半導体材料 フォトレジスト / CMPスラリー / 洗浄・エッチング液 / ポリイミド
FUJIFILM Electronic Materials
チップの薬液と樹脂を作る会社
材料で半導体の工程に入る会社。
半導体材料事業の売上2,946億円は2026年3月期の実績で、2027年3月期は3,350億円を会社が見込んでいます。
FUJIFILM Electronic Materialsは フォトレジストやCMPスラリー を作る富士フイルムグループの半導体材料会社です。 2026年3月期の半導体材料事業の売上高 は2,946億円で前期比17.6%増でした。
- 2026年3月期 エレクトロニクス部門 売上高 4,562億円 前期比11.9%増。 営業利益1,009億円は前期比34.4%増
- 2026年3月期 半導体材料事業 売上高 2,946億円 エレクトロニクス部門の内数。 前期2,504億円から17.6%増
- 2027年3月期 半導体材料事業 会社予想 3,350億円 2026年8月の修正後で前期比13.7%増。 エレクトロニクス部門は売上5,100億円、営業利益1,200億円の予想
2026年3月期 エレクトロニクス部門の事業別売上高決算説明会資料
- 半導体材料2,946億円
- AF材料1,616億円
この会社の要点
01立ち位置
何の会社として比べるか
FUJIFILM Electronic Materialsは、材料で半導体の工程に入る会社です。 業績は富士フイルムホールディングスの連結全社、エレクトロニクス部門、半導体材料事業の3区分で開示されます。
連結全社、部門、事業の2026年3月期
2026年3月期 売上高
半導体材料事業はエレクトロニクス部門の内数です。
2026年3月期 営業利益
営業利益はエレクトロニクス部門の単位で開示されます。
直近四半期で伸びた事業
エレクトロニクス部門の事業別売上高
部門合計は1,277億円で前年同期比25.0%増です。 銅配線用CMPスラリー、NTI現像液、先端パッケージング向け液型ポリイミドの販売が伸びました。
エレクトロニクス部門の第1四半期営業利益
前年同期比38.2%増です。
フォトレジスト
製品群はEUV(13.5nm)、NIL、ArF(193nm)、KrF(248nm)、i線・g線・広帯域、ポリイソプレンベースのネガ型、電子ビームまでそろいます。 ArFにはネガ型現像(NTI)用の材料があります。
- EUV(13.5nm)
- ArF(193nm)
- KrF(248nm)
- i線・g線・ブロードバンド
CMPスラリー / ポストCMPクリーナー
銅用、バリアメタル用、次世代金属配線材料向け、フロントエンド用、パッケージング用のCMPスラリーと、ポストCMPクリーナー、バフ洗浄液があります。 銅配線用CMPスラリーは、会社が決算短信で世界トップシェアと位置づける製品です。
- 銅用CMPスラリー
- バリアメタル用CMPスラリー
- フロントエンド用CMPスラリー
- パッケージング用CMPスラリー
洗浄・乾燥およびエッチング液
Al、Cu、先端金属合金、反射防止層、SiO2、超低誘電率誘電体に対応する水系ポストエッチングクリーナーと、特殊・独自のエッチング液ブレンドを作っています。
- クリーナー
- エッチング液
ポリイミド・PBO材料
感光性PBO(水系現像型)、感光性ポリイミド(溶剤現像型)、非感光性ポリイミド、付属薬品があり、再配線層(RDL)とバッファーコートの絶縁材料に使われます。 層間絶縁膜用の液型ポリイミドは販売が伸びています。
- 感光性PBO(水系現像型)
- 感光性ポリイミド(溶剤現像型)
- 非感光性ポリイミド
- ポリイミド・PBO材料付属薬品
02収益
どこで、どれくらい儲けているか
2026年3月期のエレクトロニクス部門は売上4,562億円、営業利益1,009億円でした。 連結4部門のうち売上規模は最小で、伸び率は11.9%です。
売上高3兆3,570億円 / 営業利益3,502億円
