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容量結合プラズマ(CCP)とは

容量結合プラズマとは、向かい合う2枚の電極の間に高周波をかけて作るプラズマです。 平行平板型とも呼ばれます。構造は単純で、大口径へも広げやすい方式です。その代わり1つの電源では密度とイオンエネルギーが同時に動いてしまい、片方だけを動かす余地が細ります。今のCCPは、二周波で役目を分ける工夫と、電極間隔を詰めて密度を上げる工夫の上に立っています。

電極の間の電界で電力を渡し、電圧と圧力が足りればプラズマが立つ

Section titled “電極の間の電界で電力を渡し、電圧と圧力が足りればプラズマが立つ”

容量結合と誘導結合の差は、電力の渡し方にあります。容量結合は向かい合う電極どうしの間の電界で、誘導結合はコイルの磁場が生む誘導電界で、ガスへ電力を渡します。プラズマの密度とイオンのエネルギーを別の電源に分けるかどうかも、装置を比べるときの分かれ目になります。

電極の間に電圧をかけるだけでは、プラズマは立ちません。COMSOLのベンチマークモデルは、0.067 mの1次元の隙間をヘリウムで満たし、13.56 MHzで駆動する構成で、駆動電圧と封入圧力が十分に高いときに隙間にプラズマが形成されるとしています1。

上部のVHFで密度を作り、下部の低周波でイオンを加速する

Section titled “上部のVHFで密度を作り、下部の低周波でイオンを加速する”
二周波型の電極構成
上部電極下部電極シースVHF 40/60 MHz密度を作る低周波イオンを加速プラズマイオンウェーハ電極
上部電極のVHFでプラズマの密度を作り、ウェーハを載せた下部電極の低周波でイオンのエネルギーを制御します。1台の中で役目を二つに分けた構えです。

当初は、平行平板型電極の一方に高周波を印加してプラズマを生成する装置に反応性ガスを導入した、反応性イオンエッチング2(RIE)が用いられてきました。現在は、上部電極にさらに周波数の高いVHF帯(40MHz、60MHz)を印加し、下部電極に低周波を印加してイオンのエネルギーを制御できる、二周波型平行平板プラズマエッチング装置が使われています。

役目を分ける理由は、削る反応の決まり方にあります。Siのエッチング反応は、高速イオンの入射フラックスと、表面に吸着する活性種の密度によって決まります。高い周波数は密度を作るのに向き、低い周波数はイオンを加速するのに向くので、上は密度を作る側、下はイオンのエネルギーを握る側に分けると、この二つを別々に動かせます。

電極間隔を詰めた狭ギャップ型で、密度を上げる

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電極間隔と電子密度
従来の間隔狭ギャップ電子がまばら電子が詰まる電極電子
同じ数の電子でも、電極間隔を狭めて閉じ込める体積を小さくすると、単位体積あたりの数、つまり電子密度が上がります。

平行平板型電極のプラズマでは、電極間隔を狭くして電子密度を高めた狭ギャップ型2が開発されました。同じ投入電力でも、閉じ込める体積が小さくなれば単位体積あたりの電子の数は増えます。電極の形を変えずに密度を上げる手です。狭ギャップ平行平板型は、高密度プラズマ源の7つの一つに数えられ、誘導結合や電子サイクロトロン共鳴と同じ土俵に立ちました。

間隔を詰めた代価は、面内の均一さと排気の通り道です。電極間隔を詰めれば密度は上がるものの、この二つが窮屈になります。

小さな反応室で、絶縁膜の原子層エッチングまで担う

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CCPは絶縁膜エッチング装置にも使われています。Lam Researchは2016年9月、先端ロジックとファウンドリ向けのFlex絶縁膜エッチング装置について、業界で最も進んだCCP反応室を備え、独自の小容量設計で再現性のよい結果を出す3と発表しました。同社は、独自のAMMP技術で二酸化シリコンなどの絶縁膜の原子層エッチングを可能にし、従来の絶縁膜エッチング技術に比べて選択比を2倍に高めつつ原子レベルの制御を実現したとしています。

量産でも多く使われています。中国のAMECでは、CCPエッチング装置が2025年の1年で1,000を超える反応台出荷されました。

イオンを強くするほど深く掘れ、底部の帯電と絶縁膜の損傷も増える

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深い穴や溝を掘るには、底まで届く高いイオンエネルギーが要り、下部電極の低周波がこの加速を担います。イオンの届き方は、残渣の有無も左右します。ストリンガは下地の段差に沿って残るエッチング残渣で、異方性エッチングでオーバーエッチングが不足すると起こりやすくなります4。

イオンは試料に垂直入射し、電子はランダムな方向から入射するため、狭いスペースパターン底部の入射電子量が減少します。これが電子シェーディング効果です4。パターンの無い場合に比べて、レジスト側壁は負に、高アスペクト比パターン底部は正にチャージアップします。この蓄積でゲート絶縁膜が静電破壊を起こすのが電子シェーディングダメージで、イオンを強くするほど、この相手も大きくなります。

イオンを強くすれば深い加工へ届く一方、パターン底部の帯電と絶縁膜の損傷が増えます。CCPで条件を選ぶことは、この二つの釣り合いを決めることです。

容量結合プラズマとは何ですか?

向かい合う2枚の電極の間に高周波をかけて作るプラズマです。平行平板型とも呼ばれ、駆動電圧と圧力が十分に高いと電極の隙間にプラズマが立ちます。

狭ギャップ型とは何ですか?

平行平板型電極のプラズマで、電極間隔を狭くして電子密度を高めた型です。高密度プラズマ源の7つの一つに数えられています。

二周波型とは何ですか?

上部電極に周波数の高いVHF帯を印加し、下部電極に低周波を印加して、イオンのエネルギーを制御できる装置です。

VHF 帯とは何 MHz ですか?

40MHzと60MHzです。

なぜ 2 つの周波数に分けるのですか?

高い周波数は密度を作るのに向き、低い周波数はイオンを加速するのに向くためです。Siのエッチング反応は高速イオンの入射フラックスと活性種の密度で決まるので、役目を分けると二つを別々に動かせます。

誘導結合プラズマとの差は何ですか?

電力の渡し方です。容量結合は電極どうしの間の電界で、誘導結合はコイルの磁場が生む誘導電界で渡します。

どんな加工に向きますか?

深い穴や溝のように、高いイオンエネルギーを要する加工です。Lam Researchは、絶縁膜エッチング装置のCCP反応室で二酸化シリコンの原子層エッチングも可能にしたとしています。

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