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Adeiaの試作では不良の99%超がボイドで、中心に粒子があった|25 µmの粒子は直径約700 µmの未接合を作る

接合技術のライセンス会社Adeiaがハイブリッド接合の試作品の不良を解析すると、ほぼすべてがボイドで説明がついた。ボイドとは、接合面に残った未接合の空洞を指す。Adeiaのダイ・ウェーハ接合では、電気歩留まりの損失の99%超がボイドに対応し、ボイドの大半では中心に5〜50 µmの粒子があった1。粒子はそれよりはるかに大きなボイドを作る。imecのウェーハ・ウェーハ接合の実験では、直径25 µmの粒子が直径約700 µmのボイド2を作った。

接合の前には、粒子を落とすほか、銅パッドのへこみを数nmに保ち、活性化した表面が劣化する前に接合まで進める必要がある。Besi(ボンダー大手)とApplied Materialsの共同評価では、3枚のウェーハで比べると、36時間の待ち時間を加えた場合の歩留まりは80%で、基準の98%を大きく下回った3。

Adeiaの試作では、電気不良のほぼすべてがボイドだった

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ハイブリッド接合は、銅パッドを埋めた絶縁膜どうしを、はんだも樹脂も挟まずに直接貼り合わせる。間に何も入らないので、粒子が1つあればその周りは接合できない。Adeiaは不良をCSAM(超音波顕微鏡)、IR顕微鏡、断面SEMで1つずつ調べ、ボイドはウェーハ内では無作為に散らばり、ダイの中では端と角に多かった1と報告した。12段積みの試験では1層あたりの歩留まりが95%で、初めに粒子汚染の突発が起きた1。

imecの結果も同じ方向を指す。ガラスキャリア上でプラズマダイシングし、プラズマと純水リンスで活性化した厚さ50 µmのダイ99個を接合すると、ボイドのない面積は全体の98.5%で、残ったボイドに規則性はなく、粒子と欠陥が原因とみられた4。BesiとApplied Materialsも結論で、粒子を挟んだことによるボイドが、清浄度の重要さをはっきり示した3と書いている。

CMPと洗浄、ダイシング、活性化と水和、待ち時間、接合とアニールの5工程を左から並べ、各工程の下にボイドの種と対策を置いた図。CMPと洗浄はスラリー残りと銅のへこみに対してブラシ、メガソニック、機能水。ダイシングは切断くずと端の欠陥に対してプラズマダイシング。活性化と水和は表面の荒れと過剰なエッチに対して弱いプラズマと純水での水和。待ち時間は活性の低下と水分の吸着に対して装置内での時間管理。接合とアニールは界面のガスに対してSiCNと250℃のアニール。
ボイドの種は接合までの各工程で入り、工程ごとに対策が違う。

粒子は、自分の26〜30倍の直径の未接合を作る

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imecは、直径25 µm、高さ2〜2.6 µmのポリマー粒子とタングステン粒子を、SiCN膜のウェーハに意図して置き、パッドのない膜どうしで貼り合わせた。できたボイドの直径は、ポリマー粒子で約650 µm、タングステン粒子で約750 µmで2、粒子の26〜30倍だった。ポリマー粒子は高さ2.6 µmのうち1.0 µmつぶれ、タングステン粒子のボイドはポリマー粒子より15%大きかった2。ウェーハどうしの接合では、中心から外へ進む接合波の後ろに、小さなボイドが尾のように連なる2。尾は、中心から遠い粒子ほど長かった。

対数目盛りの横棒で大きさを比べた図。imecのダイ・ウェーハ接合のパッドピッチ2 µm、PVA TePlaのSAMが示す検出下限5 µm、粒子の直径25 µm、SUSSのIRが分類するボイド500 µm、imecのウェーハ接合で粒子が作ったボイド約700 µm。
imecの実験で粒子が作ったボイドは、2 µmピッチのパッドの数百倍の大きさになる。

