EBR(エッジビード除去)とは
EBR(Edge Bead Removal、エッジビード除去)とは、ウェーハ外周へ溶剤を供給して、塗布で厚く盛り上がったレジストを取り除く工程です。 スピン塗布した基板を回転させ、縁へシンナーを吐出して膜を溶解します1。
中央の膜厚が均一でも、縁には厚い膜が残ります。この盛り上がりは搬送中に剥がれたり、マスクを基板へ近づける露光で接触を妨げたりします。一方、除去幅を広げすぎると、パターンを作れる領域が減ります。EBRでは縁を清浄にする幅を管理します。
中央を残し、盛り上がった縁を除く
Section titled “中央を残し、盛り上がった縁を除く”フォトレジストは回転によって広がります。中央では薄く均一な膜になっても、端面近くでは表面張力や液の流れによって厚い縁が生じます。この部分がエッジビードです。
EBRノズルは中央へ液を広げる塗布ノズルと役割が異なります。回転する基板の外周に溶剤を供給し、縁の膜を局所的に溶かします。除去した液は回転と排液によって基板の外へ出します。図の中央に残る膜が、次の露光でパターンを作る領域です。
塗布直後の処理が、次のベークを安定させる
Section titled “塗布直後の処理が、次のベークを安定させる”一般的な溶剤EBRはスピン塗布の直後、ソフトベークより前に行います2。乾燥する前の膜を除くことで、厚い縁がそのまま加熱されるのを防ぎます。ソフトベークは溶剤を減らす処理であり、外周の膜を選んで取り除く処理とは別です。
塗布、EBR、ソフトベークという流れをコータデベロッパの中でつなぎます。ノズルの位置、溶剤の供給、基板の回転、供給を止めた後の乾燥を合わせて、外周全体の除去形状をそろえます。裏面へ回り込んだレジストを洗うバックリンスも、処理する場所が異なります。
WEEは外周を露光し、現像で取り除く
Section titled “WEEは外周を露光し、現像で取り除く”WEE(ウェーハエッジ露光)は光を使います。外周に残る感光膜を別に露光する装置3で処理し、後の現像で膜を落とします。EBRの溶剤吐出と、WEEの露光を同じ操作として扱うと、どこで膜が除去されるかを取り違えます。
図のEBR側では既に外周の膜がなくなっています。WEE側では外周の膜が光を受けた状態で残り、現像へ進みます。レジストの種類と外周処理の設計に合わせて、膜を溶かす範囲と露光する範囲を管理します。
除去幅と縁の清浄度を一緒に確かめる
Section titled “除去幅と縁の清浄度を一緒に確かめる”処理後に確かめるのは、外周に膜が残っていないか、除去境界が滑らかか、中央の膜へ溶剤が入り込んでいないかです。ノズルが内側へ寄ると有効領域を削り、外側へ寄ると厚い膜が残ります。回転する基板の偏心も除去幅のばらつきにつながります。
液浸露光では水が基板の縁へ近づくため、外周の膜の状態は水との接触にも関わります。外周の残膜、剥がれ、異物を見てから露光へ送り、露光後の欠陥と塗布側の条件を照合します。
トレードオフ
Section titled “トレードオフ”広いEBR幅は縁の厚い膜を除きやすくする一方、パターンを作る領域を減らします。狭い幅は領域を残せますが、残膜や境界のばらつきを管理する余裕が小さくなります。除去幅だけを決めず、次の露光・現像で必要な外周の状態から条件を決めます。
よくある質問(FAQ)
Section titled “よくある質問(FAQ)”EBRは何を取り除きますか?
スピン塗布後、ウェーハ外周に厚く盛り上がったレジスト膜を取り除きます。外周へ供給した溶剤で膜を溶かします。
EBRとWEEはどう違いますか?
EBRは溶剤でその場で除去します。WEEは外周のレジストを露光し、後の現像で除去します。
工程のどこで行いますか?
一般的な溶剤EBRはスピン塗布後、ソフトベーク前に組み込みます。コータデベロッパで回転と溶剤供給を制御します。
比較・違いを学ぶ
Section titled “比較・違いを学ぶ”3件を表示
- 1SEAJ 半導体製造装置用語集seaj.or.jp ・ 2026年10月12日閲覧 ↩
- 2Integrated Micro Materialsimicromaterials.com ・ 2026年10月12日閲覧 ↩
- 3Patent sourcepatents.google.com ・ 2026年10月12日閲覧 ↩