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接合アライメントとは

接合アライメントとは、貼り合わせる2枚のウェーハの位置を、接合の直前に合わせる作業です。 露光の位置合わせと名前は近くても、合わせる相手がもう1枚の実物のウェーハで、合わせた後に押しつけて加圧する動作が入ります。加圧や加熱、スペーサを抜く動作でも位置がずれるため、どこで、どの時点で合わせるかが接合後の精度を左右します。

露光は平面の3軸、接合はあおりを含む6軸で合わせる

Section titled “露光は平面の3軸、接合はあおりを含む6軸で合わせる”
露光の位置合わせとの違い
露光:X・Y・θの3軸マスクウェーハXYθ接合:あおりを含む6軸加圧上のウェーハ下のウェーハあおりXYθ
露光機の位置合わせは平面のX・Y・θの3軸です。接合は実物の2枚を向かい合わせて加圧するため、あおりも含めた6軸で合わせます。

用語としてのアラインメントは、マスクパターンをウェーハなどへ転写するときの位置合わせ、またはその操作1を指し、参照先はステッパです。露光の場面を想定した語です。接合では、合わせる相手がもう1枚の実物のウェーハになります。産総研の先端半導体研究センターが持つウェハ接合装置も、ウェハ同士を高精度に位置合わせして接合する装置です2。

ボンドテックは、露光機のような平面的なX、Y、θの3軸のアライメントに対し、2つの面を合わせて加圧したときに位置をずらさないためには、あおり方向を含めた6軸の位置合わせが重要ですとしています3。同社は、赤外線透過画像の位置を高い精度で読み取るMagicVisionと、6軸を位置制御するピエゾアクチュエータを組み合わせ、数十ナノメートル単位の位置決め精度を小さな機構で実現したとしています4。超高真空の中でも動かせるアクチュエータとしてピエゾを使い、チャンバーの外の赤外透過カメラで画像を認識する構成です。

電極が細く増えるほど、許されるずれは小さくなる

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同じずれでも残る重なりが違う
広い間隔狭い間隔同じずれ同じずれ下のパッド上のパッド重なり
上のパッドが同じだけずれても、大きなパッドには重なりが大きく残り、間隔の狭い小さなパッドではわずかしか残りません。

デバイスの高性能化と省電力化のために微細化・高集積化と三次元積層化が進み、ウェーハやチップを垂直方向に積み重ねて一体化する場面が増えています5。ウェーハ間やデバイス間をつなぐ電極の数が増えて細くなるため、微細なパターン同士をより高い精度で重ね、ウェーハの位置と方向を高い精度で効率よく測る必要があります。

ずれた分だけ、上の層のパッドと下の層のパッドの重なりが減ります。TSVやパッドの間隔が狭いほど、許されるずれの量も小さくなります。

向かい合った面のマークは、赤外線で透かして読む

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接合の直前には、合わせたい面どうしが向かい合います。シリコンは可視光を吸収しますが、近赤外光はほとんど吸収しないため5、シリコン膜の下を透かして見るには近赤外光を使います。ニデックの常温ウェーハ接合装置BOND MEISTERは、赤外線の透過・反射方式でアライメントします6。ボンドテックは真空チャンバーの外から赤外線透過カメラでマークを認識し3、コントラストの悪い赤外線透過画像でも高精度に認識するソフトウェアがMagicVisionです。

マークの見え方は工程で変わります。製造プロセスによってはアライメントマークが表層より下にあり5、光透過性が低いカーボン系ハードマスクや、多層に積層したシリコンウェーハの下層にあるマークを検出する必要が生じます。この場合、検出光の散乱や吸収でマークからの戻り光が大幅に減衰し、視認性が下がります。

薄化したウェーハでも、表側のマークを透かして読む場面があります。薄化したウェーハの裏面を露光するには、表側にあるマークに合わせ、正確な補正をかける必要があります7。imecは、ASMLのSMASHセンサーと遠赤外の波長を使い、厚さ50 µmのシリコン越しに表側のグレーティングマークを検出でき、200 nm以上の位置ずれを検出できることを示しました。

スペーサを抜くときと加熱するときに、位置がずれる

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合わせる場所と位置ずれ
従来の方式大気中で合わせるスペーサクランプして真空へずれ挟んだまま加熱ずれスペーサを抜いて接合真空中で接合直前に合わせる赤外カメラ赤外透過で認識接触時のずれを修正接合±0.2µm(300mm)
従来はスペーサを挟んで大気中で合わせ、加熱やスペーサを抜く動作で位置がずれました。ボンドテックは、真空チャンバーの中で接合直前に合わせて接触時のずれも直し、300mmウェーハで±0.2µmを保てるとしています。

