
資産と純資産
従業員240名の雇用形態と新卒採用
雇用形態
新卒採用の人数
研削・研磨工程のウェーハ厚み計
ウェーハを削って薄くする研削・研磨の最中に、ウェーハや樹脂の厚みを光で非接触に測ります。 5層までの厚みを同時に測り、組み込み例にはバックグラインド、CMP、ウェットエッチングが並びます。 代表機種はSF-3です。
- 分光干渉式ウェーハ厚み計 SF-3
CMP・エッチング装置への組込み膜厚ヘッド
半導体製造装置の中に組み込まれ、加工中の膜厚をリアルタイムで見張るセンサーです。 配線工程のCMPでは、研磨を止める時点(終点)の検出に使われます。 膜厚測定範囲はSiO2換算で65nm~92μmです。
- MCPD series 組込み型膜厚ヘッド
ウェーハ全面の膜厚分布測定
12inchウェーハ上の薄膜を全面で測り、面内分布を高速に求めます。 膜厚範囲は0.1~300μmで、CMPで生じる研磨のクセも観察できます。
- ラインスキャン膜厚計(オフライン ウェーハ対応タイプ)
300mm搬送系に載る膜厚測定システム
300mmウェーハ搬送ユニット(EFEM)の予備ポートに組み込む測定システムです。 測定事例には、TSV(シリコン貫通電極)を埋め込んだウェーハの研削後のシリコン厚みがあります。 代表機種はGS-300です。
- ロードポート対応膜厚測定システム GS-300
研究・品質管理用の顕微分光膜厚計
顕微鏡で絞った微小な領域の反射率から、多層膜の厚みと光学定数を解析します。 1ポイント1秒以内で測り、OPTM-A1は波長230~800nm、膜厚1nm~35μmに対応します。
- 顕微分光膜厚計 OPTM series
粒子径・ゼータ電位の分析機器
光散乱の技術で、ナノ領域の粒子の大きさや表面の電気的な性質(ゼータ電位)を測ります。 大塚電子はこの技術を新素材や医薬と並んで半導体分野へ広げる方針です。
- ゼータ電位・粒子径測定装置
- 分子量測定装置
02収益
どこで、どれくらい儲けているか
第56期の当期純利益は5.1億円で、総資産の6.4%にあたります。 利益を積み上げた結果、利益剰余金は48億円になり、資本金2.4億円を大きく上回ります。
240名
2025年12月31日現在で、正社員192名、契約社員・パート社員48名の合計です。 会社概要の正社員193名とは掲載元が異なります。
第56期 負債と純資産
03強みとリスク
強みと、リスク・検討点
強みは、半導体の製造装置の中に入って加工中の厚みを測れることです。 一方で、ウェーハ全面の膜厚測定では浜松ホトニクス、卓上の膜厚計ではKLAと用途が重なります。
強み
- 加工中の装置の中で測れる
MCPD seriesの膜厚ヘッドはファイバー光学系で、半導体プロセス装置に組み込みやすい設計です。 CMP研磨中の終点検出に使われ、エッチングや成膜の工程にも適用例があります。
MCPD series 組込み型膜厚ヘッド - 1982年から続く主力の分光器
1982年に初代モデルを出したマルチチャンネル分光光度計は、今も会社の主力商品です。 1980年には粒子径測定機の初代モデルも発売しています。
会社概要 - 先端パッケージの厚みにも対応
SF-3は仮貼り合わせウェーハの各層の厚みを測れます。 組み込み例にはテンポラリーボンディングとバックグラインドが挙がり、貼り合わせと裏面研削の工程に接点があります。
分光干渉式ウェーハ厚み計 SF-3 - 純資産が厚い財務
第56期の純資産は50億円で、総資産の63.7%を占めます。 流動資産53億円は流動負債17億円の3.2倍あり、利益剰余金は48億円です。
第56期 決算公告(官報 2026年5月11日 号外)
リスク・検討点
- 面内膜厚の測定で浜松ホトニクスが一括撮像
浜松ホトニクスのHyperGaugeは、最大300mmウェーハの面内膜厚分布を5秒で取得します。 ウェーハ全面を一括で撮像する方式で、ベアウェーハに加えてパターンウェーハの検査にも対応します。
浜松ホトニクス 面内膜厚計 HyperGauge - 卓上の反射分光膜厚計ではKLAが競う
