X-Factorとは
X-Factorとは、ロットが入ってから出るまでの時間を、装置が正味かけた時間で割った指数です。 工場の中でどれだけ待っていたかが、一つの数字になります。
装置を休みなく動かせば工場は速くなる、と考えたくなります。しかし装置を埋めるほど前に並ぶロットが増え、1ロットが出るまでの時間は逆に伸びます。
X-Factorは、かかった時間を正味の時間で割る
Section titled “X-Factorは、かかった時間を正味の時間で割る”RPT(Raw Process Time)は装置が正味かける時間で、搬送や待ち時間を除きます1。TAT(Turn Around Time)は工程の一部または全部を流しきるのに要する時間で、入れてから出るまでの総時間です。X-Factorは、TATまたはサイクルタイムをRPTで割った指数です。両者の差が、装置前で待っていた時間と搬送の時間にあたります。
装置を埋めるほど、待ち時間は加速して伸びる
Section titled “装置を埋めるほど、待ち時間は加速して伸びる”装置を空けておけば、着いたロットはすぐ加工へ入ります。装置を埋めるほど、着いたときに前のロットが残っている確率が上がります。この関係は比例から大きく離れ、混み具合が高い領域では、わずかに埋め方を上げただけで待ち時間が大きく伸びます。
WIPは製品ウェーハの仕掛りで、ロット数またはウェーハ枚数で示します1。仕掛りを厚く持つほど装置は埋まりますが、X-Factorは上がります。
並べ替えで一部を速く通しても、平均は変わらない
Section titled “並べ替えで一部を速く通しても、平均は変わらない”RTD(Real Time Dispatcher)は、装置前の仕掛りから最適のロットを選び取る仕組みまたはシステムです1。標準のスピードで流れるロットとは別に、2〜3倍のスピードで流れる超特急ロットはQTATと呼ばれます。
超特急ロットを先に通せば、そのロットのX-Factorは下がります。その分だけ後ろのロットが待つので、工場全体の平均はそのままです。
全数を測れば、計測が待ち行列を作る
Section titled “全数を測れば、計測が待ち行列を作る”通常のインライン計測は、計測コストが増え、サイクルタイムが長くなるため、抜き取りで実施されています2。測るという行為も装置を占有し、待ち行列を作ります。全数を測れば品質の見通しは良くなる一方、X-Factorは上がります。
VM(バーチャルメトロロジ)技術で仮想的な全数計測を行えば、コスト抑制と品質保証を両立できる2とされています。測らずに値を得る道が、この取引の位置をずらします。
装置を埋める運転と速く流す運転は両立しにくい
Section titled “装置を埋める運転と速く流す運転は両立しにくい”装置を高い比率で埋めれば設備あたりの生産量は増えますが、待ち行列が伸びて1ロットの通過時間が長くなります。仕掛りを薄くすれば通過は速くなるものの、装置が空く時間が増えます。超特急ロットはその顧客には速く届く一方、後ろのロットの待ちを伸ばします。全数を測れば品質の確からしさは上がりますが、測定そのものが待ち行列を作ります。
よくある質問(FAQ)
Section titled “よくある質問(FAQ)”X-Factor とは何ですか?
TATまたはサイクルタイムをRPTで割った指数です。
RPT とは何ですか?
装置が正味かける時間で、搬送や待ち時間を除きます。
TAT とは何ですか?
工程の一部または全部を流しきるのに要する時間で、入れてから出るまでの総時間です。
いくつだと良いのですか?
1に近いほど待たずに流れています。実際の工場では、装置を埋める運転を選ぶぶん1より大きくなります。
なぜ 1 に近づきにくいのですか?
装置を高い比率で埋めるほど、前に並ぶロットが増えるからです。混むほど待ち時間は加速して伸びます。
急ぐロットはどうしますか?
標準のスピードで流れるロットとは別に、2〜3倍のスピードで流れる超特急ロットをQTATと呼びます。
計測は X-Factor に作用しますか?
作用します。インライン計測を全数で行うとサイクルタイムが長くなるため、抜き取りによる計測が選ばれています。
比較・違いを学ぶ
Section titled “比較・違いを学ぶ”- サイクルタイムとは── 分子に入る時間
- ボトルネックとは── 待ちが集まる場所
- ディスパッチングとは── 並べ替えの仕組み
- 装置稼働率とは── 逆を向く指標
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- 1日本半導体製造装置協会(SEAJ):半導体製造装置用語集(工場:Factory)seaj.or.jp abc
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