細かいピッチほど、1つのボイドに入るパッドは増える。筆者の計算では、imecがダイ・ウェーハ接合で示した2 µmピッチ5のパッドが並ぶ面に直径700 µmのボイドができれば、約9.6万個のパッドが相手から離れる。700 µmはパッドのないウェーハ接合で測った値なので、この数は目安にとどまる。小さな粒子でも事情は同じで、検査装置会社Onto Innovationは、ピッチ10 µm未満では1 µm未満の粒子もボイドを作る可能性が高く、ボイドは粒子の10倍以上に広がる6と説明する。

求める清浄度には幅がある。Adeiaは量産の条件に、ISO 6程度のクリーン環境と、0.2 µmまでの粒子管理に耐えるボンダー内の環境とロボット動作1を挙げ、自社の試作品はISO 6のクリーンルームで手作業で処理した。Semiconductor Engineeringの記事は、ダイ・ウェーハ接合の欠陥管理はClass 3以上のクリーンルームから始まる7と書く。

ガスのボイドは、絶縁膜とアニール温度で抑えられる

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ボイドには、粒子のほかにガスで生じるものもある。imecは原因を、接合で生じる副生成物の凝縮や閉じ込めた前駆体の脱ガスといったガス由来と、粒子などの物理的な障害物由来の2つ2に分けている。

ガス由来のボイドは、接合する絶縁膜の材料とアニール温度で変わる。imecの別の研究では、PECVDで付けたSiO2どうしの接合は250℃のアニールではボイドがなく、350℃でボイドが出た。SiCNはどちらの温度でもボイドが出なかった8。N2プラズマで活性化した後のダングリングボンドの密度は、SiCNがSiO2の20倍を超えた8。imecはウェーハ・ウェーハ接合でも、SiCNが銅の拡散とガスの拡散を止め、250℃のアニールで高い接合強度が得られる9と説明する。SiCNと250℃のアニールを使う流れでは、残る原因は粒子になる。

CMP後の洗浄は、粒子を落としつつ銅のへこみを3 nm以内に保つ

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接合前の表面はCMPで作る。銅パッドは絶縁膜より数nmだけ低く仕上げ、アニールで銅が膨らんで隙間を閉じる。Applied Materialsは、へこみが大きすぎれば界面にボイドが入り、銅が出すぎればはがれる10と説明する。許される幅は狭い。imecは、ピッチ200 nm未満で許容できる銅パッドのへこみを3 nmとし11、2 µmピッチのダイ・ウェーハ接合ではへこみを2.5 nm未満に抑える必要があるとした5。BesiのJonathan Abdilla氏は、へこみは通常5 nm以下を見る7と述べている。

CMPの後の洗浄でも、へこみは変わる。imecとの共同研究は、ピッチが細かくなると、CMP後の洗浄が銅パッドのへこみに与える影響は無視できないとし11、配合薬液の代わりに機能水を使うと、へこみを増やさずにスラリー砥粒と粒子を落とせると報告した。

洗い方の基本は、ブラシとメガソニック(MHz帯の超音波)だ。TSMCの特許は、CMP後に純水やNH4OH、各種の酸と塩基を使い、ブラシ洗浄、メガソニック洗浄、またはその組み合わせで洗い12、その後にアルゴンか窒素のプラズマと、クエン酸などの薬液で銅の酸化膜を還元する手順を示す。装置もこの組み合わせでそろう。EVGの洗浄装置EVG301は1 MHzのメガソニックノズルとブラシ13を備え、SUSSの表面前処理装置XBC300 Gen2 SPはメガソニックと希釈NH4OHやクエン酸による洗浄に、裏面リンスとN2で補助するスピン乾燥14を組み合わせる。

ダイシングの粒子は、プラズマダイシングとキャリア上の処理で減らす

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ダイ・ウェーハ接合では、切断が粒子の大きな出どころになる。BesiとApplied Materialsは、テープに貼ったまま切断したウェーハは、切断で粒子や汚染が加わりやすく、洗浄が足りなければテープやダイ側面に粒子が残る3と指摘する。imecも、ブレードダイシングやステルスダイシングは多くの粒子を生む4と書く。

imecの対策は、切り方と、処理する場所を変えることだ。2 µmピッチの接合では、粒子を出さず、Cu/SiCN面を傷めずにダイを切り分けるため、プラズマダイシングを使った5。さらに、薄くしたウェーハをガラスキャリアに載せたまま切断から活性化まで進め、キャリアから直接ダイを拾う方式4を提案した。この方式なら、ウェーハ用の洗浄・活性化装置をそのまま使える。99個の接合試験は、標準のボンダーで、追加の清浄化策も、レジスト剥離と活性化の間の追加洗浄も入れずに行った4。98.5%は、洗浄を足す前の出発点にあたる。

