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表面波プラズマ(SWP)とは

表面波プラズマとは、誘電体の上にスロットアンテナを置き、マイクロ波を表面波として伝えて作るプラズマです。 向かい合う電極も磁石も使いません。狙いは電子温度を低めに保つことにあります。電力を多く入れれば密度は上がりますが、電子温度まで一緒に上がると原料ガスが割れすぎ、狙った活性種の組成から離れていきます。

マイクロ波が誘電体の表面を伝わり、面の全体で電離が起きる

Section titled “マイクロ波が誘電体の表面を伝わり、面の全体で電離が起きる”

表面波プラズマ(SWP)は、誘電体上にスロットアンテナを介してマイクロ波(2.45GHz)を表面波として伝播させてプラズマを生成する方式です1。スロットから出た波は誘電体の表面に沿って横へ伝わり、伝わりながらプラズマへ電力を渡していくため、面の全体で電離が起きます。室蘭工業大学が開発した大口径ウエハ向けの装置は、マイクロ波励起でTM01モードの表面波プラズマが発生するよう設計されています2。

この方式は現在、エッチングおよび堆積プロセスで使用されるに至っています。代表的な高密度プラズマ源の一つとして、表面波励起プラズマも挙げられています。

表面波プラズマ装置の断面
マイクロ波 2.45GHzバイアス用の高周波スロットアンテナ誘電体表面波プラズマウェーハ下部電極密度を作る側エネルギーを担う側
密度を作るのは上から入るマイクロ波で、波は誘電体の表面を横へ伝わりながら面の全体に電力を渡します。イオンのエネルギーは下部電極のバイアスが別に担います。

割れすぎは電子との衝突回数で決まり、表面波は〈σv〉の側に働く

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高密度プラズマでは、原料ガスが過剰に解離して活性種の組成や密度が大きく動きます1。原料ガスが排気されるまでにプラズマ中で電子と衝突する回数は、Ne・t・〈σv〉で表されます1。Neは電子密度、tはガスがプラズマ中にとどまる時間で、〈σv〉は電子のエネルギー分布で決まります。

プロセスに最適な活性種の組成や密度へ近づけるには、〈σv〉もしくは t の値を低くすることが必要です。表面波の構成は前者へ働きかけます。電子温度が低めなら〈σv〉も小さくなり、同じ密度でも解離の進みが穏やかになって、目標とする活性種の組成へ近づけやすくなります。

電子との衝突回数 Ne・t・〈σv〉
導入排気電子温度 高め〈σv〉大過剰な解離電子温度 低め〈σv〉小狙った活性種滞在時間 t● 電子との衝突
電子密度と滞在時間が同じでも、電子温度が低めで〈σv〉が小さければ、排気までの衝突が減って解離の進みが穏やかになります。

電極を離すと電子温度が下がり、イオンのエネルギーは別に担う

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向かい合う電極の構成では、電極の面がそのままプラズマの端になります。表面波の構成では、誘電体の面から電力が入ります。電極を向かい合わせる構成から離れるため電子温度は低めになり、プラズマに晒す金属が減るので、電極の消耗とそこから来る汚染も抑えられます。

その一方で、イオンのエネルギーは下部電極のバイアスで別に担うことになります。マイクロ波が密度を作り、下部電極へ加える高周波がウェーハの上のシースを通るイオンのエネルギーを握るという分担です。

面内の分布はスロットの配り方で決まり、磁石は要らない

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スロットの数と置きどころが、波の入り方を決めます。面内の均一さは、この配り方の設計に帰着します。

同じ2.45GHzのマイクロ波を磁場との共鳴に使うのが電子サイクロトロン共鳴です。磁場を用いた場合はプラズマの均一性の確保が困難であり、装置も大型かつ複雑になります1。表面波の構成は、磁石を抱えずに面内を作る道です。高密度プラズマ源の装置やその化学は応用プロセスに応じて使い分けられており、どれか一つが他を置き換えたというより、用途で並び立っています。

磁石と電極の消耗を省く代わりに、窓と制御軸を抱える

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誘電体の面から電力を入れれば、磁石を抱えずに面内へ広げられ、電極の消耗も抑えられます。その代わり誘電体の窓が消耗品になり、堆積物の付着が面内の分布を動かします。電子温度が低めなら解離の進みすぎを抑えられるものの、密度を稼ぐには投入電力とアンテナの設計で補うことになります。イオンのエネルギーは別の電極で担うため、制御する軸が一つ増えます。

表面波プラズマとは何ですか?

誘電体上にスロットアンテナを介してマイクロ波を表面波として伝播させ、プラズマを生成する方式です。向かい合う電極も磁場も使いません。

マイクロ波の周波数は何ですか?

2.45GHzです。

電子サイクロトロン共鳴との差は何ですか?

磁場です。電子サイクロトロン共鳴は同じ周波数のマイクロ波を磁場との共鳴に使い、表面波プラズマは磁場を抜いた構成になります。

面内を広げやすいのはなぜですか?

スロットの数と置きどころで波の入り方を整えられるためです。アンテナの設計が、そのまま面内の分布になります。

電子温度はどうなりますか?

電極を向かい合わせる構成から離れるため、低めになります。電子との衝突による解離の進みが穏やかになり、過剰な解離を抑えやすくなります。

イオンのエネルギーはどう制御しますか?

下部電極へ別に高周波を加えます。密度を作るマイクロ波の側と、エネルギーを握るバイアスの側が別立てになります。

どの 7 方式に入りますか?

代表的な高密度プラズマ源の一つとして、表面波励起プラズマが挙げられています。

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