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OTAテストとは

OTAテスト(Over The Air Test)とは、ケーブルで端子へ直接信号を入れる代わりに、空間を通る電波で送受信の性能を測る試験です。 アンテナを含む製品の電波の出し方や受け方を確かめます。5Gのミリ波帯を扱う端末では必須となり、無線アンテナを内在するデバイスにもテストが要求されています1。アンテナ込みの性能を測れる代わりに、試験空間と校正への要求が増えます。手法の選択を決めるのは、測定アンテナを被測定品からどれだけ離すかです。

アンテナごとに測定用コネクタを設けると、端末の小型化と低コスト化に反する

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有線の試験とOTAテスト
有線OTAテスタ測定用コネクタ試験アンテナ端末のアンテナ
有線で測るには、端末の中のアンテナごとに測定用コネクタを設けてテスタへつなぐ必要があります。OTAテストはコネクタを使わず、試験アンテナとのあいだを電波で結んで、アンテナを含めた送受信を測ります。

5Gのミリ波帯の端末は、複数のアンテナを内蔵します。アンリツは、アンテナごとに測定用コネクタを設けると、端末の小型化と低コスト化の流れに反するとしています2。コネクタを設けずにアンテナ込みで測る方法が、OTAテストです。

端子で測るRF試験とは役割を分けます。端子の試験は回路の信号を直接見て、OTAテストはアンテナの放射まで含めた無線システムとしての応答を見て、放射に起因する不良を確かめます。

測定アンテナとの距離で電磁界の性質が変わり、手法は3つに分かれる

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アンテナからの距離と領域
リアクティブ近傍界放射性遠方界電界が干渉平面波・ビームを評価近傍界測定遠方界測定アンテナからの距離
アンテナのごく近くでは被測定品と測定側の電界が干渉し、十分に離れると波面が平面波になってビームを評価できます。測定アンテナをどこに置くかで、近傍界で測るか遠方界で測るかが決まります。

OTAテストには、被測定アンテナと測定アンテナとの距離の違いから3つの手法があります1。距離が十分に離れた放射性遠方界(FF)では、電磁波が平面波になり、アンテナのビームを評価できます。アンテナの開口から離れても放射パターンが変わらない領域を、放射性遠方界と呼びます2。

反対に、アンテナのごく直近のリアクティブ近傍界(RNF)は、電磁波としてほとんど放射されない領域です。被測定対象とテスタのアンテナ同士の電界が干渉し合うため、この距離でOTAテストを行うには特別な技術が要ります。

遠方界の測定は大きくて遅く、近傍界で測って遠方界を計算する方法がある

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遠方界での測定はOTAテストに適しています。その代わり、機械的な寸法が大きく、多数のデバイスを同時に測るのには向きません。アンリツも、従来の遠方界測定(FFM)は大規模な測定設備と長い測定時間を必要とするとしています2。ミリ波帯では送受の距離が長いぶん伝搬損失が大きく、測定精度が下がることも同社は問題に挙げています。

アンリツは、近傍界測定(NFM)をアンテナの近くで電磁界を測り、そこから遠方界の放射パターンを計算する方法としています。同社は、NFMはアンテナの近くで測るので電波の損失が小さく、放射パターンに加えて、近傍界の分布を使ったアンテナの診断もできるとしています。

電波暗室で被測定品の周りを球状に測り、総放射電力と総等方感度を出す

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電波暗室での3次元積分法
電波暗室被測定品球面上の測定点TRP 総放射電力TIS 総等方感度
端末を電波暗室に置き、周囲を球面状に測ります。送信側は全方向の放射をまとめた総放射電力(TRP)、受信側は総等方感度(TIS)として、端末1台の性能を表します。

端末のOTA測定で求めるのは、総放射電力(TRP)と総等方感度(TIS)です2。基本の手法は電波暗室を使う3次元積分法で、被測定品の周囲を球面状に測ります。被測定品を治具や試験空間へ置き、方向や偏波、周波数を変えながらアンテナで信号を送受信して、無線システムとしての応答を測ります。

このとき管理するのは、距離、姿勢、反射、試験アンテナ、校正です。目的は、試験空間の影響をデバイスの性能と混ぜず、必要な方向と条件で再現性を確保することです。

不合格は、デバイスの性能と試験空間の影響を切り分けて記録する

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測定後は、刺激条件、接触・治具・校正の状態、観測値、判定限界、ビンを一緒に記録します。不合格がDUT固有なのか、接触や外部経路によるものなのかは、再測定や既知良品で切り分けます。平均値だけでなく分布、位置、温度、時間への依存も残し、製造工程へ原因を戻せる状態にします。

OTAテストは何をする工程ですか?

ケーブルで端子へ直接信号を入れる代わりに、空間を通る電波で送受信の性能を測る試験です。アンテナを含む製品の電波の出し方や受け方を確かめ、5Gのミリ波帯を扱う端末では必須になっています。

どの段階で行いますか?

被測定品を治具や試験空間へ置き、アンテナで信号を送受信します。方向や偏波、周波数を変え、無線システムとしての応答を測ります。端末では、電波暗室で周囲を球状に測り、総放射電力(TRP)と総等方感度(TIS)を求めます。

どこを管理しますか?

距離、姿勢、反射、試験アンテナと校正を管理します。試験空間の影響をデバイス性能と混ぜず、必要な方向と条件で再現性を確保します。

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    SEAJ 半導体製造装置用語集seaj.or.jp ・ 2026年10月12日閲覧 ab
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