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半導体材料 エッチングガス・電子線レジスト・COP

日本ゼオン

合成ゴムの会社が持つ半導体向けガス・レジスト・樹脂

合成ゴムが売上の最大の柱ですが、半導体向けにはC5F8エッチングガス、電子線レジスト、ウエハー容器向けCOP樹脂を供給します。
高機能ケミカルの売上146億円は全社売上の3.5%で、半導体向けの伸びは小さな事業から始まっています。

日本ゼオンの C5F8エッチングガスと電子線レジスト を含む高機能ケミカルは、2026年3月期の売上が146億円でした。 全社の営業利益の61.5%は 高機能材料セグメント が稼ぎ、その中心はCOPと光学フィルムです。

  • 2026年3月期 連結売上高 4,120億円 営業利益364億円、営業利益率8.8%
  • 2026年3月期 高機能ケミカル売上高 146億円 化学品・電子材料のサブセグメント。 営業利益22億円
  • 2027年3月期第1四半期 高機能ケミカル売上高 45億円 前年同期比37%増。 半導体向け特殊溶剤とエッチングガスの出荷増

2026年3月期 高機能材料セグメントの売上内訳

  • 高機能樹脂(COP・光学フィルム)831億円
  • 高機能バインダー材料(電池材料・トナー)237億円
  • 高機能ケミカル(化学品・電子材料)146億円
  • メディカル他28億円

この会社の要点

向いている入口 技術系総合職 研究開発職

化学系、応用化学系、化学工学系、物理系、数学系、機械工学系、情報工学系、電気・電子通信工学系などの専攻の人。

入口を選ぶ
主なリスク 半導体向け材料は全社売上の小さな一部

電子材料を含む高機能ケミカルの売上は2026年3月期に146億円で、全社売上4,120億円の3.5%です。 全社売上の過半はエラストマー素材で、半導体向けの好調が全社業績に表れにくい構造です。

強みとリスク
出典 出典一覧(22件)

公式 12件 / IR 4件 / 採用 6件

01立ち位置

何の会社として比べるか

日本ゼオンは合成ゴムを売上の柱とする化学メーカーで、2026年3月期の連結売上高は4,120億円です。 半導体向けにはエッチングガス、レジスト、特殊溶剤、COP、TIMを供給しています。

実績と会社予想

2024年3月期から2027年3月期予想までの連結売上高と営業利益

2025年度 決算報告

連結売上高

億円 · 決算報告の過去業績推移
  • 2024年3月期 実績 3,823億円
  • 2025年3月期 実績 4,206億円
  • 2026年3月期 実績 4,120億円
  • 2027年3月期 会社予想 4,050億円

連結営業利益

億円 · 決算報告の過去業績推移
  • 2024年3月期 実績 205億円
  • 2025年3月期 実績 293億円
  • 2026年3月期 実績 364億円
  • 2027年3月期 会社予想 380億円
高機能ケミカル(化学品・電子材料)

エッチングガスとレジストを含む事業区分の推移

決算報告の過去業績推移

高機能ケミカルの売上高

億円 · 合成香料などの化学品を含む
  • 2024年3月期 156億円
  • 2025年3月期 158億円
  • 2026年3月期 146億円

高機能ケミカルの営業利益

億円 · 決算報告
  • 2024年3月期 21億円
  • 2025年3月期 19億円
  • 2026年3月期 22億円
半導体プロセスガス

ドライエッチングガス

ZEORORA ZFL-58(C5F8)は半導体(Memory/LSI)向けのエッチングガスで、会社は高エッチングレート、高選択比、幅広いプロセスマージンを特長に挙げます。 大気寿命は0.98年、地球温暖化係数は90です。 高選択比のSiNエッチングガスと、SiO2・Low-K向けエッチングガスは開発中です。

  • ZEORORA ZFL-58(C5F8)
  • 高選択比SiNエッチングガス(開発中)
  • 高選択比SiO2・Low-Kエッチングガス(開発中)
リソグラフィ材料

レジスト

ZEP520Aは解像性とドライエッチング耐性に優れた非化学増幅型のポジ型電子線レジストで、L/S=25nm/25nmを解像します。 ZEP530AはL/S=18nmを解像します。 フォトレジストのZPN1150はテーパー角60°超の逆テーパー形状をつくるネガ型リフトオフレジストで、LEDチップや化合物半導体デバイスの配線形成に使われます。

  • 電子線レジスト ZEP520A
  • 電子線レジスト ZEP530A
  • 現像液 ZED-N50 / ZED-N60
  • リフトオフレジスト ZPN1150
半導体製造工程の容器・部材向け樹脂

シクロオレフィンポリマー(COP)

