ロジック半導体 / ファブレス CPU・GPU・AIアクセラレータ・アダプティブSoCのファブレス半導体企業
AMD
データセンター向けCPU・GPUが稼ぎ頭のファブレス
AMDはCPU・GPU・FPGAを設計し、製造はTSMCなどに任せるファブレスです。
2026年第2四半期はData Centerが売上の58%を占めました。 成長を引っ張るのはデータセンター向けのEPYCとInstinctです。
AMDは EPYC・Instinct・Ryzen・Radeon・Versal・Pensando を設計し、クラウド向けサーバーからPC、ゲーム機、組み込み機器までに半導体を供給しています。 2026年第2四半期の売上 は前年同期比50%増えました。 Data Centerは107%増です。
- 連結売上高 5兆4,808億円FY2025 前期比34%増。 営業利益5,844億円、研究開発費1兆2,802億円(売上の23.4%)
- 売上高 1兆8,253億円2026年第2四半期 前年同期比50%増。 Data Centerが58%を占めました
- 売上高(会社予想) 2兆569億円2026年第3四半期 幅は上下474億円。 Non-GAAP粗利益率は約56%の見込み
FY2025 セグメント別の売上高構成年次報告書
- Data Center2兆6,321億円
- Client and Gaming2兆3,022億円
- Embedded5,465億円
この会社の要点
01立ち位置
何の会社として比べるか
AMDはData Center、Client and Gaming、Embeddedの区分で事業を持ちます。 FY2025はData Centerが最大で、セグメント営業利益も最も大きい区分でした。
Data Centerが売上も利益も最大
FY2025 セグメント別の売上高
各区分の合計が連結売上高5兆4,808億円です。
FY2025 セグメント別の営業利益
All otherの損失6,340億円を差し引いた連結営業利益は5,844億円です。
Data Center
サーバー向けのEPYC CPUとInstinct GPUに、Alveoアクセラレータカード、Pensando SalinaとPollaraのネットワーク製品を並べています。
- AMD EPYC
- AMD Instinct
- AMD Alveo
- AMD Pensando Salina
AIラックと次世代品
2026年第2四半期に、HeliosラックとInstinct MI450 Series、6th Gen EPYC、Pensando SalinaとVulcanoを発売しました。 既存のサーバーに載せるInstinct MI350Pも発売しています。
- AMD Helios
- AMD Instinct MI450 Series
- 6th Gen AMD EPYC
- AMD Instinct MI350P
Client and Gaming
ノートPC・デスクトップ向けのRyzen、Ryzen AI、携帯ゲーム機向けのRyzen Zシリーズ、Radeon RXとRadeon PROを並べています。
- AMD Ryzen
- AMD Ryzen AI
- AMD Ryzen Z シリーズ
- AMD Radeon RX
アダプティブSoC・FPGA・SOM
Versalアダプティブ SoC、FPGA、Kria K24とK26のSOMを並べ、設計ツールとアプリストアも用意しています。
- Versal
- FPGA
- Kria K24 SOM
- Kria K26 SOM
02収益
どこで、どれくらい儲けているか
2026年第2四半期の営業利益は3,148億円で、前年同期の−212億円から黒字に戻りました。 Data Centerの営業損益は−245億円から3,327億円へ改善し、Client and Gamingは1,213億円から920億円へ減りました。
売上 FY2023 3兆5,886億円 → FY2024 4兆799億円 → FY2025 5兆4,808億円
営業利益は634億円、3,006億円、5,844億円と推移しました。
FY2023 1,351億円 → FY2024 2,596億円 → FY2025 6,859億円
Data Center 5,700億円 / Client and Gaming 4,517億円 / Embedded 1,966億円
各区分の合計からAll otherの損失6,340億円を差し引くと、連結営業利益になります。
売上1兆8,253億円 / 営業利益3,148億円
純利益は3,634億円です。 前年同期の営業損益は−212億円、粗利益率は40%で、今期は54%でした。
2026年第2四半期 セグメント別の売上高
合計は連結売上1兆8,253億円です。 Client and Gamingの売上は前年同期比6%増で、うちClientは23%増でした。
連結売上高の推移
営業利益は634億円、3,006億円、5,844億円と増えました。
03強みとリスク
強みと、リスク・検討点
強みは、EPYCとInstinctを軸にしたデータセンター事業の伸びと、CPU・GPU・FPGA・DPUをそろえた製品の幅です。 弱点はTSMCへの製造依存と輸出規制です。 ウェハや部材の購入約束も半年で大きく増えました。
強み
- データセンターが売上の過半
2026年第2四半期のData Center売上は前年同期比107%増えました。 EPYC CPUとInstinct GPUの需要が強く、全社売上の58%を占めています。
results_release Q2 2026 - 大口導入の発表が続く
AnthropicはInstinct MI450をHeliosラックで導入する戦略契約をAMDと発表しました。 MicrosoftはHeliosと6th Gen EPYCをAzureで大規模に導入する協業拡大を発表しています。
AMD Q2 2026 Earnings Slides(2026-08-04) - 特定顧客への依存が薄い
FY2024とFY2025は、売上の10%以上を占める顧客がいませんでした。 FY2023はClient and Gamingの顧客の1つが売上の18%を占めていました。
securities_report FY2025/12 - CPU・GPU・FPGA・DPUを自社でそろえる
