ロジック半導体 / IDM・ファウンドリ CPU・AI/データセンター製品と先端ロジック製造を持つIDM
Intel
CPUの利益で自社工場を回すIDM
PC・サーバー向けCPUを設計し、自社工場で作るIDM。
製品部門の黒字で工場部門の赤字を埋める構造で、工場部門の売上はほぼ社内向けです。
Intelは Core UltraやXeon を設計し Intel Foundry として先端ロジックの製造とパッケージも持つ会社です。 2026年第2四半期の売上高は2兆5,518億円で、前年同期より25.4%増えました。
- 2026年第2四半期 売上高 2兆5,518億円 前年同期比25.4%増。 製品部門の売上は28%増
- 2026年第2四半期 製品部門の営業利益 7,621億円 同じ四半期のFoundry営業損失は3,305億円
- 2025年12月期 研究開発費 2兆1,794億円 連結売上高の26.1%
2026年第2四半期 連結売上の内訳Foundryの外部顧客向け · 四半期報告書
- CCPG(PC・エッジ)1兆4,045億円
- DCAI(データセンター・AI)9,908億円
- その他(Mobileyeなど)1,109億円
- Foundry 外部顧客463億円
この会社の要点
01立ち位置
何の会社として比べるか
Intelの連結売上は製品部門(CCPG・DCAI)が大半を占めます。 Foundryの売上はほぼ社内向けで、連結では消去されます。 2026年第2四半期の売上高は2兆5,518億円でした。
部門ごとの売上と営業損益
部門別の売上高
連結売上高2兆5,518億円では社内向けが消去されます。
製品部門の営業利益
同じ四半期のFoundryは営業損失3,305億円でした。
PC・エッジ向けプロセッサ(CCPG)
高級ノートPC向けにAI処理を内蔵したCore Ultra、主流のデスクトップ・ノートPC向けのCore、携帯ゲーム機向けのArc G-Series、エッジ機器向けの低電力品を持ちます。
- Intel Core Ultra
- Intel Core
- Intel Arc G-Series
データセンター・AI(DCAI)
サーバーCPUのXeon、GPUの代わりに学習・推論に使うGaudi AIアクセラレータ、Ethernet製品を、クラウド・企業・HPC・通信向けに出しています。
- Intel Xeon
- Intel Gaudi
- Intel Ethernet
Intel Foundry(製造受託)
プロセス技術、ウエハー製造、組立・テスト、設計IPをまとめて外部顧客に提供します。 一部の顧客と大学向けに、先端プロセスで試作できる共同ウエハー(Shuttle)も用意しています。
- Process Technologies
- Advanced Packaging & Test
- Intel Foundry Shuttle
先端パッケージ
複数のダイを橋渡しでつなぐEMIBと、ダイを積み重ねるFoverosを持ちます。 次世代のガラス基板は研究から生産へ移る段階で、個片化したダイのテストで良品だけを組立に回します。
- EMIB
- Foveros
- Foveros Direct
02収益
どこで、どれくらい儲けているか
2024年12月期の大きな損失から、2025年12月期は営業損失3,503億円まで縮みました。 製品部門の営業利益2兆156億円に対し、Foundryの営業損失は1兆6,325億円です。
8兆3,628億円
営業損失は3,503億円、Intel帰属の純損失は422億円でした。 研究開発費は2兆1,794億円で、売上高の26.1%です。
売上高 8兆5,803億円 → 8兆4,020億円 → 8兆3,628億円
2023年12月期の営業利益は147億円でした。 2024年12月期は営業損失1兆8,477億円、純損失2兆9,677億円と大きく落ち込み、2025年12月期は営業損失3,503億円まで縮みました。
製品部門 営業利益2兆156億円 / Foundry 営業損失1兆6,325億円
製品部門はCCGが売上5兆993億円・営業利益1兆4,742億円、DCAIが売上2兆6,770億円・営業利益5,414億円です。 Foundryの売上2兆8,205億円のうち外部顧客向けは485億円でした。
売上高2兆5,518億円 / 営業利益2,841億円