従来の手順では、大気中でアライメントしてジグでウェーハをクランプし、真空チャンバーへ移載してからスペーサを外していました3。スペーサを抜くときのずれや、スペーサを挟んだまま加熱したときの位置ずれが課題でした。

ボンドテックの方式は、真空チャンバーの中で接合直前に赤外線透過で認識して合わせ、接触時の位置ずれを直す機能も備えます。同社は、300ミリメートルウェーハで接合後精度±0.2マイクロメートルを保てるとしています3。同社の製品の歴史は、2004年の高精度チップアライナーCA300、2005年の高精度真空中ウェーハアライナーWA9000の開発にさかのぼります。

合わせた結果は、接合した後に測ります。測ったずれは接合オーバーレイと呼ばれます。ボンドテックは2019年に、赤外線でウェーハ接合後の精度を検査する装置を開発しました4。ニデックの装置の貼り合わせ精度は±2マイクロメートル(実績値)です6。

精度を上げるほど、計測の時間とデータ量が増える

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アライメント計測の精度を上げる手段の1つは、目印になるアライメントマークをウェーハ上に高密度に配置し、高頻度に計測することです5。しかし、マークを高密度に配置するために小型化したり、マークどうしの間隔を詰めたりすると、計測で得られるコントラストが下がり、検出精度が落ちるという根本的な問題があります。さらに計測の高密度化と高頻度化は計測時間とデータ量を増やすため、生産性を保つには高速な計測が必要です。

NEDOが2026年7月29日に発表した事業の成果では、ニコンがこの事業で開発した技術の一部を搭載したアライメントステーションLitho Booster 1000を製品化しました。NEDOは、従来機種より計測精度が約35パーセント、スループットが約10パーセント向上したとしています。

室温と真空での接合は、反りを抑えて精度を上げる

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接合時の温度も精度に影響します。ニデックによると、300ミリメートル対応機では、室温で接合することで高いアライメント精度を確保できます6。ボンドテックは、表面を活性化すれば低温・短時間で接合できるようになり、アライメント精度とスループットが上がり、酸化膜を挟まない接合界面が得られるとしています3。

大気中の親水化接合ではウェーハをたわませて中央から外周へ接合を押し広げるため反りが出ますが、ボンドテックによると真空中の接合ではこの動作が不要なため反りを抑えられ、アライメント精度も向上します3。ただし真空中の接合には、真空引きの時間が必要です。

位置精度と接合強度は、同じ装置の中で決まる

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3次元集積実装技術は、シリコン貫通電極やチップ・ウェハ接合技術によって複数のデバイスを積層・集積する技術で2、要素技術は微細Si貫通電極の形成、微細バンプの形成、直接接合です。

ニデックによると、貫通配線を持つウェーハの積層に常温接合を使うと、ストレスの低い接合と精度の高いアライメントが実現できます6。ウェーハ接合で決まる接合強度と、接合アライメントで決まる位置精度は、同じ装置の中で同時に決まります。

接合アライメントとは何ですか?

貼り合わせる2枚のウェーハの位置を、接合の直前に合わせる作業です。産総研の先端半導体研究センターのウェハ接合装置は、ウェハ同士を高精度に位置合わせして接合する装置です。

露光の位置合わせと何が違いますか?

合わせる相手が違います。露光のアラインメントは、マスクパターンをウェーハへ転写するときの位置合わせです。接合では相手がもう1枚の実物のウェーハになり、合わせたあとに押しつける動作が入ります。

向かい合った面のマークをどうやって読み取るのですか?

赤外線で透かして読みます。シリコンは近赤外光をほとんど吸収しないためです。ニデックの常温ウェーハ接合装置は赤外線の透過・反射方式で、ボンドテックは真空チャンバーの外から赤外線透過カメラで認識します。

なぜ6軸で合わせるのですか?

ボンドテックによると、露光機のような平面的なX・Y・θの3軸に対し、2つの面を合わせて加圧したときの位置ずれを抑えるには、あおり方向を含む6軸の位置合わせが重要だからです。

どのくらいの精度が出るのですか?

ボンドテックは、真空チャンバーの中で接合直前に合わせる方式で、300ミリメートルウェーハの接合後精度±0.2マイクロメートルを保てるとしています。ニデックの常温ウェーハ接合装置の貼り合わせ精度は±2マイクロメートル(実績値)です。

精度を上げるときの欠点は何ですか?

計測の時間とデータ量が増えることです。アライメントマークを高密度に配置して高頻度に計測するほど計測時間とデータ量が増えるため、生産性を保つには高速な計測が必要です。マークを小さくするとコントラストが下がり、検出精度も落ちます。

合わせた結果はいつ分かりますか?

接合したあとに測ります。ボンドテックは2019年に、赤外線でウェーハ接合後の精度を検査する装置を開発しました。

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