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ボトムライナーレスビアとは

ボトムライナーレスビア(Bottom-Linerless Via)とは、ビア底の接続面へ抵抗の高いバリア・ライナーを残さず、側壁には必要な膜を保つ構造です。 底面で上下の金属同士を直接つなぎ、接続面の直列抵抗を減らしてビア抵抗を下げます。代わりに、底を開けた瞬間から下層の金属がむき出しになり、酸化と損傷に弱くなります。底は膜を消し、側壁は膜を切らさないという、逆向きの2つの要求を1つの穴の中で両立させる工程です。

細いビアほど抵抗が増え、底の膜はその通り道に直列に入る

Section titled “細いビアほど抵抗が増え、底の膜はその通り道に直列に入る”

ビアは上下の配線をつなぐ縦の穴で、電流は必ずその底を通ります。従来の構造では、底にも側壁と同じバリア・ライナーが敷かれ、電流はこの抵抗の高い膜を1枚くぐってから下層の金属へ入ります。ビアが細るほど膜の取り分は大きくなり、Applied Materialsは、手を打たなければビアの抵抗が7 nmから3 nmで10倍になるとしていました。

底の膜があるビアとないビア
従来のビア底の膜が直列抵抗ボトムライナーレス側壁は膜を保つ底は金属どうしで直接接続バリア・ライナービアの金属下層の配線
従来のビアでは電流が底の膜をくぐってから下層へ入ります。ボトムライナーレスビアは側壁の膜を残したまま底の膜だけを省き、金属どうしを直接つなぎます。

底の膜を省いても、ビア抵抗のすべてが消えるわけではありません。底面の界面抵抗を減らせても、細い導体と接続面積の抵抗は残ります。

側壁だけに膜を付けるか、底の膜を取り除く

Section titled “側壁だけに膜を付けるか、底の膜を取り除く”

作り方は2通りです。側壁だけへ膜を選択成長させる、または底面の膜を除去する構成を使い、絶縁膜に接する側壁の被覆を保ったまま、下層金属へ直接導体を接続します1。ASMは、選択的なALDによる側壁だけのライナーを紹介しています。

工程は、ビアを開けて底面を清浄化し、側壁へ必要な膜を形成し、底面を開いたまま導体を埋めて、抵抗と拡散、リーク、信頼性を確認する2という順に進みます。

底を開いたまま埋める工程
1 開ける2 底を清浄化3 側壁に膜4 埋める底面の汚れ・酸化側壁の膜導体下層の金属絶縁膜
底面を清浄化してから側壁にだけ膜を付け、底を開いたまま導体を埋めます。

量産装置では、Applied Materialsが2021年に出した真空一貫の配線装置で、ビアの底のバリアを選択ALDで省き、ビアの接触界面の抵抗を最大50%下げたと発表しています。

ライナーの要らない金属なら、底だけでなく全体から膜が消える

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底だけを開ける構成と、膜を全面から省くバリアレス配線は別のものです。後者は、絶縁膜の中へ動かない金属を使い、側壁の膜まで省きます。ASMは、ライナーの要らないALDのモリブデンへ移れば、ビア抵抗を大きく下げられるとしています1。

底を開けると、下層の金属が酸化と損傷にさらされる

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抵抗が下がっても、拡散とリークが増えれば工程は成立しません。管理するのは、底面の残膜、酸化と損傷、側壁の連続性、接続面積、埋込み、抵抗とリークです。

底と側壁の失敗
底面に酸化が残る抵抗が残る側壁の膜が途切れる拡散・リーク側壁の膜ビアの金属下層の配線酸化・拡散した金属
底面に酸化が残れば上下の金属の間に抵抗の高い層が挟まり、側壁の膜が途切れればそこから金属が絶縁膜へ拡散します。底と側壁は、別々の失敗として確かめます。

底面が清浄でも、側壁に穴があれば拡散防止を失います。断面観察と電気試験を合わせ、低抵抗化と絶縁・信頼性の両方を確認します。

抵抗を下げるために底面の膜を減らすほど、底面の選択性と露出した金属の保護が難しくなります。側壁を保つ工程窓と、その後の金属形成は一体で評価することになります。

ボトムライナーレスビアは何をする工程ですか?

ビア底の接続面へ抵抗の高いバリア・ライナーを残さず、側壁には必要な膜を保つ構造を作ります。底面の金属同士を直接接続し、ビア抵抗を下げることを狙います。

どの段階で行いますか?

ビアを開けて底面を清浄化し、側壁へ必要な膜を形成します。底面を開いたまま導体を埋め、抵抗と拡散、リーク、信頼性を確認します。

何を管理しますか?

底面の残膜、酸化と損傷、側壁の連続性、接続面積、埋込み、抵抗とリークを管理します。底が清浄でも側壁に穴があれば拡散を防げないので、断面観察と電気試験を合わせて確かめます。

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