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BEOL計測の中心はエッチ後の線幅と高さ|金属CMPを省くimecのRu工程

BEOL新金属の計測・検査とは、Cuに代えてRuやMoで配線やコンタクトを作るとき、できた形と電気特性を測り、その結果を成膜、エッチ、CMP、洗浄のどの条件調整に使うかを決める品質管理だ。この記事では、測る値を配線の抵抗、欠陥、膜厚、段差(topography)、信頼性の5つに分ける。imecは、Ruの配線をエッチングで作るsemi-damasceneでは金属CMPを使わず、線の高さを制御しやすい1と説明する。この記事はそこから、測る値の中心がエッチ後の線幅(line CD)と線の高さ、線間の埋め込み、viaの着地へ移ると整理する。

一方、Moのコンタクトでは、Applied Materialsが埋め込みの過不足とCMP後のディッシング・突き出しを測る値に挙げた2。この記事では、測る値ごとに、その結果を使う工程も分けて示す。

Cuのdual-damasceneでは、配線の厚さをCMPの止めどきが決めてきた

Section titled “Cuのdual-damasceneでは、配線の厚さをCMPの止めどきが決めてきた”

Cuの配線は、絶縁膜に掘った溝へCuを埋め、はみ出した分をCMPで削って作る(dual-damascene)。このため配線の厚さは研磨をどこで止めるかで決まり、過研磨はディッシングとして配線の厚さを削る。

細い配線では、Cuそのものが不利になる。imecによれば、Cuはバリア、ライナー、キャップの各層を要し、それが配線幅の大きな部分を占め始める1。imecは、Ruなどはバリアなしで使える見込みがあるとする。Lam Researchは、Moについて密着層やバリア層を必要としない3と説明する。材料ごとの抵抗の比べ方はBEOL配線材料で扱う。

imecのsemi-damasceneでは、金属CMPの代わりにRuのエッチで線を形づくる

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semi-damasceneは、Ruの膜をエッチングして最下層の配線を残し、その後に線間の埋め込みかair gap、viaのエッチ、viaの埋め込みを重ねる方式だ。imecは、金属CMPがなくなることで線の高さを制御しやすくなる1と説明する。この記事では、そのぶんエッチ後の線幅と線の高さを測る値に加える。

図1測る値が増える工程の段
Cuのdual-damascene Cuの埋め込み CMP 配線の厚さ・ディッシング imecのRu semi-damascene Ruのエッチ 線間の埋め込み viaのエッチ viaの埋め込み 線幅・線の高さ ブリッジ・線切れ seam 空洞の高さ viaの着地・viaの抵抗 viaと隣の線のリーク 工程 測る値
この記事の整理では、imecのRu semi-damasceneで測る値はエッチ、埋め込み、viaの各工程の後に増える。

Ruのエッチでは、線幅と線の高さに加えて、線どうしがつながるブリッジと、線が切れる欠陥を見る。imecは2025年、SiNハードマスクの酸化を抑えたRuのエッチでブリッジを避けた4。不良がどの段に集まったかはRu semi-damasceneの不良にまとめた。

線間にair gapを入れる場合は、空洞の高さそのものが管理する寸法になる。imecは18〜26 nmピッチの2層配線で、viaと両立させるために空洞の上端を下の配線の上面より4〜6 nm低く作り、Kelvin構造のviaで抵抗とリークを測った5。Ru配線の抵抗と歩留まりがピッチごとにどこまで示されたかは、Ru配線の実証値をピッチごとに並べた記事で扱う。

Moのコンタクトでは、Applied Materialsが埋め込みとCMP後の段差を電子ビームで測った

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コンタクトは、トランジスタと配線をつなぐ細い縦の穴だ。Applied Materialsは2026年2月、Spectral Molybdenum ALDが単結晶のMoを選択成膜し、自社の選択Wの装置に比べて重要な接触抵抗を最大15%下げる6と発表した。比較の基準は従来のWではなく選択Wで、その意味はWからMoへの下げ幅で扱った。

Applied Materialsは2026年1月、Moの埋め込みの過不足とCMP後のへこみ・突き出しを、PROVisionの電子ビーム計測で測り、デバイス上のデータを1時間足らずで得た2と書いた。その経緯はMoコンタクトの計測と条件出しで扱った。Moの接触抵抗の改善を、抵抗の値と一緒に何で確かめるかは、imecの試験を例にした記事にまとめた。

測る値は、電子ビーム計測、電子ビーム検査、光学式の膜厚計で分担する

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測る値を受け持つ装置は、大きく3種類だ。電子ビーム計測(e-beam metrology)は寸法と段差を測り、電子ビーム検査(e-beam inspection)は欠陥を見つけて種類を分け、光学式の膜厚計は膜の厚さと質を測る。

電子ビーム計測の例として、Applied MaterialsのPROVision 10は、冷陰極電界放出の電子銃で1時間あたり最大1億回の測定7を行い、複数の層の寸法とエッジ位置を同時に測る。装置の詳細はPROVision 10の記事にある。

電子ビーム検査の例として、KLAのeSL10は、エッチ、エピ、CMP、EUV現像後の各層で欠陥を探し、二次電子と反射電子を1回の走査で集めて、表面、凹凸、材料のコントラスト、深い溝の欠陥の情報を同時に得る8。

膜厚計の例として、SCREENのRE-3500は、40 µm角の微小領域で膜厚と光学定数を同時に測る9エリプソメトリ式の膜厚計だ。

図2測る値と、結果を使う工程
測る値 結果を使う工程 線幅・線の高さ Ruの成膜・Ruのエッチ void・seam・残渣・ブリッジ 成膜の化学・エッチ・洗浄 段差・ディッシング CMPのスラリー・パッド・終点 膜厚・光学定数 成膜条件・受け入れ判定
この記事の分け方で、測る値と、その結果を使う工程を並べた。上の3行は電子ビームの計測と検査で、最下行は光学式の膜厚計で測る。

下の表は、工程ごとに測る値と、量産の判断に残す値をこの記事の分け方で並べたものだ。

工程測る値量産の判断に残す値
Moのコンタクトの埋め込み核形成、void、接触抵抗、界面の汚れ接触抵抗の分布、断線と短絡の率、CMP後の接触面
Ruのエッチ線幅、側壁の形、ブリッジ、ハードマスクの酸化配線抵抗、線切れの率、ウェーハ内のばらつき
線間の埋め込みとair gapseam、空洞の幅と高さ、容量RC、TDDB、湿度試験後のリーク
CMPと洗浄段差、ディッシング、エロージョン、残渣、スクラッチCMP後の欠陥密度、金属のへこみ、次の工程が許す段差
viavia抵抗、着地の余裕、viaと線のリークvia抵抗の分布、絶縁破壊電界、合わせの余裕

光学式の膜厚計が直接測るのは、パターンのない膜の厚さと光学定数だ。装置メーカーごとの製品の違いは検査・計測装置のメーカー比較で比べている。

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