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NUFの推奨搭載速度は毎秒5 mm未満|濡れと硬化の反応もボイド要因、FCIP研究

ノーフローアンダーフィル(NUF)でダイを載せる速さには、ボイドの面から上限がある。マレーシア科学大学(USM)の2021年の1件の研究は、数値解析と実験で搭載速度を変え、5 mm/sを超えると押し広げられた樹脂が指状に進み、ボイドにつながるとして、5 mm/s未満の搭載を推奨した1。最も速い14 mm/sでは、流れのゲージ圧が12,300 Pa、流速が0.1 m/sに達した。

一方で、搭載速度はボイドの起点の1つにとどまる。Georgia TechとAMDの研究者が高I/O・狭ピッチのフリップチップ・イン・パッケージ(FCIP)で調べると、はんだの濡れと樹脂の硬化の間の化学反応が、ボイドの最も大きな要因の1つだった2。リフロー中に出るガスのボイドは、搭載とは別の工程で生じる。NUFのボイドを減らすには、搭載の条件とリフローの温度プロファイルを分けて調べることになる。

NUFは、搭載、はんだ接合、硬化を一つの熱履歴で進める

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NUFでは、ダイを載せる前に基板へ樹脂を塗る。ダイを押し当てると樹脂はバンプの間へ広がり、リフローではんだが溶けて接合すると同時に樹脂が硬化する。USMはNUFの利点として、硬化とはんだ接合を同時に済ませるので製造のリードタイムを短くでき、ボイドのほとんどない流れも得られる1と説明する。はんだ接合の後に毛細管力で流し込むCUFとの違いと、CUFで流れが空気を閉じ込める仕組みはアンダーフィル材料の記事にまとめた。

接合の前に樹脂が入っているので、はんだ表面の酸化膜は樹脂に混ぜたフラックス成分で除く。Georgia TechのShiとWongは1999年、フラックス成分は濡れに欠かせない一方で、多くは材料の物性と組立後の信頼性を下げる3と報告し、フラックス成分の濃度の最適な範囲を求めた。NUFの配合は、濡れと硬化の両方を一つの温度プロファイルで成り立たせる必要がある。

NUFの工程を塗布、搭載、リフローの3段に並べ、搭載では速い搭載による指状の流れと基板のパッドやレジスト開口の段差、リフローでははんだ濡れと硬化の反応で出る揮発成分をボイドの起点として示した図。
NUFのボイドは、搭載で閉じ込める空気と、リフロー中の反応で出るガスの2系統から生じる。USMが調べた搭載速度は前者に、Georgia Techが調べた反応ガスは後者に当たる。

搭載が速いと、押し広げられた樹脂が指状に進む

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USMの研究では、搭載速度を上げるほど樹脂の流れのゲージ圧と流速が上がった。流れの形を見ると、5 mm/sを超える速度では先端が指状になり、BGA領域でボイドを生む原因になる1。研究はこの結果から5 mm/s未満を推奨している。

基板の形もボイドを生む。Georgia TechのMilnerらは、搭載で押し出された樹脂の凸状の先端が、パッドやソルダーレジストの開口の段差を越えるときに空気を取り込む4と説明した。実験は、パッドの高さ、レジスト開口の深さ、パッドと開口の間隔、パッドのピッチを基板側の因子に、搭載速度と樹脂の粘度を工程側の因子に取り、搭載で生じたボイドの数と位置を比べている。

塗り方を変えて、搭載の流れそのものを避ける方法もある。Georgia TechのColellaとBaldwinは2004年、塗布パターン、搭載速度、荷重、保持時間、ダイの辺に対する塗布線の位置を調べ、ダイの辺に塗って毛細管流れを組み合わせる工程で、ボイドのほとんどない組立を得た5。この組立は、−40〜125 °Cの温度サイクル2,000回を電気的な不良なしで通った。

FCIPの研究では、濡れと硬化の反応がボイドの主因の1つだった

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Georgia TechとAMDの研究者は2008年、工程条件、材料の物性、はんだと樹脂の化学反応を試験品ごとに切り分け、反応がボイドの最も大きな要因の1つ2だと報告した。2009年には、3,000 I/O超、150 µmピッチのFCIPで99.99%を超える接合歩留まりを得たが、その条件ではボイドが多数できた6と報告している。

仕組みは、共晶はんだ(Sn63/Pb37)を使った2009年の研究で調べられた。はんだの濡れと樹脂の硬化が同時に進むと、フラックス成分や水などの低分子成分が生じ、沸点を超える温度で揮発する。これが多数のボイドの主な発生源だった7。研究チームは、DSCの熱分析とガスクロマトグラフ質量分析で成分を特定している。同じチームが熱によるボイドを抑える組立条件を詰めると、ボイドの数は大きく減った6。

この結果から、NUFのボイドは2つに分けて追うことになる。搭載で生じる空気のボイドは、搭載速度、樹脂の粘度、基板の段差で変わる。リフロー中のガスのボイドは、フラックス成分と熱条件で変わる。Milnerらは搭載で生じたボイドを数えており、搭載直後の観察とリフロー後の観察を分ければ、2つの系統を別々に数えられる。完成品のボイドの見分け方と工程記録への戻し方は歩留まりと欠陥管理にまとめている。

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