エッチング装置3社、得意工程を数値で比較TELは絶縁膜で世界シェア5割超
Applied Materials(AMAT)、Lam Research、Tokyo Electron(TEL)がエッチング装置について発表した数値は、それぞれ違う工程に付いている。TELは絶縁膜エッチングの世界シェアを5割超とし、Lamは導電膜向けKiyoと3D NAND向けの絶縁膜チャンバーの室数を、AMATはGAAトランジスタの加工に使うSym3系の室数と採用を挙げる。各社が数値を出す工程を並べると、TELは絶縁膜、Lamは導電膜と3D NANDの絶縁膜、AMATは導電膜とGAAの形状加工に寄る。
数値の種類にも違いがある。AMATのSym3の1万室は発売以来の出荷室数を指し、Lamの3万室と7,500室はその時点で量産に使われている室数、Sym3 Zの250室は稼働中の室数だ。TELの5割超と23%は売上ベースのシェアだ。3社の製品を削る膜と工程位置で並べた入口はAMAT・Lam・TELのエッチング装置分類にある。
TELは、絶縁膜エッチングで世界シェア5割超と発表している
Section titled “TELは、絶縁膜エッチングで世界シェア5割超と発表している”TELは2026年4月の決算説明で、絶縁膜エッチングの世界シェアが現在5割を超える1と述べた。同じ説明で、DRAMのキャパシタ工程では主要顧客すべてから量産工程(POR)を獲得し、HBM向けに伸びている配線工程でも非常に高いシェアを保っているとした。2nmロジックで始まったGAAでは、ゲートのエッチングと等方性エッチングで商機が広がっているという。
メモリーでは、TELは2025年2月のIR Dayの資料で、3D NANDのスリットのエッチングとDRAMのキャパシタ用モールドのエッチングに「major monopoly」と添えた2。2025年10月の説明では、400層のNANDの量産投資が2026年末に始まり、自社の極低温エッチング装置が量産ラインに入る3と見込んだ。
ドライエッチング全体では、TELの売上シェアは2025年に23%だった。Gartnerの2026年4月の集計(出荷売上ベース)をもとにTELが作った図1の数値だ。絶縁膜の5割超は同社の口頭の説明で、23%とは基準が違う。2つを並べると、TELの絶縁膜での占有率は全体の23%より高い。
Lamは、導電膜のKiyoと3D NANDの絶縁膜を量産中の室数で示す
Section titled “Lamは、導電膜のKiyoと3D NANDの絶縁膜を量産中の室数で示す”Lamは導電膜エッチングの強みを室数で示す。2004年に発売したKiyoは、2025年2月時点で量産中のチャンバーが3万室を超えた4。後継のAkara5の製品ページは、Lamが導電膜エッチングで20年以上にわたって市場をリードしてきたと書く。同じ発表でLamは、Akaraが先端のプレーナーDRAMとファウンドリのGAAの複数の用途で、量産のツール・オブ・レコードに選ばれたとした。
3D NANDでも、Lamは数を出している。2024年7月の発表では、NANDの量産で使われているLamの高アスペクト比絶縁膜チャンバーは7,500室を超え、そのうち約1,000室が極低温エッチングを使う6。Lamは2019年に極低温エッチングを初めて量産に入れたとしている。チャネルホールの形を極低温でどう制御するかはLam Cryo 3.0の解説が詳しい。
3D NANDの極低温エッチングでは、Lamの約1,000室がすでに量産に入っており、TELは2026年末からの量産ラインへの導入を見込む。
AMATは、Sym3 Zが2nmロジックのツール・オブ・レコードになったと発表した
Section titled “AMATは、Sym3 Zが2nmロジックのツール・オブ・レコードになったと発表した”AMATが室数を出すのは、2015年に発売したSym3系のチャンバーだ。AMATは2023年12月にSym3の出荷が1万室に達した7と伝え、2020年に5,000室、その後の3年で次の5,000室を出荷したとした。同じ記事は、Sym3がGAAトランジスタや3D NANDのチャネルホールのパターニングに使われていると書く。
GAAでは、AMATは2026年2月に、Sym3 Zが2nmロジックの製造でツール・オブ・レコードになり、250室を超えて稼働している8と発表した。同じ発表は、Sym3 ZがGAAトランジスタの高アスペクト比の形状を作ると説明する。後継機Sym3 Z Magnumの製品ページは、Sym3 Zファミリーがソース・ドレインのキャビティのエッチングで、主要なファウンドリ、ロジック、メモリの顧客に広く採用されていると書く9。GAAで新しく加わる工程の中心がSiGeを横から抜く選択エッチであることは、GAAの装置需要が扱う。
Sym3とKiyoの室数は、数え方が違う
Section titled “Sym3とKiyoの室数は、数え方が違う”Sym3の1万室は発売からの出荷数で、Kiyoの3万室は量産中の数だ。出荷した室のうち量産から外れたものはKiyoの数に入らない。Sym3は最初の5年で5,000室、次の3年で5,000室を出荷しており、ここから計算すると直近3年の出荷は年に約1,700室になる。工程全体の装置シェアは工程別の装置シェアにまとめた。
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- 4Lam Research:Akaraの発表とKiyoの量産中の室数(2025年2月)investor.lamresearch.com ↩
- 5Lam Research:Akaraの製品ページlamresearch.com ↩
- 6Lam Research:Cryo 3.0の発表とNAND向け室数(2024年7月)newsroom.lamresearch.com ↩
- 7Applied Materials:Centris Sym3の10,000室出荷(2023年12月)appliedmaterials.com ↩
- 8Applied Materials:Sym3 Z Magnumを含む新製品の発表(2026年2月)ir.appliedmaterials.com ↩
- 9Applied Materials:Sym3 Z Magnumの製品ページappliedmaterials.com ↩