ZEONEX・ZEONORは不純物が非常に少ない樹脂で、FOUP・FOSB、オープンカセット、レチクルポッドなど半導体製造工程の密閉型容器・部材に使われます。 2026年3月期は中国・台湾のFAB建設に伴って半導体用途向けの需要が増え、2027年3月期第1四半期の出荷は前年同期比約2割増えました。

  • ZEONEX
  • ZEONOR
放熱材料

熱界面材料(TIM)

VB200は特殊エラストマーにフィラーを垂直配向させたシートで、厚み方向の熱伝導率は38W/m Kです。 TIM1とTIM2の両方に使えます。 2025年度のTIM売上高は2024年度比340%増で、AI向けチップの製造・検査装置で本格採用が始まりました。

  • 熱界面材料 VB200
電子材料用溶剤

特殊溶剤

五員環を基本骨格とする溶剤で、電子材料や医薬品製造用の溶剤として使われます。 シクロペンタノンは純度Min.99%の製品です。 2026年3月期第4四半期と2027年3月期第1四半期の決算資料は、いずれも半導体向け特殊溶剤の出荷増を高機能ケミカルの増収要因に挙げています。 2026年3月期の通期では、高機能ケミカルの売上は158億円から146億円へ減りました。

  • シクロペンタノン
  • シクロペンチルメチルエーテル(CPME)

02収益

どこで、どれくらい儲けているか

高機能材料セグメントは2026年3月期に売上1,242億円で全社の30.1%ですが、営業利益では61.5%を稼ぎます。 その利益の大半は高機能樹脂(COP・光学フィルム)が生み、電子材料を含む高機能ケミカルは22億円です。

2026年3月期 連結売上高・営業利益

売上高4,120億円 / 営業利益364億円

売上高は前期比2%減、営業利益は24%増です。 営業利益率は8.8%で、前期の293億円から増えました。

2026年3月期 高機能材料セグメント

売上高1,242億円 / 営業利益224億円

前期の売上高1,216億円、営業利益176億円から増え、営業利益率は18.0%です。 全社営業利益の61.5%をこのセグメントが稼ぎました。

2026年3月期 高機能ケミカル(化学品・電子材料)

売上高146億円 / 営業利益22億円

売上高は前期の158億円から7.6%減り、営業利益は19億円から22億円に増えました。 営業利益率は15.1%です。

2027年3月期 第1四半期と通期予想

第1四半期 売上高1,095億円 / 営業利益163億円

高機能材料は売上高338億円、営業利益101億円で、営業利益率は30%でした。 通期予想は売上高4,050億円、営業利益380億円を維持しました。

2026年3月期 高機能材料のサブセグメント別営業利益

億円 · 決算報告
  • 高機能樹脂(COP・光学フィルム) 175億円
  • 高機能バインダー材料(電池材料・トナー) 42億円
  • 高機能ケミカル(化学品・電子材料) 22億円 営業利益率15.1%

連結売上高の推移と計画

実績3年と会社予想・中期経営計画 · 3月決算
  • 2024年3月期 実績 3,823億円
  • 2025年3月期 実績 4,206億円
  • 2026年3月期 実績 4,120億円
  • 2027年3月期 予想 4,050億円
  • 2028年度 計画 4,500億円

03強みとリスク

強みと、リスク・検討点

強みはC5F8、電子線レジスト、COPという、それぞれ用途のはっきりした独自素材です。 弱点は規模で、エッチングガスとレジストを含む高機能ケミカルは、合成香料と合わせても売上146億円です。

強み

  • 高選択比を掲げるC5F8の独自ガス

    C5F8は半導体(Memory/LSI)向けのエッチングガスで、会社は高エッチングレートと高選択比を特長に挙げます。 大気寿命0.98年、地球温暖化係数90という物性も公表しています。 2027年3月期第1四半期の高機能ケミカルは、半導体向け特殊溶剤とエッチングガスの出荷増で売上高45億円、前年同期比37%増になりました。

    エッチングガス(C5F8)
  • 18nmを解像する電子線レジスト

    電子線レジストZEP530AはL/S=18nm、ZEP520AはL/S=25nm/25nmを解像する非化学増幅型のポジ型レジストです。 現像液ZED-N50・ZED-N60まで含めて品ぞろえしています。

    電子線レジスト
  • COPを半導体容器へ広げる素材の幅

    COPは低不純物・低脱ガスの樹脂として、FOUPやレチクルポッドなど半導体製造工程の容器に使われます。 2027年3月期第1四半期は、FAB建設に伴う需要が続いて半導体用途向けの出荷が前年同期比約2割増えました。 高機能材料セグメントの営業利益率は2026年3月期に18.0%、2027年3月期第1四半期に30%でした。

