配置配線とは
配置配線とは、論理の回路をチップの上の実際の位置と経路へ落とす工程です。 セルを配る配置と、線を引く配線の2段からなります。
配った位置と引いた線の長さが遅延と電力を左右するため、論理が正しくても、物理へ落とす段で性能が固まります。
論理合成から配線まで、ソフトウェアツールが自動化する
Section titled “論理合成から配線まで、ソフトウェアツールが自動化する”論理回路は、HDLやVerilogと呼ばれるプログラミング言語で記述します。論理設計から回路図に落とす論理合成、そして回路のレイアウトや配線などの自動化に、ソフトウェアツールが使われるようになりました1。ICの集積度が上がり回路構成が複雑になると、その複雑さに対処するために設計の自動化技術が必要になりました。
コンピュータによる自動設計では、配線同士の短絡を避けて電流経路が最短になるよう、さまざまな条件を与える必要があります2。
置き方で、配線の長さと遅延が決まる
Section titled “置き方で、配線の長さと遅延が決まる”同じセルでも、遠くへ配れば線が長くなります。長い線は抵抗と容量を持ち、そのまま遅延と消費電力になります。
チップを積層すると、配線の短さと発熱を秤にかける
Section titled “チップを積層すると、配線の短さと発熱を秤にかける”2種類のチップを積層する構成では、配線の短さで性能を競う場合と、発熱箇所を離して配置する場合とで取引を検討する必要があります1。同じ場所に発熱体があると、3D-ICはより多くの熱を出し、信頼性の上で問題が起きます。
パッケージの再配線設計にも、CADのノウハウが要る
Section titled “パッケージの再配線設計にも、CADのノウハウが要る”インタポーザの再配線層は、チップ側の電極と基板側の電極をつなぎ直す役割を持ちます2。この再配線設計にも配線を描くCADが必要で、CADのノウハウが要ります。チップの中もパッケージの上も配ってつなぐ仕事で、条件の与え方も同じ形をしています。
SiemensはAI入りのEDAで、設計工数を約半減できるとしている
Section titled “SiemensはAI入りのEDAで、設計工数を約半減できるとしている”Siemensは、EDAツールへAIを組み込むことでVLSI設計工数を約半減できるとしています2。ラピダスは、Siemens EDAの物理検証ツールCalibreと、AIを使った設計ツールSolidoを使えるようパートナーシップを結びました。
配置と配線は、選択肢の数が膨大な組み合わせの問題です。探索を速める道具が、そのまま期間の短縮になります。
詰めれば熱が集まり、散らせば線が伸びる
Section titled “詰めれば熱が集まり、散らせば線が伸びる”配線を短く詰めれば遅延と電力が下がり、周波数を上げられます。その代わり発熱が一点へ集まり、信頼性の余裕を削ります。セルを散らせば熱は散るものの、線が伸びて性能が落ちます。自動化の条件を厳しくすれば品質は上がりますが、収束までの計算時間が延びます。
よくある質問(FAQ)
Section titled “よくある質問(FAQ)”配置配線とは何ですか?
論理の回路を、チップの上の実際の位置と経路へ落とす工程です。セルを配る「配置」と、線を引く「配線」の 2 段からなります。
なぜ自動化するのですか?
ICの集積度が上がり回路構成が複雑になると、その複雑さに対処するために設計の自動化技術が必要になったためです。
どんな条件を与えますか?
配線同士の短絡を避けて電流経路が最短になるよう、さまざまな条件を与える必要があります。
置き方で何が変わりますか?
経路の長さが変わります。長いほど遅延と消費電力が増えます。
熱も関係しますか?
します。2種類のチップを積層する構成では、配線の短さで性能を競う場合と、発熱箇所を離して配置する場合とで取引を検討する必要があります。
パッケージの側でも要りますか?
要ります。インタポーザの再配線設計にも、CADのノウハウが要ります。
AI は働きますか?
Siemensは、EDAツールへAIを組み込むことでVLSI設計工数を約半減できるとしています。
比較・違いを学ぶ
Section titled “比較・違いを学ぶ”- EDAとは── この工程を回す道具
- 論理合成とは── 手前の段
- スタンダードセルライブラリとは── 配る部品
- サインオフタイミングとは── 後ろの段