ウェーハエッジトリミング、2社で別方式Lamは膜を足し、TELは縁削りを減らす
3D実装のウェーハの縁の扱いで、Lam Researchと東京エレクトロン(TEL)は別の方式の装置を出す。LamのCoronusは、ウェーハの縁に保護膜を付けて支え、接合したウェーハの欠けを防ぐとLamは説明する。TELは、縁を削る工程そのものを変える。Ulucus Lは縁削りを接合後のレーザー加工にし、Ulucus LXは従来の縁削りを不要にする。積んだダイの間を厚い膜で埋める工程には、LamがVECTOR TEOS 3Dを出している。
縁削り(エッジトリミング)とは、ウェーハの外周を一定の幅で削り落とす工程を指す。Lamは膜を足して縁を残し、TELは縁削りの工程を減らす。LamはCoronusについて、TELはUlucus LXについて、ウェーハの外周から取れるチップが増えると説明している。Applied Materials(AMAT)・Lam・TELの3社が3D実装のどの工程で重なるかは、3社の3D実装装置の比較にまとめた。縁の処理は、そのうちLamとTELの装置が同じ工程に載る行にあたる。
縁の欠けには、Lamは保護膜で縁を支える
Section titled “縁の欠けには、Lamは保護膜で縁を支える”Lamによれば、ウェーハの縁に残った膜や残渣は、はがれて表面に付くと欠陥の発生源になる。同社は、縁の膜の摩耗や応力が膜のはがれを起こすことがあり、はがれた膜が表面に付けば歩留まりに響きうる1と説明する。Coronusは、縁の不要な膜をプラズマで取り除くベベルエッチと、縁に保護膜を付けるベベル成膜の両方を持つ。
3D実装で使うのは、ベベル成膜のほうだ。Lamによれば、ウェーハ接合では縁に付けた膜がキャリアとデバイスの間を機械的に支え、欠けを防ぎ、膜の高さをそろえて接合の質を保つ1。製品の利点には、縁の欠けや外周の厚さの落ち込み(profile roll off)といった接合の問題をなくす1ことを挙げ、主な用途にウェーハ接合の隙間埋めを含める。Lamは、縁の除外幅を狭めることを外周の良品チップを増やす重要な手段1と位置づける。
TELは縁削りをレーザーにし、さらに縁削りを省く
Section titled “TELは縁削りをレーザーにし、さらに縁削りを省く”接合したウェーハを薄くする従来の工程には、縁削りが2回入る。TELの2025年の投資家説明会の資料では、研削と刃による縁削りを使う本接合の工程は、銅のCMP、1回目の縁削り、仕上げのCMP、接合、研削、2回目の縁削り、シリコンのウェットエッチ、シリコンのCMPの順2に並ぶ。
TELのUlucus Lは、接合した後のウェーハの縁をレーザーで削る装置だ3。乾いたレーザー加工なので純水を使わず、粉じんと排水が減る。接合の後に縁を削るので、削る前後の工程も少なくて済むとTELは説明する。
2024年12月に出したUlucus LXは、さらに縁削りそのものを省く。レーザーで貼り合わせたウェーハのシリコン基板をデバイス層から剥がし、裏面研削、研磨、薬液エッチングの複数の工程を置き換える4。TELは、従来の縁削りが不要になるので、ウェーハ1枚から取れるチップが増える4と説明し、純水の使用量は従来の研削と縁削りの工程と比べて9割以上減ると試算する。図1の右の列は、この工程を示す。
LamのTEOS 3Dは、反ったウェーハでもダイの間に最大60 µmの絶縁膜を付ける
Section titled “LamのTEOS 3Dは、反ったウェーハでもダイの間に最大60 µmの絶縁膜を付ける”ダイを積み重ねると、ダイとダイの間に段差ができ、そこを絶縁膜で埋める必要がある。Lamは、チップレットの積み重ねが高くなるほど処理中の応力でウェーハが反り、膜の割れやボイドが不良を生む5と説明する。
2025年9月に出したVECTOR TEOS 3Dは、ダイの間に最大60 µmの絶縁膜を付け、100 µm超まで伸ばせる5。大きく反ったウェーハも、独自のクランプと台座で押さえて均一に成膜する。Lamは、30 µmを超える割れのない膜を1回の処理で付けられる初めての装置とし5、4ステーションの構成で処理能力は同社の前世代の隙間埋め装置より約70%高く、保有コストは最大20%下がるという。設置先は、Lamによれば世界の主要なロジックとメモリーの工場だ。
この膜は、はがれを防ぐ構造的、熱的、機械的な支えになるとLamは説明する。ダイを積む前後の工程と不良の起点は、3D積層の工程の記事で扱う。
応力の除去と薄化では、Lamは薬液、TELは研削から入る
Section titled “応力の除去と薄化では、Lamは薬液、TELは研削から入る”薄くしたウェーハの応力を取る工程でも、両社は別の方式の装置を出す。LamのSP Seriesは、ウェットエッチングでシリコン基板の薄化と応力の除去を受け持ち6、薄いウェーハを搬送できる。TELのUlucus Gは、研削、スクラブ洗浄、枚葉のウェットエッチングを1台にまとめ3、検査ユニットを組み込めば計測値を前後の工程へ返せる。
仮接合したウェーハの薄化と剥離は、仮接合・剥離と薄化の記事に詳しい。接合装置の側の比較は、hybrid bonding装置の方式別の記事で扱う。
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- 1Lam Research:Coronusの製品説明lamresearch.com abcd
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- 5Lam Research:VECTOR TEOS 3Dの発表(2025年9月)newsroom.lamresearch.com abc
- 6Lam Research:SP Seriesの製品説明lamresearch.com ↩