反り制御とは
反り制御とは、温度変化でパッケージが反る量を、材料と構造の側から抑えることです。 反りは接合の不良を生み、歩留まりを下げます。
反りは組み立ての最後に測る量ですが、原因は材料を選んだ時点で決まっており、後から直す余地はごくわずかです。だからこそ、材料の組み合わせと工程の温度域を設計の早い段階で決めます。
熱膨張係数の差が、そのまま反りと歩留まりの差になる
Section titled “熱膨張係数の差が、そのまま反りと歩留まりの差になる”日本電気硝子によれば、半導体パッケージはシリコンや樹脂といった異なる熱膨張係数を持つ材料の組み合わせです1。製造工程の熱処理プロセスで各種構成材料の熱膨張係数の差が大きいと製品に反りが発生し、その反りの発生が最終製品の歩留まりに大きく影響するとしています。物性の差が、そのまま良品率の話になります。
ガラス基板にすると、歪みが半分になる
Section titled “ガラス基板にすると、歪みが半分になる”ガラスの熱膨張率はシリコンに近く、ガラス基板ならば生じる歪みの量を半減できるとされています2。東京エレクトロンは、剛性が高い点も歪みの低減や変形の抑制に貢献するとしています。材料の伸びと曲がりにくさの両方が働きます。同社は、これらの特性によって、より大型の基板上にチップレットなどを高歩留まり・高信頼性で実装できるようになるとしています。
パッケージが大きいほど、端の変位が大きくなる
Section titled “パッケージが大きいほど、端の変位が大きくなる”同じ面積比でも、板が大きいほど端の変位は大きくなります。大型のパッケージほど、反りの影響が出やすい構造です。
東京エレクトロンは、同一パッケージ内により多くのコアやメモリーを搭載したい半導体メーカーが多いとしており2、大型化の圧力は続きます。日本電気硝子は、従来の樹脂製コア基板に複数の半導体チップを搭載した場合や基板を大きくした場合に変形するという剛性上の課題があるとしています3。
キャリア基板の熱膨張係数も、工程に合わせて作り分ける
Section titled “キャリア基板の熱膨張係数も、工程に合わせて作り分ける”ガラスは、半導体パッケージの製造工程でチップなどを支えるキャリア基板としても用いられます1。日本電気硝子によれば、キャリア基板に求められる熱膨張係数は、半導体パッケージの材料の組み合わせやプロセス条件によって異なり、同社は熱膨張係数を精密に制御し、製造工程に適合したキャリア基板を提供しています。運ぶ側の板まで、係数を合わせにいきます。
係数をそろえても、剛性を上げても、厚くしても、別の代償が出る
Section titled “係数をそろえても、剛性を上げても、厚くしても、別の代償が出る”熱膨張係数を揃えれば反りが減り、接合の歩留まりが上がります。その代わり材料の選択肢が狭まり、価格も上がります。剛性の高い材料を選べば変形は小さくなるものの、割れやすさが新しい課題になります。厚くすれば反りにくくなりますが、パッケージの薄型化と逆を向きます。
よくある質問(FAQ)
Section titled “よくある質問(FAQ)”反り制御とは何ですか?
熱処理や動作の温度変化でパッケージが反る量を、材料と構造の側から抑えることです。
なぜ反るのですか?
各種構成材料の熱膨張係数の差が大きいと、製品に反りが発生します。
何が困るのですか?
反りの発生は最終製品の歩留まりに大きく影響し、接合の不良を生みます。
材料でどこまで抑えられますか?
ガラス基板ならば、生じる歪みの量を半減できるとされています。
剛性も関係しますか?
します。ガラスは剛性が高い点も、歪みの低減や変形の抑制に貢献します。
大型化すると悪化しますか?
より大型の基板上にチップレットを高歩留まり・高信頼性で実装するには、熱膨張率と剛性の 2 つの特性が要るとされています。
ガラス以外の手はありますか?
キャリア基板の熱膨張係数を精密に制御し、工程へ合わせる手があります。日本電気硝子はそうしたキャリア基板を提供しています。
比較・違いを学ぶ
Section titled “比較・違いを学ぶ”- 熱膨張係数とは── 反りの原因になる量
- ガラス基板とは── 歪みを半減させる材料
- パネルレベルパッケージングとは── 反りの影響が大きくなる大型化の形
- 歩留まりとは── 反りが出る指標
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- 1日本電気硝子:幅広い熱膨張係数のガラスの開発neg.co.jp ab
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- 3日本電気硝子:ニュースリリースneg.co.jp ↩