    2026年度 第1四半期 決算説明資料
  • C5留分から原料を自社で取り出す一貫体制

    水島工場はC4・C5留分の総合利用を基軸とする工場で、イソプレンゴム、合成香料、COPなどC5関連製品のプラントが並びます。 電子材料は高岡工場で生産し、COP ZEONEXも高岡工場で2020年から生産しています。

    新卒採用 拠点紹介

リスク・検討点

  • 半導体向け材料は全社売上の小さな一部

    電子材料を含む高機能ケミカルの売上は2026年3月期に146億円で、全社売上4,120億円の3.5%です。 全社売上の過半はエラストマー素材で、半導体向けの好調が全社業績に表れにくい構造です。

    2025年度 決算報告
  • 合成香料と同じ事業区分に入っている

    高機能ケミカルの売上は2026年3月期に前期比7.6%減りました。 合成香料市場は需給の緩和が長引き、2027年3月期第1四半期も中国勢との競争激化で市況の低迷が続きました。 電子材料の伸びと香料の落ち込みが、同じ事業区分の数字に合算されます。

    2026年度 第1四半期 決算説明資料
  • 出荷がまとまって四半期が振れる

    半導体・医療向けはQ3にまとめ出荷をした反動でQ4が一時調整になりました。 COPの半導体用途向けもQ4にまとめ出荷をしています。 顧客の受け入れ時期で四半期の売上が上下する事業です。

    2025年度 決算報告
  • 中東情勢と原料調達

    2027年3月期の通期予想は、ホルムズ海峡封鎖の影響を含まない前提で組まれました。 第1四半期の資料はホルムズ海峡再封鎖やバベルマンデブ海峡封鎖のリスクで見通しが不透明だとして、当初の予想を維持しました。 為替は1円の円高で営業利益が年約3.0億円減る感応度です。

    2026年度 第1四半期 決算説明資料

04待遇

給与、初任給、休日、手当

新卒の初任給は博士了34万7,500円、修士了31万5,350円、学部卒29万750円で、東京丸の内・川崎勤務の場合の金額です。 年間休日は123日です。

新卒初任給(月給)

円 · 東京丸の内・川崎勤務の場合
  • 博士了 34万7,500円
  • 修士了 31万5,350円
  • 学部卒 29万750円
新卒の初任給
博士了34万7,500円、修士了31万5,350円、学部卒29万750円で、試用期間3か月の間は博士了31万2,800円、修士了27万3,700円、学部卒25万1,700円です。 条件は 新卒採用 募集要項 に載っています。
勤務時間と休日
所定労働時間は7時間40分で、本社は8:30〜17:10です。 フレックスタイム制度があり、年間休日は123日の完全週休2日制です。
休暇と育児
年次有給休暇は初年度10日、2年目14日で、以降1年に2日ずつ増えて最高22日です。 2025年度の育休取得割合は女性100%、男性88.5%です。
福利厚生
社有寮(独身寮・社宅)、家賃補助金、持家取得手当、カフェテリアプラン、従業員持株会、確定拠出年金があります。 新卒採用 福利厚生 に制度の一覧があります。

05勤務地と職種

どこで、どんな仕事をするか

本社は東京・丸の内にあり、研究は川崎工場に隣接する総合開発センターに集まります。 電子材料は富山県の高岡工場で生産し、COPは高岡工場と岡山県の水島工場で生産しています。

主な勤務地・拠点

本社
東京都千代田区丸の内1-6-2 新丸の内センタービル
総合開発センター
神奈川県川崎市川崎区夜光川崎工場に隣接し、製品の研究と新技術の探索を担う
高岡工場
富山県高岡市荻布特殊合成ゴムZetpol、電子材料、COPを生産
水島工場
岡山県倉敷市児島塩生COP、合成香料、特殊化学品などC5関連製品を生産
光学フィルムの工場
氷見二上工場(富山県)、敦賀工場(福井県)ZeonorFilmを生産
徳山工場
山口県周南市汎用ゴム、特殊ゴム、ラテックス、重合法トナー、単層カーボンナノチューブを生産
公式採用の勤務地欄

新卒採用の職種

  • 研究開発職
  • 生産技術職
  • 営業
  • 事業企画・管理
  • 経営企画・管理
  • 購買
  • 物流
  • 人事
  • 経理
  • 法務

前半2つが技術系総合職、残りが事務系総合職の業務です。 製造オペレーターは事業所採用で募集します。

選考の流れ

  1. エントリーし、Web動画配信の会社説明会を見る
  2. エントリーシートを提出して書類選考を受ける
  3. 複数回の面接と適性検査(SPI3)を経て内定
公式採用へ