前期比5.0%増・6.1%増。 ヘルスケア、ビジネスイノベーション、イメージングを含む連結全社の数値です。
売上高4,562億円 / 営業利益1,009億円
前期比11.9%増・34.4%増。 半導体材料事業とAF材料事業の合計にあたります。
売上高1,277億円 / 営業利益311億円
2026年4〜6月の実績で、前年同期比25.0%増・38.2%増です。 うち半導体材料事業の売上高は849億円でした。
半導体材料3,350億円 / エレクトロニクス部門5,100億円
会社は5月の予想から引き上げ、前期比13.7%増・11.8%増を見込んでいます。 連結は売上高3兆5,600億円、営業利益3,650億円の予想です。
2026年3月期 部門別の売上高
4部門の合計が連結売上高3兆3,570億円です。 半導体材料事業はその8.8%です。
半導体材料事業の売上高
2027年3月期は2026年8月に修正した会社予想で、前期比13.7%増を見込んでいます。
03強みとリスク
強みと、リスク・検討点
強みは、前工程のほぼ全般と後工程の材料をそろえる製品の幅です。 会社は銅配線用CMPスラリーとNTI現像液を世界トップシェアと位置づけます。
強み
- 製造プロセスの大半へ材料を供給する体制
半導体材料事業は、半導体の殆どの製造プロセスに材料を供給する強みを生かし、単一材料では解決できない顧客課題へワンストップソリューションを提供する方針です。
2026年3月期 決算短信(2026年5月12日) - 世界トップシェアの2製品
会社は決算短信で、NTI現像液と銅配線用CMPスラリーを世界トップシェアの製品に挙げています。 微細化と配線層の積層数増加に伴い、どちらも販売が伸びました。
2026年3月期 決算短信(2026年5月12日) - AI半導体需要での2桁増収
半導体材料事業の売上は2025年3月期2,504億円から2026年3月期2,946億円へ17.6%伸びました。 2027年3月期第1四半期も849億円で前年同期比31.3%増です。
2026年3月期 決算説明会資料 - 顧客の近くで作る国内3拠点
静岡拠点は2025年11月に新棟が稼働し、熊本拠点は2024年1月にCMPスラリー生産ラインを立ち上げました。 大分工場ではポストCMPクリーナー製造用の新棟が2026年8月に稼働しました。
大分工場 先端半導体材料の新棟が竣工 - 2024年度の就業データ
2024年度の全社平均は、平均勤続年数約15年、平均残業時間約24時間/月、有給休暇の消化率約72%です。 育児に関する休業等を取った男性の割合は約82%でした。
よく分かるFFEM(採用サイト)
リスク・検討点
- 連結全体では約1割の事業
2026年3月期の半導体材料事業2,946億円は、連結売上高3兆3,570億円の8.8%です。 連結業績はヘルスケアやビジネスイノベーションの動きにも左右されます。
2026年3月期 決算説明会資料 - 会社予想の伸び率は前期実績より低い
会社は2027年3月期の半導体材料事業を3,350億円、前期比13.7%増と見込んでいます。 2026年3月期実績の17.6%増より低い伸び率です。
2027年3月期 第1四半期 決算説明会資料 - 関税と原材料の影響が部門利益へ及ぶ
2025年度の米国関税政策による影響は、エレクトロニクス部門で通期-9.0億円、連結全体で-58億円でした。 影響を受けた主な製品は半導体材料です。
2026年3月期 決算説明会資料 - 業績は親会社の区分で開示される
富士フイルム エレクトロニクスマテリアルズ株式会社の資本金は4.9億円です。 売上と利益は富士フイルムホールディングスの部門・事業区分の数値で開示されます。
会社概要(FFEM) - メモリー価格の高騰を利益予想に織り込む
2027年3月期の連結営業利益予想3,650億円は、バイオCDMOの収益立ち上げ遅れや半導体メモリー価格高騰の影響を織り込み、前回予想から変えていません。
2027年3月期 第1四半期決算短信
04待遇
給与、初任給、休日、手当
