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超浅接合のRs測定、マイクロ四探針で再現性|通常の四探針はほぼ全試料で失敗

直列四探針でシート抵抗(Rs)を測る試験方法SEMI MF374は1、厚さ0.2 µm以上の層で適用できることが知られている。Clarysseらが超浅接合と呼ぶ50 nmより浅い層は、0.2 µmから計算すると4分の1より薄い。Clarysseらが2010年にsub-32 nm世代のCMOS構造で比べた結果では、通常の四探針はほぼ全試料で針が入り込みすぎて失敗し2、マイクロ四探針が一貫して再現性のある値を返した。

規格の番号にも注意が要る。拡がり抵抗プロファイル法(SRP)とは、斜めに研磨した面に2本の針を立て、深さごとの抵抗率を測る方法だ。その規格として引かれてきたASTM F672は、ASTMのストアで旧版(Historical)3の扱いだ。同じ題名の内容は、SEMIがSEMI MF6724として出し続けている。現行版はMF672-0412だ。

SEMI MF374の適用が知られているのは、反対導電型の基板に載った0.2 µm以上の層

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SEMI MF374は、エピタキシー、拡散、注入で作ったSiの薄い層の平均シート抵抗を、ウェーハ中心での1回の四探針測定で求める試験方法だ。外側の2本に電流を流し、内側の2本で電位差を測る。規格の要約には、次の条件が並ぶ。

項目SEMI MF374の記述
測る層エピ・拡散・注入でできたSiの薄い層、または絶縁膜上のポリSi
基板測る層と反対の導電型を持つ円形のSiウェーハ
試料の大きさ直径15.9 mmを超える円形
層の厚さ0.2 µm以上で適用できることが知られている
シート抵抗10〜5,000 Ω
測る位置ウェーハ中心、シングル配置

反対導電型の基板の上では、層と基板の間にpn接合ができる。本ページの読みでは、この接合が層と基板を電気的に分けるので、電流は測る層を流れる。面内の分布は、デュアル配置のSEMI MF1529で5、外周から探針間隔の3倍までを除いた領域について評価する。

MF374の最初のSEMI版はMF374-02で、現行のMF374-0312は2023年10月に再承認されている。ASTMのF672の本文は、比べる相手の方法として「F84、F374、F1392、F1393」を挙げる。SEMIの番号は、このASTMの番号の頭にMを付けた形だ。

超浅接合では、通常の四探針の針が層を突き抜ける

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0.2 µmと50 nmの差は、目盛りに並べると大きい。

表面からの深さ0から250 nmの目盛りに、SEMI MF374の適用が知られる0.2 µm以上の範囲、Clarysseらが超浅と呼ぶ50 nmより浅い層、拡がり抵抗プローブを5 gで当てたときの入り込み5〜10 nmを並べた図。
50 nmより浅い超浅接合は、SEMI MF374の適用が知られる厚さの4分の1にも届かない。SRPの針の入り込みでさえ、50 nmの層の1〜2割を占める。

Clarysseらは2010年、sub-32 nm世代のCMOS構造でシート抵抗の測り方を比べた2。試料は低エネルギー注入とクラスター注入で作り、ハロー注入の有無を変え、フラッシュランプとレーザーのミリ秒アニールで活性化した層だ。著者らは先行研究で、50 nmより浅いCVD層を国際ロードマップの精度で測れる装置は少なく、下にウェルやハローのような中・高濃度の層があると特に難しいと示していた。

この比較で、通常の四探針はほぼすべての試料で失敗した。著者らが挙げた原因は、針の入り込みすぎだ。ここから先は本ページの推論だが、針が浅い接合を越えて下の層に届けば、電流は測りたい層の外も流れ、接合による分離が効かなくなる。

一方、通常の拡がり抵抗プローブで探針の間隔を変えて測る方法は、いくつかの試料で20〜35%以内の値を返した。5 gの荷重での入り込みが5〜10 nmに収まるためだ。図1の目盛りで見ると、この入り込みでも50 nmの層の1〜2割に当たる(50 nmに対する5〜10 nmから計算した値)。

