コンテンツにスキップ

TTMアライメントとは

TTMアライメントとは、マスクを通した光でウェーハ側のマークを読み、マスクと基板の相対位置を合わせる方法です。 別々に測った座標だけでなく、重なった光学像を利用します。マスクとウェーハの相対位置を直接観察できるのが利点で、その代わりに、マスク越しに両方のマークを読める光学条件が必要です。もう一つの要点は、ずれを読むことと、下の層の形に合わせ込むことが別の技術だという点です。位置合わせの誤差は、最後は転写後の重なりで確かめます。

マスク越しに2つのマークを同時に見て、ずれを直接読む

Section titled “マスク越しに2つのマークを同時に見て、ずれを直接読む”

マスクとウェーハのマークを光学系で観察し、ステージの位置と回転を調整して、所定の相対位置へ合わせてから露光や転写へ進みます。別々に測った座標だけに頼らず、マスクのマークとウェーハのマークが重なった像からずれを読むので、相対位置を直接押さえられます。

マスク越しの観察
TTMスコープマスクウェーハステージ(位置と回転)マスク越しに観察ウェーハのマークスコープに見える像ずれマスクのマークウェーハ側マークマスクウェーハレジスト
スコープはマスクを通してウェーハのマークを見るので、マスクのマークとウェーハのマークが同じ像の中に重なり、ずれをそのまま読めます。

半導体チップは複数のパターン層を積み重ねて作るので、下の層のパターンに対して高精度に位置合わせをする必要があります1。

ナノインプリントでは、10数nmのパターンに数nmの合わせが要る

Section titled “ナノインプリントでは、10数nmのパターンに数nmの合わせが要る”

TTMを使う具体例がキヤノンのナノインプリントです。同社は、NILでは転写するパターンサイズ10数nmに対して、数nmレベルの位置合わせ精度が要求されるとしています1。そのために同社は、マスクとウエハーの位置関係をリアルタイムで計測できるTTM(Through The Mask)スコープを開発しました。

キヤノンは、これまで培った光学技術と、米国のキヤノンナノテクノロジーズ社と共同で開発した制御技術によって、マスクとウエハーの位置ずれを1nm以下の精度で計測し、補正できるようになったとしています1。

ずれを読めても、形まで合うとは別の話になる

Section titled “ずれを読めても、形まで合うとは別の話になる”
ずれの成分
XYのずれ回転倍率歪みステージの位置と回転で補正形の違いとして測る下層のパターンマスクのパターン
ずれには、ステージの位置と回転で合わせるXY・回転の成分と、形の違いとして測る倍率・歪みの成分があります。

位置合わせの後は、XYずれ、回転、倍率・歪み成分、再現性を測り、次の接触・露光へ補正値を渡します。マークを読めたことと正しく重なったことは別です。誤差がマーク品質、光学検出、ステージ移動のどこで出たかを分けます。

キヤノンも、位置ずれを計測する技術とともに、下層パターンに位置を合わせるマッチング技術が重要1だとしています。同社はレーザー照射でウエハーを熱変形させて位置を合わせる独自のマッチングシステムを開発し、DMDという微細なミラー群を制御して入熱パターンを変え、ウエハーを自在に熱変形させることに成功したとしています。

マークが見えるかどうかを、光学と膜で管理する

Section titled “マークが見えるかどうかを、光学と膜で管理する”

マークの見え方、光学系、マスク透過、基板の高さと平行度を管理します。膜の反射やマークの汚れが認識を変えます。マスクを通して見る方式なので、マスクの透過とウェーハ上の膜の両方が信号の質に関わります。合わせた結果は、転写後の重なりをオーバーレイ計測で確かめます。

TTMアライメントは何をする工程ですか?

マスクを通した光でウェーハ側のマークを読み、マスクと基板の相対位置を合わせる方法です。別々に測った座標だけでなく、重なった光学像を利用します。

どの段階で行いますか?

マスクとウェーハのマークを光学系で観察し、ステージの位置と回転を調整します。所定の相対位置へ合わせて露光や転写へ進みます。キヤノンのナノインプリントでは、マスクとウエハーの位置関係をTTMスコープでリアルタイムに計測します。

どこを管理しますか?

マークの見え方、光学系、マスク透過、基板の高さと平行度を管理します。膜の反射やマークの汚れが認識を変えます。合わせた後は、XYずれ、回転、倍率・歪み成分、再現性を測ります。

2件を表示
  1. 1
  2. 2
    SEAJ 半導体製造装置用語集seaj.or.jp ・ 2026年10月12日閲覧