募集要項の賃金形態は月給制で、昇給は年1回(6月)、賞与は年2回(7月・12月)です。 採用サイトには2024年度の就業データが載っています。
2024年度の就業データ
同じページに平均勤続年数約15年、平均残業時間約24時間/月が2024年度全社平均として載っています。
- 賃金形態・昇給・賞与
- 賃金形態は月給制、昇給は年1回(6月)、賞与は年2回(7月・12月)です。 条件の全体は 公式募集要項 にあります。
- 勤務時間
- 所定労働時間は7時間40分で、コアタイム有のフレックスタイム制です。
- 休日・休暇
- 年間休日125日(会社カレンダーに基づく)で、完全週休2日制(原則土・日、祝日)、夏季・年末年始休日、年次有給休暇があります。
- 諸手当・福利厚生
- 世帯手当、通勤手当、早出残業手当、休日出勤手当、転勤別居手当、帰宅交通費、確定拠出年金、確定給付企業年金、育児・家族介護休職があります。
- 教育制度
- 各種e-learning(自己啓発、語学強化プログラムほか)と階層別教育があります。
05勤務地と職種
どこで、どんな仕事をするか
国内の事業所は新横浜本社と静岡工場、大分工場、熊本工場です。 募集要項の勤務地はこの4カ所で、職種は6部門です。
主な勤務地・拠点
- 本社
- 神奈川県横浜市港北区新横浜3-2-3 EPIC TOWER SHIN YOKOHAMAマーケティング、営業、物流、管理
- 静岡工場
- 静岡県榛原郡吉田町川尻4000フォトレジストとイメージセンサ用材料の製造。 2025年11月に新棟が稼働
- 大分工場
- 大分県大分市大字下郡字中新地3410-2半導体材料の製造。 ポストCMPクリーナー製造用の新棟が2026年8月に稼働
- 熊本工場
- 熊本県菊池郡菊陽町津久礼2900CMPスラリーが中心。 2024年1月に生産ラインを立ち上げ
- 海外拠点
- 米国、ベルギー、イタリア、英国、フランス、台湾、韓国、中国、シンガポール世界25拠点のうち20が製造拠点
募集要項の職種区分
- 製造部門
- 生産技術部門
- 品質管理部門
- 品質保証部門
- 営業部門
- 管理部門
具体的な職務内容と勤務地は時期によって異なります。
公式採用ページからの手順
- 募集要項から職種6部門、勤務地4カ所、年間休日125日、所定労働時間7時間40分を書き出す
- 勤務地紹介から新横浜、静岡、大分、熊本の組織と周辺環境を1行ずつメモする
- キャリア採用は、登録している転職支援サービスの担当者か求人サイトから応募する
06これから
会社が次に取りにいくもの
半導体材料事業の2030年度の目標は売上5,000億円です。 2026年3月期の実績は2,946億円で、会社は2027年3月期を3,350億円と見込んでいます。
公式目標と、2026年3月期実績の位置
- 半導体材料事業 売上高 2,946億円 2030年度目標は5,000億円(2024年度の約2倍)。 棒は2026年3月期実績、縦線が目標値の位置
- 感光性絶縁膜材料 売上倍率 2024年度=1倍 2030年度までに2024年度比5倍にする計画。 縦線が5倍の位置
- 2025〜2026年度に1,000億円以上の研究開発・設備投資
- 静岡:開発・評価用の新棟が2025年11月稼働
- 大分:ポストCMPクリーナーの新棟が2026年8月稼働
- 熊本:CMPスラリー生産ラインを2024年1月立ち上げ
2030年度の数値は会社の目標です。
これからの材料
- Rapidusへの出資
- 2026年2月に50億円の出資を完了し、先端レジスト、フォトリソグラフィー周辺材料、ポリイミド、ポストCMPクリーナー、CMPスラリーを提供します。 詳細は 公式ニュースリリース にあります。
- 大分工場の新棟
- ポストCMPクリーナー製造用の新棟が2026年8月に稼働し、大分工場の製造能力は従来の3倍になりました。 投資額は約70億円です。 詳細は 新棟竣工のお知らせ にあります。
- 新技術の発表
