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均一性(面内・ウェーハ間・ロット間)とは

均一性とは、同じ工程を通した仕上がりの差を、どの範囲で測った差なのかを分けて示す指標です。 1枚のウェーハの中の差、ウェーハとウェーハの差、ロットとロットの差を、それぞれ別の数字として管理します。3つの層を1つの数字にまとめると、平均は規格の中へ収まったまま、ウェーハ外周のチップだけが良否判定で落ち続ける状態を許します。層を分けて持つことが、どこへ手を入れるかを決める条件です。

均一性は、差を平均で割った比で語る

Section titled “均一性は、差を平均で割った比で語る”

CMPの均一性は研磨のばらつきの度合いで、研磨レートの最大値と最小値の差、または標準偏差を、研磨レートで割った値です1。研磨レートは、研磨の前後の膜厚の差である研磨量を、その研磨にかかった時間で割った速さです。割り算が入るので、同じ5nmの差でも、平均500nmの膜に当てはめると1%、平均50nmの膜なら10%になります。均一性は差の絶対値より、平均に対する比として語られます。

膜の厚さは電子部品の動作や電気の伝わり方に直結し、半導体の膜は厚すぎても薄すぎても不良や性能の低下につながります2。

差を集めた範囲ごとに、手を入れる先が別になる

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製造ばらつきは、チップ内で起きるローカルばらつき(OCV)と、チップ間で起きるグローバルばらつきに分類され、グローバルばらつきはさらにウェーハ間、ロット間へ細分される場合があります3。範囲が違えば、同じ数字が別の意味を持ちます。外側の層ほど、長い時間をまたいだ差です。

差は3つの層に分かれる
仕上がりロット1ロット2ロット3面内ウェーハ間ロット間消耗品・材料位置と順番装置内の分布
1枚の中の点の広がり、同じロットのウェーハ平均の差、ロット平均の差は別の層の量です。層ごとに数字を持つと、装置内の分布、炉の中の位置と順番、消耗品や材料の切り替わりのどこを疑うかが決まります。

層ごとに数字を持つと、手を入れる先が決まります。面内の差なら装置の中の温度やガスの分布、ウェーハ間の差なら炉の中の位置と順番、ロット間の差なら消耗品の交換や材料ロットの切り替わりが、原因の候補になります。

面内公差は、数点ならレンジ、数百点なら±3σで採る

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JEITAの厚膜SOIウェーハ仕様は、膜厚の公差を測り方ごとに分けて定めています4。1回の測定で1点を取る膜厚計では、ウェーハ面内の数点を測り、最大値と最小値の差を膜厚公差とします。1回の測定で数百点を取る測り方では、±3σ(標準偏差の3倍を上下に取った幅)をウェーハ面内公差とします。測定の位置と点数、外周の測定除外領域は当事者間の合意で決め、数点の例は9点です。同じ「面内公差」でも、9点のレンジと数百点の3σでは中身が異なります。

点数で変わる面内公差の採り方
数点で測る数百点で測る測定除外領域9点の例最大−最小±3σ(99.74%)
数点だけを取る測り方では最大値と最小値の差、数百点を取る測り方では±3σを面内公差に採ります。外周の測定除外領域の広さは当事者間の合意で決まります。

現場でよく使う測り方は光学式で、測りたい薄膜に光を当て、返ってきた干渉波形から膜の厚さを逆算します2。光が通らない膜や乱反射する膜は光学式では測りにくいので、レーザーや接触式の段差計といった別の技術と組み合わせます。

ばらつきの大きさは通常標準偏差で表し、工程能力は平均値±3σあるいは6σで表します5。工程能力指数Cpは、対象とする特性の公差を工程能力の6σで割った値です。正規分布に従う特性では、平均値から±3σの範囲に99.74%のデータが入ります。均一性の数字を標準偏差の形で持っておくと、そのまま工程能力の計算へ渡せます。

東京エレクトロンの300か所の測定では、削ると差は縮み、比は広がった

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東京エレクトロンは、成膜済みのウェーハをエッチングした試料について、膜厚測定器でウェーハ全体の300か所を測り、3次元マッピングで示しました2。シリコン窒化膜を250nm成膜した時点では厚い部分と薄い部分の高低差が14.5nm、プラズマエッチング装置で140nmまで削った時点では差が13.5nmでした。高低差を膜厚で割ると、成膜後は約5.8%、エッチング後は約9.6%になり、差の絶対値が縮んでも比は広がっています。

差の絶対値と比は逆に動く
膜厚(nm)250140成膜後エッチング後高低差(nm)14.513.5成膜後エッチング後高低差÷膜厚約5.8%約9.6%成膜後エッチング後
窒化膜を250nmから140nmまで削ると、高低差は14.5nmから13.5nmへ縮みますが、膜厚に対する比は約5.8%から約9.6%へ広がります。

