PECVD(プラズマ支援CVD)とは
PECVD(Plasma-Enhanced Chemical Vapor Deposition、プラズマ支援CVD)とは、プラズマで原料ガスを分解して反応を促進することにより、低い基板温度で薄膜を作るCVDの一種です。 熱予算に上限がある工程順で使えることが、採用理由の中心にあります。
反応のエネルギーをプラズマから取り、基板温度を下げる
Section titled “反応のエネルギーをプラズマから取り、基板温度を下げる”PECVDの出発点は、反応を進めるエネルギーを熱以外から取るという発想です。熱CVDでは基板を加熱して原料ガスの反応を進めるため、基板温度が高くなります。PECVDはプラズマが原料ガスを分解して反応種を作るため、より低い基板温度で膜が育ちます。
低温で成膜できる性質は、そのまま工程順の自由度になります。配線を作り込んだあとに絶縁膜やパッシベーション膜を載せる場面では、既にある配線や素子を保護できる温度域が要ります。Oxford Instruments Plasma Technologyは、PECVDを多様な膜種の成膜に使われる確立した手法とし1、多くのデバイスが高品質なパッシベーション膜や高密度マスクの形成にPECVDを要するとしています。
膜厚と同時に膜質を合わせ込む
Section titled “膜厚と同時に膜質を合わせ込む”Oxford Instruments Plasma Technologyは、同社のPECVD装置が優れた均一性と高い成膜レートの膜を与え、屈折率、応力、電気特性、ウェットエッチレートといった膜特性を制御できるとしています。装置条件の設計では、膜厚に加えてこれらの膜質パラメータを同時に合わせ込みます。
ダメージをさらに抑えたい膜では、ICPCVDが候補になる
Section titled “ダメージをさらに抑えたい膜では、ICPCVDが候補になる”プラズマの作り方によって、形式も分かれます。Oxford Instruments Plasma Technologyは、ICPCVD(誘導結合プラズマCVD)2ではイオンエネルギーとイオン電流密度を独立して制御でき、典型的なプロセス圧力は1から10ミリトールで、低温かつ低ダメージで高品質な誘電体膜を成膜できるとしています。そのため、基板へのダメージをさらに抑えたい膜種では、通常のPECVDよりICPCVDが候補になります。
この用語に対応する装置と製造メーカー
Section titled “この用語に対応する装置と製造メーカー”装置カタログDBから、この用語に一致する製品familyを持つメーカー 9社/9family を引いています。 各行は各社の公式製品ページを出典とします。 DBからの生成日: 2026-08-21
- AMAT
- ASM
- KLA
- Lam
- VECTOR Product FamilyCVD(化学気相成長)
- Piotech
- Piotech PECVD SeriesCVD(化学気相成長)
- Plasma-Therm
- Samco
- scia Systems
- アルバック
- CVD / PE-CVD systemsCVD(化学気相成長)
出典は各社の公式製品ページです。 装置カタログDB では、同じ製品familyを工程・メーカー横断で検索できます。
関連するデータ・ツール
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よくある質問(FAQ)
Section titled “よくある質問(FAQ)”PECVDとは何ですか?
PECVD(Plasma-Enhanced Chemical Vapor Deposition、プラズマ支援CVD)は、プラズマで原料ガスを分解して反応を促進することにより、低い基板温度で薄膜を作るCVDの一種です。Oxford Instruments Plasma Technologyは、多様な膜種の成膜に使われる確立した手法としています。
PECVDと熱CVDの違いは何ですか?
反応を進めるエネルギーの出どころが異なります。熱CVDは基板の熱で反応させるため基板温度が高くなり、PECVDはプラズマが原料ガスを分解するため、より低い基板温度で成膜できます。既に作り込んだ配線や素子の熱予算に上限がある工程順では、この差が選択を決めます。
PECVDで何を制御しますか?
膜厚に加えて、屈折率、応力、電気特性、ウェットエッチレートといった膜特性です。Oxford Instruments Plasma Technologyは、同社のPECVD装置が優れた均一性と高い成膜レートを与え、これらを制御できるとしています。これらの膜質パラメータが後工程の歩留まりを左右します。
PECVDでどんな膜を作りますか?
高品質なパッシベーション膜や高密度マスクです。誘電体膜のパッシベーションが代表的な適用先で、配線工程のあとに絶縁膜を載せる場面でよく使われます。
ICPCVDとPECVDの違いは何ですか?
プラズマの作り方が異なります。Oxford Instruments Plasma Technologyは、ICPCVD(誘導結合プラズマCVD)ではイオンエネルギーとイオン電流密度を独立して制御でき、典型的なプロセス圧力は1から10ミリトールで、低温かつ低ダメージで高品質な誘電体膜を成膜できるとしています。
PECVD装置のメーカーはどこですか?
ラムリサーチ、Applied Materials、ASM、SAMCO、Piotech、Plasma-Therm、scia Systemsなどです。当サイトの装置カタログDBで、PECVDに一致する製品familyを持つメーカーを公式製品ページ単位で引けます。
比較・違いを学ぶ
Section titled “比較・違いを学ぶ”- CVDとPVDの違い(成膜プロセス比較)── 成膜原理、段差被覆性、成膜温度、代表装置メーカー
- 酸化・成膜工程の全体像── 成膜工程が前後の工程とどう並ぶか
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- 1Oxford Instruments Plasma Technology:PECVDplasma.oxinst.com ↩
- 2Oxford Instruments Plasma Technology:ICPCVDplasma.oxinst.com ↩
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