ガラス基板とは
ガラス基板とは、半導体パッケージのコア基板を樹脂から無機のガラスへ置き換えたものです。 剛性と平坦性が上がり、熱膨張率もシリコンに近づきます。
樹脂の基板は長年の実績があり、加工も確立しています。しかしチップレットを大きなパッケージへ載せるようになり、平坦性・剛性・耐熱の限界が問題になりました。
樹脂では平坦性、剛性、耐熱の向上に限界がある
Section titled “樹脂では平坦性、剛性、耐熱の向上に限界がある”無機コア基板は、半導体チップと外部回路をつなぐ有機基板を無機の素材へ置き換えたもので、従来のガラスエポキシ基板等の有機材料ベースの基板より電気的特性・剛性・平坦性で優れます1。樹脂ベースの基板は、表面平坦性や剛性、熱に対する耐性の向上に限界があります2。チップレット集積で、この限界が表に出ました。日本電気硝子は515×510 mmの基板に対応できるとしています。熱膨張係数はGCC-1〜3で6.1〜8.9 ppm/℃です。
丸いウェーハより、四角いガラス板のほうが10倍多く取れる
Section titled “丸いウェーハより、四角いガラス板のほうが10倍多く取れる”シリコンインタポーザでは、最大300 mm径の円形ウェーハから四角形を切り出すため、取り数が少なく、ムダな部分も多く生じます2。ラピダスが検討する6,640 mm²のコア基板は、300 mmウェーハからは4個しか取れず、600 mm角のガラス基板からは10倍の40個を取れます。
大型の高品質ガラス基板は、液晶パネルの製造エコシステムを通じて調達できます。装置と搬送の基盤が、すでにあります。
穴の開け方は2通りあり、狙う孔径で選ぶ
Section titled “穴の開け方は2通りあり、狙う孔径で選ぶ”TGV加工には、CO2レーザー加工とレーザー改質・エッチングの2方式があります1。CO2レーザー加工は工程短縮・高速加工に向き、PCB用レーザー加工機で対応できます。レーザー改質・エッチングは小孔径・狭ピッチのTGVへ対応でき、エッチング加工面に傷が残りにくくなります。
配線密度が上がれば、層数を減らしてチップレットを増やせる
Section titled “配線密度が上がれば、層数を減らしてチップレットを増やせる”Intelは、配線幅と配線間隔、貫通ビアの径を微細化して、配線密度を約10倍に向上できると見込んでいます2。それによって再配線層の層数の削減、パッケージサイズの小型化、搭載するチップレット数の増加が可能になります。
ガラスは高温下でも物性が安定するため2、光配線の統合や、高温の工程を伴うインダクタとコンデンサの埋め込みにも有利です。
歪みが減るかわりに、孔開けのマイクロクラックが加わる
Section titled “歪みが減るかわりに、孔開けのマイクロクラックが加わる”ガラスへ替えれば剛性と平坦性が上がり、大型のパッケージでも歪みが小さくなります。そのかわり、孔開けでのマイクロクラックという固有の難しさが加わります。CO2レーザーで開ければ設備が軽く速いものの、孔径とピッチの余地が狭まります。改質とエッチングなら細い孔まで届きますが、工程が増えて時間も費用もかかります。
よくある質問(FAQ)
Section titled “よくある質問(FAQ)”ガラス基板とは何ですか?
半導体パッケージのコア基板を、樹脂から無機のガラスへ置き換えたものです。電気的特性・剛性・平坦性で有機材料の基板より優れます。
なぜ樹脂から替えるのですか?
樹脂ベースの基板では、表面平坦性・剛性・熱に対する耐性の向上に限界があるためです。
歪みはどのくらい減りますか?
ガラス基板ならば、生じる歪みの量を半減できるとされています。熱膨張率がシリコンに近いためです。
どのくらいの大きさを作れますか?
日本電気硝子は515 × 510 mmの基板を、Intelは最大240 mm × 240 mmの基板まで対応できるとしています。
配線はどのくらい密になりますか?
Intelは、配線密度を約10倍に向上できると見込んでいます。
穴はどうやって開けますか?
CO2レーザー加工と、レーザー改質・エッチングの2方式があります。
何が普及の障害でしたか?
ガラスへの孔開け工程で発生するマイクロクラックの解決が難航しました。
比較・違いを学ぶ
Section titled “比較・違いを学ぶ”- インタポーザとは── ガラスが置き換える相手
- 熱膨張係数とは── 材料選びの中心の量
- 反り制御とは── ガラスが活きる場面
- パネルレベルパッケージングとは── 大型化の先にある形
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