Ruセミダマシンの不良はエッチとviaに集中imec研究ラインで全面歩留まり90%以上
imecの発表を並べると、Ru semi-damasceneで報告された不良と対策は、Ruを削るエッチで線が切れる・つながる欠陥と、viaの合わせずれによるリークに集まる。imecの研究ラインで作った配線は、18〜22 nmピッチで全面歩留まり90%以上1に達した。16 nmピッチ(線幅8 nm)では、膜の抵抗率から予測した抵抗の目標に届いた構造が40%だった。
一方、成膜も無関係ではない。imecは、Ruの付け方で決まる粒の構造と結晶の向きが、線の欠陥に影響するという最初の示唆2を得た。成膜の条件は、エッチ後の線切れを通じて配線の抵抗に効く可能性がある。semi-damasceneとは、Ruの膜をエッチングして下の配線を残し、viaと上の配線を一度に作る方式で、imecの計画では第1世代がM0に入る。
16 nmピッチの配線は平均656 Ω/µmで、抵抗目標に届いた構造は40%だった
Section titled “16 nmピッチの配線は平均656 Ω/µmで、抵抗目標に届いた構造は40%だった”imecは2025年6月のIITCで、16 nmピッチのRu配線の抵抗を平均656 Ω/µm1と報告した。測ったのは長さ10 µmの線の4端子抵抗で、16 nmピッチで抵抗目標に届いた構造は40%だった。別の指標として、18〜22 nmピッチでは全面歩留まりが90%以上だった。
imecは、この結果を支えた要素を3つ挙げた。ハードマスク、スペーサー、埋め込みに安価な酸化膜と窒化膜を使うこと。パターン反転と最適化したSiO2の埋め込みを組み合わせること。SiNハードマスクの酸化を抑えたRuのエッチで、線どうしがつながる欠陥を防ぐことだ。線のパターンは、EUVを使う自己整合ダブルパターニングを変形し、スペーサーをそのまま絶縁膜として残すSID-SADPで作った。
エッチでは、線が切れる欠陥と、線がつながる欠陥が出る
Section titled “エッチでは、線が切れる欠陥と、線がつながる欠陥が出る”線がつながる欠陥(ライン・ブリッジ)は、エッチ中にSiNハードマスクが酸化することで起きる。imecは2025年、マスクの酸化を最小にしたRuのエッチ1でこの欠陥を抑えた。Ruのエッチでは、揮発する生成物を作るガスの組み合わせが要になる。
線が切れる欠陥(ライン・ブレイク)は、ARを上げるほど増える。imecによれば、直接エッチはRuの線の側壁を削り、線切れを起こす2。ARを上げると、パターニング、エッチ、洗浄、欠陥管理のほぼすべての工程が難しくなる。imecの実験では、膜の積み方による抵抗の差の主因は線切れだった。
線切れへの対策は、成膜の側から出てきた。imecが比べた積層のうち、密着用の1 nmのTiNの上にPVDでRuを付けた積層が、線の高さ全体で最も低い抵抗を示した。同じ研究は、粒の構造と結晶の向きが線の欠陥に影響するという最初の示唆も示した。これらは成膜の方法で決まり、PVDが有利だった。さらにimecは、2層のRuの間に1 nm未満のTiNかWを挟むと、エッチでの横からの侵食と線切れが減ることを2024年のVLSIで示した。この層があると、ARが高く長い線でも欠陥を少なくできる。
imecの計画では、ARを3に上げる第2世代で埋め込みがair gapに替わる
Section titled “imecの計画では、ARを3に上げる第2世代で埋め込みがair gapに替わる”線の間を絶縁膜で均一に埋めることも、細いピッチでは難しい。imecの導入計画では、ARを3に上げる第2世代で、low-kの埋め込みの代わりにair gapを使い、容量を下げると同時に埋め込みの難しさを避ける2。air gapを入れた配線は、寿命と湿度の試験を通過した一方、18 nmピッチではviaのリークが残る。
viaは、合わせずれを吸収する構造で隣の線とのリークを抑える
Section titled “viaは、合わせずれを吸収する構造で隣の線とのリークを抑える”20 nm前後のピッチでは、細い線の上にviaを正確に載せることが動作の条件になる。viaと線がずれると、viaと隣の線の間にリークの経路ができる。imecは2022年、上下の両方の線にviaを自己整合させるFSAVで最大5 nmの合わせずれを吸収した3。下側は埋め込み後にSiNを選択的に取り除いてviaを下の線の幅に収め、上側はvia形成後のRuのオーバーエッチで合わせた。18〜26 nmピッチで、via抵抗は40〜60 Ω、viaと線の間の絶縁破壊電界は9 MV/cm超だった。
2024年のIITCでimecは、FSAVの3つの作り方を26 nmピッチで比べた。穴を開けて埋める従来の方法と、金属を柱の形に削ってviaにする2つの方法だ。3つとも目標のvia抵抗と合わせの余裕に届き、最も大きな差はウェーハ面内の抵抗の均一性2に出た。imecは、どの方法もいまの装置メーカーが供給する直接エッチ装置で作れるとしている。
Intelは2024年12月、air gap付きのRu配線を、選択エッチを要する自己整合viaの工程なしで作る方法4を研究用の試作で示したと発表した。Intelはこの方法を、量産に対応できる工程と説明している。
次の関門は、ウェーハの枚数と多層化だ
Section titled “次の関門は、ウェーハの枚数と多層化だ”imecは、残る課題として次の点を挙げた。実証したウェーハの枚数が限られること2。1層目のエッチは十分に報告された一方で、2層以上の多層化の工程はまだ初期段階にあること。AR 6の線の信頼性を24 nmピッチから18 nmへ広げ、air gapとの両立とTDDB、機械的信頼性の余裕を示すこと。imecは、研究段階ではとらえきれていない欠陥の仕組みがあるかもしれないとも書いている。
2025年のIITCでimecは、Ruのパターニングの改良に加え、熱による形の変化を抑える方法1や柱型のFSAVの進展も発表した。Cu延命とRu配線の側で各社が挙げる製品は、方式の選択とあわせて見る。
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