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リードフレームとは

リードフレームとは、半導体チップを支えながら外部の配線へつなぐ、金属の薄板を加工して作った枠組みです。 材料は主に銅で、チップと外部の電子機器とをつなぎながら、チップを支えて位置を保つ役割、外部配線へつなぐ役割、製品の運搬や実装をしやすくする役割1を1枚で担います。

1枚の薄板から、余分なところを取り去って作る

Section titled “1枚の薄板から、余分なところを取り去って作る”

工法は2つあります。スタンピングは精密金型で金属を打ち抜く工法、エッチングは薬品で金属を溶かす工法で1、どちらも金属を取り去る操作です。プレスでは長い薄板を順送で精密プレス(打ち抜き・絞り・曲げ)加工し、ダイパッド、インナーリード、アウターリードを成形します2。機械加工のほかに、エッチングやめっきなど表面を仕上げる工程もあります。

チップを載せて支えるのがダイパッド、チップとワイヤで結ばれる内側の端子がインナーリード、パッケージの外へ出て基板へはんだ付けされるのがアウターリードです。これらを組み立ての間だけ1枚に保つのが、フレーム(枠)部とダムバーです。名前の由来になった枠は、封止のあとで切り離されます。

枠は名前に残り、製品からは切り離されます
1 金属の薄板銅合金系または鉄合金系薄い板が原料になります2 抜いて形にしますダイパッドアウターインナー橙は後で切り離す部分です中央がチップの置き場です3 封止して切り離します残った脚を基板へはんだ付けします枠とダムバーはここで切られます支え・配線・放熱を、1枚の板からまとめて作ります
リードフレームは、金属の薄板から余分なところを取り去って作ります。枠とダムバーは組み立ての間だけ全体を1枚に保ち、封止のあとに切り離されます。名前の由来になった枠は、出荷前に製品から切り落とされます。

少量はエッチング、大量はスタンピング

Section titled “少量はエッチング、大量はスタンピング”

2つの工法は、開発の段階に応じて使い分けます。短納期と少量の要求へ応えるのがエッチングリードフレーム、コストダウンと大量の要求へ応えるのがスタンピングリードフレームです1。三井ハイテックは、両方式を持つ立場から、エッチングの設計時に将来のスタンピング化へ適した案を出せるため、移行時に確かめ直す工数を最小限に抑えられるとしています。同社は、めっき工程より後の治工具は両方式で共用できるとしています。

同社はまた、リードフレームを大判化して1枚あたりのパッケージ数を増やすことが、顧客の組立コスト低減になるとしています。新光電気工業も、超精密金型によるプレス加工やエッチング加工でさまざまなリードフレームを作っています3。

材料は、電気・強度・熱・腐食の4つを同時に満たす

Section titled “材料は、電気・強度・熱・腐食の4つを同時に満たす”

リードフレームには一般に、銅合金系素材や鉄合金系素材など、電気伝導度・機械的強度・熱伝導度・耐食性に優れた薄板を用います2。リードフレームは電気を通し、チップの重さを支え、熱を運び、外気にさらされます。4つの要求が同時にかかるため、薄板そのものの性質がまとめて問われます。

銅合金では、プロテリアル金属のC194とHCL-12Sが例です。C194は高い強度と耐熱性を持ち、めっき性・エッチング性・プレス性に優れる材料で4、ICリードフレームやLEDに使われています。HCL-12Sは高耐熱性と高導電率を持つ材料で、小型トランジスターやパワートランジスターに使われています。

熱の出口をどこに作るかで、形が決まる

Section titled “熱の出口をどこに作るかで、形が決まる”

新光電気工業は、露出パッドパッケージ用リードフレームについて、モールドしたパッケージからダイパッド裏面を露出させることで高い放熱性を実現するとしています5。同社は、電源用グラウンド配線をダイパッドへ接合させて安定した電源供給を可能にするリードフレームも供給し、独自の深曲げ技術によってダイパッドの段差管理と平坦度を安定させるとしています。

さらに厚い金属を使う形が、かしめリードフレームです。ダイパッドを省いたリードフレームと熱伝導が良い金属の放熱板をかしめ加工で留めた2層構造で、放熱板がパッケージ表面へ露出するよう設計します6。新光電気工業のかしめリードフレームは、高い信頼性が要求される車載用の各種ECU向けです。三井ハイテックのかしめ品も、電気の導通を担う端子部と放熱を担うチップ搭載部を、種類と厚みが別々の材料でかしめ接合し1、車載ECUや通信基地局用のRFデバイス向けです。同社は、テープ接着や溶接接合のタイプに比べて低価格で供給できるとしています。

パワー半導体では、板そのものが厚くなります。三井ハイテックは、パワーデバイス用リードフレームについて、厚みが厚く複数種の厚みを持つ板材を使うため高難易度の加工技術を要するとしています1。