サーバー向けにEPYC、Instinct、Alveo、Pensandoを、PC向けにRyzenとRadeonを、組み込み向けにVersal、FPGA、Kriaを持っています。
AMD製品一覧(日本語)
リスク・検討点
- 先端ウェハはTSMC頼み
7nm以下のCPU・GPUのウェハはすべてTSMCに頼り、組立・テストも外部に任せています。 外部の製造能力が足りなければ、製品を顧客に割り当てる必要が出ると会社は説明しています。
securities_report FY2025/12 - 輸出規制が利益を左右する
2025年第2四半期の粗利益率は40%で、Instinct MI308への米国の輸出規制に伴う在庫関連費用を含みます。 2026年第2四半期はこの費用がなく54%でした。 会社は輸出規制が特定顧客への輸出を制限しうるとしています。
securities_report Q2 2026 - 顧客の自社開発チップ
Data Centerでは主にIntelとNvidiaと競います。 顧客の一部はデータセンター向けのプロセッサやアクセラレータを自社で開発しており、市場を狭めるおそれがあると会社は述べています。
securities_report FY2025/12 - 購入約束の急増
2026年第2四半期末の無条件の購入約束は約4兆7,943億円です。 主な中身はウェハ、基板、部材の購入と、複数年のクラウド計算能力の契約です。
securities_report Q2 2026 - ゲーム機向けの減少
2026年第2四半期のGaming売上は1,232億円で、セミカスタム製品の減少で前年同期比で31%の減少でした。
results_release Q2 2026
04待遇
採用窓口
AMDは報酬として年次賞与、RSUによる株式報酬、従業員株式購入制度を挙げています。
- 給与
- 職種ごとの条件は AMD公式求人検索 の各求人に載っています。
- 福利厚生
- AMDは福利厚生として、退職・貯蓄制度、生命保険、有給休暇、リチャージデー、有給の育児休業を挙げています。 国別の内容はAsia Pacific and Japanの欄に日本があります。 AMD Benefits
- 勤務地
- 日本の拠点は東京都品川区大崎、東京都千代田区丸の内、名古屋市中村区名駅にあります。 AMD国内外拠点
05勤務地と職種
どこで、どんな仕事をするか
日本の拠点は東京と名古屋にあります。 製品開発は米国本社が主導し、各国の開発チームは本社の指示で特定の作業を担います。
公式求人を探す技術語
- Silicon Design
- Verification
- EPYC
- Instinct
- ROCm
- FPGA
- Embedded
- Platform
- Customer Engineering
06これから
会社が次に取りにいくもの
今後の焦点は、HeliosラックとInstinct MI450の立ち上がりで、会社が見込む下期のData Center加速が実績になるかです。 推論用チップのTaalasとAIモデル研究のWorld Labsの買収も進めています。
これからの材料
- 次世代データセンター製品
- 2026年第2四半期にHeliosラック、Instinct MI450 Series、6th Gen EPYC、Pensando SalinaとVulcanoを発売し、開発環境のROCm.aiを発表しました。 2026年第2四半期 決算資料
- World Labsの買収
- AIモデル研究のWorld Labsを株式交換で約1兆2,974億円で買収する計画です。 World Labs買収の発表
Heliosの立ち上がりと第3四半期予想
会社は2026年第3四半期の売上を2兆569億円前後(上下474億円)、Non-GAAP粗利益率を約56%と見込んでいます。 下期はData Centerの売上が加速すると見ています。 いずれも2026年8月4日時点の会社の見込みです。
ROCm.aiで開発者を広げる
AMDは2026年第2四半期に、AMD上でのAI開発と導入をしやすくする開発環境としてROCm.aiを発表しました。 同じ四半期に発売したRyzen AI Haloシステムでも、ROCmを開発者に広げる取り組みを進めています。
推論用チップのTaalasを買収
2026年8月6日に発表したTaalasの買収では、推論用チップの技術をアクセラレータのロードマップに組み込み、Instinct GPUと組み合わせたシステムを開発する計画です。 買収の完了には通常の条件と規制当局の承認が必要です。
AIモデル研究のWorld Labsを買収へ
2026年9月28日に、World Labsを株式交換で約1兆2,974億円で買収する計画を発表しました。 会社は、モデル研究の知見を将来のハードウェア、ソフトウェア、システムの開発に生かすとしています。 会社は2026年末までの完了を見込んでいますが、規制当局の承認が条件です。
07入口を選ぶ
専攻から、入口を1つに絞る
CPU、GPU、FPGA、ネットワーク、ソフトウェアから1つを選び、日本の求人の職種名と勤務地に結びつけます。
応募前の3手
- EPYC / Instinct / Ryzen / Versal から関わりたい製品を1つ選ぶ
- 性能、消費電力、遅延から、自分の経験で語れる指標を1つ選ぶ
- 日本の公式求人の必須要件と、自分の経験を並べて対応させる
面接で使う技術語
- CPU
- GPU
- SoC
- RTL
- Verification
- ROCm
- Compiler
- C++
- AI
- Performance
他社との違いを一言で
- x86 CPU
Intel
PC向けCPU・APU、サーバー向けCPU、組み込み向けCPUのすべてで主な競合です。Intelはグラフィックスを統合したプロセッサも作ります。
- データセンター向けGPU / 単体GPU
NVIDIA
データセンターのGPU、DPU、AI NICで競います。PC向けの単体GPUでは、NVIDIAがシェア首位です。
- FPGA・アダプティブSoC
Altera
サーバー向けと組み込み向けのFPGA・アダプティブSoCで競います。AMDはFPGAに加えてCPUとGPUも持ちます。
- 組み込み向け特定用途チップ
Broadcom / Marvell
Embeddedで、FPGAの代わりに使われる特定用途向けの標準品(ASSP)を作る会社として競います。