凹型だった膜厚の分布がエッチング後に別の形になる理由を、同社は中心部分と外周部分のエッチング速度の差とし、加工条件を変えれば分布を調整できるとしています。

測った差は、次の工程と次のロットへ返す

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APCは、プロセス変動のフィードバックとフィードフォワードによる制御です6。JEITAのDFM用語集では、リソ工程を通した後の寸法、チップの重ね合わせ精度、膜厚といった計測の結果と、製造装置に残る履歴情報をもとに、レシピや装置パラメータを次の工程へフィードフォワードし、次のロットのレシピへフィードバックする制御7をAPC(Advanced Process Control、最適プロセス制御)と呼び、制御の単位をロット単位とウェーハ単位としています。

層と制御の単位は対応します。ロット間の差はロット単位のフィードバックで、ウェーハ間の差はウェーハ単位の補正で詰めます。面内の差は、レシピの中の分布制御に加えて、装置の構造そのものが受け持ちます。1980年代中頃に日立と国際電気(現KOKUSAI ELECTRIC)が縦型炉を共同で開発し、1986年に国際電気が酸化・拡散・CVD用のVERTEXシリーズを発売しました。縦型炉は微細なパーティクルを減らしたうえ、ウェーハを回転させる機構が入ってプロセスのウェーハ内均一性が大きく高まりました8。

ウェーハ間の差は、炉の中の位置と結び付けて測ります。KOKUSAI ELECTRICは、バッチ式では数十枚以上のウェーハをまとめて成膜できるとしています9。数十枚を同時に通す以上、炉の中の位置ごとの差が、そのままウェーハ間の数字になります。テキサス大学ダラス校のパリレン成膜装置の評価では、3段の棚に4インチのウェーハ3枚と、各棚の外周に並べたシリコン片を置き、試料に置き場所の印を付けて、膜厚と位置の相関を取れるようにしています10。

規格を詰める代償は、計測と調整の時間

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測定の点数を増やすほど面内の形は細かく取れますが、そのぶん計測に使う時間が伸びます。東京エレクトロンは、512GBのNAND型フラッシュメモリでおおよそ1000工程のうち400回の検査や計測が行われるとしており2、計測の回数はすでにこの規模です。

管理限界を狭める側にも代償があります。管理図の判定基準には、管理限界線(±3σ)を越えた1点、中心線の片側に連続した9点、連続して増加または減少する6点など8つがあります5。限界を狭めるほどこの基準に当たる回数が増え、装置を停止して調整する時間が伸びます。

緩める側の代償は、原因の行き先です。外周の測定除外領域を広げるほど面内公差の数字は小さくなるため、除外の広さがそろった相手とだけ数字を比べられます。

均一性とは何ですか?

同じ工程を通した仕上がりの差を、どの範囲で測った差なのかを分けて示す指標です。CMPの均一性は、研磨レートの最大値と最小値の差、または標準偏差を研磨レートで割った値で、差の絶対値より平均に対する比として語られます。

面内・ウェーハ間・ロット間は何が異なりますか?

差を集めてくる範囲が異なります。製造ばらつきはチップ内のローカルばらつきとチップ間のグローバルばらつきに分かれ、グローバルばらつきはさらにウェーハ間、ロット間へ細分される場合があります。範囲が異なると、手を入れる先も別になります。

均一性はどの数字で表しますか?

測り方によって2通りあります。JEITAの厚膜SOIウェーハ仕様は、1回の測定で1点を取る膜厚計では最大値と最小値の差を膜厚公差とし、1回で数百点を取る測り方では±3σをウェーハ面内公差としています。ばらつきの大きさは、通常は標準偏差で表します。

測定点は何点にしますか?

相手との取り決めで決まります。JEITAの厚膜SOIウェーハ仕様は測定の位置と点数、外周の測定除外領域を当事者間の合意によるとし、数点の例に9点を挙げています。東京エレクトロンは、ウェーハ全体の300か所を測って3次元マッピングした事例を公表しています。

面内の差はなぜ生まれますか?

装置の中の分布が原因になります。東京エレクトロンの測定事例では凹型だった膜厚の分布がエッチング後に別の形になり、同社はその理由を中心部分と外周部分のエッチング速度の差とし、加工条件を変えれば分布を調整できるとしています。

測った差はどこへ返しますか?

次の工程と次のロットへ返します。JEITAのDFM用語集では、APCは計測結果と装置の履歴情報をもとにレシピや装置パラメータを次工程へフィードフォワードし、次ロットのレシピへフィードバックする制御で、制御の単位はロット単位とウェーハ単位です。

均一性を厳しくすると何を失いますか?

時間を失います。測定の点数を増やすほど計測に使う時間が伸び、管理限界を狭めるほど装置を停止して調整する回数が増えます。東京エレクトロンは、512GBのNAND型フラッシュメモリでおおよそ1000工程のうち400回の検査や計測が行われるとしています。

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    KOKUSAI ELECTRICの強みkokusai-electric.com ↩
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