熱の出口が、リードフレームの形を決めます
1 樹脂に覆われたダイパッド裏面が樹脂に覆われます放熱の経路が限られます2 露出パッド裏面から基板へ熱を渡します電源のグラウンドも兼ねます3 かしめの2層構造厚い放熱板を表面へ露出させます橙はかしめの留め点です熱の出口をどこへ作るかで、リードフレームの形が決まります
ダイパッドが樹脂に覆われた形では、放熱の経路が限られます。裏面を露出させれば基板へ熱を渡せますし、別の材料の厚い放熱板をかしめて2層にすれば、パッケージの表面へ厚い金属を露出させられます。放熱の要求が、そのままリードフレームの形になります。

めっきは、内側でワイヤ結線を、外側ではんだ付けを担う

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同じ1枚の金属でも、内側の端と外側の端では相手が違います。内側はチップとワイヤで結ばれ、外側は基板へはんだで留まります。新光電気工業のはんだレスパッケージ用リードフレームは、リードフレーム全面へニッケル・パラジウム・金の3層めっきを施し、インナーリードとICチップ間のワイヤ結線と、アウターリードとプリント基板間のはんだ付けの両方の機能を持たせています7。同社は、この構成によって外装のはんだめっきが不要になり、微細な実装ピッチでのはんだブリッジを防ぎ、耐マイグレーション性が上がるとしています。銅素材の上に3層をめっきすることで、高い耐熱特性を持つともしています。

QFN用のリードフレームでは、めっきの作り分けがさらに細かくなります。新光電気工業のQFN用リードフレームは、パラジウムめっきによる鉛フリー対応、フォトリソグラフィーの技術を使った高精度で精密な銀めっき、高信頼性パッケージを実現する表面粗化の技術8を特徴とします。

端子の平坦さが、はんだ付けの出来を決める

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でき上がったリードフレームパッケージは、リフローで基板へ実装されます。アウターリードの寸法や形状、コプラナリティの不良は、実装時の不具合原因になります2。リード浮きの原因は、はんだ印刷や部品の位置ズレ、はんだ印刷量または溶融時間の不均一、端子の変形、搭載機の押圧不足です。対策は、端子形状の検査・管理、印刷条件の検討、リフロー条件の検討です。リードフレームの平坦さが、その先のはんだ付けの品質へ直結します。

端子を裏面へ移すと、実装面積が縮む

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小型化の要求は、端子の位置そのものを変えました。新光電気工業は、パッケージの小型化ニーズへの対応として、パッケージの裏面へ外部の端子を露出させたリードレスパッケージの需要が増えているとしています8。同社はQFN用リードフレームの特徴として、SSOPの16ピンと24ピンに対して実装面積を約40%縮小できるとしています。用途は、コンバーターやレギュレーター、パワーアンプなどの電源系デバイス、ロジック、センサーです。

リードフレームとは何ですか?

半導体チップを支え、外部の配線へつなぐ、主に銅材の金属製の枠組みです。チップを支えて位置を保つ役割、外部配線へつなぐ役割、製品の運搬や実装をしやすくする役割を担います。

どの部分に名前が付いていますか?

インナーリード、アウターリード、ダイパッド、フレーム(枠)部、ダムバーです。チップを載せるのがダイパッド、チップとワイヤで結ばれる内側の端子がインナーリード、外へ出て基板へはんだ付けされるのがアウターリードです。

どうやって作りますか?

金属の薄板から余分なところを取り去って作ります。精密金型で金属を打ち抜くスタンピングと、薬品で金属を溶かすエッチングの2つの工法があり、プレスでは長い薄板を順送で精密プレス(打ち抜き・絞り・曲げ)加工します。

2つの工法はどう使い分けますか?

開発ステージで短納期と少量の要求へ応えるのがエッチング、量産ステージでコストダウンと大量の要求へ応えるのがスタンピングです。三井ハイテックは、両方式を持つためエッチングの設計時に将来のスタンピング化へ適した案を出せ、移行時に確かめ直す工数を最小限に抑えられるとしています。

材料には何を使いますか?

一般に、銅合金系素材や鉄合金系素材など、電気伝導度・機械的強度・熱伝導度・耐食性に優れた薄板を使います。プロテリアル金属のC194は高い強度と耐熱性を持ち、めっき性・エッチング性・プレス性に優れ、ICリードフレームやLEDに使われます。HCL-12Sは高耐熱性と高導電率を持ち、小型トランジスターやパワートランジスター向けです。

放熱はどう強くしますか?

熱の出口を作ります。露出パッドパッケージ用リードフレームは、モールドしたパッケージからダイパッド裏面を露出させて放熱性を高めます。かしめリードフレームは、ダイパッドを省いたリードフレームと熱伝導が良い金属の放熱板をかしめ加工で留めた2層構造で、放熱板がパッケージ表面へ露出するよう設計します。

端子の平坦さはなぜ問われますか?

はんだ付けの出来に直結するためです。アウターリードの寸法や形状、コプラナリティの不良は実装時の不具合原因になります。リード浮きの原因ははんだ印刷や部品の位置ズレ、はんだ印刷量または溶融時間の不均一、端子の変形、搭載機の押圧不足で、対策は端子形状の検査・管理やリフロー条件の検討です。

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