前年同期の売上高は2兆346億円でした。 Intel帰属の純損失1兆7,457億円には、株価上昇によるエスクロー株式の評価損1兆9,778億円が入っています。
40.4%
GAAPの売上総利益率は前年同期の27.5%から上がりました。 会社は2026年第3四半期の売上高を2兆4,999億円〜2兆6,582億円と見込んでいます。
2025年12月期 部門別の売上高
Foundryの売上のうち外部顧客向けは485億円です。
連結売上高の推移
売上高はほぼ横ばいで、営業損益が147億円、損失1兆8,477億円、損失3,503億円と動きました。
03強みとリスク
強みと、リスク・検討点
Intelの強みは、CPUの設計から先端プロセス、パッケージ、量産までを自社で持つことです。 2026年第2四半期は製品部門の営業利益が7,621億円まで増えました。
強み
- 先端ロジックの開発と量産を米国で両方持つ
会社は、先端ロジックの研究開発と大量生産を米国内で両方行う唯一の会社だとしています。 製品の大半を今後も自社工場で作る方針です。
Intel 2025 年次報告書(FY2025 / 2026-01-23) - 製品部門の黒字が工場の赤字を上回る
2025年12月期は製品部門の営業利益2兆156億円が、Foundryの営業損失1兆6,325億円を上回りました。 CPUの販売で工場を支えられる規模があります。
Intel 2025 年次報告書(FY2025 / 2026-01-23) - サーバーCPUが単価と数量の両方で伸びた
2026年第2四半期のDCAI売上は前年同期比59%増でした。 サーバーの平均単価は48%、出荷数量は9%増え、需要が供給を上回っています。
Intel 2026年第2四半期 四半期報告書(2026年6月27日終了四半期) - チップレットをつなぐ先端パッケージ
EMIBとFoverosでダイを横につなぐ・縦に積む技術を持ちます。 Intel Foundryはこれをファブレス企業、政府機関、研究機関、大学にも開いています。
Intel Foundry インフォグラフィック
リスク・検討点
- 14Aの製造拡張は外部顧客の需要しだい
会社は2026年第2四半期に、Intel 14Aの開発を完了すると決めました。 一方で、14A向け製造拡張の規模とペースは、自社製品と大口の外部顧客から得る確定需要の量で決まるとしています。
Intel 2026年第2四半期 四半期報告書(2026年6月27日終了四半期) - 需要が供給を上回る状態が続く
2026年第2四半期はPC・サーバーとも需要が供給を上回りました。 PC向けは単価が27%上がった一方、出荷数量は前年同期を8%下回りました。 会社は業界全体の供給制約が来年まで続くと見ています。
Intel 2026年第2四半期 四半期報告書(2026年6月27日終了四半期) - 株価で動く巨額の評価損
米国政府との合意でエスクローに置いた株式は、株価が上がると評価損になります。 2026年第2四半期はこの損失1兆9,778億円で、営業黒字でも純損失1兆7,457億円になりました。
Intel 2026年第2四半期 四半期報告書(2026年6月27日終了四半期) - 売上の多くが米国外
2025年12月期は売上の70%が米国外で、中国向けの請求が24%を占めました。 会社は事業が特定の地域に集中していることをリスクに挙げています。
Intel 2025 年次報告書(FY2025 / 2026-01-23)
04待遇
採用窓口
Intelは米国を中心に、アジア、欧州、イスラエルなどに拠点を持ちます。 福利厚生は、社員と家族の心身と家計の健康を支える設計です。
- 福利厚生
- Intelの福利厚生と制度は、社員と家族の心身と家計の健康を支えるよう作られています。 Work and Life
- 勤務地の選び方
- 米国にはオレゴン州ヒルズボロ、アリゾナ州チャンドラー、カリフォルニア州サンタクララ・フォルサムなどの拠点があり、日本、マレーシア、ベトナム、イスラエル、インドなどにも拠点があります。 Intel Locations
05勤務地と職種
どこで、どんな仕事をするか
新しいプロセスはオレゴン州の研究開発拠点と工場で量産まで立ち上げ、その後ほかの工場へ広げます。 コスタリカの組立・テストは、マレーシアとベトナムの既存拠点へ集約を始めました。
主な勤務地・拠点