KLAのFilmetrics F-Seriesは、反射分光で薄膜の厚みを数秒で測る卓上装置です。 1nmから3mmまでの膜を多層膜の中でも測れるとし、手頃な価格も掲げています。
KLA Filmetrics 膜厚測定システム - 半導体は販売先の一つにとどまる
募集要項が挙げる顧客例は、大学などの研究機関、食品、半導体、化学、化粧品、素材のメーカーです。 計測機器には半導体評価機器の製品群があり、光散乱の分析機器も半導体を展開先の一つに挙げています。
2027年卒 開発職 募集要項(マイナビ)
04待遇
給与、初任給、休日、手当
新卒の初任給は修士了22.8万円(独身寮利用時)で、寮を使わなければ25.8万円になります。 年間休日は125日、月平均の所定外労働は11時間です。
2027年卒 初任給(月給)
- 寮を使わない場合の初任給
- ライフデザインプレミアム手当4万円が付き、大学卒24.5万円、修士了25.8万円、博士了27.5万円です。 社員寮の寮費は9,000円からで、31歳まで入れます。 募集要項 に手当の条件があります。
- 昇給・賞与
- 昇給は年1回(3月)、賞与は年2回(6月・12月)です。
- 勤務時間と休日
- 勤務は9:00〜17:30の実働7.5時間です。 完全週休2日制(土・日)で、年間休日は125日(2025年度実績)です。
- 働き方の実績
- 2025年度の月平均所定外労働は11時間、有給休暇の平均取得は15日でした。 全社員が在宅勤務を使えます。 マイナビ 働き方データ
- 平均年齢と勤続
- 平均年齢は45年8ヶ月、平均勤続年数は17年7か月です。
05勤務地と職種
どこで、どんな仕事をするか
開発の拠点は大阪府枚方市の本社と、滋賀県甲賀市の滋賀工場です。 2018年には京都リサーチパークに京都先端技術センターを設けました。
主な勤務地・拠点
- 枚方本社
- 大阪府枚方市招提田近にある本社です。
- 滋賀工場
- 滋賀県甲賀市水口町笹が丘にある工場です。
- 京都先端技術センター
- 京都市下京区の京都リサーチパーク内にあります。
- 東京支店
- 東京都八王子市にあります。
- 海外拠点
- 韓国、台湾(台北・台南)、中国(蘇州)に現地法人があります。
面接で使う技術語
- 分光干渉法
- バックグラインド
- CMP終点検出
- TSV
- 光学定数(n・k)
- 分光エリプソメトリー
- ゼータ電位
いずれも大塚電子の製品ページに出てくる工程名・測定法です。
06これから
会社が次に取りにいくもの
大塚電子は光散乱の分析機器を半導体分野へ広げる方針です。 計測機器のSF-3は、仮貼り合わせウェーハの各層の厚みを測れます。
これからの材料
- 分析機器
- 光散乱で粒子径・ゼータ電位・分子量を測る技術を、半導体や医薬分野へ広げる方針です。 事業内容
- ウェーハ厚み
- SF-3は仮貼り合わせウェーハの各層を測り、300mmウェーハ対応のマッピングシステムを備えます。 SF-3
- 装置組み込み
- 組込み型膜厚モニターは真空チャンバー内でも測れ、高精度FFT膜厚解析エンジンは特許を取得しています。 組込み型膜厚モニター
分析機器の半導体分野への展開
大塚電子は、粒子径・ゼータ電位・分子量を光散乱で測る分析機器を、半導体や医薬の分野へ広げる方針です。 半導体は、新素材・バイオサイエンス・高分子化学・医薬と並ぶ展開先の一つとして挙げられています。
貼り合わせ・薄化ウェーハの厚み測定
SF-3は仮貼り合わせウェーハの各層を測り、300mmウェーハ対応のマッピングシステムも用意しています。 SF-3の用途には、MEMSやセンサーデバイス、ウェーハ以外の厚膜部材も並んでいます。
製造装置への組み込み
組込み型膜厚モニターは各種製造装置へ組み込め、半導体ウェハの面内分布測定や真空チャンバー内の測定に対応します。 主な用途には、光学フィルムやFPD関連の膜も挙がっています。
07入口を選ぶ
専攻から、入口を1つに絞る