06これから

会社が次に取りにいくもの

中期経営計画第3フェーズは2028年度の連結売上高目標4,500億円を維持しています。 半導体に関わる柱は、COP新プラント、TIMの能力増強の検討、高選択比エッチングガスの開発です。

これからの材料

COP新プラント
2028年度下期に生産を始め、年間生産能力を12,000トン増やす予定で、建設は計画どおり進んでいると 中期経営計画第3フェーズ 説明資料 に載ります。
TIM
2025年度のTIM売上高は2024年度比340%増え、AI向けチップの製造・検査装置で本格採用が始まりました。

高選択比エッチングガスの開発

日本ゼオンはC5F8に加えて、高選択比のSiNエッチングガスと、SiO2・Low-K向けの高選択比エッチングガスを開発しています。 顧客の量産工程で採用されるかで、エッチングガスの売上の伸び方が決まります。

AIチップ向けTIMの能力増強

TIMの2025年度売上高は2024年度比340%増えました。 AI向けチップの製造・検査装置で本格採用が始まり、会社は能力増強を検討しています。

COP新プラント

COPの新プラントは計画どおり建設中で、2028年度下期に生産を始め、年間生産能力を12,000トン増やす予定です。 中期経営計画は、COPの半導体用途を市場成長並みに伸ばす位置付けにしています。 新プラントは光学・医療用途も含むCOP全体の増強です。

2028年度の中期経営計画

中期経営計画第3フェーズは2028年度の連結売上高目標4,500億円を維持しました。 2027年3月期の会社予想は売上高4,050億円、営業利益380億円です。 合成ゴムの原料価格と中東情勢が、売上の過半を占めるエラストマー素材の数字を動かします。

07入口を選ぶ

専攻から、入口を1つに絞る

エッチングガス、レジスト、COP、TIMのうち自分の専攻と重なる製品を1つ選び、研究開発職と生産技術職のどちらで応募するかを決めます。

技術系

技術系総合職 研究開発職

業務内容は基礎研究、応用研究、新製品開発、データサイエンス、DX推進などです。 勤務地は総合開発センター(神奈川県)、各事業所、本社です。 総合開発センターは川崎工場に隣接しています。

公式採用情報
技術系

技術系総合職 生産技術職

業務内容は製造プロセス開発、品質保証、設計建設・工事管理、設備保全(化学、精密加工分野)です。 勤務地は神奈川・富山・福井・岡山・山口の事業所で、電子材料は高岡工場で生産しています。

公式採用情報
事務系

事務系総合職

業務内容は営業、事業企画・管理、経営企画・管理、購買、物流、人事、経理、法務などです。 電子材料の販売・技術の窓口は高機能マテリアル事業部です。

  • Sales
  • Business Planning
  • Procurement
  • Logistics
公式採用情報

応募前の3手

  1. C5F8、ZEP530A、ZEONEX、VB200から1製品を選び、公表されている物性と用途をノートへ書く
  2. 高機能ケミカルと高機能樹脂の2026年3月期の売上・営業利益を書き出し、決算資料の出荷動向から半導体・医療向けと合成香料向けの動きを分けて整理する
  3. 募集要項の職種、勤務地、初任給、選考の流れを公式ページから書き出す
公式採用へ

面接で使う技術語

  • Etching Gas
  • EB Resist
  • COP
  • TIM
  • Polymer
  • Process Engineering
  • Quality Assurance
  • Plant
  • Maintenance
  • Scale-up

技術系総合職は化学系、物理系、数学系、機械工学系、情報工学系、電気・電子通信工学系などの専攻が対象です。

他社との違いを一言で

  • 半導体向けフッ素系エッチングガス

    関東電化工業

    関東電化工業の製品別データには、C4F6(ヘキサフルオロ-1,3-ブタジエン)、C4F8、NF3などのフッ素系ガスが並びます。日本ゼオンのエッチングガスはC5F8(ZEORORA ZFL-58)で、高選択比のSiN向け、SiO2・Low-K向けのガスを開発中です。

  • 半導体前工程のレジスト

    東京応化工業

    東京応化工業は、半導体製造前工程で使われるフォトレジストを主力製品と位置付けています。日本ゼオンのレジストは電子線レジストZEP520A・ZEP530Aと、化合物半導体の配線形成に使うリフトオフレジストZPN1150です。

  • 環状オレフィン系の透明樹脂

    三井化学(APEL)

    三井化学のAPELは環状オレフィンコポリマーで、光学プラスチックレンズやPTP包装に向く素材です。日本ゼオンのCOP(ZEONEX・ZEONOR)は光学部品に加えて、FOUPやレチクルポッドなど半導体製造工程の容器にも使われています。

参照資料一覧へ

出典22件

ほか14件

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