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Lamのドライレジスト、DRAM量産で採用|前駆体はEntegris・Gelestと協業

ドライレジストとは、液を塗る代わりに、気体の原料から装置の中で付ける感光膜を指す。Lam Researchの発表では、ドライレジストはLamの装置で成膜と乾式の現像を行う工程で、2025年にメモリー大手1社が最先端DRAMの量産用に選んだ。ロジックでは、imecの研究ラインで0.33 NAの露光機と組み合わせたピッチ28 nmの配線の工程が認定された。Lamの発表を並べると、ドライレジストが使われる層では、工場が買うものはレジスト液と塗布現像装置から、Lamの装置と気体の前駆体に替わる。

ただし、液体のレジストのメーカーとの関係は対立だけではない。Lamは2022年に、EntegrisとGelestと前駆体の2系統の供給を含む長期の協業1を結んだ。2025年には、LamとJSR傘下のInpriaが訴訟で互いへの請求を取り下げ、LamとJSR・Inpriaは非独占の相互ライセンスを結んだ2。

ドライレジストは、液を塗らず、装置の中で膜を付ける

Section titled “ドライレジストは、液を塗らず、装置の中で膜を付ける”

従来のレジストは、液をウェーハに垂らして回し、遠心力で薄く広げる。ドライレジストは、真空中で気体の原料からウェーハに膜を付ける3。Lamは成膜用のAether GPXと、露光後に乾式で現像するAether GDXを売る。Lamによれば、気体で届く分子は約2.5 Åと小さく、膜の組成を均一にできる。エッチング耐性を上げるための膜の組成の変更も、成膜レシピを替えるだけで数分で済むという。

上段は液体のレジストで、レジストメーカーが液を供給し、塗布現像装置で塗って露光し、液で現像する。下段はドライレジストで、EntegrisとGelestが2022年にLamと前駆体の供給協業を結び、Lam ResearchのAether GPXが真空中で成膜し、露光後にAether GDXが乾式で現像する。
Lamの発表では、ドライレジストの層は、液を塗って液で現像する工程の代わりに、前駆体からLamの装置で膜を付けて乾式で現像する。材料はレジスト液から前駆体に替わる。

工程が替わると、使う薬品も替わる。Lamは、ドライレジストの工程では酸、塩基、溶剤、PFASのどれも使わない3と説明する。原料の使用量は、従来の液体の工程の5〜10分の1になる4とLamは主張する。

LamはドライレジストをASMLとimecとの共同開発として2020年に発表した5。そのときLamのTim Archer CEOは、パターニングの事業を感光材料へ直接広げる機会だと語った。Lamは当初から、ドライレジストを感光材料の分野への参入と位置づけていた。

量産の採用はDRAM 1社、ロジックはimecでの認定まで進んだ

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Lamは2025年1月29日、メモリー大手1社がAetherを最先端DRAMの量産用の装置に選んだ6と発表した。この顧客はAetherで、ドライレジストの下層膜とレジスト膜を付け、乾式の現像も使う。

ロジックは、顧客の採用ではなく研究機関での認定の段階だ。Lamの発表では、imecがLamのドライレジストを2 nm以下のロジック配線で、ピッチ28 nmの直接露光用に認定した4。imecではこの工程を0.33 NAの露光機と組み合わせ、LamはHigh-NA機にも広げられると説明する。imecのSteven Scheer氏は、競争力のある露光量で欠陥と形の再現性が優れていると評した。

High-NAでピッチ16〜20 nmの配線を示したimecの発表は、金属酸化物レジスト(MOR)を使っている。方式ごとの到達点はHigh-NA EUVのレジスト比較で並べている。

Lamは前駆体の供給で、EntegrisとGelestと協業を結んだ

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ドライレジストでは、レジスト液の代わりに、成膜の原料になる前駆体の化学品が要る。Lamは2022年7月、EntegrisとMitsubishi Chemical Group傘下のGelestと、ドライレジスト用の前駆体を世界の半導体メーカーへ安定して届ける長期の協業1を発表した。この協業は、2社からの2系統の供給と、全世界での供給継続の取り決めを含む。

3社は同じ発表で、ロジックとDRAMの将来世代に向けた研究開発と、High-NA向けのドライレジストの開発も一緒に進めるとした。Lamは、ドライレジストを量産に組み込むには前駆体の強い供給網が欠かせないと述べている。

JSRとInpriaは、Lamと訴訟を終えて非独占の相互ライセンスを結んだ

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2025年9月、LamとJSR・Inpriaは非独占の相互ライセンスと協業の契約2を結んだ。InpriaがLamを訴えていた訴訟(Inpria v. Lam Research、Case 1:22cv01359)では、LamとInpriaが互いへの請求と関連する手続きを取り下げた。

協業は3つの分野にわたる。InpriaのレジストとLamのエッチング・ドライレジスト成膜を組み合わせる統合、金属酸化物レジストとHigh-NAのパターニングの共同研究開発、そしてJSRが買収した山中ヒューテックの技術を使い、原子層堆積とエッチング向けの新しい前駆体材料と工程を探ることだ。Lamは、この契約でAetherを使える範囲を広げる2と説明した。日本のレジストメーカーの勢力図はフォトレジストのメーカーと世界シェアで扱っている。

ドライレジストの層では、成膜と現像をLamの装置が受け持つ

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ドライレジストを使う層では、成膜をAether GPX、現像をAether GDXが行う3。液体のレジストの層では、塗布と現像を塗布現像装置が受け持つ。その塗布現像装置について、TELは世界シェア90%、High-NAを含むEUV用でほぼ100%を持つ7と説明する。塗布現像装置の供給の構図はHigh-NA EUVを支えるASML以外の製品にまとめている。

材料の側では、ドライレジストの層で使う化学品は前駆体になる。Lamの「原料は5〜10分の1」という主張が正しければ、その層で使う化学品の量も液体の工程より少なくなる。2025年時点でLamが発表した量産の採用はDRAM 1社で、液体のレジストの側でも、東京応化工業はIrresistible Materialsと新しい方式のMTRを共同開発している8。ドライレジストはPFASを使わない工程としても売り込まれており、EUVレジストとPFAS規制の動きも選定に関わる。

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