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BARC(下層反射防止膜)とは

BARCとは、レジストの下に敷いて下地からの反射を吸わせる膜です。 反射防止膜のうち、レジスト下層に形成するもの(Bottom ARC)を指します。下地の金属が光を反射すると、反射光と入射光が干渉して、膜の厚さ方向に強弱の縞ができます。この定在波が、パターンの寸法や形状を不安定にします。BARCは反射の影響を減らす代わりに、塗る工程と開ける工程を増やします。

下地からの反射が、レジストの中に定在波を立てる

Section titled “下地からの反射が、レジストの中に定在波を立てる”
BARCの有無と定在波
BARCなし下地(Al・WSi)波打つ側壁定在波の縞入射光レジスト反射光BARCあり下地(Al・WSi)レジスト入射光BARCが吸収
BARCがないと、下地からの反射光が入射光と干渉してレジストの中に強弱の縞が立ち、側壁が波打ちます。BARCを敷くと、下地から戻る光はレジストへ届く前に吸われます。

反射防止膜は、AlやWSiなどからの反射の影響、すなわち定在波効果を低減するために形成します1。入ってくる光と下地で跳ね返って戻る光は同じ波長なので干渉し、レジストの厚み方向に強弱の縞が立ちます。

縞の位置で溶け方が移るため、側壁が波打ちます。下地の段差で膜厚の異なる場所では、寸法そのものがずれます。

露光光が短くなるほど、反射の影響は大きくなる

Section titled “露光光が短くなるほど、反射の影響は大きくなる”

加工寸法の微細化で露光光が短波長化し、エキシマレーザー用レジストでは、従来のi線・g線と比べて反射の影響が大きくなります1。i線露光の波長は365nm、KrFエキシマ露光は248nm、ArFエキシマ露光は193nmです2。

レイリーの式はR=k1(λNA)R = k_1\left(\frac{\lambda}{\mathrm{NA}}\right)です。波長を短くして解像性を上げた分、反射への対策が厳しくなりました。材料メーカーのBrewer Scienceは、i線、KrF、ArF向けのBARCに加え、EUV向けの補助層もそろえているとしています3。BARCは波長ごとに作り分ける材料です。

BARCは屈折率と厚みを合わせ込んで反射を抑える

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TARC・レジスト・BARCの積層例
レジスト下地TARC 45 nmレジスト 510 nmBARC 80 nmソフトベーク90℃・60秒90℃・90秒180℃・60秒
TARCを使う評価条件の一例では、80 nmのBARCの上に510 nmのレジスト、その上に45 nmのTARCを重ね、BARCだけを180℃で焼いています。

Brewer Scienceは、BARCは屈折率、厚み、光の吸収で反射率を制御し、下地を事実上反射しない面にするとしています3。BARCはレジストの下面に塗布して露光光の反射を抑える膜で、レジストの密着性を上げたり、レジストの形状を整えたりする働きもあります2。屈折率と厚みを合わせ込んで働くため、下地の材料が移れば合わせ込む値も移ります。

レジストの下に敷くBARCは、戻ってくる光をレジストへ届く前に吸わせます。レジストの上に敷くTop ARCは、空気とレジストの境目での反射を抑えます。Brewer Scienceは、TARCとBARCは同じ工程で併用でき、BARCの方がCD制御に優れ、プロセスウィンドウも広いとしています。

上下の両方を使う構成は、メルクのTARCの技術資料4に評価条件として載っています。膜厚はTARCが45nm、レジストが510nm、BARCが80nmです。ソフトベークはTARCが90℃で60秒、レジストが90℃で90秒、BARCが180℃で60秒で、露光後ベークは110℃で60秒です。露光はNA 0.63、σ\sigma 0.65でバイナリマスクを使い、現像は2.38%のTMAHで60秒です。

反射を抑える代わりに、塗る工程と開ける工程が増える

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BARCは塗って焼く工程が要り、レジストのパターンを作った後は、その下のBARCを開ける工程も要ります。工程数と費用はその分増え、下地の材料が移るたびに合わせ直しも要ります。

開ける工程はエッチングで行うため、レジストの側も削られます。寸法の収支に、この分を見込む必要があります。ラインエッジラフネスはリソグラフィとエッチングの両方に原因があり、フォトレジストの構成物とエッチングケミストリィのすべてが線幅の不確定性に関係します1。

BARC とは何ですか?

反射防止膜のうち、レジスト下層に形成するもの(Bottom ARC)です。レジストの下面に塗って露光光の反射を抑え、レジストの密着性を上げたり形状を整えたりする働きもあります。

何を防ぐのですか?

AlやWSiなどからの反射の影響、つまり定在波効果を低減します。

定在波効果とは何ですか?

下地から戻る光と入ってくる光が干渉し、レジストの厚み方向に強弱の縞ができる現象です。縞の位置で溶け方が変わり、側壁が波打ちます。

なぜ目立つようになったのですか?

加工寸法の微細化で露光光が短波長化し、従来のi線やg線と比べて反射の影響が大きくなったためです。

波長はどのくらい短くなりましたか?

i線が365nm、KrFエキシマが248nm、ArFエキシマが193nmです。

上に敷く膜もありますか?

あります。レジストの上に敷くものはTop ARCと呼ばれます。同じ工程で上下の両方を使う構成もあります。

BARCの欠点は何ですか?

工程です。塗る工程と、パターンを作った後に開ける工程が加わります。

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