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ACTISの感度、ファブの転写性欠陥を基準に|3倍速は光学系の作り直し、Lasertec

LasertecはACTIS A200HiTの検査速度をACTIS A150の3倍とし、その理由を光学系の最適化と検査システムの作り直し1だと発表した。同じ発表で同社が保ったとする感度は、ファブで生じうる転写性欠陥を全て検出できる水準だ。転写性欠陥とは、露光でウェーハに写るマスクの欠陥を指す。この記事では、この書き方と製品ページの用途から、A200HiTの感度はマスクショップの出荷検査ではなく、ファブでマスクを使ううちに増える欠陥を基準に読むのが妥当だと考える。

一方で、この感度の根拠は今のところLasertec自身の評価だ。同社は、顧客のマスクを持ち込んだ社内のデモで、転写性欠陥を全て検出できるという評価を受けたと説明している。同社は2026年8月、装置を順次顧客のファブへ納めて評価に入り、導入の開始は早くて2027年初めになる2とみていると述べた。A200HiTがファブの検査方式の中でどこに入るかは、ACTIS A200HiTの入門記事で扱った。

速さの出所は、光学系と照明系と部品交換の設計変更だとLasertecは説明する

Section titled “速さの出所は、光学系と照明系と部品交換の設計変更だとLasertecは説明する”

Lasertecは2025年10月31日の決算説明会で、A200HiTでは光学系を見直して新しく設計し、部品交換の頻度を変え、照明系も最適化した3と述べた。この変更で検査速度が上がり、サービス費も下がるので、COO(装置の保有コスト)が下がるという。価格はA150より高く、A300シリーズより低い。

比較のために、High-NA用のA300の製品ページを見ると、生産性の根拠には効率の高い光学系と、自社の高輝度光源URASHIMA4が挙がっている。Lasertecの2023年の論文によれば、URASHIMAはペリクルにかかる熱の負荷を抑えるために開発した光源だ5。A200HiTの発表と製品ページは速さの理由に光学系と検査システムを挙げ、部品交換の頻度と照明系の最適化は決算説明会で付け加えられた。

感度の目標は、ファブで生じうる転写性欠陥に置かれている

Section titled “感度の目標は、ファブで生じうる転写性欠陥に置かれている”

A200HiTの発表は、感度を「ファブで生じうる全ての転写性欠陥を検出できる十分な感度」と書く。製品ページの用途も、ファブでの受け入れ検査と定期検査6の2つだけだ。A1507とA3004の製品ページは、これに加えてマスク製造工程での品質検査を用途に挙げる。

ACTIS A150、A200HiT、A300の製品ページに載る用途と特徴を5行で比べた表。A150とA300はマスク製造工程の品質検査、ファブの受け入れ検査と定期検査、ペリクル越しの検査に記載があり、A300はHigh-NA EUVマスクの検査にも記載がある。A200HiTはファブの受け入れ検査と定期検査だけに記載がある。
製品ページの用途で比べると、A200HiTだけがファブの検査に絞られている。

この分担は、Lasertecの説明とも合う。同社は2025年10月の説明会で、マスクショップでは全てのマスクが一度はACTISを通る3と述べた。Lasertecの2020年の論文は、アクティニック検査で探す欠陥を、ブランクスの製造で見落とされたものと、マスクの製造、洗浄、使用の間に生じたもの8に分けている。この分類とLasertecの説明を合わせると、出荷前に一度ACTISを通ったマスクなら、ファブでの検査が主に探すのは洗浄と使用の間に加わる欠陥だ、と本記事は読む。KLAとimecは2017年、EUVでは露光機の真空系から来る異物や、マスク上の膜や異物の堆積が9、液浸露光用のマスクにはない課題になると指摘している。

Lasertecは2026年8月6日の説明会で、ファブで生じる異物のうち、大きさはあっても高さのない欠陥はDUV光の検査で捕まらないという話が出ている2と述べ、ACTISはこうした欠陥も検出できると主張した。A150の開発者による2019年の論文では、A150はウェーハ上の寸法を10%ずらすと見積もられる欠陥を検出した10。

Lasertecの検証は、感度マスクと顧客の実マスクの2段で進む

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Lasertecは2026年1月30日の説明会で、マスク検査装置の一般的な評価方法を説明した。顧客はまず、欠陥をわざと作り込んだ感度マスクを使い、どの大きさの欠陥まで写るかが分かっている状態で検査させる11。感度マスクは実際の回路ではないので社外に持ち出せる。ここを通った装置を、次に顧客の工場で本物のマスクに当てて評価する。

A200HiTについて、同社は同じ説明会で、社内のデモ評価でスループットが事前に示した値を満たし、感度についても転写性欠陥を全て検出できるという評価を受けたと述べた。2026年8月の説明会では、社内のデモ評価は終わり、装置を順次顧客のファブへ納めて現地での評価に入る段階だと説明した。量産に使われて多くの受注が入るのは2027年以降と同社はみている。

比べる相手は、ファブのDUV検査とプリントチェックになる

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ファブの再認定でA200HiTと用途が重なるのは、ファブ向けのDUV検査装置とプリントチェック装置だ。KLAはファブ向けのマスク検査装置Teron SL6xxを受け入れ検査と定期的な再認定に向け、同社の説明では短い再認定のサイクルを支える高いスループット12を持つ。同社の説明では、プリントチェック装置Ageraはウェーハに繰り返し写る欠陥を探して再認定に使う。Lasertec自身も、193 nmの光源を使うMATRICS X9ULTRAを13、ペリクルのないEUVマスクのファブでの品質検査と、マスクショップでの異物検査に向けて売っている。

DUV光の検査に対するアクティニック検査の差について、Samsungは2024年、A150で自社のDRAMとロジックのマスクを検査し、EUV光で撮った像の解像度がDUV光の4.7倍になった14と報告した。同じ報告は、193 nmの光ではペリクル越しに検査できないこともDUV検査の限界に挙げる。各方式の供給元と、Lasertecがどの段に製品を持つかはEUVマスク検査の方式と供給元で整理した。ペリクルを付けたマスクの検査の事情はEUVペリクルとマスク汚染にまとめている。

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