- 米国カリフォルニア州
- サンタクララ本社、フォルサム本社所在地
- 米国オレゴン州ヒルズボロ
- 新しいプロセスの研究開発と最初の量産
- 米国アリゾナ州
- Arizona SCIPが建てている新工場。 Intelはウエハー生産量の全量を買い取る権利を持ち、生産契約は2026年に始まりました。
- マレーシア・ベトナム
- 組立・テスト。 コスタリカの組立・テストをこれらの既存拠点へ集約中です。
求人を探す技術語
- CPU Architecture
- SoC Design
- Validation
- Process Integration
- Yield
- Lithography
- Advanced Packaging
- AI Software
- Foundry Customer Engineering
06これから
会社が次に取りにいくもの
次の焦点は、18Aの量産拡大、18A-Pの立ち上げ、14Aの外部顧客、データセンター向け専用チップです。 会社は14Aの量産を2028年に始める計画です。
これからの材料
- 18A-P
- Intel 18A-Pは2026年6月にリスク生産へ入りました。 2026年第2四半期 四半期報告書
- 14A
- 会社は2026年第2四半期に14Aの開発を完了すると決めました。 製造拡張の規模は、大口の外部顧客などから得る確定需要の量で決まるとしています。 2026年第2四半期 四半期報告書
Intel 18Aの量産と18A-Pのリスク生産
2026年の初めにIntel 18Aで作った最初の製品を量産出荷しました。 派生版の18A-Pは自社製品と外部顧客の両方に向けたプロセスで、2026年6月にリスク生産へ入りました。 18A-Pの外部顧客向け量産はこれからです。
NVIDIAとの共同開発
NVIDIAと、x86 CPUとNVIDIAのAI計算技術を組み合わせたPC向け・データセンター向け製品を共同開発する計画です。 NVIDIAはIntelの普通株式を7,911億円で取得しました。
専用チップ(ASIC)
2026年第2四半期は、DCAIの顧客専用チップ(Purpose Built Silicon)の売上が前年同期から大きく伸びました。 会社はx86、専用ASIC、先端パッケージ、ウエハー受託をAIの事業機会に挙げています。 会社が挙げる事業機会で、売上はDCAIに含まれます。
07入口を選ぶ
専攻から、入口を1つに絞る
製品、工程、勤務地の順に入口を絞ります。
Foundry顧客技術・先端パッケージ
外部顧客の設計に、プロセス、IP、EMIB・Foveros、組立・テストを組み合わせて提案する職種群です。
- Foundry
- EMIB
- Foveros
- Chiplet
応募前の3手
- Core / Xeon / Foundryから、関わりたい製品・サービスを1つ選ぶ
- 性能・電力、歩留まり、帯域、ソフトウェア性能から改善指標を1つ選ぶ
- 公式求人の要件と、自分の実験・実務を対応させる
面接で使う技術語
- CPU
- SoC
- RTL
- Verification
- PPA
- Intel 18A
- Process Integration
- Yield
- Lithography
- Metrology
他社との違いを一言で
- x86 CPU / データセンター
AMD
AMDもx86 CPUを設計し、PCではCCGの主な競合、データセンターではCPU・GPU・アクセラレータの全域で競合します。Intelは製品の大半を自社工場で作り、多くの競合はTSMCやSamsungなど外部ファウンドリに製造を任せています。
- データセンターAI
NVIDIA
AI向けの計算ではNVIDIAのGPUシステムに需要が集まっています。一方でIntelはNVIDIAとx86 CPUを組み合わせた製品の共同開発を計画しており、競合であり提携先でもあります。
- 先端ロジックの製造受託
TSMC
TSMCは外部顧客の製造を受託するファウンドリです。Intel Foundryは製造能力のほぼすべてを自社のCCG・DCAI製品に使っており、外部受託はこれから広げる段階です。
- PC向けプロセッサ
Qualcomm
QualcommはArmアーキテクチャのSnapdragonでPC市場に入っています。Intelはx86のCore Ultraで競います。