活性化は弱く当て、活性化から接合までを短く保つ

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洗浄の後、絶縁膜をプラズマで活性化し、水で表面に水酸基を付ける。Applied Materialsは、低エネルギーのプラズマで接合膜を活性化し、続く水処理で表面を水酸基化する10と手順を説明する。

プラズマは強ければよいわけでもない。BesiとApplied Materialsは、イオンエネルギーが高すぎると絶縁膜の表面が荒れてボイドができ、銅パッドの形も崩れてへこみが増える3と報告した。理想のプラズマは、表面粗さ0.5 nm未満、SiO2のエッチ量1 nm未満3に収まるものだという。

活性化した表面は時間とともに劣化する。Applied Materialsは、プラズマと水和で作った活性状態は時間とともに失われ、接合エネルギーと品質が下がる10と書く。BesiとApplied Materialsは、活性化と接合の間の待ち時間が長すぎると接合が劣化し、活性化後に大気にさらすと接触角も悪化する3ことを示した。同じ資料は、3〜5種類を超えるチップレットを接合する量産では1〜2日の待ち時間が見込まれるとし3、結論で工程全体で待ち時間を管理することが欠かせない3と書く。待ち時間は、ハイブリッド接合の歩留まりを左右する管理指標の1つだ。

許される待ち時間の長さは、どこで待つかで変わると筆者はみる。Adeiaが量産条件に挙げた数週間の長い待ち時間は1、テープフレーム上での切断と切断後の処理の項目に並ぶ。一方で、活性化はどの例でも接合の直前に置かれる。Applied Materialsは統合装置で表面活性化から接合までの待ち時間10を管理するとし、imecは接合の直前にダイをまとめて活性化した4。Semiconductor Engineeringは活性化の直後に接合すれば汚染と水分による損傷を防げる7と書き、TSMCの特許はプラズマ処理と洗浄の後にウェーハを真空のまま接合室へ運ぶ12。これらから、切断後の数週間は活性化の前に置き、活性化から接合までは短く保つのが量産の形になると見込む。

活性化から接合までを1台に収めるのが、洗浄から接合までを統合した装置だ。EVGのEVG320 D2Wはダイ・ウェーハ接合向けの活性化・洗浄装置で15、東京エレクトロン(TEL)のSynapse Siは、前工程の量産で使う洗浄モジュールとプラズマ処理モジュールの設計を取り入れた300 mmのウェーハ・ウェーハ接合装置だ16。

SUSSのインラインIRは500 µm超のボイドを選別し、小さなボイドは超音波で探す

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SUSSのXBC300 Gen2 SPは接合直後にIRでボイドを見て、500 µmを超えるボイドを自動で分類し、合格・再処理・保留を決める14。この装置の分類の下限なら、imecの実験で25 µmの粒子が作った700 µmのボイドは拾える。IRは小さな対象にも使え、AdeiaはIR像でボイド中心の粒子を確かめた1。

小さなボイドは超音波で探す。超音波顕微鏡のメーカーPVA TePla OKOSは、自社の装置がハイブリッド接合した積層品で5 µmまでの空洞を見つける17と説明する。ただし厚いウェーハ越しでは像がぼける。imecは175 MHzの超音波を300 mmウェーハ全面の欠陥を速く見る手段として使ったが、厚さ775 µmの上側ウェーハ越しでは1 mm未満のボイドの境界を決めにくかった2。上側を50 µmまで薄くすると、ボイドの境界ははっきりした2。接合後の検査では、見たいボイドの大きさとウェーハの厚さに合わせて方式を選ぶ。

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