ミリ秒アニールで浅い接合を作る理由は、先端ロジックのアニールにまとめた。

2010年の比較で再現したのはマイクロ四探針、JPVは校正と漏れ電流に左右された

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同じ2010年の比較で、µm分解能のマイクロ四探針(M4PP)は一貫して筋の通った、再現性のある値を返した。Petersenらのレビューは、浅い接合の電気的な評価では従来の方法が失敗するとし6、M4PPをシート抵抗とホール効果の両方で信頼できる高精度の方法と位置付けている。キャリア分布の測定にも可能性があるとした。

非接触の接合光起電力法(JPV)も筋の通った値を返した。ただし校正の手順に左右され、多重接合の評価には向かない。かなりの数の試料で、残った損傷か予期しない接合の漏れ電流が信号を大きく弱め、JPVを使える範囲を狭めた。

方法2010年の比較での結果結果を左右した条件
通常の四探針ほぼ全試料で失敗針の入り込みすぎ
探針間隔を変えるSRPいくつかの試料で20〜35%以内5 gで5〜10 nmの入り込み
マイクロ四探針(M4PP)一貫して筋の通った、再現性のある値µm分解能の探針
接合光起電力法(JPV)筋の通った値、ただし信号低下あり校正手順、残留損傷、接合の漏れ電流

アニール前の注入量の確認には、別の方法もある。日新イオン機器によれば、サーマルウェーブ7はレーザーの反射率の変化から注入ダメージを読み、アニールが要らないのでRsより簡単にQCができる。注入量が多いと値が飽和するので、低ドーズの領域で使う。

拡がり抵抗の規格は、ASTM F672が旧版になり、SEMI MF672が残る

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SRPは、試料を斜めに研磨して深さ方向を引き伸ばし、研磨面に立てた2本の針の間の抵抗から抵抗率を求める。日新イオン機器は、求めた抵抗率と移動度からキャリア濃度を出し、SIMSの注入分布と合わせると活性化率が求まる8と説明する。

この測定の規格として長く引かれてきたのがASTM F672だ。規格の範囲には、エピ膜、基板、拡散層、注入層とその組み合わせが入り、斜め研磨を伴う破壊測定で、横方向に数µm、深さ方向に10 nm程度の分解能を持つと書かれている。このF672-88(1995年再承認)は、ASTMのストアでHistorical3と表示されている。

SEMIは同じ題名の内容を、試験方法ではなく指針(Guide)としてSEMI MF6724で出している。最初のSEMI版はMF672-01で、現行はMF672-0412(2023年10月再承認)だ。MF672も、エピ膜、拡散層、注入層を対象にし、pn接合を越えて測れるとする。未知試料の値を、表面処理、導電型、結晶方位が同じ校正試料と比べて決める比較法である点も変わらない。

現行の規格番号はSEMI MF672-0412だ。MF672は校正試料との比較法なので、SRPの値は校正試料の表面処理と導電型、使った移動度の換算に依存する。キャリア分布をC–Vで測る規格には、水銀プローブ法のSEMI MF1392がある9。

浅い層のRsは、測定法と組になって意味を持つ

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2010年の比較では、同じ試料でも測定法によって成否が分かれた。通常の四探針はほぼ全試料で失敗し、探針間隔を変えるSRPは一部の試料で20〜35%以内に収まり、M4PPは一貫して再現した。この結果からすると、浅い層のRsの値は、測定法、探針の間隔と荷重、下にある層の構成と組になって初めて、ほかの値と比べられる。

Rsのずれを工程のどこへ戻すかは、イオン注入の解説で、SIMSの積分ドーズ量との組み合わせとして整理した。その整理も、ロット間でRsの測定法が同じであることを前提にしている。モニターウェーハの基板と履歴はテストウェーハとモニターウェーハ、四探針の測り方は用語集の四探針法にある。

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