新卒の入口は理系限定の開発職で、募集人数は6〜10名です。 選考は書類、適性検査、WEBの一次面接、対面の最終面接と進みます。
機械設計
医用機器・分析機器・計測機器の研究開発を担う開発職の1区分です。 配属予定部署はME機器開発部・計測分析機開発部・新技術開発部です。
2027年卒 開発職 募集要項(マイナビ)面接で使う技術語
- 機械設計
- XYステージ
- EFEM
- 電気設計
- 分光検出器
- 光源
- ソフトウェア設計
- TCP/IP
- 膜厚解析
- アプリケーション開発
新卒はマイナビとengage、中途採用はDODAに募集が載っています。
他社との違いを一言で
- ウェーハの膜厚計測
浜松ホトニクス
浜松ホトニクスはHyperGauge、Optical NanoGauge、Optical MicroGaugeの3シリーズを持ち、HyperGaugeは300mmウェーハの全面を5秒で一括測定します。大塚電子はラインスキャン膜厚計とGS-300で面内分布を測り、SF-3で研削中の厚みを測ります。
- 反射分光の膜厚計
KLA(Filmetrics)
Filmetrics F-Seriesは1nmから3mmまでの薄膜を数秒で測る卓上の反射分光装置です。大塚電子のOPTMは顕微分光で微小領域の絶対反射率を測り、300mmステージにも対応します。
- 分光エリプソメトリーと粒子計測
HORIBA
HORIBAの科学分析製品は分光エリプソメトリーや粒子計測を含みます。大塚電子も分光エリプソメータFE-5000と、粒子径・ゼータ電位の分析機器を製品に持ちます。
出典21件
- 公式 会社概要 2025年12月末日 · 大塚電子株式会社 · 会社概要・沿革
- 公式 拠点一覧 大塚電子株式会社の国内外拠点 · 国内拠点・海外拠点
- 公式 事業内容 大塚電子株式会社の3事業 · ME機器・分析機器・計測機器
- 公式 製品一覧 膜厚計・厚み計 大塚電子株式会社製品 · 反射分光膜厚計・分光エリプソメータ・厚み計
- 公式 製品一覧 半導体評価機器 大塚電子株式会社製品 · 半導体評価機器
- 公式 分光干渉式ウェーハ厚み計 SF-3 大塚電子株式会社製品 · 特長・半導体プロセスへの組み込み例
- 公式 MCPD series 組込み型膜厚ヘッド 大塚電子株式会社製品 · 特長・測定例
- 公式 ラインスキャン膜厚計 ウェーハ対応タイプ 大塚電子株式会社製品 · 仕様・測定例
ほか13件
- 公式 ロードポート対応膜厚測定システム GS-300 大塚電子株式会社製品 · 特長・測定事例
- 公式 顕微分光膜厚計 OPTM series 大塚電子株式会社製品 · 特長・仕様
- 公式 組込み型膜厚モニター 大塚電子株式会社製品 · 特長・装置構成
- 公式 第56期 決算公告(官報 2026年5月11日 号外) 官報 号外 · 2025年12月31日現在 · 公表 2026-05-11 · 大塚電子株式会社 単体の貸借対照表の要旨 · 第56期決算公告 大塚電子株式会社
- 採用 採用情報 大塚電子株式会社の採用案内 · 新卒・中途採用
- 採用 新卒採用情報 大塚電子株式会社の新卒採用案内 · マイナビ・engageへの案内
- 採用 中途採用情報 大塚電子株式会社の中途採用案内 · DODAへの案内
- 採用 2027年卒 開発職 募集要項(マイナビ) 2027年卒 · 大塚電子株式会社の新卒開発職 · 募集コース・採用後の待遇
- 採用 会社データ・働き方データ(マイナビ) 2025年12月31日 · 大塚電子株式会社 · 会社データ・働き方データ・採用実績
- 公式 浜松ホトニクス 厚み・膜厚計測装置 浜松ホトニクス製品 · 製品シリーズ
- 公式 浜松ホトニクス 面内膜厚計 HyperGauge 浜松ホトニクス製品 · 製品概要
- 公式 KLA Filmetrics 膜厚測定システム KLA Filmetrics製品 · F-Series
- 公式 HORIBA 科学分析製品一覧 HORIBA製品 · 製品一覧