デスミア(ビア内残渣除去)とは
デスミア(Desmear)とは、基板へ穴を開けた際にビアの内壁や底面へ残る樹脂汚れを除き、めっきと電気接続に必要な表面を整える工程です。 パッケージ基板や多層プリント基板のビアを清浄化し、無電解銅めっきへつなぎます1。
樹脂を多く除けば残渣は減ります。一方、穴の形や表面粗さも変わります。後の銅めっきが密着し、内層の銅と導通する状態へ整えることが目的です。
穴あけで残る樹脂が、銅との接続を妨げる
Section titled “穴あけで残る樹脂が、銅との接続を妨げる”多層プリント基板の絶縁樹脂をドリルやレーザーで加工すると、軟化した樹脂や加工残渣が内壁・底面へ付くことがあります。このスミアが内層の銅を覆うと、ビアの銅と内層配線の接触を妨げます。
デスミアは、残渣を除くだけでなく、後の無電解めっきで銅を付ける表面も整えます。穴の中まで薬液が届き、除去物が排出されることが必要です。
湿式では、膨潤と樹脂粗化と中和を組み合わせる
Section titled “湿式では、膨潤と樹脂粗化と中和を組み合わせる”上村工業は、デスミア膨潤剤、過マンガン酸ナトリウムを使う樹脂粗化剤、中和剤を別の薬品としてそろえています2。湿式の例では、樹脂へ液を浸透させ、酸化・粗化を行い、中和と水洗を済ませて、触媒付与や無電解銅めっきへ渡します。
粗化の役割は、樹脂表面と銅膜の密着を保てる状態を作ることです。樹脂の組成やフィラー、穴の形が変われば、同じ液でも除去量と表面形状は変わります。
残渣、穴の形、めっき密着を合わせて確認する
Section titled “残渣、穴の形、めっき密着を合わせて確認する”断面観察では、底面に樹脂が残っていないか、内層銅が露出しているか、穴の径や深さが設計から外れていないかを確認します。めっき後には銅の被覆と密着、ビアの導通も調べます。
デスミアだけで穴の仕上がりを判断せず、穴あけとめっきの間で原因を切り分けます。ビアの底面が清浄でも、薬液の交換や気泡の排出が不十分なら、めっきのむらや未析出が残ることがあります。
トレードオフ
Section titled “トレードオフ”除去を強めると残渣を減らせますが、樹脂の削れ、穴形状の変化、銅の損傷が増える場合があります。残渣除去と寸法保持を両立させ、後の銅膜の密着と電気接続まで確かめます。
よくある質問(FAQ)
Section titled “よくある質問(FAQ)”デスミアはいつ行いますか?
基板へ穴を開けた後、触媒付与や無電解銅めっきの前に行います。穴の内壁や底面へ残った樹脂を除きます。
デスカムとの違いは何ですか?
デスミアは主に基板の穴あけで残った樹脂汚れを対象にします。デスカムは現像後のレジスト開口に残る薄い残渣を除く工程です。
何を管理しますか?
樹脂の除去量、穴の形、銅の露出、後のめっき密着と導通を管理します。
比較・違いを学ぶ
Section titled “比較・違いを学ぶ”2件を表示
- 1Atotech デスミアとメタライズatotech.com ・ 2026年10月12日閲覧 ↩
- 2上村工業 デスミアプロセスuyemura.co.jp ・ 2026年10月12日閲覧 ↩