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セミダマシンの仕組み、Ruを削って配線|第1世代はM0、imecが提案

Ruのsemi-damasceneとは、最下層の配線を、溝にCuを埋めて磨く代わりに、Ruの膜をエッチングして線を残して作る方式だ。imecの計画では、第1世代はトランジスタのすぐ上にある最初の配線層(M0)に入る。imecはその時期を、最も細い配線のピッチが18 nmになるA10かA7の世代とし1、第3世代でM2へ広げると提案している。

量産時期の見通しは、TELの推定が手がかりになる。TELは、最小金属ピッチ18 nmの10A世代(2029〜30年量産)の配線技術として、「Cu CIP」と「Ru subtractive」を並べた2。一方、Applied Materials(AMAT)は2024年、RuCoライナーでCu配線を2 nmノード以降まで延ばす3と発表した。semi-damasceneの性能を比べる量は、金属ピッチ、配線の高さと幅の比(アスペクト比、AR)、配線抵抗(Ω/µm)、via(上下の配線をつなぐ穴)の抵抗とリーク、配線の間を埋める絶縁膜かair gapの容量だ。

Cuのdual-damasceneは、最も細い層のピッチが20 nmを切ると行き詰まる

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imecは、最も重要な配線層の金属ピッチが20 nmを下回るとCuのdual-damasceneは限界になるとみる1。理由は2つある。線幅がCuの電子の平均自由行程に近づき、抵抗が急に上がる。さらに、バリア、ライナー、キャップが線幅の大きな割合を占め、Cuが流れる断面が減る。細い配線ではRuがCuの抵抗を下回り始める。Cuの側では、バリアとライナーを薄くしてCuの断面を増やす延命策が進んでいる。

imecの計画では、第1世代はMOLのすぐ上のM0に入る

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imecが2024年に示したsemi-damasceneの導入計画は5世代からなる。第1世代では、MOL(トランジスタと配線をつなぐ層)の直後にある最初の配線層M0に、AR 2のエッチングRu配線1を入れる。いまのCu配線のARはおよそ1.6だ。第2世代ではM0のARを3に上げ、容量の増加を抑えるためにlow-kの埋め込みの代わりにair gapを使う。第3世代でM0とM2の両方をsemi-damasceneで作り、第4世代でさらに層を増やす。第5世代では、Ruより有利な合金を想定している。

図1対象は最下層の local 配線
M2より上の配線層 第3世代でM2へ 最初の配線層 M0 Ruの直接エッチ、AR 2から3へ 第1世代が入る層 MOLコンタクト トランジスタ
imecの計画でRuのsemi-damasceneが最初に入るのは、MOLのすぐ上にある最初の配線層M0だ。

対象の書き方は、imecの発表の中でも年によって違う。2022年のimecは、semi-damasceneを1 nmノード以降の最初の3つのlocal配線層4の候補としていた。2025年の発表では、A7以降のM05を作る方法とし、複数の層へ広げられる可能性があると書いた。

TELが10A世代に並べた最小金属ピッチ18 nmは、imecが第1世代を入れるとした18 nmと同じ値だ。TELの表は、その次の7A世代(2031〜32年量産)をRu subtractive(AR 3超)とair gapの世代と推定している。Intelも2024年12月のIEDMで、エッチングで作るRu配線を狭いピッチの層でCuのダマシンを置き換える方法とし6、同社の将来のノード向けに位置づけた。

semi-damasceneは、Ruの膜を削って線を残し、viaと上の配線を一度に作る

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imecの工程は4段からなる。まず全面に付けたRuをエッチングで線の形に削り4、下の配線(Mx)を作る。次に線の間を絶縁膜で埋めるか、空洞(air gap)にする。その上の絶縁膜にviaの穴を開け、Ruで穴を埋めたうえで表面にRuの層ができるまで付け続け、この層をエッチングして下の線と直交する上の配線(Mx+1)を作る。viaと上の配線を一度に作るので、Cuのdual-damasceneと同じく2層を1回の流れで作れる。imecは18 nmピッチでの比較から、この方式はdual-damasceneとコストで競えるとしている4。

図2同じ層をつくる二つの断面
Cuのdual-damascene 溝を掘ってCuを埋める Ruのsemi-damascene Ruを削って線を残す Cu via バリア ライナー 上の配線(Ru) via Ru air gap Ru ・バリアとライナーが断面を取る ・viaと配線を同時に埋める ・配線金属のCMPで高さを整える ・Ruの線を直接エッチで作る ・線の間は埋め込みかair gap ・配線金属のCMPがない
Cuのdual-damasceneは溝に埋めたCuをCMPで整え、Ruのsemi-damasceneはRuの膜を削って線を残し、線の間を埋めるかair gapにする。

Cuと比べて変わる点は3つある。1つ目は、配線金属のCMPが要らないことだ。imecは、これで工程が単純になり、配線の高さを制御しやすくなる1と説明する。2つ目は、バリアを付けずに使えるRu、Mo、Wのような金属を使うことだ。Cuは絶縁膜へ拡散しないようにバリアとライナーで囲む必要があり、その分だけ導電断面が減る。3つ目は、エッチングで線を作るので、ARを上げやすいことだ。ARを上げると抵抗は下がるが、隣の線との容量が増えるので、線の間にair gapを組み合わせる。

量産はまだ始まっておらず、研究ラインでは16 nmピッチまで進んだ

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imecは2024年10月、業界は第1世代を開発段階へ移すかどうかを検討している1と書き、第1世代もまだ量産に入っていないとした。2025年6月には、imecの配線プログラムの責任者が業界がRuの直接エッチングを取り上げ始めた5と述べている。

imecの実証は、air gapとの組み合わせ、via、抵抗の順に積み上がってきた。

発表構造示された値
2020年10月、IITC730 nmピッチ、2層のRu semi-damasceneとair gap10年超の寿命、良好な機械的強度
2022年6月、VLSI418〜26 nmピッチ、2層、完全自己整合via(FSAV)via抵抗40〜60 Ω、via-配線間の絶縁破壊電界9 MV/cm超
2022年6月、IITC818 nmピッチ、AR 6のRu配線AR 3に比べ抵抗が約40%低い
2025年6月、IITC516〜22 nmピッチのRu配線16 nmで平均656 Ω/µm、18〜22 nmで全面歩留まり90%以上

imecの研究ラインで報告された不良は、エッチの線切れ・ブリッジとviaの合わせずれに集まる。方式を替えると、Cuのめっきと配線CMPの工程が、Ruのエッチと埋め込みの工程に入れ替わる。

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