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GAA世代の3社、差は裏面電源の導入時期|TSMC N2はウェーハ売上の3%

GAA世代のSamsung、TSMC、Intelは、トランジスタの構造ではnanosheet系でそろい、裏面電源を入れる世代で分かれる。裏面電源を先に量産へ入れたのは、Intelが業界初とする118AのPowerViaだ。ただし2026年第2四半期の決算資料を見ると、Intel Foundryの外部売上は2億9,300万ドルだった2。同じ四半期に、TSMCは裏面電源を持たないN2だけでウェーハ売上の3%3を占めた。この2つの数字から、この四半期の時点では、裏面電源の早さは外部顧客の売上の差に表れていないと読める。比べた数字はTSMCの1ノードのウェーハ売上比とIntel Foundryの外部売上で、Samsungには対応する数字がない。

TSMCは、裏面電源を全ノードの標準にしていない。主力のN2、N2P、A14、A13は前面から給電し、裏面電源はA16とA12という派生ノードに載せる。TSMCはA16を信号配線が複雑で電源網の密なHPC製品に向く4と説明している。3社のノード計画でnanosheetの次の構造がいつ来るかは、GAAのロードマップで扱った。

3社の構造はnanosheet系で並び、性能の公表値は自社の前のノードとの比較だ

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GAA(Gate-All-Around)とは、チャネルの全周をゲートで囲むトランジスタを指す。Samsungは2022年にMBCFETという名前で3nmの生産を始め5、TSMCは第1世代のnanosheetを使うN2を2025年第4四半期に量産し6、Intelは18AをRibbonFETで量産している7。名前は違うが、どれも薄いシートを縦に重ねてチャネルにする。

各社が出す性能の数字は、どれも自社の前のノードとの比較だ。Intelは18AをIntel 3と比べて同じ電力で性能を最大18%上げるとし、TSMCはA16をN2Pと比べて同じ電圧で速度を8〜10%上げるとし、Samsungは3nmを5nmと比べて性能を23%上げたとした。基準が会社ごとに違うので、差を読む手がかりは、どの世代に何を足すかという計画と、売上や顧客の数字になる。

裏面電源はIntelが18Aで先に入れ、TSMCとSamsungは2026〜2027年に続く

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2025年から2029年の年表に、TSMC、Intel、Samsungのノードを並べた図。TSMCはN2、N2P、A14、A13が前面給電、A16とA12が裏面電源。Intelは18A、18A-P、14Aがすべて裏面電源で、18A-Pと2027年の14Aはリスク生産。SamsungはSF2が前面給電、2027年のSF2Zが裏面電源。
Intelは全ノードに裏面電源を載せ、TSMCは前面給電の主力ノードの横に裏面電源の派生ノードを置く。Samsungは2027年のSF2Zで裏面電源を入れる。箱は年単位で置き、同じ年の上下は順序を示さない。

Intelは18AでRibbonFETと裏面電源PowerViaを同時に入れ、次の14Aでは第2世代のRibbonFET 2と、ソース・ドレインへ直接給電するPowerDirectを使う1。14Aは2027年下期に自社製品向けのリスク生産に入り、2028年に量産を立ち上げる2。

TSMCは、前面給電の主力ノードの横に裏面電源の派生ノードを置く。A16は2026年の生産4を予定し、N2Pと比べて同じ速度で電力を15〜20%減らす。2028年のA14は前面給電で、2026年4月に、A14の基盤にSuper Power Railを載せたA12を2029年に量産する8と発表した。Samsungは2024年6月の発表で、2nmのSF2に裏面電源を加えたSF2Zを2027年に量産する9計画を示した。

裏面電源だけを入れ替えたときの利得と、3社の着地先の違いは3社の裏面電源の比較にまとめた。そこで扱ったIntelの周波数6%は、同じ設計で裏面電源の有無を比べた値だ。

2026年第2四半期の公表値で、裏面電源のないTSMCのN2はウェーハ売上の3%を占めた

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会社2026年第2四半期に公表した数字
TSMC売上402億ドル。N2がウェーハ売上の3%、N3が30%
IntelIntel Foundryの売上58億ドル、うち外部売上2億9,300万ドル。18Aの出力は目標を約25%上回る
Samsungファウンドリーは2nmのHPC案件の採用が増え、下期に第2世代2nmのモバイル製品を増産

TSMCは2026年第2四半期の売上が402億ドルで、N2がウェーハ売上の3%を占めた3と説明した。N2は2025年第4四半期に量産を始めたので、この四半期は量産3四半期目にあたる。ウェーハ売上は売上全体より小さいので、N2の売上は402億ドルの3%にあたる約12億ドルを下回る(筆者の計算)。TSMCはA14についても、顧客のテープアウトが予定より早く進んでいると述べた。

Intelは同じ四半期に、18Aの出力が目標を約25%上回り、歩留まりも予想を上回った2と報告した。外部の顧客向けには、18Aの改良版18A-Pのリスク生産を始め、14AのPDKを0.5版まで仕上げ、0.9版を10月に出す予定だ。Intelの最高経営責任者は決算説明会で、18Aを自社製品で量産に立ち上げたことが、Intel Foundryが外部の顧客と話すうえでの重要な裏付けになると述べた。

Samsungは2026年第2四半期の資料で、ファウンドリーの動きを受注と採用で説明した。米国の顧客からの受注が強く、2nmのHPC案件で採用が広がったとし10、下期には第2世代2nmのモバイル製品を増産する。

裏面電源を持つノードは、2026〜2029年に順に生産へ入る

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各社の発表では、TSMCのA16が2026年、Intelの18A-Pが2026年第2四半期にリスク生産、SamsungのSF2Zが2027年、Intelの14Aが2028年、TSMCのA12が2029年に生産へ入る。nanosheetの量産でどの工程の技術者が求められているかは、nanosheet技術者の求人で求人の記載から読んでいる。

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