真空用役・排気系とは
真空用役・排気系(Vacuum Utility and Exhaust System)とは、製造装置からガスを排出し、必要な圧力を保つポンプと配管、排気処理の系統です。 半導体工程のプロセス真空は、排気する物質に合わせて設計します。同じ圧力でも排気ガスの反応性や凝縮性は異なるので、設計はポンプの大きさだけでなく、そのガスが配管の中で何をするかで決まります。装置側で得られる排気速度はポンプの能力と配管の抵抗の両方で決まり、系統の分け方は混ぜてはいけない排気の組み合わせで決まります。
装置側の排気速度は、ポンプの能力と配管の抵抗の両方で決まる
Section titled “装置側の排気速度は、ポンプの能力と配管の抵抗の両方で決まる”ガスは装置の排気口から配管とポンプを通って排出され、配管の抵抗とポンプの能力が、装置側で得られる排気速度へ影響します1。真空の教科書や研修では、配管の接続はできるだけ短く太くと教えられてきました。ポンプの能力を装置まで届けるには、間の配管も同じだけ設計の対象になります。
系統の中で役割は分かれています。排気の駆動を担うのはドライポンプで、排気成分を処理するのは除害装置です。ポンプで吸うことと、排気ガスを処理して放出することは別の仕事です。
配管の中のガスの流れ方は、分子どうしの衝突が振る舞いを決める連続流、分子と壁の衝突が決める分子流、その間の遷移流の3つの領域に分かれます1。
反応性や凝縮性の違う排気は、1つの中央真空源へ集めない
Section titled “反応性や凝縮性の違う排気は、1つの中央真空源へ集めない”同じ圧力でも、排気ガスの反応性や凝縮性は工程ごとに異なります。すべてを1つの中央真空源へ集めると反応や汚染が起きるので、排気には工程ごとの適合性が要ります。半導体装置のプロセス排気は装置単位のポンプを使う構成が多く、工場の一般真空用役とは同一ではありません。混合してはいけない排気は分けて流します。
設計は、装置のガス量と物質を確かめてポンプと配管を選ぶところから始まります2。運転に入ると圧力と排気状態を監視し、保守では堆積物と腐食、閉塞を確かめます。
圧力異常は、配管・ポンプ・除害のどこで起きたかを分けて調べる
Section titled “圧力異常は、配管・ポンプ・除害のどこで起きたかを分けて調べる”排気物は配管の中で凝縮したり反応したりして、流路を変えます。堆積物がたまると、配管の有効な流路が狭くなります。管理する項目は、到達圧力、排気速度、配管温度、排気圧力、堆積、腐食、保守周期です。
装置の圧力異常を、ポンプ故障だけと決めつけません。配管の閉塞やリーク、排気処理との接続、ガスの流入量も調べます。配管、ポンプ、除害のどこで起きたかを、1か所ずつ切り分けます。
排気能力を上げるだけでは、堆積と腐食は防げない
Section titled “排気能力を上げるだけでは、堆積と腐食は防げない”排気能力を上げるだけでは、堆積と腐食を防げません。排気する物質、配管温度と保守、除害との接続を一緒に設計します。
よくある質問(FAQ)
Section titled “よくある質問(FAQ)”真空用役・排気系は何をする工程ですか?
製造装置からガスを排出し、必要な圧力を保つポンプと配管、排気処理の系統です。半導体工程のプロセス真空は排気する物質に合わせて設計し、混ぜると反応や汚染が起きる排気は系統を分けます。
どの段階で行いますか?
設計では装置のガス量と物質を確かめてポンプと配管を選びます。運転中は圧力と排気状態を監視し、保守では堆積物と腐食、閉塞を確かめます。
何を管理しますか?
到達圧力、排気速度、配管温度、排気圧力、堆積、腐食、保守周期を管理します。装置側の排気速度はポンプの能力だけでなく配管の抵抗でも決まるので、配管の状態も管理の対象です。
比較・違いを学ぶ
Section titled “比較・違いを学ぶ”2件を表示
- 1Edwards 排気配管のコンダクタンスedwardsvacuum.com ・ 2026年10月12日閲覧 ab
- 2Edwards SubFabの腐食・凝縮edwardsvacuum.com ・ 2026年10月12日閲覧 ↩