- 2026年2月のSPIE Advanced Lithography + Patterningで次世代EUV技術を中心とした先端レジストを発表し、2026年4月にはフッ素フリーのネガ型ArF液浸レジストを開発しました。
半導体材料事業を2030年度に5,000億円へ
富士フイルムは、半導体材料事業の売上を2030年度に5,000億円(2024年度の約2倍)とする目標を掲げています。 2025〜2026年度には1,000億円以上の研究開発・設備投資を計画しています。 5,000億円は会社の目標で、2027年3月期の会社予想は3,350億円です。
後工程材料ブランド「ZEMATES」
2025年12月9日に感光性絶縁膜材料の新ブランドZEMATESを立ち上げました。 再配線層用の液型ポリイミド、フィルム型ポリイミド、保護膜層用PBOをそろえ、2030年度までに感光性絶縁膜材料の売上を2024年度比5倍にする計画です。 感光性絶縁膜材料の市場は年15%の成長が見込まれています。
フッ素フリーのArF液浸レジスト
2026年4月23日に、フッ素を含む原材料を使わないネガ型ArF液浸レジストの開発を発表しました。 優れた酸反応効率と水残りを抑える高い撥水性を両立し、微細な回路パターンを形成します。
インドでの半導体材料工場
富士フイルムは2026年9月、タタ・エレクトロニクス社との提携を強め、グジャラート州ドレラ特別投資地域に半導体材料工場を設立すると発表しました。 約130億円を段階的に投じて現地の生産体制を作る計画です。
07入口を選ぶ
専攻から、入口を1つに絞る
フォトレジスト、CMPスラリー、洗浄・エッチング液、ポリイミド・PBOのうち専攻と重なる材料を1つ選び、募集要項の6部門から1つに絞ります。
品質管理 / 品質保証
静岡工場は半導体材料製品の製造と品質評価を行います。 募集要項では品質管理部門と品質保証部門の2区分です。
- Analysis
- Trace Metal
- Particle
- Qualification
応募前の3手
- 公式製品ページから担当したい材料を1つ選び、露光、平坦化、洗浄、再配線のどの工程で使うかをメモする
- 研究・実務の測定値を1つ用意し、不純物濃度、パーティクル数、膜厚均一性、歩留まりのどれと組むかを選ぶ
- 募集要項の職種6部門と勤務地4カ所を公式ページから書き出す
面接で使う技術語
- High Purity
- Chemical Plant
- Batch Process
- Safety
- Contamination
- Scale Up
- Process Design
- Equipment
- Yield
- Utility
他社との違いを一言で
- フォトレジスト / プロセスケミカル
東京応化工業
東京応化工業はフォトレジストと現像液などの高純度化学薬品を作ります。FUJIFILM Electronic MaterialsはCMPスラリー、洗浄液、ポリイミド・PBOも同じ会社で作ります。
- フォトレジスト
JSR
JSRはEUV・ArFのフォトレジストを作ります。FUJIFILM Electronic Materialsの数値は富士フイルムHDの半導体材料事業の区分で開示されます。
- CMPスラリー / 後工程材料
レゾナック
レゾナックはCMPスラリーと先端パッケージ材料を作ります。FUJIFILM Electronic Materialsは前工程のレジストと後工程のポリイミドを両方持ちます。
- CMPスラリー / 洗浄薬液
Entegris
EntegrisはCMPスラリーと洗浄薬液を扱う米国の材料会社です。決算は米ドル建てで開示されます。
出典20件
- 公式 半導体材料事業(公式)
- 公式 フォトレジスト製品
- 公式 CMPスラリー製品
- 公式 洗浄・乾燥およびエッチング液
- 公式 ポリイミド・PBO材料
- 公式 会社概要(FFEM)
- 公式 事業所一覧(FFEM)
- IR 2026年3月期 決算短信(2026年5月12日)