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HBM積層のhybrid bonding、まだ見本段階|SK hynixはHBM4EもMR-MUFで

HBM(広帯域メモリ)のhybrid bondingは、2026年10月の時点で見本と計画の段階にある。hybrid bondingとは、ダイの銅パッドと絶縁膜を、はんだのバンプを挟まずに直接貼り合わせる接合を指す。SK hynixは2026年6月に出荷したHBM4Eの見本を、バンプと封止材で積むAdvanced MR-MUFで作った。Samsungは、hybrid copper bonding(HCB)を16層以上の次世代HBMに向けた新しい方法として展示している。

どの世代から切り替わるかは、会社によって違う。SK hynixは2026年8月のHot Chipsで、hybrid bondingはHBM4Eに間に合わず、20層以上の積層に向けた研究段階にあると説明した。一方、Tom’s Hardwareは、SK hynixが量産用のhybrid bonding装置を初めて発注したという業界筋の話や、Samsungが2025年にHBM4でのhybrid bonding採用を公に約束していた経緯も伝えている。

SK hynixはHBM4Eの見本もMR-MUFで積んだ

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SK hynixは2026年6月、12層のHBM4Eの見本を主要顧客へ出荷し、Advanced MR-MUFで12層48 GBを積んだ1と発表した。MR-MUFは、バンプでつないだダイの隙間に液状の保護材を流し込んで固める積み方だ。同社はこのHBM4Eで、熱抵抗をHBM4より17%改善したとしている。

Tom’s Hardwareによれば、SK hynix Americaのパッケージ技術担当VP、Jaesik Lee氏は2026年8月23日のHot Chipsで、hybrid bondingはHBM4Eに間に合わない2と述べた。同じ記事によれば、SK hynixのHBM4は12層が量産に入り、16層は顧客の認定に進んでいる。発表資料のロードマップでは、hybrid bondingは20層以上の積層に向けた研究段階にあり、Lee氏はどの製品から切り替えるかは未定とした。

SK hynixの計画として、HBMを世代と積層数の順に4つ並べた図。HBM4 12層は量産でMR-MUF、HBM4 16層は顧客認定でMR-MUF、HBM4E 12層は見本出荷でAdvanced MR-MUF、20層以上は研究段階で世代未定、接合はhybrid bonding。下の帯で、左の3つはバンプとはんだで積み、右端だけ銅を直接接合することを示す。
SK hynixの計画では、hybrid bondingを使うのは20層以上の積層で、どの世代になるかは決まっていない。

Samsungは、HCBを16層以上の次世代HBMに向ける

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Samsungは2026年3月のGTCで、HCBを次世代のHBMを16層以上に積み、熱圧着(TCB)より熱抵抗を20%超下げる新しい方法3として展示した。同社は2月に出したHBM4で業界で初めて量産に入り、5月には12層のHBM4Eの見本出荷を始めた4。この発表は、熱抵抗の14%超の改善を低電力設計と最適化したパッケージ構造で説明し、HBM4Eを今後16層64 GBまで広げる計画も示した。

Tom’s Hardwareは、Samsungが2025年5月にHBM4でのhybrid bonding採用を公に約束し、SK hynixはhybrid bondingをAdvanced MR-MUFの控えに置いていた2と書く。Samsungの16層以上という線は、SK hynixの20層以上より手前にある。

Micronは2026年3月、HBM4 36 GB 12層を大量生産し、48 GB 16層の見本を顧客に出荷している5と発表した。HBM4は3社とも量産に入り、16層とHBM4Eは見本や顧客認定の段階にある。

775 µmへの緩和で、16層までバンプのまま積めるようになった

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Tom’s Hardwareによれば、JEDECはHBM4で積層全体の厚さの上限を720 µmから775 µmへ緩め、hybrid bondingをすぐ使う必要がなくなった2。差は筆者の計算で55 µmになる。775 µmはGPUなどロジックのウェーハの標準の厚さと同じで、Lee氏は、冷却板を付ける前にロジックとメモリーを同じ高さまで削るので、メモリーだけ高くはできないと説明した。

上限が決まっていれば、層を増やすにはダイを薄くし、ダイの間の隙間を詰めるしかない。Lee氏によれば、16層のHBM4はダイを約50 µmまで薄くし、ダイ間の隙間を12層の半分にしている2。半分になった隙間を埋めつつ、50 µm未満のダイの反りを抑えることが、16層のMR-MUFの主な課題だという。

ピッチの面でも、すぐに移る理由は小さい。SemiEngineeringを引くTom’s Hardwareによれば、HBM4のパッドピッチ10 µmでは、hybrid bondingへ移るのはまだ経済的に見合わない6。ロジックの積層では、hybrid bondingはすでに量産品で使われている。どの製品で使われているかは、hybrid bondingの量産実績の記事にまとめた。

SK hynixの資料では、hybrid bondingの利点は20層で大きくなる

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Tom’s Hardwareが伝えるSK hynixの資料によれば、20層でバンプをなくすと、コアのダイを最大24%厚くでき、熱抵抗はMR-MUFより約35%下がり、ピッチは今のMR-MUFの30 µmから18 µm未満に詰められる2。積層を増やすと熱がこもる理由は、3D積層の熱の限界の記事で扱っている。

20層の時期は、規格によって動く。Tom’s Hardwareによれば、業界では20層向けに上限を825〜900 µmへさらに緩める案が議論されており、JEDECが上限を上げるたびにMR-MUFはもう1世代使われ続けてきた2。同じ記事は、調査会社Counterpoint Researchが、hybrid bondingのHBMでの本格量産をHBM5の世代、2029〜2030年頃と見込んでいると伝える。

量産への準備は、装置の発注と見本の検証で進んでいる

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Tom’s Hardwareは、2026年3月に業界筋の話として、SK hynixが量産用のhybrid bonding装置を初めて発注した2と伝えた。Applied MaterialsとBesiの装置を組み合わせたインラインの1システムで、約200億ウォン(約1,500万ドル)だという。同社の別の記事は、SK hynixが12層のhybrid bondingの見本を後の世代に向けて検証し続けている6と書き、HBMでのhybrid bondingの初採用はHBM4EかHBM5の世代、2027年から2020年代の終わりにかけてと見込む。

装置会社の資料にも、HBMは用途として並ぶ。Applied MaterialsとBesiが共同開発したダイ・ウェーハ接合装置Kinexは、HBMなどの積層メモリーを開発の背景に挙げ7、EV Groupの計測装置EVG40 D2Wも用途にHBMの積層を含める8。Besiは2026年7月、hybrid bondingの顧客数が15社から21社に増え、用途がロジック、メモリー、光電融合、民生品へ広がった9と発表した。どれも装置の側の話で、メモリー会社によるHBMでの量産採用の発表とは別のものだ。

次の節目は、20層の厚さの規格と最初の採用製品

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HBMでのhybrid bondingの時期を左右する材料は、資料から3つ挙がる。1つ目は、JEDECが20層の世代で厚さの上限をどう決めるかで、Tom’s Hardwareの整理どおりなら、上限が上がればMR-MUFや熱圧着はもう1世代延びる。2つ目は、SK hynixがどの製品で最初に切り替えるかだ。3つ目は、SamsungがHCBを16層以上のどの製品に使うかだ。HBMとGPUを同じパッケージに入れる理由は先端パッケージの記事、HBMとGPUのつなぎ方はインターポーザから局所bridgeへの記事にまとめている。

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